「ハンナアーレント」のネタバレあらすじ結末

ヒューマンドラマ

ハンナ・アーレントの紹介:2013年公開の伝記映画。ナチス戦犯の裁判に関するレポートを発表し、大きな波紋を呼んだ政治理論家であり、哲学者のドイツ系ユダヤ人ハンナ・アーレントの姿を描いた作品。監督は「ローザ・ルクセンブルク」のマルガレーテ・フォン・トロッタ。撮影は「ポネット」のカロリーヌ・シャプティエ。主演は「クレイドル・ウィル・ロック」のハンク・アザリア。

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ハンナアーレントの主な出演者

ハンナ・アーレント(バルバラ・スコヴァ)、ハインリヒ・ブリュッヒャー(アクセル・ミルベルク)、メアリー・マッカーシー(ジャネット・マクティア)、ロッテ・ケーラー(ユリア・イェンチ)、ハンス・ヨナス(ウルリッヒ・ノエテン)、クルト・ブルーメンフェルト(ミヒャエル・デーゲン)、ウィリアム・ショーン(ニコラス・ウッドソン)、ローレ・ヨナス(サーシャ・レイ)、シャルロッテ・ベラート(ヴィクトリア・トラウトマンスドルフ)、マルティン・ハイデッガー(クラウス・ポール)、学生時代のアーレント(フリーデリーケ・ベヒト)、フランシス・ウェルズ(ミーガン・ケイ)、ジョナサン・シェル(トム・レイク)、トーマス・ミラー(ハーヴェイ・フリードマン)

ハンナアーレントのネタバレあらすじ

【起】- ハンナアーレントのあらすじ1

ナチス戦犯のアドルフ・アイヒマンが逮捕され、彼はイスラエルで裁判を受けることになります。そのことを新聞で見たアーレントでした。
アーレントは戦時中、強制収容所に収監されて、夫と共にアメリカに亡命していました。
現在はニューヨークで暮らし、政治理論家として有名になり、本も出版していました。大学で講義を行っていて、学生達からの人気はとても高いアーレントでした。
アーレントは、ニューヨーカー誌から依頼を受けます。それは、アイヒマンの裁判を傍聴して記事を書くことでした。
依頼を受けたアーレントに、友人達が駆けつけて祝ってくれます。しかし、アイヒマンに関する事で議論が白熱してしまいます。
アーレントはイスラエルに向かって、友人のクルトと再会します。そして裁判が始まってアーレントは傍聴します。
彼女は、検事がアイヒマンと主役争いをしていると考えます。首相が裏で糸を引いていて、裁判ショーになっては駄目だと述べます。
引き続き裁判を傍聴していると、アーレントはアイヒマンが普通の人だと思います。かなりの凡人であると考えます。
裁判では、家族を虐殺された人々が証言をします。思い出したことで、証言ができなくなる人も出てきます。また、裁判を聞いていた人が、怒りを露わにして退廷を命じられます。 この映画を無料で観る

【承】- ハンナアーレントのあらすじ2

アーレントは、アイヒマンの証言を聞くうちに、彼が反ユダヤではないと考えます。アイヒマンは、命令を遂行していただけと考えます。
上の命令こそが法律と考えていたのです。アーレントはその事に気づいて友人達に話しますが、納得してもらえませんでした。
傍聴が終わって、アーレントはニューヨークに帰ります。夫のハインリヒが迎えてくれます。
いつもならすぐにでも執筆が進んだアーレントでしたが、今回は中々すぐには書けませんでした。
今期、受け持つ講義が増えたアーレントは、忙しくも教壇に立って熱弁します。学生達は彼女の講義を熱心に聞き、質問もしていきます。
すると、ハインリヒが倒れた知らせがやってきます。病院に駆けつけたアーレントは、ハインリヒの無事を確認します。
退院できたハインリヒでしたが、回復するまではアーレントは執筆しないことにします。
ニューヨーカー誌のショーン氏は、アーレントに電話して記事の事を聞きます。本当は、早く書いて欲しいことを伝えようとしましたが、彼女には見透かされていて何も言えませんでした。
ついにアーレントが記事を書き終えます。しかし、その内容は、最初の10ページを読むだけでも独創性が高いものでした。

【転】- ハンナアーレントのあらすじ3

これは危険を伴う記事であり、ニューヨーカー誌は世に出すか考えます。なぜなら、アイヒマンが凡人で命令を遂行していただけであることや、ユダヤ人の先導者達がナチに協力していた内容が書かれていたからです。
しかし、これは裁判から見聞きした事実であり、アーレントは公表することを厭いませんでした。
ニューヨーカー誌は、この記事を載せることにします。苦情の数は計り知れないものとなり、アーレントへの批判は相当なものになります。世間では大騒ぎとなります。
友人達もアーレントの記事には批判的でした。メアリーやショーン氏は、アーレントの考えを批判はしませんでした。
イスラエルから要人がやってきて、アーレントに記事の本の出版はしないように警告してきます。そんなつもりはないと言うアーレントでしたが、クルトが死の床にあることを聞いて驚きます。
ベッドの上で辛そうなクルトに会いに行きますが、彼も記事には賛成ではありませんでした。
アーレントの家には、苦情の知らせがたくさん届きます。肯定的な意見は少なく、同じマンションに住む老人からは、中傷の手紙が届けられます。
アーレントは、傷つけた責任があるため、手紙を送ってきた人達一人ひとりに返信することにします。

【結】- ハンナアーレントのあらすじ4

大学側からは、教師を辞めるように言われます。さすがにアーレントは、公共の場に出て意見を言うことにします。
講義が始まり、アーレントは自分の記事の説明を行います。アイヒマンの裁判は難しく、法典にないものでした。
しかし、裁かなければなりません。前例も判例も無く、そこには反ユダヤという概念さえありません。アイヒマンは人間そのものを否定し、命令通り実行したのです。
また、アーレントは、ユダヤ人先導者の協力で死者が増えた事に関して説明をします。それは裁判で発覚した問題であって、事実アイヒマンに彼らは協力していました。
しかし、中間の立場に立った彼らの行為には、違う立ち振舞ができた者もいたのではと述べます。
モラルの崩壊こそがナチがもたらしたものであり、ナチが行った犯罪は人類への犯罪だとも述べます。
アーレントは、ユダヤ人を非難しているわけではないと言います。このモラルの崩壊から考えられる思考能力の欠如こそが問題なのです。
考える事によって、どんな危機的な状況に陥っても破滅を免れることができるだと言い切ります。
学生達から拍手が送られて、講義は終わります。学校側の人達は、帰っていきます。しかし、聞きにきてた友人のハンスはアーレントの発言を理解することはできない様子です。
友人としての関係は終わりだと告げて出ていきます。アーレントは「悪」という問題に、亡くなるまで立ち向かいました。終わりです。

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みんなの感想

ライターの感想

この映画は、哲学的な部分を含んでいるのが特徴的です。アーレントの主張する場面の数々が、それを物語っています。
特に色濃く描かれているのは、最後の講義で演説を行う場面です。凡人が行う悪についてや、アイヒマンの人物像、そしてユダヤ人先導者の事など、それらを照らし合わせて「思考能力」の大切さを述べます。この思想はとても深いものであり、学べる点が多くあります。
この作品は、バイエルン映画祭で主演女優賞、ドイツ映画賞では作品賞銀賞と主演女優賞を受賞した作品です。その理由の分かる奥深く評価の高い映画となっています。
最後まで見終わって、映画を通して伝えたいことに重きを置いている作品だと思いました。アイヒマンの実際の法廷の記録フィルムが使われているのが印象的で、当時の様子が伝わってきました。

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