「教授のおかしな妄想殺人」のネタバレあらすじ結末

コメディ映画

教授のおかしな妄想殺人の紹介:2015年製作のアメリカ映画。完全犯罪の殺人計画を妄想し、活力を得ていく大学教授が巻き起こす騒動を描く、ウディ・アレン監督によるダークなコメディ。ホアキン・フェニックスが、“人生は無意味である”という真理に到達してしまったニヒルで変人な大学教授を、彼に思いを寄せるキュートな大学生をエマ・ストーンが演じる。

予告動画

教授のおかしな妄想殺人の主な出演者

エイブ・ルーカス教授(ホアキン・フェニックス)、ジル・ポラード(エマ・ストーン)、リタ・リチャーズ教授(パーカー・ポージー)、ロイ(ジェイミー・ブラックリー)、ジルの母(ベッツィ・アイデム)、ジルの父(イーサン・フィリップス)、エイプリル(ソフィ・フォン・ハーゼルベルク)、エイプリルの友人(ベン・ローゼンフィールド)、キャロル(スーザン・プルファー)、スパングリー判事(トム・ケンプ)

教授のおかしな妄想殺人のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①妻の浮気や親友の死によって哲学教授・エイブは人生に絶望し、生きがいを見いだせずにいた。大学を変わっても同じこと。しかしある日悪徳判事の噂を聞いたエイブが「判事を殺そう」と思ったことから、やる気を見いだす。 ②エイブは殺害を実行し、完全犯罪は成功したかにみえた。しかし判事が他殺とばれ、親しい女子大生・ジルに疑われたエイブは、ジルを殺そうとして誤って自分が死んでしまった。

【起】- 教授のおかしな妄想殺人のあらすじ1

アメリカ、ロードアイランド州ニューポート。
ブレイリン大学の哲学科に、カリスマ教授がやってくることになりました。それは中年男性エイブ・ルーカス教授で、哲学の世界では非常に高名な人物です。
エイブ教授の『状況倫理に関する論文』は前の大学・アデア大学では物議をかもしたものの、世間的には非常に優れたものとされていました。そんな教授が大学へやってくるのです。
哲学科に所属する女子大生ジル・ポラードは、エイブ教授の講義を楽しみにしていました。
ジルは20歳くらいの女性です。ロイという恋人との仲は順調で、ロイはジルの両親にも歓迎されています。ロイはしょっちゅうジルの家に招かれ、食卓を囲んでいました。
エイブ教授にまつわる噂は、いくつかあります。
エイブ教授は奥さんに浮気され、しかもその浮気相手はエイブ教授の親友だったとか、また別の話では、エイブ教授の親友であるテレビ局の記者がイラクで首を刎ねられたとかいうもので、噂の真偽は定かではありません。
いずれにせよ、エイブ教授に会ってみないことには何事も始まりません。ジルは新学期が始まるのを心待ちにしました。

エイブはその頃大学を訪れ、女性のリード学長と対面します。リード学長は大学が借り上げた家にエイブを案内すると、そこへ住むように言いました。
同僚の女性リタ・リチャーズ教授が、エイブを歓迎します。リタにはポールという夫がいますが、露骨にエイブを誘ってきました。
しかし…エイブは内心やさぐれていました。人生に対して、すっかりやる気を失っているのです。
世間での噂は当たっていました。エイブが妻に浮気されたのは事実です。そして親友のテレビ局の記者は、首を刎ねられたわけではなく地雷を踏んで死んでいました。
特に前者はエイブを深く傷つけ、そのせいでエイブはもう恋愛する気になれません。妻の浮気が関係し、エイブは1年前から不能なのです。
ハリケーン・カトリーナがアメリカを襲った時、エイブは6週間現地に行き、ボランティアに励みました。ところがその時に妻は親友と不倫していたのです。
哲学の勉強を教えつつも、エイブ自身が哲学にうんざりしていて、哲学なんてナンセンスだと思っていました。酒をあおり、日々なんとなく生きている感じです。
エイブは「人間嫌い」「人間不信」の真っ最中でした。
大学の講義はきちんと行ないます。しかし同僚の間では人を寄せ付けない態度が仇となり、いけすかない奴というムードができあがりつつありました。
エイブへの期待を残しているのは2人だけです。教え子のジルと同僚のリタ教授でした。

【承】- 教授のおかしな妄想殺人のあらすじ2

憧れのエイブ教授がやってきたというのでジルは哲学のレポートを懸命に書き、エイブに褒められます。
人を拒絶しているエイブを「繊細で魅力的」と思ったジルは、せっせとエイブ教授に話しかけて親しくなりました。それも手伝って、エイブ教授もジルには心を開き始めます。
ジルにはもちろん恋人のロイがいます。ロイは大学を卒業したらふたりでロンドンの大学院に進もうと、ジルを誘っていました。
しかしジルの方は、男はロイひとりではないと考えていました。結婚する前はいろんな男性と付き合おうと思っています。誤解されないよう言っておくと、決して尻軽という意味ではありません。
ジルに対抗するように、リタ教授も誘います。リタ教授は露骨に誘います。というのも、リタ教授は夫・ポールと別れてスペインあたりに行きたいと思っているのです。
リタに誘惑されますが、エイブは全くなびきません。なにせ不能ですから。

生きる活力のないエイブの気持ちを引き立てたのは、ある店で聞いた話でした。
その日エイブは教え子のジルとカフェで話をしていたのですが、隣のテーブルの話題が興味深いので、ジルとエイブは耳をすまします。
それはキャロルという女性の嘆きでした。キャロルは離婚した夫・フランクと現在、子ども2人の親権をめぐって裁判をしています。どちらも譲りたくないと思っています。
ところがフランクが金で家庭裁判所の判事を買収し、キャロルは親権を失ったそうです。
キャロルは異議申し立てをしていますが、ことごとく却下されていました。このまま長引かせると裁判の費用もばかにならず、キャロルは破産しそうだと洩らします。
キャロルは最後に「あの判事、死ねばいいのに」と毒づきます。
その悪徳な汚職判事は、名をトーマス・スパングリーと言いました。
話を聞いていたエイブもジルも、スパングリー判事は最低だと感じました。2人でひとしきりその話題をします。
その後、ひとりになったエイブは考えました。もしスパングリー判事を殺したら…。
疑われる確率はゼロに近いとエイブは思います。その判事と自分とは何の接点もないし、スパングリー判事を殺したら救える人物が多いではないかと考えます。
一度そう考え始めると、エイブはその思い付きに夢中になりました。
それまで意味のなかった人生に生きがいができ、鬱状態だったエイブのめまいや不安は消えます。

【転】- 教授のおかしな妄想殺人のあらすじ3

ネットでスパングリー判事の情報を引き出したエイブは、その日からスパングリー判事の殺害計画に夢中になりました。
周囲には、明るくなったと言われます。
リタ教授とベッドインしたエイブは、うまくいきました。リタに執拗にジルとの関係を聞かれるのは厄介ですが、明るい未来がエイブに見えてきました。
ちなみに、ジルとエイブは清らかな関係です。デートは重ねていますが、映画だったり遊園地だったり、健全なものです。

スパングリー判事の行動を調べると、土曜日にジョギングをした後、公園の決まったベンチに腰掛けてオレンジジュースを飲む習慣がありました。
遊園地デートでルーレットを当てたエイブですが、ジルが欲しがったのは実用的な懐中電灯でした。もっと豪華なものをねだればいいのにとエイブは思います。
生きがいを見つけて輝き始めたエイブに、その日ジルが初めて迫ります。しかしエイブは拒みました。ジルは「教授と学生の恋だからだ」と都合のいい風に解釈します。
エイブはスパングリー判事を青酸カリで殺そうと考え、リタのバッグから鍵を抜き取り、大学の薬品庫に忍び込んで青酸カリを一部失敬しました。
その時、事務方の黒人女性・エイプリルに目撃されますが、ごまかします。
そしていよいよ決行の時がきました。土曜日に公園に出向いたエイブはスパングリー判事が購入する売店でオレンジジュースを買い、青酸カリを仕込みます。
さりげなくスパングリー判事と同じベンチに座り、朝刊を読む判事の飲み物とすりかえました。
翌日、スパングリー判事が心臓発作で死んだという新聞記事を読み、エイブは達成感を味わいます。完全犯罪をなしえたと思い、深い満足を得ました。
判事の悪評を一緒に聞いていたジルと乾杯したエイブは、ジルと初めて肉体関係になります。
エイブはリタとジルの二股をかけました。ジルはロイに別れ話を持ち出され、別れます。

ところが、愉快な気分はそう長くは続きません。
数週間後、スパングリー判事が司法解剖で毒殺と判明したという知らせを、ジルがもたらします。その時にうっかりエイブは「青酸カリ」という言葉を出してしまいました。ジルはヒ素だと思っていたそうです。
エイブはジルの自宅に招かれ、両親と食事しました。ロイとは別れているので、エイブが呼ばれたのですが、両親は娘の交際については寛大です。
その食事の席でもスパングリー判事のことが話題になりました。ニュースで青酸カリと報道され、判事の殺害についてはゴシップ誌を連日にぎわせています。

【結】- 教授のおかしな妄想殺人のあらすじ4

その頃ジルは、乗馬仲間の女子大生・エリーから「エイブが完全犯罪の美学について熱く語っていた」という話を聞きました。
カフェで裁判の話を聞いたエイブが、やけに判事にこだわっていたことなどを思い出し、ジルはエイブを信じたいと思う一方で、疑い始めます。

1週間後、ジルは酔ったリタ教授をバーで見つけました。さりげなく話の水を向けると、やはりリタ教授の前でもエイブは「殺人ってどんなだろう」と気にしていたそうです。
それだけではなく、リタ教授の夫・ポールが事件当日の朝早くにエイブが家を出て行ったこと、数週間前にリタが化学室の鍵を紛失したことも聞いたジルは、どんどんエイブへの疑いを深めました。リタ教授は全く疑っていません。
ジルはエイブにさりげなく、事件当日になぜ朝早く家を出たのか質問しました。エイブは「MRIの検査で州都に行った」と嘘をつきますが、ジルが自分を疑っていると気づきます。
薬品庫にエイブがいたのをエイプリルが見たことを聞いたジルは、犯人はエイブだと思ってエイブを問い詰めました。エイブも認めます。
ジルは悲しみ「警察に通報する」と言いますが、エイブ教授のことが好きなのでできません。
エイブは大学を去ることを決めました。リタ教授といっしょにヨーロッパへ渡ろうかと考えます。
その矢先、アルバート・ポデスタという医学研究所の所員が、FBIの捜査で容疑者として浮上しました。彼には2年前の弟の裁判で判事に恨みがあったのです。
このままいくと無実の罪のアルバートが逮捕されると思ったジルは、エイブに自首してくれと言います。もし自首しないならば、週明けに自分が警察に言いに行くとジルは告げました。
エイブは自首を約束しましたが、その気はありません。ジルを邪魔と思い始めたエイブは、ジル殺害を計画します。

ジルは土曜日にピアノの稽古をしていましいた。そのレッスンの部屋は、他のテナントは休みを取っています。
大学時代にエレベーターの保守点検のバイトをしていたエイブは、エレベーターを動かないよう操作して、機械の故障に見せかけてジルを殺す計画を立てました。
ピアノのレッスンが終わったジルに会いに来た振りをして、到着していないエレベーターの空洞部分に突き落とそうとします。
しかしジルと揉み合いになり、エイブ自身が落ちてしまいました。エイブは死にます。狙われていたと初めて知ったジルは、呆然としました。

それから何年も経過したジルは、時々エイブのことを思い出します。
あの当時は衝撃的な思い出でしたが、今ではだいぶ衝撃も薄れました。
エイブから身をもって学んだ、最も大きな事項は「教科書からはなにも学べない」ということだと、ジルは思います…。

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みんなの感想

ライターの感想

ジャンルに困る作品。ブラックコメディと言われたらそうなんだけど…サスペンスの要素もある。
人生に絶望し、日々漫然と生きていた教授が、殺人計画に生きがいを見いだして明るくなっていく様子は、非常によく描かれていた。
しかしそのあとの展開が「なんか素人っぽい」。殺害計画を立てた時に、露見した場合のことは考えてなかったのか。
他殺と判って以降の教授の行動があまりに凡庸なので、映画後半に失速した感が否めない。そこまでは面白い。

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