「ほしのこえ(彼女と彼女の猫)」のネタバレあらすじ結末

アニメ映画

ほしのこえの紹介:2002年公開の日本アニメーション映画。『君の名は。』が大ヒットした新海誠・監督の初の劇場公開作品。本作は携帯電話のメールをモチーフに、宇宙に旅立った少女と地球に残った少年の遠距離恋愛を描く。DVD特典として『彼女と彼女の猫』モノクロアニメ入り。

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予告動画

ほしのこえ(彼女と彼女の猫)の主な出演者

長峰美加子(篠原美香・オリジナル版/武藤寿美・声優版)、寺尾昇(新海誠・オリジナル版/鈴木千尋・声優版)、リシテア艦オペレーター(Donna Burke)、彼女(篠原美香)、猫(新海誠)

ほしのこえ(彼女と彼女の猫)のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①近未来の日本。中学3年生の長峰美加子と寺尾昇はお互いに惹かれ、一緒の高校に行きたいと思っていたが、美加子はタルシアン討伐の国連宇宙軍の選抜部隊に選ばれて、地球を離れてしまう。 ②地球と美加子の乗るリシテア艦隊が遠ざかるにつれ、メールにかかる時間も長くなる。距離も時間も遠くなったが、美加子と昇が時を超えて同じ思いを抱いた。

【起】- ほしのこえ(彼女と彼女の猫)のあらすじ1

近未来の話…。
日本、埼玉県。
電車の中で携帯電話をいじっていた少女・長峰美加子は、中学の頃まで「世界」とは携帯の電波が届く場所なのだと、漠然と思っていました。
でも現在、美加子は携帯の電波の届かない、はるか遠くの場所にいます…。

事の発端は2039年でした。
NASA(アメリカ航空宇宙局)の第一次火星調査隊が、火星に高度な地球外生命体の遺跡を発見しました。それはタルシアンによるタルシス遺跡と呼ばれます。
火星に現れたタルシアンにNASA調査隊は、全滅を余儀なくさせられました。以後の教科書にはこの事件も載っており、美加子らは学校の授業で学びます。

それから7年後の2046年、7月。
埼玉で中学3年生になった長峰美加子と寺尾昇は、ずっと仲良くしていました。恋人同士というわけではありませんが、互いに心を通わせています。
火星で起きた出来事は、それまでの自分たちの生活とは何のかかわりもなく、美加子を悩ませるのは目前に迫った期末テストのことくらいです。
できれば昇と同じ高校に行けたらいいな、高校で同じ剣道部に入りたいなと、美加子は思っていました。
ところが美加子は突然、国連軍の宇宙船リシテア号の選抜メンバーに選ばれてしまいます。
同じ高校どころか、同じ地球にもいられなくなったのです。
世間的には国連軍の選抜メンバーに選ばれることは、非常に名誉なことでした。選抜メンバーがこの街から出たと話題になり、船は太陽系の外まで行くとのことです。
国連宇宙軍はタルシス遺跡を徹底調査し、その高度な文明を取り入れて自分たちのテクノロジーをめざましく発展させました。今なら互角に戦えるかもしれません。
ところが当の美加子は、ただ平凡な人生を歩みたかったのです。選抜メンバーに選ばれて地球から離れることは、喜ばしいことではありませんでした。
2047年、4月。
火星に移動した美加子は、連日、巨大なロボットを操縦する演習に明けくれていました。選抜メンバーの中では優秀な成績を収めています。
オリンポス山、マリネリス渓谷、タルシス遺跡…教科書で見たことのある景色は、ひととおり見て回りました。タルシス遺跡は巨大なクレーターの中に、ビル群が立ち並んでいます。 この映画を無料で観る

【承】- ほしのこえ(彼女と彼女の猫)のあらすじ2

美加子は昇とメールでやりとりしていました。昇の方からもメールが送られてきます。
火星演習を終え、国連軍のリシテア号は木星へ移動しました。木星では衛星・エウロパの中継基地に身を寄せます。
地球と美加子のいる場所が離れるに従って、メールの送受信にかかる時間が開いていきました。美加子も昇も互いを思いやる気持ちに変わりはないのですが、実質的な距離が開いていくのを、そのメールにかかる時間で思い知らされます。
国連宇宙軍は1000人以上からなる大船団を組んで、木星から冥王星へ移動しました。
昇は地球で高校生活を送りながら、歯がゆい思いで美加子からのメールを待つしかありません。
それは美加子も同じでした。美加子も巨大ロボットを操縦しながら、楽しみにしているのは昇からのメールだけです。

2047年、8月。
美加子は冥王星に移動していました。これ以上地球から離れたくないと思う美加子は、いっそタルシアンなど見つからない方がいいと思います。
しかしタルシアン発見のアラートが鳴りました。美加子は出動し、タルシアンとの戦闘が展開されます。
攻撃が効かず、母船に帰るよう指示された美加子は、そこで全艦隊がワープ・アウトすると聞かされました。一気に1光年も昇の世界と時間差ができてしまいます。
さらに艦隊は、8.6光年先のシリウスに行くことになりました。つまりメールが相手に届くまで、8年7か月もかかるのです。しかも、帰れる見込みはありません。
若い昇と美加子にとっては、片道8年7か月のメールのやりとりは「永遠に近い」と思えてなりません。
昇は心を強く硬くしようと決意します。美加子への思いを断ち切り、告白してきた同級生の女子生徒とつきあうことにしました。
昇の方は、美加子のことを考える時間が徐々に減っていきます…。美加子がずっと昇のことを思い続けるのとは対照的に。
昇の時間と美加子の時間は離れてしまい、流れて行く時間の長さも変わってしまったからです。

【転】- ほしのこえ(彼女と彼女の猫)のあらすじ3

2047年、8月。
艦隊はシリウスα・β系列の第四惑星・アガルタへ来ていました。そこは空、海、地上ともに地球によく似ている惑星です。
タルシアンの痕跡はありませんでした。
地球によく似た惑星に降り立った美加子は、郷愁に誘われて昇へメールを送信します。それも本当に届くかどうか分からないものです。
「私はいまでもノボルくんのこと、すごくすごく好きだよ」というメールを送信した後、美加子たちのいるアガルタにタルシアンが出没しました。美加子はタルシアンと戦い、ダメージを与えますが、美加子の乗った巨大ロボットも壊滅的打撃を受けます…。

2056年、3月。
地球にいる昇は24歳になっていました。来月から、念願の艦隊勤務が決まっています。
昇は美加子への思いを諦めきれずにいました。そこで、宇宙での仕事を希望したのです。
昇の元に、15歳の美加子からのメールが届きました。そのメールは2行のみで、あとはノイズになっています。
その瞬間。
時間と距離を超越して、昇と美加子は同じことを思っていました。
「懐かしいものがたくさんあるんだ。
夏の雲、冷たい雨。秋の風の匂い。
傘にあたる雨の音、春の土の柔らかさ。
夜中のコンビニの、安心する感じ。
放課後のひんやりとした空気。
黒板消しの匂い、夜中のトラックの遠い音、夕立のアスファルトの匂い。
一緒に感じていたいと思っていた。
思いが時間や距離を超えることがあるのかもしれない。
一瞬でも同じことを思うのなら、何を思うのだろう。
私たちの思うことは、たったひとつ。
私は(僕は)ここに、いるよ」
(ラストシーン、昇の未来の新聞記事で、アガルタの戦闘の見出しに『帰還の可能性はリシテア号一隻か』とあるので、美加子は助かった模様。母船であるリシテア号が無事なので。
ちなみに未来の新聞記事は、文面に変化はないものの、写真が動くようになっている。
目下、美加子らの艦隊が帰って来る方法は分かっておらず、帰還のめどは立っていないが、昇が艦隊勤務になったので、再会の望みはあり)

【結】- ほしのこえ(彼女と彼女の猫)のあらすじ4

『彼女と彼女の猫』

季節は春の初め、その日は雨でした。
Sec.1【イントロダクション】
だから「彼女」の髪も「僕」の身体も重く湿り、辺りは雨のとてもよい匂いで満ちていました。
電話が鳴りますが、女性は電話に出ません。
地軸が音もなくひっそりと回転して、「彼女」と「僕」の体温が世界の中で、静かに熱を失い続けていました。
その日、猫である「僕」は「彼女」に拾われました。
なので、「僕」は彼女の猫になりました。
「彼女」はアパートの一室に住んでいます。ベランダは雨に濡れています…。
(注:彼女はすらっとした美しい体形で描かれていますが、猫はギャグマンガのキャラのような愛らしい姿で描かれています)

Sec.2【彼女の日曜】
雨がやみ、太陽が出ます。
「彼女」は母親のように優しく、恋人のように美しい女性でした。
だから「僕」はすぐに「彼女」のことが好きになりました。
「彼女」は独り暮らしで、昼間に働いています。何をしているのかは、猫である「僕」は知りません。
でも「僕」は、毎朝部屋を出て行く「彼女」の姿が好きです。
きちんと束ねた長い紙、かすかな化粧と香水の匂い。
「彼女」は「僕」の頭に手を乗せて「行ってくるね」と声に出して、背筋をぴんと伸ばして、気持ちのよい靴音を響かせて、重い鉄のドアを開けます。そして、出勤していきます。
雨に濡れた朝のくさむらのような匂いが、しばらく残ります。

Sec.3【彼の日常】
季節がめぐり、夏がやってきました。
「僕」は「彼女」に「チョビ」と呼ばれています。
「僕」は外の世界をちょっとだけ知りました。
子猫のミミというガールフレンドもできました。
でも、やっぱり「僕」が好きなのは「彼女」なので、子猫のミミよりも大人っぽい女の人(「彼女」)の方が好きだと思います。
ミミは「僕」に結婚を迫りますが、「僕」には彼女がいるので断ります。

Sec.4【彼女の寂しさ】
夏が終わって、秋が来ました。
長い長い電話の後、「彼女」が泣きます。
はっきりとは告げられませんが、恋人と電話で別れ話になったようです。
「僕」には理由が分かりませんが、「彼女」が悪いわけではないと、「僕」は思います。
「彼女」はいつでも誰よりも優しくて、誰よりも綺麗で、誰よりも懸命に生きていると思います。
「誰か、たすけて」…「彼女」は言いました。

Sec.5【彼女と彼女の猫】
あてのない暗闇の中を、「僕」たちを乗せたこの世界は回り続けます。
季節は冬になりました。
「僕」が初めて経験する雪景色も、ずっと昔から知っているように思えます。
冬の朝は遅いから、「彼女」が家を出る時間になっても、外はまだ暗い状態です。
髪を切った「彼女」は分厚いコートを身にまとい、大きな猫のように見えました。
雪の匂いを身にまとった「彼女」を雪がすべて吸いこんでいきます。でも「彼女」の乗った電車の音だけは、ぴんと立った「僕」の耳に入ります。
「僕」も、そして「彼女」も、この世界のことを好きなんだと思います。

みんなの感想

ライターの感想

短い作品ながら、いろんな思いが凝縮されている。しかもこのアニメ製作の作業のほとんどを新海ひとりでやったというのだから、すごい。
この頃からすでに景色が綺麗。
制服を着て宇宙船の中にいるところとか、そのブレザーの制服とか、巨大なロボット筐体がエヴァンゲリオンに非常にそっくり。
ただそれは瑣末なことで、伝えたいメッセージはほかに確立して存在するので問題としない。

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