「上意討ち拝領妻始末」のネタバレあらすじ結末

ヒューマンドラマ

上意討ち 拝領妻始末の紹介:1967年製作の時代劇映画で、「人間の條件」で知られる小林正樹がメガホンを取り、主人公の会津松平藩士を三船敏郎が演じ、その親友役を仲代達矢が演じた。息子の妻をめぐる藩の理不尽な仕打ちに翻弄される藩士の姿を描いていく。

上意討ち拝領妻始末の主な出演者

笹原伊三郎(三船敏郎)、笹原与五郎(加藤剛)、浅野帯刀(仲代達矢)、笹原いち(司葉子)、笹原すが(大塚道子)、笹原文蔵(江原達怡)

上意討ち拝領妻始末のネタバレあらすじ

【起】- 上意討ち拝領妻始末のあらすじ1

舞台は江戸時代、会津藩の笹原伊三郎は上役への忠実篤く、さらには稀代の剣客として名高い藩士として評判の人物でした。そんな伊三郎の心配事は長男の与五郎の嫁探しで、優しい女性が嫁に来て欲しいと日々願っていました。そんなある日、伊三郎の自宅に御側用人の高橋が訪ねてきました。会津松平藩主・松平正容の側室であるお市の方を与五郎の妻として迎えて欲しいというのです。お市の方にはすでに正容との間に菊千代という男子が誕生していましたが、正容の新しい側室に嫉妬し暴力事件を起こしたことからお市の方は大奥を追放されることになったといいます。

ご上意とはいえ、側室だった女性を妻に迎えることで与五郎は堅苦しい思いをすることは間違いない…婿養子として長い間窮屈な日々を送ってきた伊三郎は、息子に同じような思いはさせまいとお市の方拝領を頑なに拒みます。ところが、当の与五郎がお市の方を迎えることを承諾し、お市の方はいちという名前で笹原家の嫁として迎えられることが決まります。

伊三郎の心配は外れ、与五郎とおいちは仲睦まじい夫婦となりました。姑のすがにあからさまな嫌悪感を示されても、おいちは常に笑顔で穏やかでした。伊三郎は安心して与五郎に家を任せ自身は隠居しようと考えていましたが、その一方で、このおいちが大奥で暴力事件を起こしたことを信じ切れずにいました。 この映画を無料で観る

【承】- 上意討ち拝領妻始末のあらすじ2

ある日、伊三郎は与五郎から暴力事件の真実を知らされます。事件の原因はおいちの嫉妬ではなかったといいます。おいちは50を超えた正容の側室となることを拒み、許嫁との結婚を望んでいました。ところが許嫁は藩の圧力に屈し、おいちは大奥に上がり世継ぎを産むことを周囲に望まれてしまいます。自分と同じような悲劇を二度と繰り返すことがないようにと、おいちはたくさん男の子を生もうと心に誓い菊千代を出産しますが、そんな中、新しい側室が大奥にやって来ました。その側室は悲しい様子など微塵もなく得意げな様子でした。おいちは自分とは真逆の表情を浮かべる側室に怒りが抑えきれず、暴力をふってしまったのです。与五郎にすべてを告白し終えたおいちは、実の子どもである菊千代への未練を捨て、笹原家の嫁として生きる決意を固めたといいます。その話を聞いた伊三郎は、おいちを労るよう与五郎に伝えるのでした。

ときは経ち、与五郎とおいちの間にとみという女児が誕生しました。しかし、その矢先に正容の嫡男が死去し、菊千代が世継ぎとなることが決まります。それに伴い、世継ぎの生母であるおいちを大奥に返すよう伊三郎たちは求められてしまいます。この藩の仕打ちに伊三郎と与五郎はお家取り潰しの覚悟で猛反発します。そして、おいち自身も笹原の親戚一同の前で大奥に戻らないことを宣言するのでした。

【転】- 上意討ち拝領妻始末のあらすじ3

親戚までも敵に回したことで与五郎は一時弱気になってしまいますが、伊三郎はそんな与五郎を叱咤しました。そして、伊三郎は自分が人生で初めて意地を張っていることを与五郎とおいちに伝えました。二人の愛の美しさに伊三郎の心は強く動かされていたのです。

ところが、おいちは藩の企てにより突然大奥へと戻ってしまいます。大奥へ戻らなければ、伊三郎と与五郎を切腹に処すと家老に脅されたのです。その日以来、笹原家には家老が派遣した乳母がとみの世話を見に来るようになりました。他人の乳を飲むとみの姿に伊三郎は怒りを覚えていました。

伊三郎と与五郎はこの件をきっかけに出仕を拒否するようになりますが、そんなある日、剣の稽古仲間で親友の浅野が伊三郎を訪ねてきた。浅野は無力感にさいなむ伊三郎にある助言を授けます。家臣の妻を略奪した今回の松平家の仕打ちは藩の評判に関わる重大事だ…この浅野の言葉を聞いた伊三郎は、与五郎にある文書を書くよう伝えます。

与五郎はその文書を持って出仕しました。おいちを略奪したのではなく、正式に返上させたことにしたいと考えていた藩の上役たちは、与五郎が持って来た文書はかねてより依頼していた返上願だと思い込んでいました。ところがそこに書かれていたのは、おいちを返さなければ松平家の今回の理不尽な仕打ちを日本全国に公表するという内容でした。この文書に藩の上役は激怒、そして伊三郎と与五郎は来る藩との争いに向けて着々と準備を進めるのでした。 この映画を無料で観る

【結】- 上意討ち拝領妻始末のあらすじ4

笹原家には伊三郎、与五郎、とみ、乳母だけが残っていました。そこに、切腹を命じる正容の上意が使者によって伝えられますが、伊三郎は正容、家老、御側役人三人の首をくれれば受け入れると言って使者を追い返してしまいます。その後、次男の文蔵が説得しにやって来ましたが、伊三郎たちの決意は固く話を聞こうとはしません。「今ほどなにか生きているような気持がしているのは初めてである」。屋敷を去る文蔵に伊三郎はそう伝えるのでした。

そして、いよいよ笹原家に高橋ら御側役人たちがやって来ましたが、その中にはおいちの姿もありました。おいちが正容に嘆願した結果、伊三郎たちは蟄居処分となりましたが、おいちの返上を認めることがその条件でした。伊三郎たちがこの命を拒むと、御側役人は大奥に戻ったことを伊三郎たちの前で宣言するようおいちに強いてきました。今も与五郎を思い慕うおいちはこの命に耐えられず、御側役人の槍をつかみ自らに突き刺してしまいます。息絶えたおいちに駆け寄った与五郎は斬り捨てられ、怒りに駆られた伊三郎は御側役人を次々と斬り倒していきます。そして、高橋を斬った後、伊三郎は与五郎とおいちの遺体を庭に埋め、正容の仕打ちを全国に伝えるべくとみとともに江戸行きの旅に出発しました。

ところが、目の前に立ちふさがったのは浅野でした。伊三郎と互角の腕を持つ浅野は藩から伊三郎の討ち取りを命じられていたが、自分の役目は人の国の出入りを取り締まることと言って固辞していました。しかし、伊三郎が故なく国を出ようとしている今、浅野はそれを止めなくてはなりません。浅野はとみのために無理をやめるよう伊三郎に言いますが、伊三郎の決意は変わりませんでした。とみを草原に隠すと、二人の一騎打ちが始まりました。二人は激しい打ち合いを続けますが、倒れたのは浅野の方でした。浅野は急いで江戸に行くよう伊三郎に伝えますが、間もなく藩による銃撃が開始されました。

伊三郎は敵を斬り捨てながらとみを必死に探しますが、ついに銃弾に倒れてしまいます。「母のような女になるのだぞ、そして夫にはお前の父親のような男を…」。伊三郎はそう言い残し、絶命します。その頃、とみはあの乳母に保護されていました。乳母はとみを抱き抱えながら、険しい道を歩いていくのでした。

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みんなの感想

ライターの感想

理不尽な圧力に対する反抗が主題ですが、それと同時に描かれる主人公の内面の変化が味わい深い作品です。上役に忠実な藩士、家族を愛する父親、そして稀代の剣客と、様々に表情を変えながら三船敏郎は伊三郎というキャラクターになりきっており、一人の男の再生していく様が見事に表現されていると感じました。

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