「お父さんのバックドロップ」のネタバレあらすじ結末

お父さんのバックドロップの紹介:2004年公開の日本映画。人気作家・中島らもの小説を映画化。家族思いの中年プロレスラーと、そんな父親の生きざまに反発する少年の絆と成長を、ほのぼのとつづる。作者・中島らも自身も散髪屋役で出演し、この映画の出来を大変気に入っていたが、映画の公開を待たずに2004年7月26日、不慮の事故で他界した。

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予告動画

お父さんのバックドロップの主な出演者

下田牛之助(宇梶剛士)、下田一雄(神木隆之介)、下田松之助(南方英二)、金本英恵(南果歩)、金本哲夫(田中優貴)、下田早苗(奥貫薫)、松岡カネ(新屋英子)、斉藤政夫(AKIRA)、松山健(コング桑田)、ロベルト・カーマン(エヴェルトン・テイシェイラ)、電気屋(笑福亭鶴瓶)、散髪屋(中島らも)、菅原進(生瀬勝久)

お父さんのバックドロップのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①1980年、母の死後大阪に引っ越した小学4年生の一雄は、父・牛之助も父の職業・プロレスラーも嫌いで、恥ずかしく思っていた。同級生にも父の職業は隠していたのだが、露見してイジメの対象になる。 ②息子に嫌われていると知った父・牛之助だが、名誉挽回はプロレスしかなかった。牛之助は世界空手チャンピオンに挑戦し、バックドロップで勝利する。その姿を見て一雄は、父のことを尊敬し理解するようになった。

【起】- お父さんのバックドロップのあらすじ1

1980年、大阪。
40歳過ぎの父・下田牛之助と小学4年生の息子・一雄は、ある日、大阪市平野区長原にある古めかしいアパート『幸荘』に引っ越しました。『幸荘』には牛之助の父・松之助が住んでおり、そこへ身を寄せることになったのです。
それまで牛之助と一雄は東京で暮らしていましたが、一雄の母で牛之助の妻・早苗が病気で亡くなったのをきっかけに、牛之助の生まれ育った地に戻ってきました。
父・牛之助は『新世界プロレス(NWWA)』に所属するプロレスラーです。引っ越しも同僚のプロレスラーたちが手伝ってくれました。
同じアパートには、牛之助の幼馴染みの女性・金本英恵と小学4年生の息子・哲夫が住んでいます。英恵は夫亡き後、焼肉屋『金剛園』を経営しながら女手ひとつで哲夫を育てていました。
引っ越し祝いがその夜、焼肉屋『金剛園』で開かれます。小学生でありながら母の店を手伝う哲夫を見て、一雄は声をかけました。同学年の哲夫と一雄は、すぐに仲良くなります。
一雄は幸荘の1階に、哲夫は2階に住んでいました。
ある時、新世界プロレスのマネージャー・菅原進が牛之助に、ヒール(悪役)をしろと勧めます。
牛之助が落ち目というわけではないのです。むしろ牛之助はテクニックもある実力派のプロレスラーで、落ち目なのは新世界プロレスの経営の方です。
しかし40歳過ぎでリングに立っているというのは傍目にも痛々しく、さらにいうと、時代は「新しいスターを求めている」のです。
牛之助は一度はヒール役を断りました。ところが仲間の松山健がプロレスを引退すると言い出したのを聞き、新世界プロレスの経営が厳しいのかと考えた牛之助は、菅原に「ヒールになるから松山を辞めさせないでくれ」と頼みました。
思い立ったが吉日とばかりに、巡業先の散髪屋に飛び込むと、牛之助は店主に髪の毛を金髪にしてくれと頼みます。
以来、父・牛之助はリングにヒール(悪役)として登場するようになりました。金髪の頭に、鎖鎌(鎖の反対側には鉄球もついている)を持って登場する牛之助(もちろん反則です!!)がリングに上がると盛り上がり、ヒールの牛之助はそれなりに人気を博します。 この映画を無料で観る

【承】- お父さんのバックドロップのあらすじ2

頑張る牛之助ですが、息子の一雄はそれを冷ややかに見ていました。
一雄は父・牛之助のことが嫌いなのです。それには2つ理由がありました。
1つは父・牛之助がプロレスラーであるからです。地方へ巡業に回る関係で、東京にいた頃から牛之助は家を留守にしてばかりでした。それが一雄は気に入らないのです。
もう1つの理由は、牛之助が留守にしがちなせいで、母・英恵が病気で倒れて入院した時も、そのまま亡くなった時も、お葬式の時も牛之助が駆け付けなかったからです。
自分や母・早苗のことよりもプロレスの方が好きなのだと、一雄は父のことを思っていました。
一旦そう思い始めると、わだかまりはなかなか解けませんし、一雄は心の中で思っているだけで牛之助に胸中を明かしませんから、親子の溝は深まるばかりです。
その矢先に、牛之助のヒール役の転向…なので、一雄は恥ずかしく思います。
親友になった哲夫には、絶対に父・牛之助の職業は学校では明かさないでくれと頼みました。哲夫は約束を守ります。
一雄は哲夫の他にも、社長という仇名で呼ばれている中島くんと仲良くなりました。中島くんにも口止めします。
母・英恵の一周忌法要が営まれましたが、法要を取り仕切っている中心的存在なのは父・牛之助ではなく、小学生の一雄でした。
髪を金髪に染めているので牛之助と親戚に気づいてもらえなかったというのもありますが、妻の葬式に立ち会わなかった父なので、一周忌法要も出ないかもしれないという思いが、親戚の間にもあったのかもしれません。そういうわけで、妻・英恵の一周忌に立ち会いながらも、牛之助の存在感は皆無でした。
牛之助は法要の後、父・松之助に再婚の話を持ち出されます。というのも、洗濯や掃除、炊事などの家事を切り盛りしているのは小学生の一雄なのです。
牛之助は一雄をキャッチボールに誘い、それとなく新たな母親が欲しいかと聞きますが、一雄は「無理に『お父さん』しなくていいよ、放っといてよ」と言って去りました。一雄に嫌われていると牛之助は気づき、英恵に悩みを相談します。
同僚の松山が飲み屋で暴れて一般人に手を出し、新世界プロレスをクビになって故郷へ帰ります。

【転】- お父さんのバックドロップのあらすじ3

一雄が父・牛之助を嫌うのを、横で見守りながら哲夫は「うらやましい」と言います。母・英恵しかいない哲夫は「たくましい父親」に憧れており、哲夫にとって一雄の父・牛之助はまさにその憧れのかっこいい存在でした。
でもそれは、一雄の方も同様でした。母を亡くした一雄にとっては、哲夫といつも一緒にいる母・英恵がうらやましいのです。
生前の早苗は完璧な母だったわけではありません。優しい時もありましたが父・牛之助と喧嘩したり、一雄をぶったりすることもありました。それでも、やっぱり一雄は母・早苗のことが大好きで、死んでほしくなかったのです。
牛之助が巡業で留守にしている夜、一雄は祖父・松之助が寝入ってからこっそりVHSテープをデッキに差し込んで、唯一残っている「ありし日の母・早苗の映像」を見るのが好きでした。そうやってひとり深夜に母の姿を再生しては、母の思い出にひたっていました。
新世界プロレスが大日本プロレスと対戦することになり、テレビ放送が決まります。牛之助はそれを父・松之助に知らせ、松之助はビデオデッキで録画をしようとしました。
あいているテープがないかと探した松之助は、「KAZUO」と書かれた母・早苗のVHSテープに、試合を上書き録画してしまいます。祖父・松之助はローマ字が読めなかったのです。
母の映像が消えたことを知った一雄は怒り、テープを持って夜の電気屋に駆け込んで、なんとか前に録画していた映像を復活させる方法がないかと聞きますが、ないという答えに落胆しました。
悪いことは重なります。全国放送されたせいで、クラスの子たちに一雄の父がプロレスラー、それも悪役だということがばれました。仲良しだった中島くんが、裏切って口を割ったというのもあります。
東京から転校して標準語をしゃべり、どことなく都会の香りがする一雄の存在を快く思わない同級生は、一雄の弱みを握ったとばかりにイジメの材料にしました。
悪質なイジメが続き、ある日一雄はイジメっ子のボスにスプーンで襲いかかります(フォークではない、スプーン…)。父・牛之助が呼び出されて叱られ「親子で凶器は、シャレにならんやろ」と一雄に言いました。

【結】- お父さんのバックドロップのあらすじ4

牛之助は息子・一雄に「お父さんのこと嫌いか」と聞き、一雄は「嫌い」と断言します。一雄は自分や母・英恵よりもプロレスが好きなのだろうと、父・牛之助に今まで心の中に溜めていた不満をぶつけ、牛之助は一雄が反発する理由を理解しました。
それでも牛之助は「プロレスラーをする理由は、当番だから」「みんながやらない仕事を、誰かがしなくてはならない」と言います。
一雄に尊敬してもらえる父になるにはどうすればよいか考えた父・牛之助は、ちょうど来日していた熊殺しの異名を持つ空手家のチャンピオンのロベルト・カーマンに異種格闘技戦を申し込みました。
世間的には無謀な挑戦と受け止められます。ロベルト・カーマンはまだ27歳の若い黒人男性でした。牛之助はかつてオリンピックにも出たことのある選手ですが、40歳過ぎなので体力的にも圧倒的に不利です。
マネージャーの菅原は心配し、当日は試合を放棄して病院へ駆け込めと言いました。
ロベルト・カーマンと牛之助の対決は否が応でも注目され、大阪府立体育館で世界最強決定戦が開かれます。
試合前に牛之助は「死ぬよりも怖いのは、二度とリングに立てなくなること。わしにはリングしかないから、立てなくなったらわしには価値がない」とマイクで観客に訴えました。それを聞いた一雄は、体育館に駆け付けます。
試合の序盤はロベルトが圧倒的な強さを見せつけました。牛之助は殴られ蹴られ、満身創痍です。
牛之助は攻撃を受けながらも、必死で起死回生のタイミングを狙っていました。そしてロベルトの後ろに回り込み、バックドロップ(相手の背後から腰に抱きつき,自分の体を後ろに反らせながら相手を頭越しに背後に投げつける技)を決めます。
ロベルトは技を食らって気絶しました。牛之助が逆転勝利し、観客は沸きに沸きます。
その日の夜、牛之助の勝利を祝して焼肉屋『金剛園』で祝賀パーティーが繰り広げられました。店の裏にいる一雄と哲夫の元へ中島くんがやってきて、一雄と仲直りします。
1980年、山口百恵が引退して松田聖子がデビューし、たのきんトリオやシャネルズ、ガンダムがテレビで活躍する時代でしたが、10歳の一雄にとって「世界で一番お父さんが強い」と思えるようになっていました。

みんなの感想

ライターの感想

子役の神木隆之介が可愛い、とにかく可愛い! 女の子みたい!
内容的には小学校の教科書に出てきそうなお手本どおりの内容…だと思ったら、掲載誌は本当に学習雑誌の付録だったのね。
笑いあり、涙ありといったいわゆる人情もの。
2004年に製作されているのだが、時代設定を1980年にもってきているあたりは、うまい。
レトロな感じが映画全体からもよく出ていて好印象だった。
中島らもがチョイ役で出ているのも驚き。

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