「ドラゴンヘッド」のネタバレあらすじ結末

アクション映画

ドラゴンヘッドの紹介:望月峯太郎による日本の同名漫画を実写化。ウズベキスタンで行われた長期ロケ、神田沙也加(当時は「SAYAKA」名義)の映画初出演などで注目を集めた。2003年公開。

ドラゴンヘッドの主な出演者

青木テル(妻夫木聡)、瀬戸アコ(SAYAKA)、高橋ノブオ(山田孝之)、仁村(藤木直人)、岩田(近藤芳正)、松尾(根津甚八)、ジュン(吉岡祥仁)、佐伯(松重豊)

ドラゴンヘッドのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①東京の男子高校生・テルは京都旅行の帰りの車中に事故に遭う。アコとノブオが生存するがノブオは発狂、テルはアコを連れて新幹線が埋もれたトンネルから脱出を果たす。 ②途中さまざまな人間と会いながらテルとアコは一路東京をめざす。東京では感情を失う薬が入った食料が配布されていた。テルとアコは生き続けると決意。

【起】- ドラゴンヘッドのあらすじ1

現代、日本。
男子高校生・青木テルは、なんてことのない平凡な青年です。東京出身のテルは学校の修学旅行で同級生たちとともに京都旅行へ行き、その帰りの新幹線に乗っていました。ベージュのブレザーの制服です。
それまで暮らした東京の景色などあいまいな記憶で、覚える気などありませんでした。だって、いつでもそこへ行けば見られるからです。

…目覚めたテルが見たものは、新幹線の車中に散らばる死屍累々のクラスメイトでした。座席もぐちゃぐちゃです。
京都旅行の帰りの車中、テルは同級生の男子生徒から缶コーヒー『WONDA』を放ってもらったのでした。それを掴み損ねたテルは、拾おうとして身をかがめた瞬間に、惨劇が起きたのです。
たまたまテルはしゃがんでいたので、惨劇を逃れることができました。ほかの生徒はみな、即死状態です。
それまで普通の高校生活を送っており、普通の修学旅行だったはずなのに、一瞬にして担任のミニラ先生たちが死体と化したこの惨状に、テルは混乱しました。
何が起きたか知るために、新幹線のドアを開けて外に出ます。

新幹線はトンネルの中に停車していました。改めて新幹線を振り返り、テルは新幹線が脱線事故を起こしているのを知ります。
トンネルの先は崩落しており、反対側は列車のつぶれた車両で塞がれていました。いわば、トンネルの中に閉じ込められた状態です。
携帯電話は通じませんでした。
「おーい、誰か」
あてはありませんが、テルは声を出してみます。何の返答もありません。
落胆するテルは、かすかな音を聞きました。そこに体育座りをする、同級生の男子高校生・高橋ノブオを見つけます。

ノブオは「終わったよ、終わったんだって」と、やや錯乱状態にありました。「僕も前とは全然、変わってるから」と告げるノブオの顔には、血で染まっています。
食堂車に行くノブオについていったテルは、そこで一緒に水を飲み弁当を食べました。しかしトンネル内は暑いので、この食料がいつまで保つかは分かりません。
ノブオは包丁を持ち、テルを追い払いました。外に出たテルは地鳴りを聞き、天井から落ちる土埃を避けて車両の下に避難して、女子高校生・瀬戸アコが生きているのを知ります。
アコは左の膝小僧をケガしていました。ノブオの生存を知っていましたが、事故以来ノブオがおかしいので隠れていたのです。
いじめられっこのノブオは事故の直前、同級生の森川たちにトイレに閉じ込められていました。ノブオはトイレに隔離されていたので、助かったのです。
ノブオは惨劇の後、トイレから出てきてまだ息のあるミニラ先生に呼びかけました。
それまでいじめを黙認していたミニラ先生が助けを乞うのを聞き、怒ったノブオは竹刀で殴り、ミニラ先生を殺していました。惨劇を免れて隠れたアコは、その一部始終を見ていました。
ノブオの顔の血はケガをしたわけではなく、返り血を浴びたからでした。

アコはテルの精神状態が「普通」であることを確認し、2人は何が起きたのか話し合います。
ノブオが「赤い光」と話していました。絶えず襲ってくる地響きからすると、どうやら大地震が起きたようですが、トンネルの中なので詳細は不明です。
車両内に戻ったテルは、救急箱とラジオを見つけました。
その間にアコを見つけたノブオは、ミニラ先生たちの死体を集めた食堂車に連れ込もうとします。死体も含めて「家族」とみなし、ノブオはテルやアコに「闇と仲良くしなきゃ。君も見たろ、赤い光」と言います。

【承】- ドラゴンヘッドのあらすじ2

助けなど来ないからずっとここで生きていくしかない、とノブオは主張しました。テルはいずれ誰かが救助に来ると思っています。
ノブオがテルに掴みかかってきたので揉み合いになり、テルはノブオの首を絞めました。ノブオは気絶します。

テルとアコは途方に暮れました。気絶から目覚めたノブオは放心状態です。
何度も揺れが襲い、そのたびにトンネルの天井部分から土埃が落ちてきました。トンネルがもたない可能性も鑑み、テルは助けを待たずに脱出しようと考えます。
トンネル上部に通気口がずれてはみ出ており、テルはその換気ダクトを使って脱出を考えました。車両の上に乗り、そこへのぼろうと試みます。
振り返るとすっかり発狂したノブオが口紅で、妙な化粧をしていました。唇を口裂け女のように描き、瞼も縁取りし、上半身は裸になって水玉模様を描き、金属の鉄骨を持って襲ってきます。
揺れが3人を襲い、ノブオが車両の屋根から落ちました。その隙にテルは換気ダクトにのびり、アコをひっぱります。
ノブオがテルを見上げましたが、土煙にかき消され、押しつぶされました。テルはノブオの名を絶叫します。
(もしチャンスがあれば、テルはノブオを助けた可能性が大)

直径60cmほどのダクトを這って進んだテルとアコは、出口に出ました。
外へ出ると、一面、白い灰に包まれた世界です。見晴らしのよいところまで移動しても、一面が灰だらけの世界でした。
(語られないままだが、一番イメージを想起させられるのは「富士山の噴火」と、それに伴う大地震)
テルもアコも、何が起こったのか分からないまま、ただただ真っ白な灰の中を目的もなく何日も歩き続け、ようやく街らしき場所にたどりつきます。

コンビニ『LAWSON』の看板を見つけたテルは、そこにもぐってお茶を手に入れました。
アコは赤いリュックサック、テルはスポーツバッグを手に入れ、そこへ手当たり次第に水や食料を入れ、運びます。
街の建物の中に避難したテルとアコは、おおぜいの謎の人物に囲まれました。
彼らは安藤を筆頭とする中高年の男性ばかりで、テルを捕まえると日本刀で首を刎ねようとします。
「若い奴らが暴れてな。どうしようもなかった。だから全部なかったことにするんだ」
どうやら若い男性が暴れたために、見つけ次第処刑しているようです。
絶体絶命の窮地に追い込まれたテルでしたが、建物に赤い車が突入してきました。中高年の男性たちは、車を殴り始めます。
車から出てきたのは、自衛官の制服を着た男性・仁村と岩田でした。彼らは銃を所持しており、発砲します。
その隙にテルとアコは裏から逃げました。そこには、おびただしい数の若者の焼死体がありました。
仁村と岩田の乗った車がやってきました。炎に撒かれて、車は乗り捨てます。
テルとアコは、仁村と岩田ら2人と逃げました。

仁村と岩田も何が起きたかの答えを知りませんでしたが、彼らは諸説言います。
「龍脈が乱れた」と言ったのは岩田です。「龍脈」とは「地下のマグマの通り道」のことで、それが地殻変動で乱れ、磁場が乱れたのではないかと言います。地球を借りにひとつの磁石とすると、地殻変動で磁力のバランスが乱れ、それらが人間や生き物の神経に影響を与えるのだそうです。

【転】- ドラゴンヘッドのあらすじ3

気色ばむ岩田に対し、仁村はクールでした。「地震で原発が破壊された」「くそでかい隕石が落ちた」「竜神様が暴れた」「最後の審判(注:キリスト教の世界の終末を表す)が下された」いろんな説があると答えます。何が起きたかを知る者は、やはりいないそうです。

血まみれの病院『旭徳清会病院』の前を通りかかると、白塗りの男がいました。その男を追って病院内に入ると、奥にカラフルな部屋があります。色とりどりの風船があり、ピアノで単調なメロディを弾いているのは少年2人組でした。
大量の風船の中には、腹から血を流した女性が倒れています。その女性は少年たちの母でした。
虫の息の女性は、自分の夫で少年たちの父にあたる男が、少年たちの恐怖を取り除くための手術をおこなったと言います(いわばロボトミー手術)。
ピアノに向かう少年たちは、髪の毛が剃られて頭に大きな手術痕がありました。
殺してくれと頼む女性に、仁村はテルに銃を渡すと殺せと言います。テルは躊躇い、その間に女性は死にましたが、仁村は「楽にするためには殺すべき」と指摘しました。
母が死んでも何の感情もあらわにしない少年2人を見て、アコは感情をなくしたくないと強く思います。
病院で白い車を手に入れ、少年2人を連れて一行は移動します。

広い場所まで移動した仁村は、テルを呼びました。降りて来たテルに、仁村は銃口を向けます。アコは女性なので慰み者としての価値がありますが、男性であるテルは生かす意味がないと思っていました。
岩田は仁村に銃を向けました。岩田に対し仁村は、岩田の男娼にするかとテルのことを言い、岩田の胸を撃って即死させます。
テルを殺そうとする仁村に、アコが岩田の銃を拾って突きつけました。
近くで噴火が起き、仁村はアコだけ乗せて車で去ろうとしますが、アコがテルの手を取り、車に乗せます。
走る車に火山弾が直撃しました。車は直撃を受け、横転します。
テルとアコは無事でしたが、仁村は横転した車の下敷きになって絶命していました。少年も片方だけ助かります。
アコの赤いリュックを持って移動したテルとアコは、「東京では一部で食料の配布が開始された」というカーラジオのニュースを聞き逃しました。

再び歩きだしたアコは、テルに話をします。
アコは中学時代、両親を交通事故で亡くしました。その悲しみを知るアコは、少年のように感情をなくしたくないと話すいっぽうで、「ああなっちゃった方が幸せかも」と言います。
テルとアコは、絶対に東京へ一緒に帰ろうと約束しました。
そこへ低空飛行する自衛隊のヘリが降りてきて、テル、アコ、少年を助けます。
ヘリは火山灰を避けて低空飛行をしており、テルたちを見つけたのは偶然でした。操縦をするのは佐伯という男で、ほかにも右ひざから下をなくした男・松尾や、手首をなくした女性・美香、半狂乱で拘束されている松尾の家族・由里子が乗っています。
(松尾と由里子の関係は分からず。夫婦か兄妹といったところか)
佐伯と松尾の会話から、東京では配給が開始されたという話を聞きました。

【結】- ドラゴンヘッドのあらすじ4

ヘリの回転翼に噴煙が巻き付き、墜落しそうになりますが、なんとか持ち直しました。
由里子が暴れた拍子に扉が開き、閉じようとしたテルがヘリからら落下します。

ガレキの中で目覚めたテルは、疲労した身体でそれでも移動を開始しました。
移動の途中で思い出すのは、新幹線のトンネルで発狂したノブオの「闇と仲良くなるんだよ」という言葉です。正気を失ってしまえば楽になれるのかもしれないと自問自答しつつも、テルは東京に残っている両親のことを思い出し、必死で東京まで帰り着きます。
自宅のマンションを見つけて入りますが、家具は散乱して荒れていました。両親の死を確信したテルは、絶叫します。

目的もなく都会をさまよったテルは、乗せてもらったあのヘリが墜落しているのを見つけました。アコが持っていた赤いリュックが、焼けこげています。
アコも死んだかもしれないと思ったテルは、ノブオのように鉄骨を振り回しました。発狂したノブオの気持ちを、初めて理解します。
発狂寸前まで追い込まれたテルは、その時、頭に手術痕の残るあの少年を見つけました。
少年についていったテルは、JR渋谷駅構内に多数の生き残りがいると知ります。

ところが生存者たちは、異様なまでに静かでした。
全員無反応で、配給の缶詰を口に運んでいます。
知り合いの佐伯を見つけたテルが話しかけますが、佐伯は反応しませんでした。
それを見た松尾が笑います。松尾はまだ正気で、テルに事情を説明します。
東京の地下で発見された非常用保存食料には、一般市民の暴動やパニックを避けるために、食べ物の中に薬物が混ぜられていました。その缶詰を食べると、少年のように感情を持たなくなるのです。
生存者の群れは、恐怖から解放された、なれのはてでした。
親族の由里子の死を見届けた松尾も、缶詰を口にします。そしてテルにも缶詰を勧めました。

まだテルはすることが残っていました。ヘリのメンバーが無事だった以上、アコを探したいのです。
缶詰を捨てたテルはアコを探し始めました。少年の視線の先に、毛布にくるまって横たわったアコがいます。
呼びかけに答えないアコを見て、テルは絶望しかけました。食料を口にして、感情がなくなったのかと思ったのです。
ところがアコは食料を口にせず、テルを待っていました。衰弱していましたが、感情を持っていました。

強い地響きが鳴り、天井が崩落し始めます。
テルはアコを連れて逃げますが、そこにいる人たちは感情を失い、逃げることすらしませんでした。生存者は次々に炎にまかれます。
地上に出たテルとアコは、飛んでくる火山弾を目撃しました。
東京の中心に、隆起してできた新たな火山を発見します。火山はマグマを噴出し、上空は黒雲で覆われていました。

それを見ながらテルは、アコを脇に抱えて、絶対に生き続けてやると決意します。
「残ったのは希望? 絶望? それは誰にも分からない。未来に問いかけるしかないんだ。僕たちの未来に」

(エンドロール)雲に覆われた太陽。エンドロールが進むにつれ、徐々に雲は白くなり晴れていく。(残ったのは希望のほう?)
(天災が起きたのは分かるが、結局何かは明かされず)

みんなの感想

ライターの感想

出だしはすごくいい。何が起きたか判らない状況下も、期待が持てる。
ところが…話が進むにつれ、徐々に失速してしまうのが悲しい。特にトンネルを出てから。
山田孝之のトリッキーな扮装はインパクト大。序盤で消えるわけだが(終盤にテルの幻影でまた出てくるものの)、網膜に焼き付いて離れない(笑)。
ウズベキスタンでのロケ。うん、そうだね。背景がまるきり日本と違うもんね。
中盤以降は、突っ込みだらけ。しかも物語がきちんと収束しないまま終わってしまう。じれったい。
西日本へ行けよ!

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