「トガニ幼き瞳の告発」のネタバレあらすじ結末

トガニ 幼き瞳の告発の紹介:韓国の作家である孔枝泳(コン・ジヨン)による同名小説の実写化。韓国の聾学校で起きた性的虐待事件を基に描いた作品。主演は原作を読んで映画化を申し出たコン・ユ。日本公開は2012年。

予告動画

トガニ幼き瞳の告発の主な出演者

カン・イノ(コン・ユ)、ソ・ユジン(チョン・ユミ)、キム・ヨンドゥ(キム・ヒョンス)、チン・ユリ(チョン・インソ)、チョン・ミンス(ペク・スンファン)、校長兄弟(チャン・グァン)、パク・ポヒョン(キム・ミンサン)、ヨンフン(イム・ヒョンソン)、ユン・ジャエ(キム・ジュリョン)、チャン刑事(オム・ヒョソプ)、イノの母(キム・ジヨン)

トガニ幼き瞳の告発のネタバレあらすじ

【起】- トガニ幼き瞳の告発のあらすじ1

霧の街として有名なムジンには、聴覚障害者学校の「慈愛学園」があります。その学園から抜け出した少年が、夜間線路に飛び出し、列車に撥ねられて命を落としてしまいます。
新任教師のカン・イノは、若くして妻を亡くし、喘息持ちの一人娘・ソリを育てていました。彼は大学時代の教授の口利きで、慈愛学園の美術教師の仕事を得ます。学園に向かう最中、イノは自動車で動物を撥ねてしまいます。
破損した車を修理店に持って行くと、後ろから何者かに車をぶつけられます。イノの車は動かなくなり、ぶつけてきた女性の車で学園まで送ってもらうことになります。彼女の名はソ・ユジンで、人権センターで働いていました。
着任して間もなく、イノは校長とその双子の弟である行政室長から、教職に就いたことへの代償として5000万ウォンもの賄賂を要求されます。さらに、学園の生徒たちが何かに怯えた様子であることに違和感を抱きます。イノは同僚のパク・ポヒョンに尋ねると、精神に障害のある子は扱いにくいと返されてしまうのでした。
ある日の放課後、イノは女子トイレから女の子の悲鳴らしき声を聞きます。恐る恐る中を開けようとすると、守衛がやってきて「ここの子たちは大声を出して遊ぶ」と言って、イノに立ち去るように告げました。
その数日後、イノは暴行現場を目撃します。パクが男子生徒のチョン・ミンスを袋叩きにしていたのです。イノは制止させますが、ほかの教師は見て見ぬふりをしていました。そして、パクは寮を抜け出した罰を与えていると言ってのけます。

【承】- トガニ幼き瞳の告発のあらすじ2

またあるとき、イノは帰宅途中に女子生徒のチン・ユリが寮の窓枠に腰かけている姿を目撃します。ユリは親が精神障害者で、彼女自身も実質年齢よりも知能が低く、身体も小学生のように小柄でした。
イノが部屋まで上がって注意すると、ユリは彼の袖を掴んで、階下にある洗濯室へと誘導します。そこには、水が入って渦を巻く洗濯層の中に、女子生徒の頭を突っ込むユン・ジャエという女がいました。洗濯層に頭を突っ込まれていたのは、イノの生徒でもある孤児のキム・ヨンドゥでした。
イノが声を荒げて制止すると、ジャエは寮の規則を守らない生徒にしつけをしていると答えます。彼女は校長の愛人でもありました。
イノはヨンドゥを病院に連れて行き、人権センターのユジンに連絡をとります。学園に戻ったイノは、事の次第を校長兄弟に報告します。彼らはジャエの過剰なしつけに対して素直に謝罪をして、イノは病院に戻ります。すると、ユジンの口から学園の生徒たちが性的暴行を受けているという事実を告げられたのでした。
ヨンドゥは、今まで起きた出来事をノートに記していました。自分への性的暴行は未遂になっていること、ユリやミンスは以前から何度も性的暴行や暴力を受けていることを説明します。
一方、校長兄弟とジャエは、ヨンドゥが自分たちの悪行を話してしまうことを恐れ、夜間に彼女がいる病院へと駆け付けます。しかし、身の危険を察したヨンドゥは、ロッカーの中に隠れて校長らの魔の手から逃れられたのでした。
イノは母親から、娘のためにもやっと手に入れた職を手放すなと釘を刺されます。そして、暴行に一度は目を瞑り、校長への贈り物である鉢植えを持って行くと、そこではパクによってミンスが執拗に殴り続けられていました。イノはミンスを連れ出すパクを追いかけ、怒りに任せて鉢植えで彼の後頭部を殴りつけます。
ユリ、ヨンドゥ、ミンスの3人は、手話とノートを用いて涙ながらに暴行の実態を訴えます。列車に轢かれて亡くなったミンスの弟も、パクから性的暴行を受けて自殺したことが発覚しました。

【転】- トガニ幼き瞳の告発のあらすじ3

3人の告発を、人権センターで撮影します。ヨンドゥは校長にされたことを手話で伝えます。
あの日イノが聞いた叫び声は、ヨンドゥの声だったのです。ヨンドゥがユリを探していると、校長室から何故か音楽が流れてきて、不思議に思い近づいていきました。校長に手招きをされて中に入ると、そこでは裸の男女が絡み合っている映像が流れていました。
驚いたヨンドゥはトイレに逃げ込みますが、追いかけてきた校長が下半身を出します。そしてヨンドゥのズボンを無理やり脱がしたときに、イノが現れたのでした。その話を聞いたイノは、あのときトイレに踏み込んでいなかったことを悔やみます。
ヨンドゥの話を聞いていたユリは、過去を思い出して泣き叫びます。ユリは小学校3年生の頃から、数えきれないほどの暴行を受けていました。さらに、ユリを暴行していたのは校長だけではなく、行政室長も加担していたのでした。ユリが校長たちから暴行を受けているのを目撃したヨンドゥは、「このことを誰かに話したら殺す」と手話で脅迫されたことがありました。
少年偏愛変質者であるパクから暴行を受けていたミンスは、ある日弟と一緒にパクの自宅に誘われます。弟はお風呂場で性的暴行を加えられ、抵抗したミンスは気絶するほど殴られました。それ以来兄弟で何度も性的暴行と暴力を加えられ、ついにミンスの弟は自ら命を絶ったのでした。
3人の告発をビデオに収めて、ユジンは地元の教育庁に通報します。しかし、区役所などあちこちをたらい回しにされて、仕方なく警察を訪れます。すると、役人や警察までも買収していた校長の悪事を暴くことはできないと、門前払いを食らうのでした。
イノたちは人権センターを通じて、地元のテレビ局にコンタクトをとります。事態を重く見たテレビ局から取材が入り、3人はカメラの前でこれまで受けてきた数々の屈辱を語ります。放映された番組は大きな反響を呼び、警察も見過ごすことができなくなります。
こうして校長たちは逮捕され、司法によって裁かれることになりました。

【結】- トガニ幼き瞳の告発のあらすじ4

ムジン市に多額の寄付をしている校長は、地元の名士として有名でした。告発に関わったイノは学園を解雇され、母親から「娘のことを考えなさい」と責められます。
あるときイノは、職の面倒を見てくれた恩師に呼び出されます。そこには校長の弁護人がおり、賄賂と新しい仕事の世話をするから手を引くようにと持ちかけられます。イノは断固拒否しますが、校長たちは裁判を有利に進めるために、3人の親族にまで接触していたのです。
裁判の中で、ヨンドゥは校長に暴行を受けたことを主張しますが、「なぜ双子なのに校長だとわかるのか」と反論されます。この場でどちらが校長かを当てられなければ、校長は無実だと追い詰められたヨンドゥは、咄嗟にある手話を披露します。それは校長が自分を脅すときに使った手話で、それを見て動揺した方を校長と見事言い当て、ヨンドゥは証言の信憑性を確たるものにするのでした。
そしてヨンドゥは「校長室に連れ出されたときに、チョソンモの歌が聞こえた」と主張します。弁護人は聴覚障害者に歌が聞こえるわけがないと突っぱねて、法廷でチョソンモの歌を再生します。カセットデッキに背を向けて立ったヨンドゥは、音楽が鳴り出すと手を上げます。そして停止すると手を下げ、再び音楽が鳴ると手を上げたのでした。
さらに、イノたちは校長が隠し撮りをしていた事件の証拠となるテープを発見し、検事に提出します。裁判の勝利を確信して喜ぶイノたちでしたが、水面下では生活苦だったミンスの家族との示談が成立していました。
ミンスの家族がお金を受け取ったことで、彼の裁判は罪を問えないことになってしまいました。ミンスは悔しさのあまり号泣しながらイノに食ってかかり、そんな彼をイノは抱きしめることしかできませんでした。
その後、絶望したミンスは釈放されたパクにナイフで襲いかかります。そして、弟が轢かれた列車に引きずり込み、自分の命を犠牲にしてパクへの復讐を果たすのでした。
やがて検事や裁判官までも買収した校長たちに出た判決は、無罪でした。判決を不服とした慈愛学園の父兄たちによってデモが行なわれますが、警察が放水で対抗します。イノは放水を受けながら、ミンスの遺影を掲げます。そして「この子の名前はミンスです。耳も聞こえません、口もきけません。ミンスを忘れないでください」と叫びます。
本作の公開を機に事件の再捜査が行われ、被告人たちは刑を受けることになったと表示される場面で、物語は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

この作品が韓国で公開されたあと、「トガニ法」という13歳未満の児童や障害者に対する性的虐待を厳罰化し、公訴時効を廃止する法律が制定されたといわれています。本作品は法律をも変えるほど重いテーマを扱っており、正視に耐えられないシーンも正直出てきます。これほど非道な虐待事件を商業的に成功させ、多くの韓国国民に一石を投じた、本作品に関わったすべての方に拍手を送りたいです。俳優さんの演技も素晴らしく、なかでも子役の3人の演技はとても演技とは思えないほど生々しかったです。例え演技であっても直接的な表現が多いため、監督をはじめとするスタッフの方々は、撮影中子役たちの精神ケアに尽力したといわれています。

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