「ミリオンダラーベイビー」のネタバレあらすじ結末

ヒューマンドラマ

ミリオンダラー・ベイビーの紹介:クリント・イーストウッド監督作品。初老のトレーナーと、家族の愛に恵まれない女性ボクサーの二人の間に生まれる、崇高なまでの絆の物語を描いたヒューマンドラマです。

予告動画

ミリオンダラーベイビーの主な出演者

フランキー・ダン(クリント・イーストウッド)、マギー・フィッツジェラルド(ヒラリー・スワンク)、エディ・“スクラップ・アイアン”・デュプリス(モーガン・フリーマン)、デンジャー(ジェイ・バルチェル)、ビッグ・ウィリー(マイク・コルター)、ビリー(ルシア・ライカ)、ホーヴァク神父(ブライアン・オバーン)、ショーレル・ベリー(アンソニー・マッキー)、アーリーン・フィッツジェラルド(マーゴ・マーティンデイル)、マーデル・フィッツジェラルド(リキ・リンドホーム)、オマー(マイケル・ペーニャ)、ビリーのマネージャー(ベニート・マルティネス)、ミッキー・マック(ブルース・マックヴィッティ)

ミリオンダラーベイビーのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①31歳の女性・マギーはプロのボクサーになりたくて、フランキーにトレーナーについてくれと頼む。最初は断ったフランキーだが、マギーの本気を受けて教え始め、やがてマギーは上達していく。 ②プロデビューして連戦連勝を重ねるマギーだが、反則をするチャンピオン・ビリーの騙し打ちに遭って、全身麻痺になる。 ③マギーはフランキーに尊厳死を頼む。悩むフランキーだが、マギーの希望をかなえ、その後は姿を消した。

【起】- ミリオンダラーベイビーのあらすじ1

(注釈:この映画は、登場人物のスクラップが回想して語る体裁を取っています。ナレーションはすべてスクラップのもので、その語りによって話が進んでいく内容となっています)
…アメリカ、ロサンゼルス。
初老の黒人男性・スクラップは、長年の友人でありボスであるフランキー・ダンのボクシングジム『ヒット・ピット・ジム』で、住み込みで働いています。
清掃係、ボクサーの相談役、フランキーのアドバイザー…スクラップはフランキーのよき右腕として、雑用全般を双肩に担っていました。フランキーとは20年来の付き合いです。
フランキーは1960年代に〝出血止めの名人〟と呼ばれており、その腕は今も衰えていません。
ボクシングでは殴り合いによって出血が起きた場合、試合を一時中断して「止血し終わらないと」試合が再開できません。そういうルールです(ちなみにこのルールは、サッカーなどにもあります)。
人間は本来、血を見るのを好む生き物で、ボクシングで血が出ると会場は湧きました。しかし本来、ボクシングとは〝尊厳のためのスポーツ〟なのです。
フランキーが血止めをする試合を、会場の片隅で見ている女性がいました。マギー・フィッツジェラルドという女性です。
試合終了後、マギーはフランキーのところへ行くと「私のトレーナーになって」と頼みました。しかしフランキーは女性ボクサーを育てる気はありません。
フランキーは決して豊かな暮らしではありませんが、ボクシングの試合があると自分のボクサーの止血をし、小さいながらもボクシングジムを経営し、まだ一流ではないボクサーたちを育てるのに追われているので、これ以上荷物を抱え込みたくないのです。またマギーとは初対面だったこともあり、真意を図りかねて断ったのでした。
フランキーにはケイティという娘がいます。しかしケイティとは音信不通状態で、フランキーは毎週娘宛に手紙を書いて送るのですが「宛先不明」で戻って来ていました。
もう1つフランキーには習慣があります。毎週、教会のミサに通うことでした。娘へ手紙を出しているけれども宛先不明で戻ってきていることを知らない聖マルコ教会のホーヴァク神父は、「ミサに来るより先に娘と向かい合えと言います。
さてそのマギーですが、半年分の金を前払いして『ヒット・ピット・ジム』に通い始めました。半年分の月謝を払う得意客をフランキーは断ることができず、ただスクラップに「褒めるな(構うな)」と言います。
マギーの故郷はアメリカ中西部ミズーリ州で、両親も豊かではありません。唯一マギーに優しかった父は早くに死に、母・アーリーンは生活保護でトレーラーハウスに住んでおり、妹・マーデルとしょっちゅう逮捕される弟J.D.がいました。

【承】- ミリオンダラーベイビーのあらすじ2

マギー自身もロサンゼルスでウェイトレスをしていますが、客の残した食べ物を持ち帰り、こつこつ貯金をした金で半年分のジム代を捻出しました。ですから本気なのです。
夜遅くまで熱心に自主トレーニングを続けるマギーを見て、スクラップはアドバイスをしました。サンドバッグをただ叩くのではなく「絶えず動く人間だと思え」と助言し、打ちながら自分も細かく動き続けろと指示します。
マギーはジムに来るまで、一切の指導を受けたことがありませんでした。あっという間にスクラップの言うコツを掴み、的確にこなします。
それを見たスクラップは「次はスピードバッグ(雫形の小さなバッグ、打つとサンドバッグよりはるかに速く戻って来る)を打て」と言いますが、マギーはスピードバッグを持っていませんでした。スクラップはジムの奥にある、昔フランキーが使っていたものを渡します。マギーはスピードバッグを買ったら必ず返すと約束しました。
ジムにただ1人しかいない女性・マギーを、周囲の男たちがからかいます。しかしマギーは相手にせず、自分のことをペチャパイ発言した男性に「試合見たわよ。床に倒れてオッパイ吸ってたの?(男性はノックダウンされた)」と言い返しました。相手の男はカチンときますが、言い返せません。
フランキーは、スクラップがマギーに助言しているのを知って注意しますが、スクラップは「あの子はモノになる」と言いました。
フランキーは改めてマギーに「女性ボクサー専門のトレーナーが山ほどいる」と言いますが、マギーはフランキーに固執します。
やむなくフランキーは、マギーの年齢について触れました。プロを育てるのには平均4年かかります。現在のマギーは31歳で、もう若くはありませんでした。そして、女子ボクシング界では女性は若さを求められていました(いい見世物になるから)。
しかしそれでもマギーはあきらめません。
ジムで有望だったハーンズ・ウィリーが他のジムにスカウトされて去り、失意のフランキーは夜中に住みこみのスクラップを訪問して、マギーが夜も練習しているのを知って、熱意が本物だと知りました。
「俺とやる気なら質問するな、口を出さず指示を受けろ」「基本だけ教えたら、別のトレーナーをつける」ことを条件に、フランキーはマギーのコーチをします。
マギーはめきめきと上達し、やがて試合のデビューを果たしました。デビュー戦の第1ラウンドで相手をノックダウンしたマギーは、観客に強い印象を残します。
その試合で鼻の骨を折ったマギーに、フランキーは「常に自分を守ること」と次の課題を与えました。
順調に勝ち進んだマギーは、強さの階級をウェルター級に上げて、イギリスのタイトルマッチに臨みます。アメリカでのチャンピオンは反則技を使う女性・ビリーで、ビリーと戦うのはまだ早いとフランキーが判断したからでした。

【転】- ミリオンダラーベイビーのあらすじ3

イギリスのタイトルマッチに登場したマギーは、緑色の絹のガウンの背中に『モ・クシュラ』という刺繍が施されています。それはゲール語で、アイルランド系カトリック教徒のフランキーが考えたものですが、意味を聞くマギーに答えませんでした。
その後マギーはフランキーと共に世界をめぐります。エディンバラ、パリ…帰国する頃には、マギーはすっかり『モ・クシュラ』という名と共に有名になっていました。マギーにアメリカのタイトル戦のオファーが入ります。
試合の賞金で大金を手にしたマギーは、母に家を買いました。しかし母は怒ります。家を持っていることが露見すると、生活保護が打ち切られて健康保険も払わねばならなくなるからでした。
マギーは母に毎月送金もしていたのですが、それでも母・アーリーンは「家を買う金があったら、金をくれ」と言って感謝もしません。それどころか骨折で鼻柱の中央にうっすら傷が残るマギーの顔を見て「笑いものだ」と言いました。
マギーに優しかったのは亡き父だけで、母や弟妹には冷遇されます。それを目の当たりにしたフランキーは、マギーの父との馴染みの店〝アイラのロードサイド食堂〟でレモンパイに舌鼓を打ちました。
マギーはフランキーに、父の思い出話をします。父はアクセルというシェパードを飼って可愛がっていましたが、アクセルが足の障害を負って生きるのがつらくなります。
父はアクセルにとどめをさすと、埋めて帰宅しました。可愛がっていた犬のことを思う、一種の愛がなせる行動でした。
いよいよWBA世界ウォルター級チャンピオンが始まります。試合の相手は、反則ばかりする黒人女性〝青い熊〟ビリーでした。
その日も反則技をマギー相手に連発したビリーは、審判から「次に反則すれば負け」と言い渡されます。
その後マギーが巻き返しますが、試合のカネが鳴って休憩の合図になった瞬間にビリーがパンチを打ち込み(当然ですが、反則です)、一瞬の隙を突かれたマギーは防御の姿勢が取れず、左側頭部を椅子で打ちました。
マギーは病院搬送されますが、第1第2の脊椎骨を損傷し、一生全身麻痺のままだと言い渡されました。自発呼吸もできず、人工呼吸を使い、車椅子に乗るのにも時間がかかります。
治せる医者を探してフランキーは奔走しますが、世界のどこにもいませんでした。
身体には床ずれができます。身の回りの世話は、その頃にはもう肉親同様のフランキーが一手に引き受けていました。
母・アーリーンたちに連絡を取りますが、なかなか病院へ見舞いに来ません。なんと母と弟妹は先にディズニーランドに行っており、その帰りにやっとマギーの見舞いに立ち寄りました。
マギーの治療費は全て拳闘連盟が支払っているのですが、再起不能のマギーの最後の財産を奪おうと、母・アーリーンは「財産を母に渡す」という用紙にサインさせようとします。

【結】- ミリオンダラーベイビーのあらすじ4

手が動かせない場合は唇でサインさせるんだよと、傍で妹が言いました。母はマギーの口にペンを咥えさせようとします。
マギーは母に「試合は見てくれたか」と聞きます。見ていないどころか、相変わらず母はボクシングのことをバカにしていました。怒ったマギーは母たちを追い返します。
左足が壊死して切断手術を受けたマギーは、フランキーに「モ・クシュラの意味を教えて」と聞きますが、フランキーは「勝たなかったから教えない」と言います。
フランキーはそれでもマギーに生きがいを見つけたくて、市立大のパンフを取り寄せますが、マギーはフランキーに「パパがアクセルにしたことを、私にしてくれ(尊厳死させてくれ)」と頼みました。
フランキーは「できない。俺に頼まないでくれ」と嘆きます。
夜に電話を受けて駆け付けたフランキーは、マギーが舌を噛み切ったことを知ります。出血死する直前で見つかったマギーは治療され、それでも再び舌を噛み切ろうとしたので、ガーゼで口を固定されていました。
教会のホーヴァク神父にすがったフランキーは「手を貸せば一生悩み続けるだろう」と言われます。
フランキーはスクラップにも相談します。スクラップは「1年半で世界タイトルに挑戦したマギーは、きっと〝いい人生だった〟と言うだろう。少なくとも俺だったら悔いはない」と答えました。
…フランキーは決断しました。バッグに注射針を2本入れると、マギーの待つ病室へ行きます。
病室に入ったフランキーはマギーに呼吸装置を外すことと注射を打つことを告げ、耳元で「モ・クシュラとは〝愛する人よ、お前は私の血〟という意味だ」と言いました。
警報を解除し、呼吸装置を外すと、点滴に注射を入れます。それは数回殺せるだけのアドレナリンでした(蘇生措置をされても死ねるようにという配慮)。
フランキーは立ち去りますが、それを物陰からスクラップは見ていました。
それから後、フランキーはジムに戻って来ることはありませんでした。スクラップはフランキーを待っていますが、フランキーが戻ることはないのでしょう。
(注射ですが、フランキーは2本用意していました。当初はマギーを殺した後、自殺するためのものと思われます。
しかしラストシーンは〝アイラのロードサイド食堂〟が映し出されます。店を訪問した際にマギーとフランキーが「こういう店さえあればあとは何もいらない」と会話したのを踏まえて
①やっぱり当初の予定どおりフランキーは自殺した とも取れますし、
②余生は〝アイラのロードサイド食堂〟の馴染み客として、マギーとの思い出とともに過ごした と考えることもできます。
ちなみにフランキーの娘・ケイティは最後までどこで何をしているかは語られないままです)

みんなの感想

ライターの感想

タイトル『ミリオンダラー・ベイビー』…タイトルだけでイメージしていたのは「平凡な女性が一躍ボクサーとしてスターダムにのぼりつめていくサクセスストーリー」だと思っていただけに、後半つらい!
まさか、扱われている内容が尊厳死だったなんて…全くの予備知識がなかったので、はっきりいってつらかった。
尊厳死については人それぞれ意見が異なるだろう。
私の場合は「無駄に長く生きるよりも、何もできない状態になるならば死を選びたい」尊厳死肯定派なのだが、そうではない者にとっては、この映画は不愉快極まりない内容になる可能性が高い。
実際、アカデミー作品賞を受賞しながらも、あちこちでパッシングされたのもうなずける。扱っている内容がきわどいのだ。
死生観について考えさせられる作品であることは間違いない。
  • PCOSさんの感想

    いつか観ようと、放ったらかしになっていた作品。ついにキッカケがここでできました。多謝。

  • かずやんさんの感想

    私にはこの作品の良さが、分かりません。
    まだまだ勉強不足です。

映画の感想を投稿する

映画「ミリオンダラーベイビー」の商品はこちら