「合葬」のネタバレあらすじ結末

合葬の紹介:江戸の治安維持のために結成された「彰義隊」に属した青年たち。終わりゆく江戸で揺れ動く彼らの青春最後の一カ月を描く。
江戸風俗研究家でもある杉浦日向子の日本漫画家協会賞優秀賞受賞作である同名小説を映像化。監督は今作が長編デビュー作となる小林達夫。2015年の公開作で、モントリオール世界映画祭に正式出品された。

予告動画

合葬の主な出演者

秋津極(柳楽優弥)、吉森柾之助(瀬戸康史)、福原悌二郎(岡山天音)、福原砂世(門脇麦)、かな(桜井美南)、徳川慶喜(飴屋法水)、松源楼女将(りりぃ)、砂世の夫(小市慢太郎)、森篤之進(オダギリジョー)

合葬のネタバレあらすじ

【起】- 合葬のあらすじ1

慶応四年一月。旧幕府軍は鳥羽・伏見の戦いで敗れ、将軍徳川慶喜は上野に謹慎しました。これを不服に思った幕臣のほか一般有志らが集まり『彰義隊』が結成されます。彰義隊は慶喜の警護を主として江戸の見守り活動を行うことになり、次第に穏健派と新政府を倒すための強硬派に分裂していきます。
四月、三百年続いた江戸時代が終わりを告げます。慶喜は江戸城を明け渡し水戸へ隠退しました。強硬派の隊士たちは上様(慶喜)のお見送りをし、悔しさに苛まれました。

上様に忠義を尽くす極は、許嫁・砂世との破談を申し出るため福原家を訪ねます。極の幼馴染で砂世の兄・悌二郎は納得が出来ず、家を後にした極の後を追いかけました。そこへ2人の友人である柾之助に遭遇します。
極は家督を弟に渡し、自分は上様と心中をするために上野の彰義隊の屯所に籠ると決意の硬い表情で2人に語ります。長崎で学を積んだ悌二郎は、新政府から反政府的とみなされ始めた彰義隊を無意味だと言い切りますが、極の心はゆるぎません。極は久々に集った3人で写真を撮ろうと、写真館へ立ち寄りました。カメラの露出時間を待つ間、極は柾之助を彰義隊へ誘います。のんびりとした柾之助は戦う気などさらさらありませんが、養子先の父が亡くなったことで、母に仇討を命じられました。それは体よく柾之助を追い出す口実で、家を失った彼は行く宛がありませんでした。
結局柾之助は誘われるがまま彰義隊に入り、極らと共に屯所で暮らし始めます。父の形見という柾之助の刀を見た極は、その刀では脆いためもっと良いものを作れと、隊から金を都合してもらいました。

【承】- 合葬のあらすじ2

一方悌二郎は極の除隊を願い出るため彰義隊の屯所を訪ねると、留守の極に代わり穏健派の森に応対されます。死ぬことしか考えていない極らを説得するのは無理だろうと森は話すものの、隊の暴発を防ぐために悌二郎のような論客が欲しいと入隊を促してきました。
その夜森は強硬派の極ら若い隊士を料亭『松源楼』へ連れて行き、戦争は必要が無いと説きました。反論した隊士らが薩長の批判をしだすと、偶然隣の部屋にいた薩摩藩士が飛び出してきて刀を向けてきます。勢い立った隊士たちは誤って藩士を斬ってしまい、近くにいた極は階段から落ちて気を失いました。
店で横になった極に柾之助が付き添いました。柾之助は共に看病していた松源楼の女将の姪・かなに魅かれます。しかしかなは極に心を奪われていました。彼が自分を助けてくれたと勘違いしたのです。

快復した極が屯所へ戻ると悌二郎が入隊していました。極は悌二郎に剣術の稽古を申し出て彼を打ち負かし、出て行けと言い放ちますが森のために入隊したという悌二郎は耳を貸しませんでした。悌二郎の本心は、極と柾之助を守るために隊に志願したのです。柾之助の本意を知らない極は、上様のお見送りをしなかった森は腰抜けだと見下していました。
その頃穏健派の幹部は、隊が新政府から睨まれているため若い隊士を除隊させよと森に命じます。森は戦争を望む隊士の身を案じますが、強硬派に関しては我々の任ではないと、幹部らは素気無く隊士を見捨てる心づもりでした。

柾之助は刀代として貰った金でかなへ贈るかんざしを買い、松源楼を訪ねます。しかし柾之助は、極に渡して欲しいと手紙とお守りを彼女から託されてしまい、自分の想いなど伝えることは出来ませんでした。“あなたを敬い、お慕いしている”と極に綴られた手紙を柾之助は破って川に捨てます。そこへやって来た極にお守りだけは渡そうとしますが、「こんなものは持たぬ」と極は何も聞かずに一蹴しました。

【転】- 合葬のあらすじ3

どうせ死ぬ身だろうと組頭から金が出て、極らは深川の遊郭へ出向きます。極は上様が枕元にお立ちになった夢の話をお座敷で隊士や遊女らに聞かせます。夢から目覚めると床に短刀が刺さっていて、その時が来たらその短刀で腹を切ると断言しました。
それぞれの部屋に別れ極ら隊士は遊女と肌を重ねますが、柾之助は何もできませんでした。そしてかなに渡せなかったかんざしを、捨てるかのように遊女に渡しました。
極が羽目を外している間に剣術を磨いた悌二郎は、極に打ち勝ちます。悌二郎は強さを見せつけながらも、若い隊士に「これからは勉学が必要だ」と言い聞かせました。

森は独り丸腰で穏健派の幹部を訪ね、隊のあり方について訴えます。勝ち目のない戦で隊士が野犬のように死んでいくのは気の毒で、せめて互角に戦わせたいと戦法を提案しますが、幹部はそんな森に除隊を言い渡しました。
その夜、森は屯所で篠笛を吹きました。その笛の音は町まで響き、遠くで聞いていた極はその音に魅かれ、他の隊士と別れてある場所に向かいます。満月の夜でした。
やりきれない森が松源楼で酒を飲んでいると、強硬派の隊士に斬られて命を落としました。同じ頃彰義隊は新政府に江戸の警備も奪われ、町は無法な斬り捨てが起きるなど治安が悪化していきます。

柾之助はかなに極には馴染みの遊女がいると告げるため松源楼に向かうと、店は戦争の準備に使われていました。住民たちも逃げ、町は静まり返っていました。
森の死に気を落とした悌二郎が家へ戻ると、長崎に帰れと長兄に叱られました。一方、年の離れた男のもとに嫁ぐことになった砂世は、最後に一目極に会いたいと悌二郎に懇願します。長崎に行く前に妹の願いを叶えるために悌二郎は極に頭を下げに行きますが、極は断固拒みました。そんななか開戦の声が響き極は独りで屯所へ戻りました。新政府軍対彰義隊の上野戦争が始まろうとしていたのです。

【結】- 合葬のあらすじ4

戦争前夜、屯所には悌二郎もいました。極と柾之助だけを死なすわけにはいかないというのです。気の弱い柾之助は戦いていました。
翌日雨が降る中開戦し、もともと勝つ見込みのなかった彰義隊はあっという間に倒されていきます。生延びていた極と柾之助は、敵の銃弾に当たって死んだ悌二郎を見つけました。このままでは敵に斬られてしまうと嘆いた極は、悌二郎の首を斬って抱えて走ります。しかしすぐに極も撃たれて倒れました。
柾之助は場所も分からない小屋へ極を運び、身を隠しました。瀕死の極は、遊女のためにかんざしを買って刀を変えなかったと柾之助をからかいます。苦しむ極を前に柾之助は真実を言えるはずもありませんでした。
うたた寝をした柾之助が目を覚ますと、極は自ら腹を斬っていました。極は痛みに耐えられず介錯(首を斬り落とす)を乞いますが、どうしてもできなかった柾之助は小屋を飛び出し、雨の中で泣き続けました。

翌朝。農民が小屋へやって来ると呆然とした柾之助と極の遺体に悲鳴をあげます。柾之助は農民に手を貸してもらい、極を土に埋めて合掌しました。柾之助は髷を解き、刀を藁で隠し、農民に扮して小屋を出ます。すると先程の農民が追いかけてきて、極の着物にあった包みを柾之助に渡しました。中身は3人で撮影した写真でした。

上野戦争から二か月後、新政府は江戸を東京と命名し、年号を明治と改めました。
嫁いだ砂世は己の首を斬ろうとしていたところ、夫に止められます。大らかな夫は互いのわだかまりを消すために悩みを話してみるがよいと言うので、砂世は語り出しました。
一か月前の満月の夜。人気がして目を覚ますと、極が現れたのです。月と笛の音に誘われたという極に、砂世は自ら身を委ねたのでした。自分の嘘を信じた兄が死んでしまったと告白する妻の話に穏やかに耳を傾ける夫の前で、砂世はただただ涙を流しました。

みんなの感想

ライターの感想

時代劇でありながら晦渋な展開なので、歴史に疎い自分にとってはストーリーに付いていくのが難しかったです。公式サイトに掲載されている彰義隊の紹介文などを読み、なるほどと思えることが多々ありました。原作を読んでいたり、歴史好きの方であれば映画だけですんなり浸透するかもしれません。
柳生さんの腹が据わったような目、発声の仕方はまさに武士でした。本物の武士は知りませんが、武士でした。そう感じます。どんな役でもこなしてしまう柳生さんですが、時代劇でも圧倒的な存在感でした。

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