「ディストラクションベイビーズ」のネタバレあらすじ結末

アクション映画

ディストラクション・ベイビーズの紹介:2016年公開の日本映画。ももいろクローバーが出演した『NINIFUNI』などで国内外で高い評価を受ける真利子哲也監督が、狂気に駆られる若者たちの姿を描くバイオレンス。柳楽優弥や菅田将暉といった若手実力派をメインに据え、愛媛県松山市を中心にロケを敢行。現代の若者たちの暴力と対比し、松山の伝統的な喧嘩祭りとして知られる秋祭りも登場する。

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予告動画

ディストラクションベイビーズの主な出演者

芦原泰良(柳楽優弥)、北原裕也(菅田将暉)、那奈(小松菜奈)、芦原将太(村上虹郎)、健児(北村匠海)、三浦慎吾(池松壮亮)、河野淳平(三浦誠己)、近藤和雄(でんでん)

ディストラクションベイビーズのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①2011年8月、愛媛県松山市の三津浜に住む泰良は、弟・将太を残して家を出た。松山市内の繁華街・大街道に出没した泰良は無差別に喧嘩を挑み、地元高校生の裕也は泰良にほれ込む。 ②裕也は大街道にいる女性を次々に襲って暴力を振るい、事件になる。その後車を奪って逃げた裕也と泰良は、車中にいた那奈に運転させるが、那奈が暴走させて裕也を殺す。逃げた泰良は地元に戻り、警官を倒す。

【起】- ディストラクションベイビーズのあらすじ1

2011年8月。愛媛県松山市三津浜。
三津浜は、松山市の繁華街からみると北西の位置にあたります。海に面したところで、松山港や松山中央卸売市場が近くにある漁港でした。
18歳の青年・芦原泰良は、弟・将太との2人暮らしです。泰良と将太の母親は2人を捨てて逃げ、父も彼らが幼い頃に死んでしまいました。ほかに身寄りがないことから、近所の中年男性・近藤和雄が2人の面倒をみています。泰良と将太は近藤の持つドック(漁船修理工場)の2階にテントを張って、そこで寝起きしていました。
弟の将太は高校に通い、比較的真面目に生活しています。しかし兄の泰良は、近藤のドックで働くよう命ぜられて作業着を着用しているにもかかわらず、昼間からぶらぶらしては、近所の高浜(松山市の地名で、三津浜と2~3km程度離れた場所)の連中と縄張り争いの喧嘩に明け暮れています。近藤は泰良の喧嘩を快く思っていません。
将太は兄・泰良のことが心配でした。兄1人弟1人で暮らしてきた将太は、ひとりしかいない身内の兄・泰良を慕い、なんとかまっとうに生活してほしいと願っています。
しかし将太の願いが叶うことはありませんでした。
昼間に高浜の連中と喧嘩した兄・泰良は、その日を境に姿を消してしまったのです。
将太は心配でたまらず、夏休みを利用して兄を探しています。

兄・泰良はその日から、あてもない喧嘩の放浪を始めました。青い上下の作業着のまま行動します。
泰良が喧嘩をすることに理由はありません。これぞという相手を見つけたら拳を振るい、倒すまで殴りつづけるのみです。
泰良が武器を使うことはありませんでした。いつも拳ひとつで相手に向かっていきます。また、戦いの相手は常に男です。女性に拳は振るいません(1回のみ例外があるがそれは裕也の仕業、後述)。
負けることもありますが、負けたままでは終わりません。執拗に相手を追いかけ、どこまでも食いついていきます。
三津浜を出た泰良は松山市の繁華街に移動しました。市の繁華街の一本脇道をあてもなく歩き、前方に標的を見つけるといきなり喧嘩を始めます。
最初に泰良の目に留まったのは、ギターを持って歩く若者でした。ギターケースを肩にかけた男のあとをついていき、裏道でギターを奪って喧嘩を売ります。
馬乗りになって殴られた泰良は鼻血を出して負けますが、若者が入ったクラブハウスまで追いかけていきました。どこまでもついてくる相手の男性は気味悪がります。
クラブハウスには若者以外に、髪を赤く染めたモヒカン頭の男性もいましたが、理由もなく暴れる泰良を前に、弱腰になりました。喧嘩に勝った泰良は、はればれとした顔で去ります。

公園の水道で頭を洗い、ゴミあさりをしていた泰良を、自転車に乗った地元の17歳の高校生・北原裕也と通称・カネ、菅原が見つけました。面白がった裕也はスマホで泰良の写真を撮ります。
裕也は前髪を伸ばし、額の上でゴムで結んだ髪型をしています。SNSが好きで、いつも誰かと繋がっていたい人間でした。ツイッター、LINE、アメーバピグ…いろんなことをしています。
裕也が撮影し、カネと菅原が泰良の周囲をうろうろしていると、泰良がカネを自転車からひきずりおろして殴り始めました。向かってきた菅原も殴ります。裕也は突然の出来事に、あぜんとしました。
見かねた通行人の会社員が止めに入りましたが、泰良はカネの自転車に乗って立ち去ります。何も手助けしなかった裕也を、菅原が腹立ち紛れに怒りをぶつけました。

【承】- ディストラクションベイビーズのあらすじ2

自転車でぶらぶらした泰良は、夜にジャージ姿の男性とヤクザ風の男性2人に喧嘩を売ります。2人に撃退された泰良は、裏路地で倒れていました。
先ほど自転車を盗まれた裕也とカネが泰良を見つけ、自転車をどこへやったと聞きます。裕也が泰良を見つけたと菅原に電話している間に、カネと泰良の戦いがまた始まりました。
カネは金属バットを持って泰良に向かおうとしますが、裕也が制止しました。凶器を持って戦うとさすがにおおごとになるからです。(ここまで、裕也は一切暴力をふるっていない)
裕也はカネをなだめて帰りました。

那奈は松山の繁華街のキャバクラに勤めるキャバクラ嬢ですが、クレプトマニア(窃盗症、万引癖)でした。金を持っているにもかかわらず、店で大したものではない商品を盗むのが癖になっています。
スーパーでオリーブ詰めの瓶を万引きした那奈は、店内で平然と食品を食べる泰良を見かけて驚きました。
店を出たところで万引きGメンに捕まった那奈は、泰良を指さして逃げます。
前日に負けた2人組みの相手に、白昼堂々また泰良が挑みました。昼間に繰り広げられる喧嘩に、少しずつ野次馬が集まります。
それを見ているなかに、松山の暴力団組員・河野淳平と側近・三浦慎吾がいました。彼らは突然現れて暴力を振るう若者・泰良の目的を図ろうと観察しますが、泰良の目的などありません。
河野が泰良を蹴りました。泰良にはがいじめにされた河野を助けようとした三浦は、蹴ろうとして失敗します。
その後、大勢に殴られた泰良は、路上に放置されます。それをキャバレーに出勤する那奈が見かけました。
夜に歩きながら口をもぐもぐさせた泰良が吐き出すと、奥歯が抜けていました。

弟・将太は友人・健児に誘われて、男4人で松山の大街道へ遊びに行きます。
健児らの目的はナンパですが、将太だけは兄・泰良を探します。
ゲームセンターにいたカネと裕也のところへ、泰良がやってきました。恐れた裕也はTシャツをとられ、代わりに水色のジャンパーを残されます。トレードです。
意味不明な泰良の行動に、思わず裕也は「絶対おかしいわ」と呟くしかありませんでした。
健児らも将太の手伝いで、兄・泰良を探すことにします。
泰良のジャンパーを見た弟・将太が裕也に声をかけますが、男4人に声をかけられた裕也は、怖いので一目散に逃げます。もうお分かりかと思いますが、裕也は1人だと弱くて怖がりなのです。プリクラの撮影ブースに隠れて将太をやりすごします。
ゲームセンターを出た将太と健児らは、分かれて探すことにしました。とはいうものの健児たちの本来の目的はナンパなので、健児は街で見かけた女性・那奈を追いかけて、那奈がアクセサリーの万引きをしているところを見ます。
夜、裕也が歩いていると、大通りの裏道で怒声を聞きました。まさか…と思いながらおそるおそる近づいてみると、人だかりの中にいたのは、戦っている泰良です。
今度の相手は背中にお日様のマークのTシャツの男と、三浦たち数人でした。数人を相手に、泰良はけっこういい勝負をしています。
河野が倒された時、三浦が思わず刃物を出しました。それを見た裕也は「警察~!!!」と大きな声を出して、河野や三浦たちを追い払います。
泰良に駆け寄った裕也は「あんたすげーわ、まじで」と喜びました。「あと3回やな。決めてるけん」と泰良は呟きます(どうやら泰良には喧嘩ルールがあり、何度勝負を挑むかの回数制限があるらしい)。

【転】- ディストラクションベイビーズのあらすじ3

弟・将太はまだ兄・泰良を探していましたが、健児に那奈のキャバレーに連れていかれます。その店は背後に河野がついていました。
将太は健児らと別れてからもまだ兄を探しますが、その日はとうとう見つかりませんでした。
同じ頃、裕也は泰良を気に入って、一緒に行動を始めます。裕也自身は弱いのですが、泰良といることで自分も強くなった気になれ、泰良に命じて『けもの使い』になったと思い込んでいる節がありました。
裕也が喧嘩を売っておいて、泰良に喧嘩をさせた裕也はそれを動画に撮ります。
やがて泰良に負けた人から金をむしりとり、興奮した裕也は、道ゆく女性を殴り始めました。裕也が殴るのは女性ばかりです。
大街道に出て手当たり次第に女性を殴り、大騒ぎになりました。
現場から逃げた裕也は「気持ちええのう。前から思いっきり、女殴ってみたかったんすよ」と言いました。路上を歩く無関係の人を殴るのを『ノックアウトゲーム』というらしいと、裕也が泰良に告げます。
その名の通り、裕也は自分たちの行動をゲームと捉えていました。捕まったらゲームオーバーで、レベルを上げるために「四国巡業して、暴れたろや」と泰良を誘います。「やれるやろ、俺らなら」と複数形で話しますが、実際に強いのは泰良で、裕也はついて回って撮影するだけです。
那奈たちキャバクラ嬢を送る車の運転手が、発進時にミスをしてポールに後輪がこすりました。運転手は車を出て傷がないかチェックをします。
調子に乗った裕也はそれを見つけ、泰良に命じて運転手を殴らせました。裕也は運転席に、泰良が助手席に乗り込みます。後部座席に乗っていた那奈は逃げようとしましたが、裕也は捕まえて乗せました。
その後も場所を変え、裕也は泰良に戦わせては撮影します。那奈は拘束されてトランクに詰め込まれました。
泰良は「楽しければええけん。お前(裕也)もほうやろ(そうだろう)」と言います。
いつまでも暴力を振るい続ける泰良を、四国巡業に誘っておきながら、裕也は恐れ始めました。

大街道で裕也と泰良が起こした乱闘騒ぎが、ニュースになります。
騒動では17人が重軽傷を負い、住所不定の18歳の少年(泰良)と松山市内に住む17歳の少年(裕也)の2人の犯行とされました。
早くに容疑者が特定されたのは、ほかならぬ裕也が泰良にさせた乱闘の動画を、逐一ネットにアップロードしていたからです。
地元警察は2人の行方を捜査し、弟・将太のところにも警察が聞きこみに来ました。近藤は泰良が家を出てどこかに行ってしまったことを告げます。
車に乗る裕也は、ネット上で自分たちが容疑者になっているのを知り、ストレスで吐きます。起こしてしまった騒動を悔いますが、もう遅いです。
泰良が農家の家で騒動を起こしたらしく、戻ってきた泰良のふともも部分に血がついていました。追ってきた農夫は車のナンバーを控え、通報すると言います。
内心荒れている裕也は、農夫に殴りかかりました。問題を起こして平然としている助手席の泰良に、「全部あんたがやったことやぞ。俺もうやめるけん」と言い出します。
トランクに押し込めた那奈の存在を思い出した裕也は、トランクで一晩放置されて弱っている那奈を連れ出し、無理やり運転席に座らせると運転させました。 この映画を無料で観る

【結】- ディストラクションベイビーズのあらすじ4

何も知らない那奈はそのまま車を発進させ、車両前部に放置されていた農夫を轢いてしまいます。裕也は那奈に命じて農夫をトランクに入れさせました。その際に農夫が吐いた血が那奈の服にかかり、服を汚された那奈は衝動的に農夫の首を絞めます。

夜。後部座席に乗っていた裕也は、那奈を「仲間発言」します。共犯だと言うのです。
裕也はまだ後ろでぶつぶつ文句を言っており、やけになった那奈はシートベルトを確認すると、車のスピードを上げました。時速100km以上で、夜道の電灯の少ない愛媛の山道を走らせます。助手席に乗る泰良は嬉しそうな顔で、サングラスを外しました。
交差点の横から白い車が来て、泰良らの乗る黒い車と衝突しました。
白い車の運転手は救急車を呼ぼうと言いますが、泰良が殴りかかり、車に頭をぶつけながら「まだいけるやろ。おい。まだいけるやろ」と言います。
衝突の衝動により後部座席でへろへろになっている裕也は、車から這い出てきますが、泰良の行動を見て「何が楽しいんや」と言いました。
那奈は、運転席に乗って逃げようとする裕也をドアで何度も挟んで殺します。その後「甘えんなカスが。キモいんだよ。死ね」と言いました。
救急車が近づくサイレンの音がしました。那奈は裕也をまたいで運転席に乗り込み、事故の被害者の振りをします。泰良は逃亡しました。

那奈のたくらみは成功しました。裕也を殺したのも、トランクに詰めた農夫にとどめを刺したのも実は那奈なのですが、拉致されて連れ回されていた被害者として振る舞い、警察はそれを信じます。
警察が気にしていたのは、裕也と泰良のどちらが主犯格かということでした。たぶん泰良の方だと思うと証言した後、那奈は警察を上目遣いで見ています(自分の犯行がばれていないか、警察官の顔色を見ていた)。
ニュースでもネットでも「那奈はかわいそうな被害者」「男2人の犯行」ということになっていました。
兄・泰良がどんどん世間で悪人扱いされることで、弟・将太も友人だった健児らに仲間外れにされます。健児らは2階に将太が住む近藤のドック(船修理工場)にロケット花火を打ち込んで逃げました。
責任を感じ、将太はテントを外して近藤のドックから出て行く決意をします。

三津浜で祭りが始まりました。この地域では毎年18歳以上の男たちは神輿を担ぐのです。
18歳になった泰良も、何事もなく留まっていれば、今年は初めて神輿を担ぐ年でした。
弟・将太はフードをかぶって喧嘩神輿を見ています。
町の男衆が神輿と提灯で通りを練り歩くなか、港にうめき声が聞こえます。パトロール警官がその声に気づき、倒れている人を見つけました。
そのすぐ近くの埠頭にいたフードの男に、警官が声をかけます。
振り返ったのは、頭を丸めた泰良でした。泰良は警官を襲い、警官は発砲します。
しかし倒れたのは警官でした。泰良はその場を立ち去ります…。
(「ディストラクション・ベイビーズ」=「破壊的な(気晴らしする)赤ちゃんたち」という意。赤ちゃんはまだ知恵がついておらず、創造するより破壊することが主であることから。純粋な衝動からの破壊的行動というふうな意味合い)
(主人公・泰良が喧嘩をすることに意味や目的はなく、しいてあげるとすれば劇中で語られる「楽しければ、ええけん」に凝縮される。若さゆえの、刹那的で衝動的な行動を描いたのがこの映画の狙い)

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みんなの感想

ライターの感想

劇中、ほとんどが喧嘩シーン。なので、評価が二分されるだろうなと思う。
なんと柳楽は、ほとんどしゃべらない! なのに圧倒的な存在感。
内容は本当はあってなきがごとしである。
死者が2人出ていて、その両方ともに那奈が関係しているにもかかわらず、那奈は被害者になりきることに成功しているという…皮肉な作品です。
この先いつまで泰良が逃避行を続けるのか。明日死ぬかもしれないし、今日かもしれないし。
今が楽しければいいのだという刹那的な生き方をする男の話。

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