「ステキな金縛り」のネタバレあらすじ結末

コメディ映画

ステキな金縛りの紹介:2011年公開の日本映画。三谷幸喜・監督による、落武者幽霊と三流弁護士による法廷サスペンスコメディ・エンタテインメント・ムービー。深津絵里と西田敏行が主演を務めた。

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予告動画

ステキな金縛りの主な出演者

宝生エミ(深津絵里)、更科六兵衛(西田敏行)、速水悠(阿部寛)、小佐野徹(中井貴一)、菅仁(小林隆)、矢部五郎(KAN)、矢部鈴子(竹内結子)、日野風子(竹内結子 一人二役)、日野勉(山本耕史)、宝生輝夫(草彅剛)、工藤万亀夫(木下隆行 TKO)、段田譲治(小日向文世)

ステキな金縛りのネタバレあらすじ

【起】- ステキな金縛りのあらすじ1

宝生エミは若い女性弁護士です。有能な弁護士だった父・輝夫は若くして他界し、エミは父と同じ道をめざして弁護士になりましたが、ドジが多く有能とは言えません。
エミは速水弁護士事務所に所属しています。
仕事面でもあまり優秀ではないエミは、その日の法廷でも資料を盛大に落とし、弁論する際に「20m離れていて犯人の顔を見分けられるのでしょうか」と発言しました。
意気揚々とした態度でそこまで発言したのはいいのですが、証人に「これが何に見えますか」と見せたバナナを言い当てられ、それ以上どうしようもありません。
弁護は失敗し、むしろ被告人に不利になってしまいます。被告人に弁護人を変えるよう言われてしまいました。
エミの上司・速水は「最後のチャンスだと思え」といい、ある殺人事件の被疑者の弁護人になります。
その殺人事件は、夫・矢部五郎35歳が妻・鈴子を殺したとされています。鈴子は階段から落ちて転落死しました。夫・矢部の犯行だと目され、矢部は逮捕されます。
矢部と接見したエミは、事件当夜の矢部のアリバイを本人から聞きます。矢部は奥多摩山中をうろついていたと答えました。
矢部の経営しているパン工場が閉鎖になり、経営状態が芳しくなく、矢部は自殺しようと考えていたのです。
結局自殺をあきらめた矢部は旅館に泊まりましたが、そこから出られなかったと矢部は言いました。事件のあった時間、矢部は落ち武者の幽霊にまたがられて、金縛りに遭っていたというのです。
検察側の検事・小佐野は、矢部が宿泊した「しかばね荘」の女将が23:20に部屋を覗き、いなかったと証言したことを指摘しました。
「厄介な事件だ」と上司・速水は言います。もし嘘をつくなら、もっとまともな嘘を選ぶわけで、矢部が金縛りに遭っていたというのは事実なのだろうと速水は考えました。
しかしもしそれが事実なら、実際に矢部が金縛りに遭った相手・落ち武者の霊を連れてくるしかないと、検事・小佐野は言いました。冗談のつもりです。
エミは実際にバスで旅館へ行き、しかばね荘の女将に会いに行きました。「しかばね荘」のマークは「鹿(シカ)が跳ね(ハネ)ている」模様です。
なぜ客室を覗いたのか問うエミに「たまたま襖が開いていたから」と女将は答えました。案内された部屋はどこも同じように見え、客間の文字は消えかかっていて判読しにくい状態です。
矢部が襖を完全に閉めずにトイレに立ち(だから襖が開いていた)、トイレからの帰り道に部屋を間違えて、隣の「耳鳴りの間」に泊まったのだとエミは推測しました。耳鳴りの間は落ち武者の幽霊が出るという噂で、使っていませんでした。
雨でバスが止まりタクシーは出払っており、エミはしかばね荘に泊まりました。耳鳴りの間を選んだエミはみごと落ち武者の幽霊・更科六兵衛と会います。 この映画を無料で観る

【承】- ステキな金縛りのあらすじ2

退散しようとする六兵衛を捕まえたエミは、矢部の手配写真を見せて「2月24日の夜にまたがっていたか」と確認を取り、法廷での証言を依頼しました。
六兵衛は最初は消極的でしたが、矢部が無実なのに有罪になると聞き、憤ります。というのも、六兵衛自身も過去に内通者(スパイ)だとみなされて、無実の罪を着せられて処刑されたからです。
六兵衛は自分の慰霊碑を建てることを条件に、証言台に立つことを約束しました。エミは六兵衛を連れて東京に戻ります。
しかしエミの上司・速水には六兵衛が見えません。そもそも幽霊・六兵衛は全員に見えるわけではなく、見える人と見えない人がいるわけです。
速水はエミを「疲れてるんだ」扱いしました。エミは六兵衛を残して一旦立ち去り、エミがいない間に甘党の速水が食べたチョコの形状や、最近始めたタップダンスの入門書の隠し場所を六兵衛に教えてもらい、証明します。
速水は「前代未聞の裁判になりそうだ」と言いました。証人として提出する書類には、心霊写真にチャレンジして写り込むことに成功します。
裁判の間、六兵衛はエミ宅に身を寄せることになりました。エミは売れない役者の恋人・工藤万亀夫と同棲しています。
裁判が始まりました。エミは落武者・六兵衛を証言台に呼ぼうとしますが、検事・小佐野はオカルトを真っ向から否定し、幽霊などいないと断言します。幽霊はいないから、法廷の証人として使えないと言いました。
エミは六兵衛を立たせ、鉄粉を置いて電気を流すと六兵衛の身体に鉄粉がつくように姿を浮かび上がらせようとします。落武者っぽいシルエットが浮かび上がり、法廷内は興奮しますが、トリックだと検事・小佐野は信じません。
息を吹きかけることはできると知っている六兵衛は、笛の形をしたドロップ(注:コリスの笛ガムの可能性もあり)を鳴らすことで、立証することをエミに言いました。イエスなら1回、ノーなら2回鳴らす、という方法です。
裁判長・菅は喜びますが、検事・小佐野は科学的な根拠に固執しました。
検事・小佐野と目が合った際にそらされたと、六兵衛は気づきます。小佐野には自分の姿が見えているかもしれないと気づいた六兵衛は、検事・小佐野が喋っている時にわざとわめきたてました。
検事・小佐野はつい「うるさい!」と反応してしまい、小佐野に六兵衛の姿が見えていたと露見します。小佐野は休廷を申し出ました。
六兵衛の姿はもう1人、法廷画家・日村たまるという初老男性には見えていました。幽霊が見える人と見えない人の区別がないか考えたエミは、共通項を探ります。

【転】- ステキな金縛りのあらすじ3

その結果、幽霊が見える人は、
①最近、死を身近に感じたことがある(エミは出勤時にトラックにぶつかりそうになった)
②仕事がうまくいかない&運気が下がった
③シナモンが好き(シナモンは霊的なものに敏感になる成分が含まれているらしい)
という共通項があると気づきました。
そして頑固に死後の世界を認めようとしない検事・小佐野に、2か月前に交通事故で亡くした愛犬・ラブちゃん(ラブラドール・レトリーバー)を連れてきて会わせます。
外食する店内で、小佐野は手放しでラブとの再会を喜びました。ラブちゃんの幽霊が見えない人にとっては「中年男がひとりでひっくり返ってはしゃいでいる」姿にしか見えません。
卑怯な手を使ったことをエミは詫び、死に目に会えず心残りだったラブちゃんとの別れができたと小佐野は感謝し、証人の件を認めました。
その頃世間では、幽霊が証人を務めるということで裁判が注目されます。
ラブちゃんをあの世に迎えに行ったことで六兵衛の存在がばれ、あの世の公安局公安課・段田が六兵衛を強制送還しようと迎えに来ました。
一転して証人の存在を認めた検事・小佐野は、段田に「真実を究明するのが大事なのだ」と説得し、滞在期間延長を取りつけます。
感謝するエミに検事・小佐野は「我々は敵ではない。真実を求めるという意味ではむしろ味方で、本当の敵は真実を隠そうとする者だ」と言いました。
陰陽師・阿部晴明の友人・阿部めいめいの35代目子孫・阿部つくつくが、法廷内に乱入します。法廷を見学する段田は「こういうのが一番腹立つ」と言い、つくつくに息を吹きかけました。つくつくは派手に飛んでいきました。
証言の方法も、笛ドロップ(笛ガム)からハーモニカに変更になります。イエスなら1回、ノーなら2回の手段は変わりません。
しかし六兵衛の姿が見えると開き直った検事・小佐野は、舌鋒鋭く六兵衛を問い詰めます。
いわく「なぜ矢部にまたがったのか(答:なぜって言われても、困っちゃう)」「なぜ化けて出るのか(答:考えたこともなかった)」「なぜ怖がらせるのか(答:しいていえば、幽霊だから?)」「幽霊だって人間だ(答:…絶句…)」
六兵衛は検事・小佐野に言い負かされ、無念だと言うしかありません。
さらに検事・小佐野は六兵衛が処刑されたことにも言及します。味方を裏切って敵方に情報を流した者の言うことなど信じられないと言い、六兵衛は悔しがりました。
エミは権威ある歴史家で六兵衛の子孫である木戸健一を証言台に呼び、六兵衛の無罪を証言してもらいますが、「すべて憶測だ」の一言で片づけられました。
六兵衛は検事・小佐野に「斬る!」と言って刀を抜くと突進し、小佐野は焦ります。が、幽霊が見えない者には何も理解できません。法廷画家・日村だけは嬉々としてスケッチします。

【結】- ステキな金縛りのあらすじ4

その頃、すっかり存在感が薄れて「落武者を中心に回ってないか」と危惧する被疑者・矢部は、被害者である妻・鈴子を呼んできてくれと頼みました。被害者本人に証言してもらえれば、それが一番の証拠になります。
六兵衛はあの世に探しに行きますが、見つかりません。あの世の公安・段田もそろそろ限界だと言い始めました。フランク・キャプラ監督のファンの段田に『スミス都へ行く』の映画を見てもらう間の時間延長をしてもらったエミは、六兵衛の慰霊碑を建てる予定地に六兵衛を案内します。
「ご武運をお祈り申す」と言い、六兵衛は段田と去りました。
エミはある時ふと、鈴子が見つからなかったのは「死んだのが鈴子ではないからなのではないか」と気づきます。実は鈴子の遺体は姉・風子が引き取ってすぐ荼毘に付したのですが、鈴子と風子はそっくりでした。そして鈴子と風子の仲も悪かったのです。
日野宅を訪問したエミは、ガーデニングが趣味のはずの姉・風子の庭の植木が枯れているのに気づき、より確信を深めました。
妹・鈴子は姉・風子の夫・勉と浮気していました。それが姉・風子にばれ、内輪もめしているうちに風子が階段から転落死します。それを機に鈴子は風子になりすまして、勉と夫婦を装っていたわけです。
そう考えたエミは、病気で入院する上司・速水に推理を話しました。速水が瀕死状態に陥ると、「公安部公安課の段田に会って」と言ってメモを握らせます。
やってきた段田に『素晴らしき哉、人生!』を見せることを条件に、風子を連れてきてもらいました。
そして裁判の席に姉・風子(本当は妹・鈴子)を呼び、幽霊が見えない風子(本当は鈴子)にシナモンパウダーを吹きかけます。
シナモンの力で幽霊が見えるようになった風子(本当は鈴子)の前に、幽霊の風子(こっちは本当の風子)が浮かび上がりました。2人は法廷で姉妹喧嘩を始めます。
検事・小佐野は「自分を殺したのは彼女(鈴子で偽・風子)だと言った」と言い、矢部の無罪が決まりました。
裁判は急転解決し、法廷に立つ幽霊の証人・風子のスケッチを、法廷画家・日村は描きます。
「被害者が証言してくれれば楽だねえ」と裁判長・菅がしみじみ言い、検事・小佐野は再び「集団催眠説」を唱え始めます。
裁判が終わった夜の法廷を、エミは感慨深げに見ました。落武者・六兵衛がエミの父・輝夫を連れてきましたが、エミにはもう幽霊の姿は見えません(仕事がうまくいき、②が除外されたから)。
輝夫は法廷のハーモニカで思い出の曲『アルプス一万尺』(輝夫的には『ヤンキー・ドゥー・ドル』)を吹き、エミは輝夫の存在に気づきます。
父・輝夫の幽霊との再会を喜ぶエミを六兵衛(と法廷画家・日村)が優しく見守りました。幽霊・速水はタップダンスを踊り、速水に小佐野が「死後の世界はどうなんだ」と聞きたがります…。
「The End」という文字が出たのを六兵衛が「完」に訂正。
(エンドロール)後日談が写真で語られる。すべて六兵衛の心霊写真つき。エミと万亀夫は結婚し、新婚旅行にいき、おめでた。出産する。エミはその後「速水宝生事務所」を開業。

みんなの感想

ライターの感想

三谷幸喜監督のコメディ映画です。主人公の売れない弁護士が、唯一の目撃者(ただし一般の人には見えない)と駆け回っていくうち成長していく様子が見ていて元気づけられます。
裁判で幽霊の証言にいかに信憑性をもたせるか?という難題に果敢に取り組む主人公。その斬新すぎるアプローチに対して視聴者目線で一つ一つ丁寧にツッコミをいれていくのが、検事という敵側のポジションなのがまた巧妙です。
また、劇中では死んだ人を見るには一定の要件が必要なのですが、その「条件」や、公判中に幽霊とのコミュニケーションツールとして使われたフルートが、ラストの父娘対面のシーンで活きてきます。ラストは大団円なのですが、全編を通じて嫌なキャラクターのいない、爽やかなストーリーでした。

ライターの感想

ちいさーーく、まとまった話です。小ネタがちりばめられているのも、相変わらず。
相変わらず豪華なキャスト陣。こんだけの豪華メンバーが揃うのは三谷作品ならでは、です。
内容は…ナンセンスのコメディと思えば、それでいいかなと。
コリスの笛ガムだと思うんだけど自信がないのでドロップと表記しました(科白の中で「ドロップ」って言ってた記憶があるんです)。
そもそも、ずっと死者が見守ってたら、この世は幽霊でいっぱいだよな。それをわざわざ公安課のおえらいさん・段田が摘発しに来なくても、部下を寄越せばいいんじゃね?
強制送還された筈なのに、ラストまたふらっと戻ってきてるし、六兵衛。
エンドロールの心霊写真は「そこは父・輝夫が写るとこだろ」と大きく突っ込みましょう。
(一部の人には言われてますけど、私も「三谷作品は、舞台がやっぱり一番」と思うので、つい辛いめの採点。
そうじゃない意見の人にとっては、そこそこ楽しめる作品かも? 見る人の好みによるかな)

ライターの感想

三谷幸喜脚本、監督の作品です。様々な俳優さん、女優さんをちょい役で使っています。特に、法廷のシーンがとても印象に残っています。
向こうの世界からの使者(小日向文代)が、法廷のいろいろなところに移動しているところ、乱入してきた陰陽師(市村正親)を吹き飛ばすシーンが痛快です。裁判長(小林隆)ののんびりとして真実を見ようとしているところも良いです。
検事(中井貴一)が死後の世界は信じないというスタンスを取りながら、実はその世界のことを知っているところの矛盾も面白いです。

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