「図鑑に載ってない虫」のネタバレあらすじ結末

図鑑に載ってない虫の紹介:2007年公開の日本映画。ドラマ「時効警察」でヒットを放った、三木聡監督・脚本による脱力系コメディ。伊勢谷友介、松尾スズキ、菊地凛子ら実力派俳優たちが、ユニークな人物に扮して怪演を披露。

図鑑に載ってない虫の主な出演者

「俺」(伊勢谷友介)、エンドー(松尾スズキ)、サヨコ(菊地凛子)、目玉のおっちゃん(岩松了)、チョロリ(ふせえり)、美人編集者(水野美紀)、真島(松重豊)、モツ煮込み屋の親父(笹野高史)、種田師匠(三谷昇)、船長(渡辺裕之)、ホームレスの親父(森下能幸)、太田刑事(志賀勝)、半分男(村松利史)、SMの女王様(片桐はいり)、黒幕の部下(嶋田久作)、ワンピースの女(つぐみ)、ツボ師匠(園子温)、消防署員(山崎一)、中村刑事(田中哲司)、黒幕の男(マメ山田)、海の家のおばさん(佐々木すみ江)、チュッパチャップスさん(新屋英子)、サヨコのお婆ちゃん(播田美保)、アメリカンドッグ屋の店長(いか八朗)、呼び込み(コハ・ラ・スマート)、宅配便の人(廣川三憲)、番頭(ノゾエ征爾)、冴えないOL(海島雪)、色っぽい写真屋(呉キリコ)、婦人警官(たかみざわはな)、若い半裸の女(高田郁恵)、若い組員(ペ・ジョンミン)、ミンミン(キタノ・ラニー・パギリナン)、老人(菅登未男)、巨大ホームレス(田島大志)、少女時代のサヨコ(清水萌々子)、少年時代のエンドー(吉原拓弥)、サヨコの母親(高橋惠子)

図鑑に載ってない虫のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①陽の当たらないルポライターの「俺」は50万の借金で頭が上がらない女編集長に頼まれ、臨死体験をしてルポしろと命ぜられる。死にモドキなるものを探せば臨死体験が可能、手がかりはいなくなった真島。「俺」は友人のエンドーと共に手がかりを探す。 ②死にモドキは虫、水で殺すと出る赤い体液を飲むと臨死体験ができる。チャレンジした「俺」は死後の世界は今とそう大差ないことを知る。しかし締め切りには間に合わず、新たな依頼を受けることに。

【起】- 図鑑に載ってない虫のあらすじ1

架空の都市、飛蝉市。

8月1日。
陽の当たらないフリールポライターの青年「俺」は、馴染みの月刊誌『黒い本』の編集長の女性から、ある頼み事をされます。
それは「1回、死んでくれない?」というものでした。一度死んで臨死体験を味わい、それをルポしてくれというのです。
編集長が言うには、一度死んでも数時間後に生き返る「死にモドキ」というものがあるそうです。但しそれが何なのかは手がかりなしでした。
無茶ブリされた「俺」ですが、編集長に50万円の借金がある以上、逆らえません。
こうして仕方なく「俺」は、死にモドキなるものを探すことになりました。ルポの締め切りは8月31日で、「間に合わなければ殺す」と編集長に言われます。
死にモドキの手がかりを知っているのはカメラマンの真島という男性ですが、この何日間か、連絡が取れないそうです。
途方に暮れる「俺」のところに、友人のエンドーから電話がかかってきました。「岡っていう字はアザラシに似ている(注:アップにしてみると、アザラシの正面顔に見えなくもない)」と言うエンドーと一緒に、「俺」は死にモドキを探し始めます。
ちなみにエンドーは、いつもヒッピーのような格好をしています。

真島の部屋を訪問したところ、留守でした。部屋に入って物色すると、ピップエレキバンと「消息は? →目撃者?」という文字が書かれたメモがあります。横でエンドーは5000円札を見つけ、こっそり盗んでいました。
部屋を出た「俺」たちは、ヤクザっぽい目玉のおっちゃんに絡まれます。鯉のぼりの柄のようなシャツを着ているから「目玉のおっちゃん」とエンドーが勝手に名付けました。
目玉のおっちゃんも真島を探していました。目玉のおっちゃんはジャガー族の組員で、何か分かれば連絡しろと「俺」たちに言います。
エンドーが盗んだ5000円札に電話番号が書かれていました。そこに電話すると、ボート屋に繋がります。
漁船に乗せてもらって話を聞いてみますが、ピップエレキバンを見せてもボート屋の主は心当たりがないと言います。
「一度死ねる」というチラシを見てSMクラブに行き、ゴミの片づけを手伝ってもみますが、女王様も死にモドキを知りませんでした。手伝ったお礼に女王様はムチで殴ろうとします。それくらいしかお礼ができないからです。
SMクラブは店じまいをする予定でした。その店で働いていたサヨコと一緒にモツ煮込み店『内蔵(この漢字で合っている)』に行ったサヨコは、自分のリストカットの痕でわさびが擦れると喜びました。蛍の光の曲を流され、店を追いだされます。
帰り道、ポンジュースのネオン広告がある横の駐車場では、生乾きのコンクリートが敷かれていました。エンドーは裸足になり、自分の足跡をつけます。
サヨコは「俺」たちにくっついてきました。自分が持っている「猿の手」は、人を生き返らせる能力があると言います。
それは祖母から譲り受けたもので、サヨコは祖母を一度生き返らせたことがあるそうです。

8月5日。
「俺」は嫌な夢を見て目覚めました。エンドーはインドのボタンを押す夢を見たそうです。
サヨコは居着いていました。
編集長から催促の電話をもらった「俺」は、目玉のおっちゃんも加わって、4人で探すことになりました。

【承】- 図鑑に載ってない虫のあらすじ2

目玉のおっちゃんいわく「真島は『師匠』って奴を探してたらしい」とのことです。あてがなかった真島探しに、一条の光が差しました。
しかしなんの『師匠』かは分からないままです。
はだかのホームレスを見かけたエンドーが、『MAJIMA』とサインされたカメラをホームレスから得てきました。
ホームレスはトラックに轢かれますが、元気です。
「なんたって俺は一度死んでるから。師匠が教えてくれた」と言い、エンドーが詳しく聞こうとしますが、「それは『も』」と言ったところで、唐突にホームレスは死にました。情報は得られないままでした。

8月9日。
『師匠』を探した「俺」たちは、情報屋のチョロリに行き着きます。
チョロリは目玉のおっちゃんの舎弟で、甘いものばかり欲しがりました。
甘いものを食べたチョロリは、「俺」たちをツボ師匠のところへ案内します。ツボ師匠は胃の中にあるツボを押すと風邪をひかないと実演しますが、真島と関係ないことが判明しました。
「俺」、エンドー、目玉のおっちゃん、サヨコ、チョロリの5人で食事を食べている時、エンドーが「白玉を食べているところは、口から魂が出ているように見える」と言い、白玉を食べている女性をカメラで撮影します。
するとフィルムが巻き戻り始めました。それを現像に出しに行きます。
現像を待つ間、サヨコは母に会いたいと言います。
サヨコの母はサヨコの目の前で、海で溺れて死にました。母がどんどん沖へ行くので、サヨコが「アイスを食べ終わったら声をかけよう」と思っているうちに、姿が消えたそうです。
遺体もあがらなかったので、猿の手も使えないままでした。

現像した写真には『臨死体験ショー』という看板が写っていました。真島が写した可能性が高いです(MAJIMAのカメラだから)。
現像屋の無駄に色っぽい女性は「真夜中だけやっているお祭りのもの」と言いつつも「行かない方がいい」と言います。
夜、「俺」とサヨコが行ってみると、東京医学研究所主催と銘打った、明らかに嘘っぽいショーでした。上半身のみの「半分男」が出てきます。
「半分男」は真島のことを知りませんでしたが、「死にモドキは虫」という情報を持っていました。(ここだけ唐突に紙芝居風に)昔はけっこう存在し、江戸時代には脱獄に使われていたそうです。死ねば牢屋から出られるからです。
一度心臓が止まったのち、再び動き出すというのも事実のようでした。「師匠」というのは、その虫を使う術師の末裔ではないかとのことです。

編集長に「死にモドキは虫」という情報を寄せたものの、真島や師匠のことは不明でした。
しかしチョロリが情報を得てきます。「師匠」という人物は「乞食の巣」と呼ばれるところにいるとのことでした。
「乞食の巣」は川の中州にありました。上陸してみた「俺」たちですが、彼らは態度を硬化させます。
追い出される間際、「俺」は最初に行ったボート屋が近くに見えるのに気づきました。

8月15日。
「俺」とエンドーはボートを借りて、乞食の巣に向かいます。手漕ぎボートで上陸すると、岸にはたいまつを持った乞食たちが集まっていました。

【転】- 図鑑に載ってない虫のあらすじ3

「とうとう来たな」とカメラのシャッターを押しながら言うのは、真島です。やっと真島に到達したのです。
「師匠」もいました。師匠は全身にエレキバンを貼った男で、「このエレキバンは俺の頭上にオーロラを起こした。オーラじゃないぞ」と言います。
死後の世界はごく普通で、天国も地獄もないと、「俺」は「師匠」から教わりました。
死にモドキは、ドクロの柄をしたカナブンのような虫です。その虫を捕まえて体液を取り出すと、人間の機能を停止させる成分を持っているそうです。
日本では昔から、海女が海底深く潜る時に利用していたそうです。海の底で死にモドキを使うと、無呼吸で海面まで上がってこられるからです。
しかし今はめったに見つからない虫とのことでした。

こうしてやっと、死にモドキについての情報を得た「俺」は、死にモドキを捕まえようと考えます。捕まえ方は海女に聞けば分かります。
真島も死後の世界に興味を持っていました。死に別れた恋人・ミンミンに会いたいそうです。
20年前に真島は内戦が続くカンボジアで、ミンミンという女性と恋に落ちていました。
ところがミンミンはある日「今日は私、あなたをびっくりさせることがあるの」と言った直後、地雷を踏んで死んでいました。真島は「びっくりさせること」の内容を知りたいと思い続けています。
臨死体験に興味がある真島ですが、もうひとつ気になることがありました。韓国まで歩いて行ける海底トンネルです。
種田師匠(エレキバンの人)は旧日本の特務機関に所属しており、大日本帝国が推し進めていた日朝海底通路計画を知っていました。入り口も見つけました。
真島は悩みますが、トンネルを使って韓国へ行くほうを選びます。
真島を見送った「俺」のところへ、サヨコからメールが届きました。
「死にモドキの居るところ見つかったかも」と書かれています。

8月28日。
締め切りまであと3日です。
「俺」、エンドー、目玉のおっちゃん、サヨコ、チョロリの5人は海の家「まつや旅館」へ行きました。海の家のおばさんは、「チュッパチャップスさんが知っている」と言います。
チュッパチャップスさんは、電動歯ブラシの先端にチュッパチャップスをつけて舐めていました。今は酸素ボンベが普及したので使わなくなったけれども、昔は裏山で死にモドキを捕まえて、使っていたと言います。
その山で夜に大きな照明をつけ、「俺」たちは虫を集めました。白い旗で虫を集め、ごみ箱に落としていきます。
虫はごみ箱いっぱいになりました。サヨコがチュッパチャップスを差し込むと、ついてきたのが死にモドキでした。
死にモドキは、水に入れてじわじわ殺すと、身体から赤色の体液を出し、その体液を飲むと死ねるそうです。

8月30日。
準備も整い、いよいよ「俺」が試すだけとなりました。サヨコは本気なのかと聞きます。
サヨコは「人間には2種類ある。いなくなるといなくなるタイプと、いなくなってもいるタイプ」と妙に気になることを言いました。後者の「いなくなってもいるタイプ」は「俺」だけだそうです。

【結】- 図鑑に載ってない虫のあらすじ4

「俺」が飲もうとすると、エンドーもやりたがりました。観察しておいてくれとエンドーに頼みますが、エンドーが落胆するので、一緒にやろうと言います。
外で目玉のおっちゃん、サヨコ、チョロリの3人がバーベキューの支度をする間に、「俺」とエンドーは死にモドキの液体を飲みました。
しばらくして「俺」は目覚めましたが、エンドーは真っ赤な顔で寝ています。次の瞬間黄色になり、続いて青の顔になりました。
エンドーが生き返らないので「俺」は救急車を呼び、エンドーは青の顔のまま運ばれていきます。
黒いシャツは縁起が悪いと思って「俺」が着替えている間に、救急車はいってしまいました。「俺」は車で追いかけます。
最寄りの病院まで行きますが、そんな患者は担ぎ込まれていないと言います。それきりエンドーはいなくなりました。サヨコが言っていた「いなくなるといなくなるタイプ」という言葉が「俺」の意識にひっかかります。

1週間後。不思議なことに、目玉のおっちゃん、チョロリ、サヨコとも連絡が取れませんでした。モツ煮込み屋『内蔵』にも、ポンジュースの看板の横の駐車場にもいません。
「俺」は納得がいかないまま放浪しました。
サヨコの家の住所を知り訪ねていくと、サヨコの母が出てきます。
確かサヨコの母は死んだはず…と思っていると、サヨコの母はサヨコが話していたのと逆の話(サヨコが溺れて死んで、母はそれをアイスを食べながら見ていた)をしました。
その話をするサヨコの母は、自分だけアイスを食べています。
なぜ客人である「俺」にアイスを出さないのかと思った俺は、サヨコの母が来客の応対をしている間に奥へ進み、冷凍庫を開けました。
冷凍庫を開けると、猿の手が入っていました。
あれ? と思いながら猿の手を持った「俺」は、どこかへ引きずり出されます。

…「俺」はずっと、臨死体験をしていたのでした。いよいよ火葬されるという段になり、サヨコが猿の手を使ったので、生き返ったのです。
火葬場に寝かされていたことを知った「俺」は、生きている喜びをかみしめます。エンドーはその後、なにごともなく生き返っていました。
こうして「俺」は死にモドキで一度死に、生き返りました。
死の世界は師匠の言う通り「ごく普通、天国も地獄もない」ところで、生きていることも死んでいることも対して変わりがありませんでした。
そう思うと、世の中の大抵のことは、たいしたことではないように、「俺」は思います。

9月1日。
死んでいた「俺」の原稿は、締め切りに間に合いませんでした。
編集長には叱られ、けっきょく、生きているのか死んでいるのか分からない生活に戻ります。
編集長から新たにまた妙な依頼を受けた「俺」は、エンドーに挑戦するかと聞いてみました。
エンドーが快諾したので、「俺」とエンドーはまた妙な依頼に向けて動き始めます…。

(エンドロール)今までのカット。

みんなの感想

ライターの感想

ゆるい脱力系と銘打っているだけあり、すごーく、「しょうもない小さなネタ」ばかり。
それを楽しめるか楽しめないかで、映画の評価も分かれるところだと思う。
死にモドキのビジュアルは…『羊たちの沈黙』の「メンガタスズメ」みたいで気持ち悪い。
そこから着想を得たのだろうか。
このワールドを説明するのは本当に難しい。もし知りたければ、見るのがいちばん。

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