「ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命」のネタバレあらすじ結末

ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命の紹介:2016年製作のアメリカ・チリ・フランス合作によるケネディ大統領夫人ジャクリーンの伝記映画。ジャクリーンがケネディ大統領暗殺後の数日間をどう生きたかに迫った作品で、オスカー女優ナタリー・ポートマンがジャクリーンを演じた。第73回ヴェネツィア国際映画祭では脚本賞を受賞した。

予告動画

ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命の主な出演者

ジャクリーン[ジャッキー]・ケネディ(ナタリー・ポートマン)、ロバート[ボビー]・ケネディ(ピーター・サースガード)、ナンシー・タッカーマン(グレタ・ガーウィグ)、ジャーナリスト(ビリー・クラダップ)、神父(ジョン・ハート)

ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命のネタバレあらすじ

【起】- ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命のあらすじ1

1963年11月、ライフ誌のジャーナリストがある女性の屋敷を訪れる場面から物語は始まります。その女性は、「ジャッキー」の愛称で親しまれた元ファーストレディ、ジャクリーン・ケネディでした。数日前に起きたケネディ大統領暗殺事件についてジャーナリストがインタビューを望むと、ジャッキーは自分が編集することを条件に提示してきました。ジャーナリストが渋々その条件を飲むと、ジャッキーは落ち着いた様子で過ぎ去った出来事を語り始めました。

ジャッキーがまず語ったのは、ファーストレディとなって間もない頃の話でした。ジャッキーがまず着手したのは、ホワイトハウスの大修復でした。ジャッキーは自らの資金で美術品を購入し、ホワイトハウスを威厳ある空間へと生まれ変わらせ、さらに室内の様子をテレビに公開したのです。秘書で親友のナンシーに支えられながら、なんとかホワイトハウスツアーをやりきるジャッキー。このジャッキーの努力によって、夫のケネディ大統領は国民から信頼を勝ち取って行きました。

しかし、11月22日に起きた悲劇に話が及ぶと、ジャッキーは取り乱し始めました。夫の肉片を集め、撃たれた頭を必死に手で押さえたこと、そのときの夫の口元がとても綺麗だったこと…ジャッキーは涙ぐみながら、当時の状況を語り始めました。

その日、ジャッキーはピンクのシャネルのスーツにピルボックス帽という装いで、大統領専用機エアフォースワンの中でスペイン語のスピーチの練習をしていました。これから赴くテキサス州ダラスに多く住むスペイン系の住民の信頼を得られるよう、ジャッキーも精一杯夫の力になりたいと考えていたのです。ダラスに降り立った夫妻は晴天の空の下で盛大な歓迎を受けますが、その後のパレードでジャッキーは夫の暗殺という悲劇に見舞われてしまいました。

夫の死後、ジャッキーはその遺体とともにエアフォースワンに戻っていました。ジャッキーの服には大量の血がかかっており、ジャッキー自身も泣きながら顔についた血を拭いていました。しかし、ジャッキーが悲しみに浸る間もなく、エアフォースワンの中ではジョンソン副大統領の大統領就任宣誓が始まりました。ジャッキーが呆然とその様子を見つめていると、今度は夫の体が司法解剖されることを知らされました。次々と進んでいく事務手続きに深くショックを受けるジャッキー。しかし、そんな状態にあっても、ジャッキーは決して血のついた服を着替えようとはしませんでした。「彼らがしたことを見せてやる」…ジャッキーはこのスーツで堂々とワシントンに降り立ち、反ケネディ派の人々に自分の姿を見せつけてやろうと考えていました。

【承】- ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命のあらすじ2

ワシントンに着くと、ケネディの弟で司法長官のボビーがジャッキーを迎えにきました。ケネディの遺体をホワイトハウスに運ぶ最中、ジャッキーはボビーにある提案を語りました。それは、夫と同じように暗殺されたリンカーン大統領の葬式と同じくらい荘厳な葬式を執り行うという考えでした。

ホワイトハウスに到着し、ようやくジャッキーは血にまみれた服を着替えました。シャワーを浴びると、ジャッキーの背中を赤い水滴が流れ落ちていきました。ジャッキーはシャワーを浴びながら、一人涙を流し悲しみに暮れるのでした。

翌日、ジャッキーは葬式の具体的な計画を立て始めました。リンカーンの葬式に倣い、馬車と馬とともにセント・マシューズ大聖堂まで歩いて行進するというのがジャッキーの考えでした。「夫を人々の心に刻みつけるわ、圧倒的な美しさで」。ケネディの在任期間は三年にも満たない短いものでしたが、ジャッキーはその日々を伝説的なものにしたいと考えていたのです。

ジャッキーにはもう1つ乗り越えなくてはならない使命がありました。それは、幼い子どもたちに父親の死を告げることでした。ジャッキーはキャロラインとジョン・ジュニアに父親の死を説明するために、生後三日で亡くなった次男パトリックの名前を出しました。パパは天国にいるパトリックの元へ行ったとジャッキーは説明しますが、ジョン・ジュニアはまったく理解できない様子でした。困惑するキャロラインに対しては、兵士のように勇敢になりなさいとジャッキーは告げるのでした。

その後、近親者だけでミサが開かれますが、ここでもジャッキーには悲しんでいる暇はありませんでした。ジャッキーは子どもたちのためにホワイトハウス修復で集めた美術品や家具を売り払うことを決意。さらに、ホワイトハウスからの引越しにも着手します。厳しい冷戦状況に対応すべく、ジョンソン新大統領が早くホワイトハウス入りをしなければならなかったのです。そんな中、夫を暗殺した犯人オズワルドが逮捕されました。その事実はすぐにジャッキーが知るところとなりました。

ジャッキーはボビーとともにアーリントン墓地の下見に出かけました。雨が降る中、足を泥で汚しながら夫のために最良の場所を見つけるジャッキー。こうして墓地の手配が完了したものの、ジャッキーはボビーから葬式での行進はセキュリティ上難しいと告げられてしまいます。しかし、ジャッキーはこれが最後のチャンスと言って行進にこだわり続けるのでした。

【転】- ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命のあらすじ3

その夜、ジャッキーは一枚のレコードをかけました。それは夫が愛したミュージカル「キャメロット」の楽曲でした。「忘れてはならない かつて昔、一瞬でも光輝く瞬間があったということを それを人々はキャメロットと呼んだ」。陽気な音楽のメロディと歌詞とは対照的に、ジャッキーはタバコを吸い、酒を飲み、あてもなく部屋中を歩き回っていました。ジャッキーは華やかなドレスに次々と着替えますが、やがて無力感に襲われてしまいます。そして、ジャッキーは夫がかつて座った執務室の椅子に腰掛け、遠くを見つめるのでした。

夫の葬式が近づくにつれ、ジャッキーの精神状態は不安定になっていきました。神父には神の存在を否定するような発言をし、秘書で親友のナンシーには将来の不安を打ち明け泣き崩れてしまっていました。それでもジャッキーは連邦議会議事堂での追悼式に向け準備を進めていました。この追悼式は子どもたちが父親の顔を見る最後の機会であり、ジャッキーはこの様子を映像に記録されるべきと考えていました。ところが、追悼式の直前に暗殺犯のオズワルドが何者かによって至近距離から射殺されるという事件が発生します。ボビーはこの事実をあえてジャッキーに隠すことを決め、何も知らないジャッキーは子どもたちとともに追悼式に出かけて行きました。

しかし、追悼式を終えた後にオズワルド暗殺を知ったジャッキーはボビーを責め立てました。簡単にオズワルドが暗殺されるような状況の中で、子どもたちを公衆の面前に出し危険にさらしてしまったことを悔いていたのです。ジャッキーは子どもたちの安全を考え、葬列を行進ではなく車での葬列に切り替えることを決断します。

その後、ジャッキーは再び神父の元を訪れていました。自分ばかりつらい目に遭うことを不満に思うジャッキーに、神父は聖書の盲人のたとえを引用します。それはイエスがある盲人に出会ったときの話で、盲人が生まれながら目が見えない理由を神の御業がこの盲人に現れるため、とイエスが弟子たちに説いたというものでした。その後、その盲人はイエスの導きにより目が見えるようになったといいます。神父は今のジャッキーはまさにその盲人で、いずれ神の御業が現れると語りかけます。しかし、ジャッキーはその言葉に納得できずにいました。

【結】- ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命のあらすじ4

その後、ジャッキーはボビーと語らう時間を持ちます。ジャッキーが何気なくリンカーンを話題にすると、ボビーは絶望した様子を見せました。そして、リンカーンの偉大な業績に対して何も成し遂げることができない自らの無力さを嘆き始めました。「ベトナム戦争、宇宙計画はジョンソンに引き継がれ、奴の手柄になる」…ボビーの突然の心情の吐露に、ジャッキーは何も返答することができませんでした。

ボビーと別れた後、ジャッキーは荷造りをし始めました。ダンボールに次々と荷物を詰める中、ジャッキーは鏡に映った自分の姿にふと気づきました。しばらく鏡を見つめた後、ジャッキーは大統領特別補佐官のヴァレンティの元へ向かいました。ジャッキーはヴァレンティに明日の葬列では歩いて行進することを告げました。急な変更に困惑するヴァレンティに、ジャッキーはたとえ一人でも歩いて行進する意思を伝えます。ヴァレンティにそうまでする理由を問われると、ジャッキーはこう答えました。「私の使命ですから」。

そして葬式の当日、ジャッキーの手配通り、馬と馬車が先導する中、葬列が続いて行きました。その中を黒いベールで顔を覆ったジャッキーが歩いていました。その周りには、ボビーをはじめとする近親者や要人の姿もありました。この葬列は国民の大きな感動を呼び、夫を人々の心に刻みつけるというジャッキーの思いは見事成就されました。しかし、葬式の後、ジャッキーは再び神父を訪れ、壮大な葬式は自分のためだったことを明かします。誰かが自分を暗殺してくれれば、という思いをジャッキーは持っていたのです。

一通り話し終えたジャッキーは、次に夫の暗殺の瞬間のことをジャーナリストに語り始めました。二発目の銃弾が頭部に命中し、そのままジャッキーの膝の上に倒れていくケネディ。ジャッキーは一発目の銃声を聞いた時点で、夫をかばうべきだったと深く後悔していることをジャーナリストに明かしました。

長時間の取材が終わりに近づいてきた頃、ジャッキーはジャーナリストに夫が神話や伝説が大好きで、特に「キャメロット」が大好きだったことを明かしました。「キャメロット」は伝説のアーサー王の物語に登場する理想郷のことで、ジャッキーはその歌詞の一文をジャーナリストに読み上げました。「忘れてはならない かつて昔、一瞬でも光輝く瞬間があったということを それを人々はキャメロットと呼んだ」。それに続けて、ジャッキーはさらに「偉大な大統領はまた現れるかもしれませんが、キャメロットはもう二度と現れないでしょう」と語るのでした。

インタビューを終えたジャッキーは神父を訪れました。満足げな表情を見せるジャッキーに神父も安心した様子を見せます。ジャッキーが今回神父を訪れたのは、埋葬式を頼むためでした。流産した子どもと生後すぐ亡くなったパトリック、この二人の棺を夫とともに眠らせて欲しいとジャッキーは願ったのです。

それから間もなく、ジャッキーがホワイトハウスを出た後に、部屋にはケネディ夫妻が1961年1月20日から1963年11月22日までここに暮らしていたことを示すプレートが取りつけられました。そして、ホワイトハウスを出たジャッキーは、自分が着た服が街のウィンドウに華やかに飾られているのを目にします。

ジャッキーはホワイトハウスでの素晴らしい日々を振り返っていました。人々はサロンルームでダンスを踊り、その中には朗らかな笑顔を見せるボビーの姿もありました。そして、ジャッキーは愛する夫の肩に頬を寄せながらダンスを踊っていました。ジャッキーのその表情は、とても幸せそうな微笑みを浮かべていました。

みんなの感想

ライターの感想

主演のナタリー・ポートマンは線が細く、あまりジャッキーに似ていないというのが鑑賞前の印象でしたが、本作を実際に観てみるとたいへんよく再現されていることがわかりました。メイクや衣装の力もあるとは思いますが、それ以上にナタリー・ポートマンの表情や立ち振る舞いの再現度が高く、ドキュメンタリーで観たジャクリーンとそっくりと思わせる瞬間が何度もありました(ちなみに、それ以上にケネディ大統領にはよく似た俳優を起用しています)。作品自体は半分ドキュメンタリーのような雰囲気で淡々と物語が進展していきますが、それだけに時折見せるジャッキーの激情が強く印象に残ります。ジャッキーという女性が直面した状況がいかに過酷なものであったかが、よく伝わってきました。

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