「モヒカン故郷に帰る」のネタバレあらすじ結末

モヒカン故郷に帰るの紹介:2016年4月公開の日本映画。『横道世之介』などの沖田修一が監督と脚本を担当し、数年ぶりに故郷に戻った売れないバンドマンが余命わずかの父親のために奮闘する姿を描くコメディードラマ。恋人の妊娠を報告するために瀬戸内海に浮かぶ故郷の島に帰るバンドマンを『舟を編む』などの松田龍平が、昔かたぎの頑固な父親を『悪人』などの柄本明が演じる。

予告動画

モヒカン故郷に帰るの主な出演者

田村永吉(松田龍平)、田村治(柄本明)、会沢由佳(前田敦子)、田村浩二(千葉雄大)、田村春子(もたいまさこ)、竹原和夫(木場勝己)、会沢苑子(美保純)、野呂清人(小柴亮太)、清水さん(富田望生)

モヒカン故郷に帰るのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①売れないデスメタルバンドのボーカル・永吉は故郷の広島県戸鼻島へ結婚の挨拶に、恋人・由佳を連れていく。定職もつかずできちゃった結婚をする息子に父・治は怒るが、その父に病気が発覚、末期の肺ガンと判明。 ②永吉と由佳は島に残り、父の最後の願いをかなえようとする。手作りの式をあげている最中に父が逝去。四十九日のあと、永吉と由佳は東京へ戻る。

【起】- モヒカン故郷に帰るのあらすじ1

田村永吉は東京でデスメタルバンド『断末魔』を5人で結成し、ボーカルをしています。CDも出してはいますが、バンドだけでは生活していけず、同棲しているネイリストの恋人・会沢由佳の稼ぎで生活していました。
バンドを開いた後、皆は今後のことを考えていました。それぞれ将来に不安を抱えており、このままでは駄目だと思っています。
永吉は由佳を連れて、広島県にある瀬戸内海の小島・戸鼻島の自分の実家に行くつもりでした。結婚の挨拶のためです。
由佳は宮島観光もしたいと考えていました。「普通にシカが歩いてる」のが面白そうだというのです。
フェリーの中で由佳がきくと、永吉が島へ帰るのは6~7年ぶりだそうです。
戸鼻島は小さな島でした。父・治は中学の吹奏楽部のコーチをしています。永吉が中学でトランペットを吹いていた時から吹奏楽部では必ず矢沢永吉の曲を演奏させており、真顔で「矢沢は広島県民の義務教育です」というほど愛しています。現在の吹奏楽部が演奏しているのは、『アイ・ラヴ・ユー、OK』という曲でした。
島へ帰るにあたり、永吉は何も両親に連絡していませんでした。ですので突然の永吉の帰宅に、弟・浩二は驚きますが、永吉の方でも弟・浩二が実家にいることに驚きます。島に住んでいないものの広島県内で勤務している浩二は、なにかといえばすぐ実家に戻ってくるそうです。
永吉の実家は酒屋、兼煙草屋、兼駄菓子屋、要は雑貨店です。いろんなものが売られています。
7年ぶりに見る父・治は相変わらず頑固で気難しい人物ですが、煙草をやめて2年になるそうです。煙草がおいしくなくなったから、禁煙したそうです。
母・春子は広島カープ命で、特に菊池涼介のファンです。
両親を前に、永吉は由佳との結婚の挨拶をしました。子どもができたこともごにょごにょと誤魔化すように報告しますが、どっちなのかはっきりしろと言われて、できたと報告します。
由佳が生活費を稼いでいると聞いた父・治は怒って永吉を追いかけまわしますが、途中で腰が痛いと押さえつつ電話台に移動すると、知り合いの電話をかけて「宴会やるで、来いや」と言います。父なりに嬉しいのです。
伝令はすぐに伝わりました。島の親しい友人らが集まって、どんちゃん騒ぎが始まりました。
深夜、呑み過ぎてトイレで吐いた永吉は、店の土間で父・治がうつぶせに倒れて「きゅー…きゅー、しゃ」と言ううめき声を聞き、急いで救急車を呼びました。治は病院に運び込まれます。
治は検査を受け、よき親友であり親戚であり主治医の初老男性・竹原医師(通称:竹ちゃん)は、治以外の家族・春子と永吉と浩二と由佳に、治が肺ガンだと告げます。すでに腰椎や全身に転移しており、手術しても無理…つまり末期ガンです。
宣告された家族らは、途方に暮れました。どうすればいいのだろうと考えます。 この映画を無料で観る

【承】- モヒカン故郷に帰るのあらすじ2

弟・浩二が泣き始め、母・春子に水を買いに行かされました。そのくせ母も泣き始め、水を買いに行きます。
病室にいる父・治は「どんだけ水買いに行きよるんや」と突っ込んだ後、永吉と由佳に「おい、ガンか?」と質問しました。答えに詰まった永吉は小さくうなずき、横の由佳は首を振ります。
向かいの患者がベルを1回鳴らして「イエス」と答えました(治はたぶんガン病棟に収容されている)。ガンと知った治は布団を頭まですっぽりかぶります。
その夜、弟・浩二はタブレットで大阪にいる肺ガンの権威の先生を調べました。浩二は関西に出てでもその先生の治療を受けさせたいと思いますが、母・春子は通える場所の範囲の病院がいいと考えます。永吉は浩二の味方をしました。
ところが、父・治は親しい竹ちゃんの治療を受けたがります。「痛いのは勘弁じゃわ」と言い、自宅でそのまま死を迎えたいと思いました。
翌日から父・治は屋上で、吹奏楽部の指導を再開します。中学校と治が入院した戸鼻中央病院は隣同士なので、病院の屋上で治が指揮棒を振り、中学校の屋上で10人ほどの吹奏楽部が指揮棒に合わせて演奏しました。会話は携帯でおこないます。
トランペットの男子中学生・野呂が注意を受け、練習の後に来いと言われました。安川にあるカッパ寿司を食べに行くと野呂は断りますが、「カバチ垂れんなや(文句、ヘリクツ言うな)!」と一喝されます。
親戚が集まってあれこれ身体によいとされる食べ物を勧めますが、鬱陶しくなった父・治は永吉に合図をして屋上に抜け出すと、2人で煙草を吸いました。
永吉の頃は吹奏楽部が20人くらいいたのにという話をした後、煙草を吸った治は苦しみ出します(末期ガンの肺ガン患者は、煙草を吸ってはなりません!)。
永吉は竹ちゃん先生に注意され、帰りの車中でも、母に後頭部を殴られました。
野呂は父親に吹奏楽をやれと言われて、トランペットを吹いていました。治は野呂にちょくちょく来いと言い、野呂はうなずきます。
由佳は眠れない母・春子の爪にネイルを施しました。互いのなれそめを話しあった春子と由佳は意気投合します。
コーチ(治)の家族に囲まれて気づまりな野呂が、カッパ寿司を言い訳にまた去ろうとしました。追いかけた永吉は、軽トラックで野呂を送ります。
車中で「コーチってガンなんですか。もしかして死ぬんですか」と聞く野呂に、永吉は「野呂君、俺最近知ったんだけど、やっぱ親って死ぬんだな」と答え、何ができるのだろうと野呂に言います。野呂は「そばにおってあげるだけでええんじゃないんですか」と答えました。
車中にかかっている断末魔のCDを聞いた野呂は「このバンド、カッコいいっすね」と言い、永吉は喜びます。

【転】- モヒカン故郷に帰るのあらすじ3

永吉と由佳と弟・浩二はフェリーに乗りました。本当はそのまま帰る予定でしたが、男子中学生・野呂の「そばにいてあげるだけで」を思い返した永吉は、由佳を宮島に観光へ連れて行った後、再び戸鼻島へ戻ります。
そしてできるかぎり、父・治のために残りの時間を割こうと思いました。幸い永吉はバンドをしていなければ無職で、由佳は妊娠が発覚してネイルの店を辞めたので、いつまででも島にいられます。
由佳は地元の斎藤産科医院へ、妊娠の定期健診に行きました。永吉はバンドのメンバーに「健康が一番」と葉書を書き送ります。
父・治が退院して自宅療養となりました。電動ベッドが家に置かれ、母は千葉さんという中年女性に介護の方法を教わります。
永吉は父・治にメモ帳を渡し「会いたい人、やりたいことを書いて」と言いました。「会ってどうするんか」と父が聞いた言葉に、永吉が真っ正直に「なんか、お別れ的な」と答えてしまい、「お前、ぶち飛ばすど」と怒られます。
したいことの話になり、母が「1年でええけぇ、カープ、牛耳りたい」と言い、由佳は「イルカに乗りたい」、50歳の女性・千葉が「恋したい」と言っておおはしゃぎしました。
それを聞いた父は「えーちゃんにあいたい」とメモ帳に書きます。永吉は内心、非常に困ります。
散歩がてら田村家の墓参りに行った父・治が「ピザ食べたいのう」と言い出しました。永吉が母・春子に聞くと、還暦のお祝いに赤いちゃんちゃんこを着て、安川の方で買ったウインナー入りのピザを食べたことがあるのだそうです。
しかし手がかりはそれだけで、安川にピザ屋は3軒ありました。永吉は3軒全部に電話で注文します。島への注文は断られますが「父、ガンなんですよ」と永吉は何度も何度も言い、ピザ屋に配達を強行させます。
3軒のピザ屋…ピザーラとピザハットとピザファクトリーはフェリーの船内でバッティングし、互いに気まずい思いをしますが、フェリーが港に着くとバイクで競走を始めました。
ウインナーが入っているものはすべて注文しているので、膨大な数のピザになりました。思わぬ大騒動になり、永吉の気持ちを思うと、父・治と母・春子はなんとか決着をつけないとならないと思います。
永吉とピザ屋は会計を済ませながら、1軒1軒ハグをします(なんか互いに熱い思いが胸に去来した)。
父・治は「これだ!」と言い(どこのピザ屋なのかまでは分からず…残念)、永吉もピザ屋も感動しました。万歳します。
吹奏楽部の中学生たちが店に来て、コーチに指揮を頼みます。治は寝たきりに近い状態になっているので、永吉を学校まで出張させました。
携帯で音を聞きながら永吉が代理で指揮棒を振りますが、…途中から嬉しくなった永吉は父・治の思いをよそに、デスメタル風にアレンジしてしまいました。父は電話口で怒っていますが、暴走する永吉と吹奏楽部のメンバーは楽しそうです。
演奏を終えた永吉に、父・治はガックリしながら「おどりゃ、ぶち回すぞ」と言いました。そしてもう東京へ帰れと言います。 この映画を無料で観る

【結】- モヒカン故郷に帰るのあらすじ4

「お前のう、もう東京帰れや。お前に優しくされると、明日でも死ぬような気がするけぇ」
そう言われると、永吉は複雑な気持ちになります。でも今まで親不孝していた分、自己満足でもいいから最後の親孝行をしたいのです。
夜、父が倒れているのを見つけた永吉は、やはり島にいようと決意しました。父・治は吐血しながらも「鼻血じゃ」と言い、母には言うなと永吉に念押しします。
由佳の腹が大きくなりました。
その頃にはもう父・治は車椅子で移動し、モルヒネを使っているので意識がもうろうとしています(モルヒネを使うとせん妄といって記憶障害が起きる。認知症ではない)。
由佳を見て「あのお嬢さん元気ええのう。母ちゃんの友だちかいのう」と言い、永吉に「お前、練習は?」と聞く父の意識は、永吉が中学生時代まで戻っているようでした。
「東京行って、ビッグになって帰って来いや。じゃけえ、そういう名前にしたんじゃけぇ。へへ」と笑う父の横で、永吉はこっそり涙を流します。そしてあることを決意しました。父のせん妄を利用するのです。
夜、白いスーツに白い帽子(いずれも実家に飾っている)を着用した永吉は、矢沢永吉の振りをして父のベッドの脇に立ちます。
「矢沢です、会いに来ましたよ。吹奏楽の演奏を聞かせてもらいました」そう言った永吉に、父は本物の矢沢が会いに来たと思い、「77年日本武道館、目、合いましたよね」と聞きました。永吉が肯定すると、真夜中に父・治は喜びの雄たけびをあげました。母と由佳が起きて来て、慌てて永吉は隠れます。
竹ちゃんと千葉が診察に来た際に、ぽつりと父・治が「式は? 見たいのう」と言い出しました。「金ないし」と永吉は呟きましたが、恐らく最後の願いとなるであろう父の願いに対し、皆が永吉を凝視します。永吉も決意しました。
由佳側の親族が島へ呼ばれました。由佳の母・苑子とすでに結婚している2人の姉(と甥っ子たち)がやってきます。
結婚式は病院で行なうことになりました。あいにくの雨の中、救急車で父・治を病院まで運びます。治はベッドに横たわっていますが、正装しています。
雨のせいで船が欠航し、牧師と歌い手が来られなくなりました。入院患者の中年女性・しげさんが「私、シスターです」と言って牧師の代理を務めることになり、吹奏楽部の演奏で入院患者が歌うことにします。
吹奏学部のトランペットの男子中学生・野呂はモヒカン頭にしました。永吉もモヒカン頭で結婚式に臨みます。
讃美歌を斉唱し、誓いのキスになった時、父・治の容体が急変しました。皆でストレッチャーを動かしますが、慌てた一同が一斉にこけて、父・治のストレッチャーは壁にぶつかります。
(直接的な死のシーンは描かれない)
…父の四十九日法要が終わった後。
永吉と由佳は東京へ戻ることにしました。ビッグになれるかどうかは別として、永吉は父の言う通り東京でひと旗あげるつもりです。
そう思ってフェリーに乗り込んだ永吉ですが、「ビッグになって帰って来るから!」と母に言うと、返って来た答えは「働け~!」でした。
フェリーの中で、由佳は永吉に大きくなったお腹を触らせます(その前に義理の弟にも触らせていた)。永吉は由佳のお腹に耳を当て、音を聞こうとしました。
(エンド後)戸鼻島の港周辺の、のどかな風景。

みんなの感想

ライターの感想

ほのぼの~とした感じ。基本的にはコメディ色が強い。が、末期ガンも扱っているので軽すぎるわけではない。
いちばんよかったのは「死に際を見せなかったこと」。これやられちゃうと、コメディとして成り立たなくなりそうだから。
少しおちゃらけながらも、しかし決して軽すぎないドラマに仕上がっている。
吹奏楽の野呂は、可愛い。部長の清水さんが『ソロモンの偽証』の松子役の子で、これも好演。
瀬戸内ののどかな景色のように、のどかな映画になっている。

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