「砂漠の流れ者」のネタバレあらすじ結末

コメディ映画

砂漠の流れ者の紹介:1970年製作のサム・ペキンパー監督による西部劇。西部開拓期末期を舞台に、水場を開拓しながら復讐の時を待つ男の物語を描く。ジェイソン・ロバーズ、ステラ・スティーブンス、デビッド・ワーナーらがコミカルで愛らしいキャラクターを好演している。

砂漠の流れ者の主な出演者

ケーブル・ホーグ(ジェイソン・ロバーズ),ヒルディ(ステラ・スティーブンス),ジョシュア(デビッド・ワーナー)

砂漠の流れ者のネタバレあらすじ

【起】- 砂漠の流れ者のあらすじ1

歌うなら明日を歌おう きのうではない
今日はあすの夜明け 日暮れには笑っていよう
まずは今日をしのげ 最悪ではない
日が沈むまでがんばろう

陽気な音楽を背景に、一人の男が砂漠をさまよっていました。舞台は西武開拓時代末期のアメリカ、さまようこの男の名前はケーブル・ホーグといい、仲間に裏切られ砂漠に置き去りにされていました。自分の不遇について神に文句を言うホーグでしたが、水もなく歩き続けるうちに次第に衰弱してしまいます。そして死を覚悟したとき、ホーグは水源地を偶然見つけます。さらに幸運なことに、その場所はデッドドッグ駅とギラ駅のちょうど中間地点にありました。ホーグはここに馬の水場を作り一儲けすることを思いつきます。

ホーグは早速簡易的な水場を作り商売を始めますが、記念すべき初めての客は金を払わず水を飲み始めました。ホーグに銃で威嚇され男は発泡しますが、応戦したホーグにあっけなく射殺されてしまいました。二人目の客は牧師を名乗る女狂いの男ジョシュアでした。ジョシュアとの会話でホーグは土地の登記が必要なことに気づき、ジョシュアの馬で急いで街に向かいました。

街に到着したホーグは可憐な美しさを持つ娼婦と出会い、一目惚れしてしまいます。娼婦への思いを何とか断ち切り、ホーグは土地の登記を済ませますが、駅馬車の経営主からの支援を断られてしまいます。経営主は水場があるはずないと決め、ホーグを追い出してしまいました。その後ホーグが頼ろうと考えたのは銀行でした。銀行の頭取は休憩所を作るホーグの熱意に心を動かされ融資を決定、金額はホーグの希望額のおよそ3倍でした。しかし、ホーグがその金を持って向かったのは、先ほどの娼婦の元でした。

【承】- 砂漠の流れ者のあらすじ2

娼婦の名前はヒルディといい、ヒルディはホーグを部屋に招き汗と砂にまみれたホーグの体を丁寧に洗い始めました。ホーグはヒルディを口説きますが、ヒルディはサンフランシスコで大金持ちと結婚し正真正銘のレディになる夢があるといいます。ホーグがヒルディと事に及ぼうとしたとき、ホーグは突然水場に置いてきたジョシュアのことを思い出しました。ジョシュアが水場を略奪することを恐れたホーグは急いで街を出ようとしますが、ヒルディは金を払おうとしないホーグに激怒し、周りにあるものすべてをホーグに投げつけてきました。この二人の喧嘩は街でちょっとした騒動となりましたが、ホーグは無事街の脱出に成功しました。

水場に戻りジョシュアが大人しくしていたことを確認すると、ホーグはジョシュアを連れて再び街に出てきました。目的は一つ、ヒルディに謝罪することでした。お詫びの贈り物を持って現れたホーグにヒルディは気分を良くし、二人はそのまま部屋でいちゃつき始めました。一方、一人取り残されたジョシュアは街で既婚の美女に一目惚れし、それ以来美女のことが頭から離れなくなります。

水場に戻ったホーグとジョシュアは休憩所作りに励みますが、恋心に取りつかれたジョシュアは作業に集中できずにいました。ホーグは恋愛で平常心を失っているとジョシュアを叱責しますが、ジョシュアはホーグもヒルディへの愛を確かに持っていると指摘。ホーグはヒルディとの仲は割り切って考えていると反論しますが、実際にはヒルディを深く愛する気持ちを持っていました。しかし、その一方で自分を裏切った仲間たちへの復讐心も持ち続けていました。

その後ホーグは駅馬車の経営主と和解し、休憩所がついに完成、アメリカ国旗が掲げられました。ホーグは脱帽し感慨深い表情ではためくアメリカ国旗を見上げるのでした。

休憩所の経営が軌道に乗り始めた頃、突然ジョシュアが街に旅立ってしまいました。あの美女に会えない日々が続き、魂の危機を感じているというのです。ジョシュアと入れ替わるように、休憩所にヒルディがやって来ました。娼婦を嫌う街の人々に追い出されたというヒルディのために、急いで寝床を作るホーグ。ヒルディはいずれサンフランシスコに旅立つつもりでいましたが、ホーグの優しさに惹かれ滞在期間は長引き、やがて二人は夫婦同然の生活を送るようになります。ヒルディはホーグに仲間への復讐心を捨て、一緒にサンフランシスコで暮らして欲しいとまで考えるようになっていました。

【転】- 砂漠の流れ者のあらすじ3

そんなある日、ジョシュアが血相を変えて休憩所に戻って来ました。あの美女との恋が亭主にバレたために、亭主から追われているといいます。ホーグが亭主にうまく嘘をついたおかげでジョシュアの命は助かり、その夜は三人で食卓を囲む賑やかな夕食となりました。しかし、ホーグはこの場でヒルディを娼婦扱いするような言葉を誤って口にしてしまいます。今までホーグからレディのような扱いを受けていたヒルディはこの言葉に傷つき、翌日サンフランシスコに旅立つことを涙ながらに決意します。早朝、ホーグとヒルディは手をつなぎ合って散歩し、最後の別れを済ませました。

ヒルディが発った後、ジョシュアも再び愛を求めて休憩所から旅立って行きました。ホーグは一人で休憩所を切り盛りする忙しい日々を過ごしますが、そんなある日自分を裏切った仲間、タガートとボーエンが休憩所を訪れました。上等な服に身を包み、紳士的な対応をしてくるホーグに二人は困惑しますが、それ以上に関心があったのは休憩所の経営で成したホーグの財産でした。それから間もなく、二人はホーグの留守を狙って休憩所に盗みに入ります。しかし、ホーグは二人が財産を狙っていることに気づき、休憩所の周りにあらかじめ罠を仕掛けていました。自身も銃で応戦し二人を追い詰めるホーグ。ついに復讐を成し遂げる時が訪れました。ホーグは自分と同じように二人を砂漠に放り出そうとしたものの、タガートが反抗したため射殺してしまいます。相棒の死に動揺し、ボーエンは許しを乞うてきました。ホーグはボーエンにタガートの死体を埋めるよう命令し、その間一人考えにふけていました。思い出していたのは、ヒルディとの愛に溢れた日々でした。復讐という大きな目的を果たしたホーグは愛に生きることを決め、サンフランシスコ行きの決意を固めます。

【結】- 砂漠の流れ者のあらすじ4

ホーグはボーエンを許し、休憩所の経営を任せることにしました。早速常連客にボーエンを紹介していると、そこに見慣れぬ乗り物が現れました。それは当時としてはまだ珍しい車で、そこからヒルディが降りてきました。高貴なドレスに身を包み、ヒルディは正真正銘のレディとなっていました。再会を喜び、熱いキスを交わすホーグとヒルディ。ニューオーリンズで新しい生活を始めたいと望むヒルディのために、ホーグはすぐに出発の準備を始めました。

そのとき、車が誤作動を起こし、ホーグはボーエンをかばって車に轢かれてしまいます。轢かれた直後は冗談を言う余裕があったものの、時が経つにつれてホーグは死を覚悟するようになっていきます。するとそこにバイクに乗ってジョシュアが現れました。ホーグは自分が生きている内に葬式の説教を考えて欲しいとジョシュアに依頼。ジョシュアは陽気な調子で葬式の説教を語り始めました。愛するヒルディ、常連客、そして休憩所の跡継ぎであるボーエンに見守られながら、ホーグは穏やかな表情を浮かべてジョシュアの説教に聞き入っていました。

それから間もなく、ホーグの葬儀が親しい人を集めて行われました。ジョシュアはホーグが望んだ通りの説教をしました。「帝国を築いたが愛のためには打ち捨てようとした。日に終わりあれば命にも。友よ、さらばと言おう。主に願う。迎え入れ軽んずることなきように。アーメン」。葬列者は去り、ジョシュアも最後の説教の言葉を語り終えると休憩所を去って行きました。

日の出よ 待ってくれ 新しい空を私に
さすらいをやめて あすと向かい合おう

哀愁漂うメロディを背景に、寂しげにたたずむ無人の休憩所が映し出されます。かつてホーグが見上げたアメリカ国旗もただ力なくはためいていました。

みんなの感想

ライターの感想

暴力的な描写で知られるサム・ペキンパー監督ですが、本作は終始コメディタッチで登場人物も人間臭く、笑って楽しめる西部劇となっています。ただ、西部開拓時代の終焉というテーマもしっかり描かれており、主人公が機械文明の象徴である車に轢かれる場面はそのテーマを強く印象づけています。また、主要人物全員が人間的に大きな変化を遂げている点も、本作の魅力です。特に、女狂いだったジョシュアがラストシーンで見せるシリアスな表情はとてもかっこよく、劇中で最も成長したキャラクターだと思いました。

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