「たかが世界の終わり」のネタバレあらすじ結末

たかが世界の終わりの紹介:2016年製作のカナダ・フランス合作映画で、家族愛をテーマにした人間ドラマ。原作はジャン=リュック・ラガルスによる戯曲「まさに世界の終わり」で、2009年の監督デビュー以来、国際的に高く評価を受けてきたグザヴィエ・ドランがメガホンを取った。キャストにはオスカー女優のマリオン・コティヤールを始めフランスのトップ俳優が集結し、愛を伝えられず傷つけ合ってしまう家族を熱演した。第69回カンヌ国際映画祭グランプリ受賞作品。

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たかが世界の終わりの主な出演者

ルイ(ギャスパー・ウリエル)、カトリーヌ(マリオン・コティヤール)、アントワーヌ(ヴァンサン・カッセル)、シュザンヌ(レア・セドゥ)、マルティーヌ(ナタリー・バイ)

たかが世界の終わりのネタバレあらすじ

【起】- たかが世界の終わりのあらすじ1

物語は一人の青年が飛行機に乗り込んだ場面から始まります。青年の名前はルイ、劇作家として活躍しており、12年ぶりに故郷に戻ろうとしていました。ルイの帰郷の理由はただ一つ、これから迎える自分の死を家族に伝えることでした。飛行機から降りタクシーで実家へ向かうと、しゃれた服に厚化粧をした母マルティーヌと妹シュザンヌがルイを出迎えました。マルティーヌは息子の12年ぶりの帰還に大興奮し、シュザンヌはそんな母に苛立ちつつも尊敬する兄の帰還を心から喜んでいました。その一方で、年の離れた兄のアントワーヌは不機嫌な表情を浮かべていました。兄嫁のカトリーヌも初対面のルイに必要以上によそよそしく接し、玄関先での家族の姿にはどこかぎこちなさがありました。

カトリーヌがルイに自分の子供の話を話していると、アントワーヌに退屈な話をするなと冷たく言い放たれてしまいます。アントワーヌにかまわず話を続けていると、カトリーヌはルイの表情がおかしいことにふと気づきました。ルイはほんの数秒間でしたが、ひどく落ち込んだ表情を浮かべたのです。

昼食ができるまでの間、ルイはシュザンヌの部屋で時間を過ごしました。ルイはシュザンヌが幼い頃に家を出ていたため、シュザンヌはルイに兄というよりも憧れに近い感情を抱いていました。それとは対照的に、ルイはシュザンヌにそっけない答えを返してしまいます。シュザンヌは癖の強い家族との生活を自分なりに楽しんでいることを明かすと、何気なくルイに帰郷の理由を訪ねました。その問いに対して、ルイは家族に会い、引っ越す前に住んでいた家を見に行くことが目的と話すのでした。 この映画を無料で観る

【承】- たかが世界の終わりのあらすじ2

その後、家族は台所に集まり談笑を始めました。マルティーヌは日曜日に必ず家族でドライブに行った思い出を語り始めますが、何度も同じ話を聞かされているアントワーヌは怒り出し、シュザンヌも苛立ちを見せ始めます。その場の空気が悪くなり始めると、マルティーヌはラジオで流れていた流行歌「恋のマイアヒ」に気づき、シュザンヌも巻き込んでダンスをし始めました。マルティーヌの奇妙なほどのテンションの高さのおかげで、家族はなんとか笑いを取り戻すのでした。

その後、ルイは洗面所で激しく嘔吐していました。ルイが落ち着きを取り戻すと、携帯電話が鳴りました。電話の相手に、デザートの時間に家族に打ち明けることを約束するルイ。洗面所を出ると、ルイはカトリーヌと出くわしました。ルイはカトリーヌにアントワーヌの態度がおかしいと伝えました。まるでカトリーヌがルイを嫌うよう仕向けるような話し方をアントワーヌがしていると話すルイに、カトリーヌは穏やかな口調でルイがアントワーヌに興味を持っているか質問しました。この質問に返答できずにいるルイに、アントワーヌは工具を作る仕事をしていること、家長としての務めを果たしていることをカトリーヌは教えてあげました。

その後、ルイは庭先の小屋でマルティーヌと二人きりになりました。そこで、マルティーヌはルイが会話でも手紙でも短い言葉しか家族に伝えていないことを指摘し、シュザンヌとアントワーヌにもっと言葉をかけて欲しいと伝えてきました。シュザンヌは新しい人生を始めたいと願い、アントワーヌは家族への義務感から自由になりたいと願っていることにマルティーヌは気づいており、そんな二人を勇気づける言葉をルイにかけて欲しいと望んでいたのです。その言葉に家長としての義務感に似たプレッシャーを覚え、少なからず拒否感を示すルイ。マルティーヌはそんなルイに、理解していないけど愛していると伝え、香水をつけ始めました。マルティーヌが匂いを試して欲しいとルイに求めると、ルイは力強くマルティーヌを抱き締めました。そして、目に涙を浮かべる息子の表情を見て、マルティーヌはルイが父親とよく似ていることに気づくのでした。

【転】- たかが世界の終わりのあらすじ3

お昼時となり、一家は庭先にテーブルを出し食事を始めました。昔住んでいた家を見に行きたいとルイが言うと、アントワーヌはすかさずルイをなじってきました。結局、ルイは家に行くことを諦めますが、そこからアントワーヌとシュザンヌの些細な言い争いが始まり、やがて大喧嘩へと発展してしまいます。馬鹿扱いしてくるアントワーヌの態度にシュザンヌが激怒してしまったのです。二人はそのまま席を立ち、せっかくのランチタイムは散々なものになってしまいました。

ルイはその後、物置部屋へと向かいました。部屋の窓からは隣に住む女の子がトランポリンで遊んでいる様子が見えましたが、ルイはその女の子をかつての恋人と一瞬見間違えてしまいます。ルイはかつて自分が使っていたマットレスに触れ、思い出を振り返り始めました。若い金髪の少年と裸でベッドで戯れ、クスリを吸いまくっていた過去にルイが浸っていると、そこにカトリーヌがデザートの時間を知らせにやって来ました。そして、カトリーヌはルイに恐る恐る「あとどれくらい?」と尋ねてきました。抽象的な質問に戸惑うルイの様子を見てカトリーヌは思い直し、アントワーヌと話すことをルイに提案するのでした。

ルイはその言葉に従い、アントワーヌをドライブに誘いました。出発前は笑顔があった両者でしたが、ルイがたわいもない雑談をしようとすると、その一言一言にいちいちアントワーヌが突っかかってきました。ルイはそんなアントワーヌの態度に呆れ、「別に世界が終わるわけじゃない」と言って、無理に兄と会話することをやめてしまいます。ルイがそのまま黙ってしまったことをいいことに、アントワーヌはさらに語調を強めルイを批判し始めました。ルイはアントワーヌに思い上がった劇作家と決めつけられ、もはや他人だと言い放たれてしまうのでした。

ドライブを終え家に着くと、アントワーヌはルイにピエールがガンで亡くなったことを告げました。ルイが困惑していると、アントワーヌは「お前のピエールだ」と付け加えました。ルイはその言葉で青春時代に愛したあの金髪の少年を思い出し、衝撃を受けるのでした。

【結】- たかが世界の終わりのあらすじ4

ルイは庭先で一人煙草を吸い始めました。デザートの時間が刻一刻と迫る中、マルティーヌやアントワーヌに一方的に思いを伝えられるばかりで、ルイは伝えるべきことを家族に一言も告げられずにいました。まるで、二人はルイがなにか打ち明けることを恐れているようにすら見えました。予想外の帰郷となったことに、ルイは耐えきれず涙を流し始めます。ルイが泣いていることにも気づかず、シュザンヌとアントワーヌはその後ろ姿を家の中から眺め、アントワーヌはルイを不幸な奴と吐き捨てるのでした。その頃、カトリーヌは家族の間に生じた亀裂を察知し、胸騒ぎを覚えていました。

デザートの準備が整い、家族が再び家の中に集結します。外では夕立が降り始めていました。アントワーヌを除いて皆笑顔を浮かべていましたが、話があるとルイが切り出すと、その場は一気に緊張感に包まれました。しかし、ルイが口にしたのは、これからはもっと家に帰ることを約束する言葉でした。シュザンヌにはルイが住む街に遊びに来るよう伝え、アントワーヌにはもっと会話する機会を持ちたいと伝えるルイ。それはマルティーヌがルイに期待した通りの言葉でした。

ルイは家族にそれらの言葉を伝え終わると、もう帰ると口にしました。すると、アントワーヌが乱暴に席を立ち、すぐに空港に送ろうとルイを無理やり連れ出そうとしました。明らかに不自然なルイとアントワーヌの様子に、マルティーヌとシュザンヌは狼狽します。雨は止み、オレンジ色の西陽がまぶしく照りつける中、家族は玄関先で口論を始めました。ルイを孤立させようとしているとシュザンヌから猛烈に批判され、アントワーヌはすべてが自分のせいにされ、化け物のように扱われていると反論し、悲しみの表情を浮かべました。見かねたルイが慰めようとしますが、アントワーヌはそれを拒み、ルイに拳を振り上げようとしました。しかし、アントワーヌはルイを殴ることができず、ルイの目の前で拳を止めてしまいます。その拳は擦り傷だらけでした。

その場にいるつらさに耐え兼ね、シュザンヌはその場から離れ、アントワーヌも庭先へと出て行ってしまいました。マルティーヌはただ一人落ち着いた様子を見せ、次のルイの帰郷に期待を寄せながら、庭先へと向かって行きました。家族の争いをただ見ていることしかできず茫然とするカトリーヌに、ルイは笑いかけました。カトリーヌはそれに小さくうなずくと、その場を離れて行きました。庭先で煙草を吸う母の姿をしばし眺めた後、ルイは家の外へ出ようとしました。するとその瞬間、一羽の小鳥が突然家の中に現れ、壁にぶつかりながら家じゅうをあちこち飛び始めました。ルイはその小鳥の行く末を見届けると、家を出て行きました。玄関先には息絶えた小鳥の死体が西陽に照らされていました。

みんなの感想

ライターの感想

画面いっぱいにアップされる俳優たちの演技に引き込まれ、鑑賞後は悲哀に満ちた余韻に襲われました。登場人物たちの詳細は深く描かれませんが、突きつけられる歪んだ家族愛の前ではそんなことは気になりません。普段は華やかな役を演じることの多い俳優たちは粗野な人間になり切っており、まるで別人のようでした。物語の展開、演技の引き出し方、画面の見せ方、音楽の使い方、すべてがすばらしい作品です。

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