「曲がれ!スプーン」のネタバレあらすじ結末

コメディ映画

曲がれ!スプーンの紹介:2009年公開の日本映画。人気劇団・ヨーロッパ企画の戯曲「冬のユリゲラー」を原作に、本広克行が監督を務めたハートフル・コメディ。エスパーを探すドジなADを長澤まさみがコミカルに好演する。『サマータイムマシン・ブルース』『UDON』などとの連携もあり。

予告動画

曲がれ!スプーンの主な出演者

桜井米(長澤まさみ)、小山(三宅弘城)、河岡(諏訪雅)、筧(中川晴樹)、椎名(辻修)、井手(川島潤哉)、神田(岩井秀人)、へっちゃら男(寺島進)、工場長(松重豊)、ディレクター(甲本雅裕)、UFO男(三代目魚武濱田成夫)、中村康則(平田満)、外山幸一(木場勝己)、早乙女(志賀廣太郎)、コースケ・マツイ(ユースケ・サンタマリア)、エキストラ(升毅)、エキストラ(佐々木蔵之介)

曲がれ!スプーンのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①若い女性AD・桜井米は『あすなろサイキック』という超常現象バラエティの番組担当。しかし番組ではエスパーどころか、びっくり人間ばかりが集まって来る。マンネリ感が否めないことを憂えたディレクター・宮野の指示で米は視聴者葉書を元に取材に出かける。 ②取材相手もびっくり人間だらけで落胆を隠せない米。しかし細男が指定した〝カフェ de 念力〟はマスターと細男・神田以外はエスパーだった。少女時代の夢を持つ米を落胆させぬよう、エスパーたちは協力して米に空飛ぶサンタを見せた。米は彼らがエスパーだと気づいたが、平穏な生活のために黙って去った。

【起】- 曲がれ!スプーンのあらすじ1

海辺で潮干狩りをしていた少女・桜井米は、幼い頃に海の果てに謎の巨大物体が落ちてきたのを目撃しました。
以来、UFO(未確認飛行物体)やUMA(未確認動物)や超常現象に米は興味を持ちます。その頃、世間ではユリ・ゲラーが念動力でスプーンを曲げていたのをテレビで見て、米も真似をしていました。
…それから20年ほど後。現在。
成長して大人になった女性・米は、湾岸テレビの超常現象バラエティ番組『あすなろサイキック』という番組のAD(アシスタント・ディレクター)をしていました。
番組では司会者コースケ・マツイ(映画『UDON』の主人公・松井香助と同姓同名、同一人物かは明らかにされず)の進行で、毎回挑戦者を募り、その人が超能力者かどうかを見極めるものです。
番組の中では超常現象「肯定派」の編集長・中村康則と「否定派」の外山幸一教授が意見を戦わせていました。会場の客はUFOを模したスイッチを持っており「アリエル」と「アリエナイ」という言葉が出るようになっています。
その日の挑戦者は自称・透視女で、その能力を判定するためにコースケ・マツイがその場で書いたものを再現するというものでした。コースケ・マツイはドラえもんの絵を描きましたが、透視女は「風」という文字を書きます。
肯定派の中村は「風という字はドラえもんの顔に似ている」とフォローしますが、観客の殆どは「アリエナイ」ボタンを押していました。
このように、もはや番組自体が「びっくり人間」みたいな感じになっており、マンネリ感も否めません。
米はディレクター・宮野に指示されて、番組に届いた視聴者からのお便りを元に「ADさんの全国不思議行脚」をして来いと命令されます。米ひとりで取材してこいという意味です。
数を当たれば中には本物もあるかもしれない程度のもくろみで、「ネタが取れるまで帰ってくるな」と言われた米は、真に受けて本当にネタが取れるまでのつもりで取材に出かけます。12月23日のことでした。
翌12月24日は番組の3時間スペシャルの日でした。ところが米は取材に出かけており、ディレクターの宮野に「戻ってこい」と言われても、四国・香川県にいるのですぐには無理です。宮野もあてにしていませんでした。
米は寄せられた葉書を元に、取材を始めます。「ことでん」から降りてまず寄せられた写真・たくさんのUFOに見えるものは、どうやら香川の商店街の街灯のようです。
続いて米は自称・へっちゃら男に会いに行きました。
へっちゃら男は室内の水槽で飼っているタンザニア出身の毒グモに刺されても平気…とのことで、撮影用カメラを構える米の前でふんどし一丁になり、クモを身体に乗せますが、へっちゃら男はへっちゃらではなく、救急車で病院に担ぎ込まれました。この時、その毒グモは逃げます。
へっちゃら男は点滴を受けて無事ですが、仮にへっちゃらだったとしても超能力とは関係ありません。どっちかというとびっくり人間です。米は落胆しながら次の取材に行きます。
次の取材相手とは、商店街の中にある〝カフェ de 念力〟という喫茶店で待ち合わせをしていました。米は商店街を歩きながら、その喫茶店を探します…。
…〝カフェ de 念力〟にはその日、本物のエスパーたちが集まっていました。

【承】- 曲がれ!スプーンのあらすじ2

テレビで流れる『あすなろサイキック3時間SP』を見ながら、この番組が始まってからエスパーに対しての風当たりがきつくなったとぼやきます。
そう、本物のエスパーはそもそも、能力を隠して生きているのです。だから騒ぎ立てたり他言したりなぞするわけがなく、むしろこっそりと生活していました。
喫茶店のマスター・早乙女はエスパーに憧れる一般人で、〝カフェ de 念力〟という名前を掲げていればいつかエスパーが来てくれるのではないかと思っていました。その願いは叶い、数人のエスパーが通う行きつけの店になっています。早乙女もエスパーとなるべく、必死で練習しているところでした。
・早乙女…初老の男性・マスター。エスパーを必死で探すわけがあるのだが…(後述)。
・河岡…サイコキネシス(念動力)を持つ若い男性。能力は強いのだが、制御が難しい。衝動的に力を使ってしまうことも。
・井手…エレキネシス(電子機器を動かす能力)を持つ若い男性。電子機器のみなので「エレキネシス」という名称は自分で名付けた。但し家電はちょっと苦手。力を使っている時は周りのことが見えなくなる。
・筧(かけい)…透視能力を持つ若い男性。エロなことに使うんでしょと言われるのが嫌なのだが、実際エロなことに使っていることもある。なぜか喫茶店内では透視能力を一番軽視する傾向があるが、あきらめている。
・椎名…テレパシー能力を持つ若い男性。握手すると相手の心が読めるが、相手の思いが強ければ接触なしでも読み取り可能。
(・小山…後に登場。テレポーテーション・瞬間移動の能力を持つ若い男性。実際にはテレポートではなくタイムストップ、「時間を5秒止めて、その間に自分で動く」という能力を持つ。1回使うとしばらく休まないとならない)
実はこの日マスターは「新たに見つけた能力者」を店に呼んでおり、常連はその人物の到着を楽しみにしていました。
この集まりは筧と椎名の出会いから始まります。公衆トイレで用を足した後、紙がないのに困った筧が強く念じて、それを読み取った椎名がトイレットペーパーを差し入れたことが始まりです。筧は立ち去る椎名の顔を透視していました。
新人を待つ間、マスター・早乙女が小用を足しに店を出て行きました。残された4人は超能力を持つが故に困ることをぼやきます。その日も河岡はつい怒って勤務先の工場長を吹っ飛ばしてしまっていました。ちなみにこの工場長は、へっちゃら男と病院で会っています。
エスパー貸切の日なので「CLOSE」にしているにも関わらず、店に人が入ってきました。
4人のエスパーは不審がりますが、筧が「特殊な能力の?」と聞くと相手が「負ける気がしない」と答えたので、「この人こそが新人」と思い込み迎え入れます。
そしてその若い男性・神田をトリにして、自己紹介を始めました。各々、能力を披露し始めます。
まず井手が遠くのテレビの電源を入れ、周囲は「家電品、苦手なのに」と盛り上がります。テレビでは『あすなろサイキック』でUFO男がテレビ局屋上でUFOを呼ぶところでした。
続いて椎名がテレパシーで神田の昼食のメニュー(マイクロダイエット)を当て、筧が神田の革ジャンの下のTシャツ(ナイキのマーク)を当てます。河岡が続けてシャンパンの栓を遠方から開けようと試みますが、制御できずに瓶全体を割ってしまいました。
それらの能力を次々に見せられた神田は、硬直してしまいます。というのも神田はエスパーではなく、びっくり人間的な自称・細男、細いところを通れる男だったからです。米と取材の約束をした神田は、この店を待ち合わせの場所にしたのでした。

【転】- 曲がれ!スプーンのあらすじ3

ダメモトで「細い隙間」を通ってみせますが、みんなは無言になり「ただの細身の奴じゃん」と怒ります。怒りももっともです。
マスター・早乙女が帰ってきて「どなた?」と聞くので、神田は超能力者ではないと認めました。知られたくないエスパー連はしらを切り始めますが、神田はみんなの能力を感心します。
その時、本当の能力者・小山が現れました。エスパー連は神田を丸めこもうとしている最中でしたが、目の前でいきなり能力者が現れたので、もう言い逃れができなくなりました。
仕方なくエスパーたちは「このことを口外するな」と神田に頼みます。が、その後椎名が心を読むと、神田の頭には「言う」という言葉が飛び交っていました。
エスパーたちはいかにして神田の口封じをするか対策を練ります。トイレに行く振りをして逃げようとした神田を壁に磔にして、「井手の力で脳をいじれないか」と相談しますが、ゲームボーイよりは脳が複雑だろうし、たまに井手は力を使った対象物をバグらせてしまうので(当たりを出した自販機など)よくなかろうとなりました。
マスターの早乙女が「この人に超能力を身につけさせて、仲間にすればいい」と言い、この案を採用します。一番簡単なのは透視だろうとみなが言い、神田のレッスンが始まりました。
そこへ、米が到着します。神田は「細男」として待ち合わせだったので反応し、米は取材を開始しました。
本物のエスパーたちにとっては最悪の展開です。もし米に能力が知れて全国ネットで流されたりなんかした日には、もう普通の生活は戻りません。エスパーたちは遠巻きに神田の取材撮影を見学します。
神田は細いところを通ってみせますが、「超常現象というよりは、びっくり人間ですよね」と案の定、米にも指摘されました。米は落胆して、先に取材したへっちゃら男の話をし、「本物のエスパーなんていないのかも」と言いますが、エスパーらはほっとします。
米が早々に立ち去ろうとしたその時、突然筧が「その毒グモは?」と聞きました。
そして他のエスパーたちにこっそり言います。「上着の内ポケットの名刺入れの中に、毒グモがいる」と。
知らないまま米を帰すと危ないと考えた一同は、自分たちの能力を気づかれないままクモを排除することに苦心します。まずは意味ありげな話題で立ち去ろうとしていた米を引き止め、神田が別の特技「ローリングストーン」を見せると言います。スポーツバッグに入って転がるという、ただそれだけの特技で、しかも一度野良犬に襲われたこともあるものなのですが。
クモを殺せばいいと河岡が考え、自分のサイコキネシスを使おうとしますが、先ほど失敗して派手にシャンパンの瓶を割ったことを思い出したメンバーは止めます。
小山がタイムストップ能力で名刺入れを取り出そうとしますが、5秒だと上着の中から名刺入れを取り出して、クモを殺してまた名刺入れを元に戻すなんてことできません。それ以前に小山はストップ能力で、なんかちょっとエロなことをたくらんでいました。
米の上着を脱がせ、マスターに預けさせようと考えたエスパーたちは、井手のエレキネシスでエアコンの設定温度を34℃まで上げます。井手は成功するのですが、力を発動している際に周囲のことが目に入らないために、その動作を米に怪しまれました。常連は「カフェインの禁断症状」と言ってごまかします。

【結】- 曲がれ!スプーンのあらすじ4

室内が暑くなってきて、みなはそろって上着を脱ぐのですが、米は「そろそろ帰る」と言いました。困ったと思ったマスター・早乙女は「私は予知ができる」と言います。但し現在まだ勝率は6割5分と聞き、米は去ろうとしました。
河岡がケーキをサイコキネシスで米の上着にぶつけ、神田のせいにします。神田は謝り、その間に河岡が上着を脱がせ、シミ抜きをすると行って別の部屋に行きました。
河岡と筧と椎名は裏の控室で「名刺入れを開けた直後にスリッパで叩く」計画をしますが、クモはいません。
クモは勘違いでした。名刺の「米」という文字を、筧がクモと見間違えただけでした。
でも、なぜそんなものを見たのかという話になり、上着の胸ポケット…つまりは、米の胸を透視しようとしていた筧のエロなもくろみが露見します。筧は河岡と椎名に、笑ってごまかすしかできませんでした。
ともあれ問題は解決します。別室では『あすなろサイキック』の番組が終わりかけていましたが、最後までUFO男の呼びかけに反応してUFOが現れることはありませんでした。
最後に念のためバレていないか、椎名が握手して米の心の声を聞きました。そして椎名は、知ってしまったのです。米が幼少期に見た巨大物体をUFOだと思い、以来ずっと純粋な心でUFOやUMA、超常現象が実在すると信じている、信じたいと思っていることを。
しかし米はもう限界でした。心の中で曲がる筈のスプーンが割れます。
立ち去る米を見送った椎名は切なく、喫茶店メンバーに米の心の中を説明しました。エスパーたちは米の夢をかなえようと思い、エスパーパーティの続きをしようと言います。
ことでんを待つ米に追いついた椎名は、「もう1つ見てもらいたいものがある」と引き止め、カフェに連れ帰ります。窓の外を開けてみると、サンタが空を飛んでいました(サンタの扮装をした神田を、河岡が能力で飛ばし、その河岡を筧がカートで押して移動させている)。米は急いで撮影を開始します。
サンタ神田は善通寺の池に落ちて消えますが、撮れた米は満足でした。
「あの、もしかしてみなさんって…」と言いかけた米ですが、それ以上言わず椎名に握手を求めます。そして椎名の力を逆利用して「大丈夫です。誰にも言いませんから」と心で伝えました。
米が去った後、神田は今度は本気で透視を教わり始めます。彼らの仲間になりたくて。
そんな様子を見たマスター・早乙女はエスパーを探すきっかけを語ります。昔、野良犬に襲われかけた時、目の前をスポーツバッグが横切ったため、野良犬の意識がそれて早乙女は襲われずにすみました。早乙女はそれをエスパーの仕業だと思っており、いつかその恩人に会いたくて店を続けています(早乙女の恩人は神田)。
今もどこかでUFOが飛んでいるかもしれないという話題になり、たぶんそれは見る者が見ようとしないだけだという結論になりました。
その夜、UFOが全国で目撃されます。しかし見ていたのは子どもたちやUFOを信じる人たちだけでした。米も目撃しますが、撮影しているカメラはレンズに蓋がついています。
病院ではへっちゃら男と工場長が談笑しています。工場長の病衣の腕部分に毒グモが!

みんなの感想

ライターの感想

ほのぼのコメディ。『踊る大捜査線』シリーズの本広克行監督による作品。
『UDON』の松井香助、『サマータイムマシン・ブルース』のホセこと保積教授(佐々木蔵之介)が一瞬だけ登場。同じく『サマータイムマシン・ブルース』であちこちに登場した升毅を探すのも楽しいかも。
これも『サマータイムマシン・ブルース』同様に、せっかくの超能力なのに無駄使いパターン。
但し「エスパーはそれを知られたくなくてこっそりと生きてるんだよ」といわれると、確かに納得。
米にばれぬよう、ばれぬよう必死でフォローするエスパーたちの奮闘がくすりと笑える。

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