「北国の帝王」のネタバレあらすじ結末

北国の帝王の紹介:1933年の大恐慌まっただ中、北米オレゴン州を走る列車のタダ乗りを目論む失業者と鬼車掌の攻防を描いた、1973年公開のアメリカ映画。監督は「特攻大作戦」「ロンゲスト・ヤード」のロバート・アルドリッチ。脚本は「明日なき追撃」「白い恐怖」のクリストファー・ノップ。音楽は「飛べ!フェニックス」「ふるえて眠れ」のフランク・デ・ヴォール。主題歌はマーティ・ロビンスの「A Man And A Train」。

予告動画

北国の帝王の主な出演者

A-№1(リー・マーヴィン)、シャック(アーネスト・ボーグナイン)、シガレット(キース・キャラダイン)、制動手クラッカー(チャールズ・タイナー)、機関士ホッガー(マルコム・アタベリー)、機関助手コーリー(ハリー・シーザー)、警官(サイモン・オークランド)、ホーボーのスマイル(リアム・ダン)、シャックを笑った操車係(マット・クラーク)など。

北国の帝王のネタバレあらすじ

【起】- 北国の帝王のあらすじ1

1933年、大恐慌で低迷するアメリカ。”ホーボー”と呼ばれる失業者が、野宿しながら列車にタダ乗りして移動を繰り返す中、オレゴン州のウィラメット・バレーを走る蒸気機関車19号列車には、彼らを憎悪する鬼車掌シャックがいて、タダ乗りのホーボーには死をも厭わぬ情け容赦ない攻撃を繰り返し、心底恐れられていました。
19号列車では今日も1人のホーボーがシャックのハンマー攻撃で転落し、無残にも列車に轢かれ亡くなりました。彼は草むらから彼の非情な行為を止める事もできず睨みつけるホーボーたちを一瞥し、何食わぬ顔で勤務に戻って行きます。

走る列車の屋根をシャックと制動手のクラッカーが見回る中、シガレットは最後尾の牛の運搬車両の屋根の小窓から、ホーボーのエース・ナンバーワン(A-№1)が顔を覗かせほくそ笑むのを見て乱暴にその車両に忍び込みます。彼は先ほど浮浪者の少年とグルでA-№1を襲い鶏を奪おうとして、しくじったばかりでした。
シャックは彼が忍び込んだのを知り、小窓に錠を降ろしてしまいます。シガレットは焦りますがA-№1は悠々と葉巻をふかし捕まればひどい目に遭うと忠告しますが、彼は名うての金庫破りマイクを殺したのは俺様だと大口を叩き、あっさりホラだと見破られます。
ほどなくしてA-№1は鶏を抱き、笑いながら藁屑に火を放ち火勢をどんどん煽り始めます。煙を上げる車両に気づきシャックとクラッカーが駆けつけた時には内部は燃え上がり、操車場は大騒ぎになり停車して消化することに。隙を見てA-№1は貨車の壁を蹴破り逃走、慌てて追ったシガレットは操車係に捕まり連行されます。

混乱する操車場では、シャックの指示で燃える車両を切り離し総出で消化する中、彼が煙を吸って苦しんでいるのを大声で笑った操車係を恫喝し威張り散らします。操車係仲間はシャックに舌打ちをし、いつかホーボーが19号車に乗りヤツの鼻を明かすと悪態を吐きます。
捕まったシガレットは車庫で、よくあの19号列車に乗れたなと感心する何十人もの操車係を相手に、自分がシャックと戦いまんまと逃げおおせ車両に火を着けた、新顔のホーボーは焼け死んだと大見得を切ります。彼の話に半信半疑の者もいましたが、彼らは翌朝7時に出る19号列車での彼とシャックとの対決で賭けをしようと言い出し、聞いていたホーボーに酒をやり、新しい王が生まれたと仲間に言って来いと言います。

【承】- 北国の帝王のあらすじ2

一方、A-№1は数十人のホーボーが集まり暮らしている根城を訪ねます。古参のスマイルは彼をシャックの鼻を明かし19号列車に乗った”北国の帝王”だと讃え、皆がこれまで19人のホーボーを殺害したシャックとのバトルの様子を聞きたがりますが、彼は自分は空の車両にタダ乗りしただけと謙遜し、シャックのハンマーはただの脅しで手の動きと頭に注意しろと言います。
そこへ操車場から来たホーボーが、19号に乗ったのは若僧でこいつじゃないと言いますが、A-№1は火の着いた木切れで黙らせ、操車場の給水塔に「A-№1は19号列車でポートランドへ」と書かせます。

操車場では操車係たちがクラッカーをおだてて賭けに参加させ、”19号列車に乗れるやつはいない”に50ドル賭けさせますが、その時シャックが現れ一同が凍りつきます。彼は操車係でもタダ乗りはさせないと言い切り、シガレットを見つめます。
彼は堂々自分はホーボーであんたの列車にタダ乗りしたと嘯きますが、シャックは俺に挑めるのはお前のような小僧っ子じゃねぇ!すっこんでろ!とその首を締め上げ、いっしょにいた者の名を吐かせようとします。
そこに操車係が給水塔に”A-№1が19号列車でポートランドへ行く”と書かれた!と血相を変えて駆け込んできます。シャックはシガレットを離し「(そいつとは)会ってねぇ まだな」と言いにやりと笑って去って行きます。
一同は初めて聞くその名を胸に刻み、路線上の駅舎には電信が飛び交い、シャックとA-№1の勝負はポートランドまでの鉄道関係者とホーボーたち総がかりの大騒動、大勝負となり、その隙にシガレットはまんまと逃亡します。

翌朝、操車場は深い霧に覆われていましたが、シャックはホーボーに乗り込まれないよう、操車場の管理長やエンジンを心配する機関士ホッガーの忠告を無視して、いきなり全速で発車させます。彼は10分後に郵便車とすれ違う予定にも自信満々でしたが、ホーボーたちが先回りしてポイント切替機に細工をしていたため、引き込み線に留まっていた貨車に突っ込み、立ち往生してしまいます。
草むらからホーボーたちがヤジを飛ばす中、シャックのアイデアで列車を何とか線路に戻して走り出したものの、A-№1が乗り込んだのを知った彼は太い鎖で襲いかかります。A-№1は自分のいるエンジン部とシャックがいる貨車を切り離し逃げ出します。
手間取るうち、シャックはA-№1に郵便車が来ると叫びますが、彼は信じずまた会おうぜと言い霧の中に消えていきます。目の前には郵便車が迫り、シャックは機関車を必死で動かし、正面衝突ギリギリで待避線に逃がして切り抜けます。が、その間にA-№1は悠々と乗り込み貨物の太いパイプに身を潜めていました。

陽が昇り、ようやくパイプから出ようとしたA-№1はシガレットの帽子を見て、彼もパイプに潜んでいたことを知り遊びじゃないんだ!と怒ります。が、彼は肩にひどい火傷を負っていて、シガレットに機関車のグリースを取りに行かせて塗りつけます。けれどその時、飛ばされたシガレットの帽子がクラッカーに目撃されてしまいます。
ほどなくして機関車は巨大な木製の河川橋で止まり、タダ乗りの捜査を始めたシャックに問い詰められたクラッカーは、帽子を見たと白状します。シガレットは焦って橋を伝って逃げますが、先に降りていたA-№1は橋の手前のゴミ捨て場で一服していました。

【転】- 北国の帝王のあらすじ3

ゴミ捨て場に辿り着いたシガレットは置き去りにしたをA-№1責め、2人で組んで19号車に乗りシャックを倒そうと持ちかけますが、歩いてカナダに行けと断られます。シガレットは5年歩いて方々に名を残した、何も怖くないと息巻きますが、A-№1は「おまえは19号列車には泊まらせん!俺は好きな所に好きな列車で行く!相棒はいらん!」と怒鳴りつけ、走り出した19号列車の車両下に潜り込み、シガレットもそれに倣います。
が、それを見ていたシャックはロープに鉄棒をくくって線路を流し、シガレットが鉄棒が当たるたび叫び声をあげるのを悦んで聞いています。2人は貨車に上がろうとしますが、扉の取っ手が取れてA-№1は転落、シガレットもハンマーを投げつけられ落ちてしまいます。取っ手には切込みが入れてありました。
2人はゴミ捨て場に戻りますが、A-№1はグリースの残った缶を拾って線路に戻り、訳が分からぬままシガレットもそれに続きます。彼はそのグリースを線路に塗り始め、ようやく理解したシガレットと2人で塗り終え、線路に掛かる水路で次の列車を待ちます。次に来た旅客列車がグリースで滑ってもたつくうち、2人は水路から客車の屋根に飛び移り、途中19号列車を笑って追い越し、セーラム駅で降ります。

駅では、A-№1はトラックから七面鳥を盗み警官に見つかりますが、シガレットをおとりにして逃げ、川辺のホーボーたちの根城に逃げ込みます。彼らは2人をかくまい警官をからかって追い返し、A-№1は七面鳥を彼らへの土産とします。
その様子を廃車両から見物していたシガレットに、おまえは無一文で娘っこも知らねぇ、ホーボーにもなって30日くらいの新米だと言い、おまえも名のある男になれる、クズはいけねぇ、山猫のようになれ、鍛え上げてから列車に挑めと諭します。
その後、彼は川辺の洗礼式に紛れ込み、大騒ぎになっている間に、シガレットに信者たちの服を盗ませて着込み、ベルトを固く締め襟を立てろ!おまえも帝王になれる!A-№1は帝王より偉いんだと言って彼を連れて逃げ出します。それは客車の屋根に乗る時、シガレットのズボンには命綱にするベルトが無く、居眠りして落ちそうになったのを見ていたからでした。

【結】- 北国の帝王のあらすじ4

ほどなくして、セーラム駅の給水塔に「A-№1は19号車でポートランドへ行く」と白いチョークででかでかと書かれているのが発見され騒ぎになり、シャックは嬉しそうににやりと笑います。
予告された6時40分、シャックは、通常速度で発車するよう指示します。それはA-№1を誘い出すためで、2人が線路脇の小屋から車両下に潜りこむのを見かけた途端、再び線路にロープに括った鉄の棒を流します。が、棒が当たる場所にいたのはA-№1で、シガレットに自分がしたようにロープを掴んで止めるよう叫びますが、彼はにやりと笑って無視します。
やむなくA-№1は車両下の制動機を踏んで列車を止めますが、シャックは車両の間で体をぶつけ、クラッカーは車掌室で窓の鉄柵に頭から激突して死亡、機関助手のコーリーは焚口に倒れ背中に大火傷を負ってしまいます。
足を挫いたシガレットが逃げた時には、A-№1は下の河で体中にできた打ち身を冷やしていました。それを橋の上から罵倒し、あんたはもう終わりだ!、俺はホーボーの貴族になると叫び続けるシガレット。A-№1は時折見上げ、無言で傷を冷やしていました。

19号列車では、苦痛に呻くコーリーの手当てをしていた機関士のホッガーを強引に運転席に座らせ、シャックは列車を発車させろ!と怒鳴ります。
走り出した列車にシガレットが乗るのを見つけたシャックは、ハンマーを持って彼を追います。おまえは頭がいい、世間の渡り方を心得てる、今まではうまく行ってただろうがもうだめだ!おまえのせいで乗員が全部イカレちまった!と笑いながら迫るシャックに、最後尾の荷台に追い詰められたその時、シャックの背後からA-№1が現れ、俺が相手だ!と言い、飛びかかり、荷台でハンマーと木切れ、鎖を使った命懸けのバトルになります。

A-№1は鎖で締められ死にかけますが、反撃してシャックの足を折り、車両後部のトマホークを手にします。が、シャックが鎖を振り回して戦ううち荷台から落ちた時、A-№1は「逃げるなシャック!闘う約束だ!かかってこい!」と引き上げ、バトルを再開します。やがて、A-№1のトマホークがシャックの肩にヒットし、片腕が使えずふらふらと拳を繰り出すシャックをトマホークで押して線路脇の草むらに落とします。
シャックの「俺は参らねぇぞ!」という叫びが続く中、隣の車両の屋根で見物していたシガレットがご機嫌で降りてきて、俺とあんたが組んでてよかった!シガレット&A-№1だ!と笑いながら再び大口を叩き始めます。A-№1は小僧!青臭い!と言って彼を列車から下の河に放り投げます。

田舎に引っこんで身の上話で泣かせて空き缶に恵んでもらえ!おまえはホーボーの器じゃねぇ!北国の帝王なんかにゃなれねぇ!向こうっ気だけで心が無ぇ!口だけ達者でもだめだ!誰もそれを教えられねぇ!A-№1でも教えられねぇ!二度と線路に近寄るな!いつかきっと轢かれる!それを忘れるな!さらばだ!…壮大な山々にA-№1の声がこだまします。

みんなの感想

ライターの感想

数十年前に見た時は、特殊メイク無しで十分鬼瓦顔のアーネスト・ボーグナインが恐ろしく、もっともっとバトルシーンが長かったと記憶していたのですが、メインは鬼車掌シャックの恐ろしさと頑健オヤジA-№1の生き様で、肝心の対決シーンはクライマックスの十数分。しかしそれこそが本作のキモだと言うこともとてもよく理解できました。
シャックは鬼車掌とはいえ仕事には意外と真面目な頑固一徹オヤジなんです。が。無賃乗車とはいえ19人も殺すのはやり過ぎだし、絶対一緒に仕事したくないオッサン第1位には間違いないんですが。
意外とムカつくのがシガレットで、語彙の少ないA-№1や、主張は真逆ですがシャックも、何とか彼に解らせようとするんですが、口先だけで切り抜け、肝心な時にドジを踏み平気で裏切るヘタレっぷりで、ラストシーンではA-№1に思わずいいね!してました。
旧米国鉄道、往年のSLファンは必見の爽快鉄道活劇、ちなみにノンクレジットですが若かりし日のランス・ヘンリクセンも鉄道員役で出演しているとか。ファンの方は要チェックかも。

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