「エミアビのはじまりとはじまり」のネタバレあらすじ結末

ヒューマンドラマ

エミアビのはじまりとはじまりの紹介:2016年公開の日本映画。「舟を編む」で日本アカデミー賞最優秀脚本賞に輝いた渡辺謙作のオリジナル作。漫才コンビ『エミアビ』の海野が事故死。実感がない相方の実道は、海野と共に亡くなった雛子の兄でお笑い界の先輩だった黒沢に会いに行き、乞われるままネタを披露するが…。

予告動画

エミアビのはじまりとはじまりの主な出演者

実道憲次(森岡龍)、海野一哉(前野朋哉)、高橋夏海(黒木華)、黒沢雛子(山地まり)、黒沢拓馬(新井浩文)、バット男(日向丈)、携帯男(松浦祐也)、運転男(斎藤嘉樹)、村田郁(大島葉子)、村田泰朗(九内健太)

エミアビのはじまりとはじまりのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①お笑いコンビ『エミアビ』の海野が交通事故で亡くなり、相方の実道は困っていた。ピンで活動する自信がないのと、海野が大先輩・黒沢の妹・雛子と一緒に亡くなったから。2人の仲を知っていたかと黒沢に詰問され、雛子を笑わせろと無茶ブリされた実道は泣く。 ②実道は大先輩の黒沢と組んで再び『エミアビ』を再開することに。海野と雛子はそれをあの世で喜んでいた。

【起】- エミアビのはじまりとはじまりのあらすじ1

実道(じつどう)憲次と海野(うんの)一哉はいずれも若い男性です。『エミアビ』というコンビを組んで、お笑いの世界で頑張っていました。
2人の漫才は売れてきており、徐々に仕事も増えていました。その矢先、ツッコミの海野が事故で亡くなります。
実道はまだ海野の死が実感できていません。そのため、10年も一緒に活動していながら、まだ泣けていませんでした。
しかも海野が死んだ時に一緒にいたのは、実道が尊敬する大先輩・黒沢拓馬の妹・雛子でした。雛子も海野と一緒の車に乗っていて、亡くなっています。
実道は雛子の兄である黒沢のところへ挨拶に行こうと、若い女性マネージャー・高橋夏海と共に車で行きました。
しかし相手は大先輩の黒沢です。芸に厳しい人で、今はお笑い界を引退しています。
黒沢の家の前まで到着したものの、実道は困っていました。なんと挨拶しようかと戸惑います。
黒沢の現役時代を知らないマネージャーの夏海に、「憑依系の人なのだ」と説明しても、夏海はピンとこないようでした。デ・ニーロアプローチ(ロバート・デ・ニーロのように役柄に入りこむ役作りの手法)の説明をしても「それってどんな色?」と聞き返されます(マネは「デニ色」だと思っている)。
いつまでも車中にいるわけにいかないので、実道は黒沢の家のドアチャイムを鳴らし、中へ入れてもらいました。

妹・雛子の遺影に手を合わせた実道は、黒沢と献杯します。そして通夜にも葬式にも顔を出せなかったことを詫びました。黒沢は、実道は相方の海野の葬儀に出ていたのですから、それは当然だと言います。
黒沢は実道に「雛子のことを知っていたか」と聞きました。雛子はエミアビの熱烈なファンでした。
雛子の顔は知っていましたが、雛子が黒沢の妹だったことは知らなかったと、実道は答えます。また海野との関係も知りませんでした。
思い出して香典を取り出した実道に、黒沢は受け取り拒否をし「代わりにネタをやれ」と言い出しました。「供養だと思って、頼む」と頭を下げられると、断りきれません。
ところが…先ほど書きましたが、黒沢は「芸には厳しい」人間なのです。実道がピン(ひとり)でネタを始めると、いろいろ文句をつけ始めます。
「どうもー、みなさん」と言うと「みなさんって誰? みなさんいないじゃん。みなさんじゃなくて雛子に頼むよ」と黒沢は言いますし、仕切り直しすると、今度は出だしから文句をつけます。

【承】- エミアビのはじまりとはじまりのあらすじ2

「いまさらリズムネタやんの?」「古いこと言うんじゃねーよ」「無難なネタで保険かけてんじゃねーよ」「お前、次、映画監督するらしいじゃねーか。ちゃんと笑わせろよ」と、黒沢はちっとも笑わないどころか、飲んでいたグラス、部屋にあった貯金箱(なぜかブタの貯金箱が大量にある)を投げつけられます。
「ここはスナックじゃねーんだよ」と黒沢に責められた実道は、とうとう泣き出しました。相方の死にも泣けなかった実道は、先輩のしごきに泣いたのです。
「イチャモンつけてる」と実道は言い「雛子さん、もうとっくに笑ってます」と言っても黒沢は認めません。
下ネタは論外で、土下座しても駄目出しを食らった実道は、黒沢から「死ぬ気で笑わせろよ」と言われて「海野がいないと駄目なんです」と思わず口にしました。そのままさめざめと泣きます。
そこへ玄関から夏海マネージャーが入ってきました。手には「ドッキリ」と書いた看板を持っています。
ドッキリ番組だったのでした。見ると、黒沢は大笑いしています。
ほっとして脱力した実道は「じゃあ、海野(の死)は、妹さん(の死)はドッキリ?」と思わず質問しますが、夏海が「ドッキリなわけないやないですか」と突っ込みます。
黒沢は泣き始めました…。

…事故当夜(注:この映画は「事故当夜」と「実道&黒沢&夏海トーク」などが交互に描かれる)。
海野と雛子はデートしていました。海野は今夜こそ雛子に告白しようと思い、気負って大人のオシャレな店に案内します。
雛子はエミアビのファンでありながら、芸にはうるさい女性でした。海野と実道がまだ別々にコンビを組んでいた2006年の頃から2人のネタを覚えているくらいです。
雛子はその当時のことを指摘します。
ライオニングというコンビを組んでいた実道は、相方のワタナベとの息が合っていなかったそうです。
ジュウドウラッパの海野のネタは癒されたけれども、漫才ではなかったそうです。
その頃、黒沢が実道と海野を呼び、コンビを組んだらどうかと引き合わせました。それが、エミアビのコンビ誕生のきっかけです。

【転】- エミアビのはじまりとはじまりのあらすじ3

お店を出て駐車場に停めてあった車に乗り込んだ海野は、雛子に「結婚してください」と言いました。その後、慌てすぎたかと訂正し、「結婚を前提にお付き合いしてください」と言い直します。雛子はそれを聞いて、「言わなきゃならないことがあります」と言います。
雛子はそこで初めて海野に、自分は黒沢拓馬の妹だと言いました。驚いた海野ですが、黒沢の話で盛り上がります。
そこへ車に乗った若者3人組が絡んできました。若者たちは車を前につけて海野の車を出られないようにし、バット男が運転席の海野に金を要求します。
助手席で雛子が警察に電話しようとすると、携帯男が取り上げて、ついでに雛子を拉致しようとしました。海野は必死で雛子を助けようとします。
海野がエミアビだと気づいた若者たちは、なにかネタをしろと言い出しました。海野は雛子を助けたくて、必死でネタをします。
運転男(車を運転していた男)と携帯男にはけっこう好評でしたが、バット男がネタにうるさく、ダメ出しをします。
決死の覚悟で、海野は一発ネタをしました。おならで空を飛んだのです。
若者たちは驚きますが、続いて海野が「…洩らした」と言って落下したのに大受けしました。若者たちはそれで満足し、海野と雛子を解放して去ります…。

…黒沢と実道と夏海マネージャーは、なし崩しに吞み会に移行していました。黒沢は嘆きます。
もし若者たちにあのまま雛子がさらわれていたならば、死ななかったかもしれない…と黒沢は言いました。

四十九日も終え、実道はピンで活動しはじめました。しかしいまひとつ受けず、自分でもイラついて夏海マネージャーが持っていたロケ弁当を落として当たります。
夏海は弁当を拾って食べながら、ピンでもやれると励ましました。そして、駐車場に残っていた監視カメラ映像を実道に見せます。
海野は本当におならで空を飛んでいました。CGかなにかではないかという実道の言葉に「そんなの作って、なんの得になるんですか!?」と夏海が答えます。
実道は過去を振り返ります。
コンビ名『エミアビ』とは、「笑みを浴びる」そういう意味で「笑み浴び」とつけたのです。
考えたのは海野で、実道はその名に賛成しました…。

【結】- エミアビのはじまりとはじまりのあらすじ4

決心した実道は黒沢の元を訪れ、自分とコンビを組んでくれと頼みます。
黒沢は「俺はもうお笑いはやらない」と言って逃げますが、実道は本気で追いました。
黒沢は海まで逃げると、するっと衣服を脱ぎ、裸になって泳ぎます。
実道は黒沢に、なぜ7年前に突然お笑いをやめたのか質問しました。
「あの時、俺はもう飛べないと思ったんだよな」と黒沢が言いますが、実道は「俺と一緒なら、飛べますよ」と声をかけます。

…黒沢がお笑いの世界から足を洗ったのは、交通事故がきっかけでした。
黒沢の両親が車に乗っていて、村田という男を轢き殺したのです。
黒沢はその後も、村田の墓参りを続けていました。墓前で村田の妻子と会った黒沢は、ふかぶかと礼をします。
村田の妻・郁は寛容ですが、息子の泰朗は態度を硬化させていました。
黒沢が、芸人に復帰することを報告すると、泰朗は「許してやる。その代わりに俺を笑わせてみろ」と言いました。黒沢はつい笑ってしまいます。
笑った黒沢を咎めた泰朗に、「ごめんなさい。同じようなシチュエーションが、ついこないだありまして…」と説明していると、黒沢の頭上に金だらいが落ちてきました。
黒沢が仕込んだものではありません。
泰朗の前で再びネタをしようとすると、黒沢の頭上にまた金だらいが落ちてきます。
「なんのマジックだよ。お前、ずるいぞ」と泰朗に言われた黒沢は、思わず頭上をみあげました。泰朗もつられて見上げます。
すると、はるかかなた上空から落ちてくる、金だらいがありました。
びっくりした黒沢は、急いでその場を去ります。しかし金だらいは黒沢を追っていきます。
黒沢が去った後に、泰朗は思い出し笑いを洩らしました。
その日、埼玉県で竜巻が発生し、金物屋の金だらい数百個が飛ばされたというニュースが流れます。

…黒沢と実道は『エミアビ』というコンビで活動を再開します。ネタは好評で、お客さんを沸かせています。
客席に、雛子と海野の幽霊もいました。下ネタが嫌いな雛子は相変わらず辛口の採点をしながらも、兄の復帰を喜んでいます。
ネタを終えて舞台から引っ込んだ黒沢と実道は、互いに「ダメ出しすげーありますよ」「お前もな」と言い合いながら、久しぶりの充実感を味わっていました。

…海野と雛子のデートの夜。
若者3人組から解放された後、洩らした海野は恥ずかしがって、「来ちゃ駄目、僕くさいから」と言います。雛子は着替えの服を買ってきました。
雛子は海野に「私、海野さんとコンビ組む」と宣言します。
「死んでも解散しないんだ」という言葉は、海野のプロポーズへの返事でした。
喜んだ海野ですが、その直後に交通事故に遭遇し、2人は亡くなっていました…。

みんなの感想

ライターの感想

ジャンルに困る(笑)。笑えるんだけど、せつないし、しかも途中まで謎だし!
いきなりネタを見せられた後「相方・海野が死にました」なのだけど、その死に方とかがラストまで判らない!
ラストまで見ないと、死んだ原因が判らないという…。
しかも「おならで空を飛ぶ」「金だらいが落ちてくる」など、ちょっと不思議ワールドも入っている(後者の金だらいはいちおう説明が入るが)。
不思議なワールドではありながら、ほほえましい感じ。鑑賞後の気分は決して悪くない。
ほのぼの、しみじみな感じの映画。

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