「少女は自転車に乗って」のネタバレあらすじ結末

少女は自転車に乗っての紹介:女性に対する制約が多いサウジアラビア。少女ワジダは男の子と一緒に遊びたくても、先生も母も女性らしく振舞うように厳しい。ある時ワジダは素敵な自転車に出会い、いつか自分のものにしようと決意する。
メガホンをとったのはサウジアラビア初の女性監督となったハイファ・アル=マンスール。少女を通しサウジの未来への希望を描いた本デビュー作で、世界中から高評価された。2012年ヴェネチア国際映画祭C.I.C.A.E賞、2013年ロッテルダム国際映画祭批評家連盟賞、2014年アカデミー賞外国語映画賞サウジアラビア代表のほか、多くの賞を受賞。

予告動画

少女は自転車に乗っての主な出演者

ワジダ(ワアド・ムハンマド)、母(リーム・アブドゥラ)、父(スルタン・アル=アッサーフ)、アブドゥラ(アブドゥルラフマン・アル=ゴハニ)、校長(アフド)

少女は自転車に乗ってのネタバレあらすじ

【起】- 少女は自転車に乗ってのあらすじ1

未だに男尊女卑の残るサウジアラビア。学校でも家でも異常なまでに規則が厳しく女子生徒はみな黒い靴を履くなか、ひとりコンバースのシューズを履く10歳のワジダは天真爛漫な女の子です。そんな彼女はいつもちょっかいを出してくる近所の少年アブドゥラと、自転車で競走したいと夢に思っていました。女性は外で自転車に乗ることも許されていません。
ワジダは雑貨屋に届いた緑の自転車を見つけ心ときめきますが、料金は800リヤルという子供には手の出ない額でした。ワジダは母に打診しますが、当然のこと駄目と一蹴されてしまいます。そこでワジダは自転車を手に入れるための計画を立てました。
ワジダはミサンガを売ったり、上級生の手紙の渡し役をしたりと小遣いを稼ぎます。ところがワジダが橋渡しをした少女が、少年と密会した罪で逮捕されました。サウジでは結婚前の交際さえ禁じられているのです。翌日ワジダも校長から尋問され、履いていたシューズまで注意されました。

【承】- 少女は自転車に乗ってのあらすじ2

帰宅したワジダは、学校に呼び出された母にも叱られます。最近母はイライラしていました。原因はワジダの父が、世継ぎの男子を求め第二夫人を探しているからです。宗教上一夫多妻制が認められているのです。ワジダはたまにしか帰ってこない父と母の喧嘩を聞きながら、黒いペンでシューズを塗り潰しました。
学校でコーランの暗唱大会が開かれることになり、賞金が1000リヤルと知ったワジダは早速宗教クラブへの入部を決めます。ワジダはこれまで稼いだ資金でコーランのクイズゲームを雑貨屋から買いますが、彼女はコーランが大の苦手でした。大会は5週間後です。
選挙活動中のアブドゥラの伯父の集会のために、ワジダの家の屋上に照明をつけてほしいとアブドゥラから頼まれます。ワジダの母は部族が違うと断りますが、ワジダは自転車を貸してもらうという条件で母に隠れて許可を出しました。それからワジダはアブドゥラに手伝われながら、自転車の特訓を始めます。

【転】- 少女は自転車に乗ってのあらすじ3

ワジダは宗教クラブの活動にも精を出しますが、他の部員のようにコーランを上手く読むことができません。それでも自転車のために必死に練習したワジダは、暗唱ができるところまで上達していきます。先生に朗唱法を薦められたワジダは、母のアドバイスも受けながら家でも必死でコーランを覚えました。
ある日ワジダが屋上で自転車に乗っていると、母に見つかり転倒してしまいます。自転車に乗ったことはもちろん、親の留守中に男子を家に入れたことで、ワジダは厳しく叱られます。
それでもワジダに密かに恋心を抱くアブドゥラは、後日ヘルメットを持って来て、二人は懲りずに自転車の訓練をしました。

いよいよ大会の日がやってきます。ワジダは決勝の3人に残りました。決勝では緊張し出だしで失敗しつつも、見事にコーランを唱えて優勝を飾りました。
表彰式で賞金の使い道を聞かれたワジダは、自転車を買うと堂々と宣言します。

【結】- 少女は自転車に乗ってのあらすじ4

怒った校長は賞金は寄付に回すと勝手に決めてしまいます。式後に校長から「あなたの愚かさは直らない」と言われたワジダは、陰で男性と交際している校長に厭味で応戦しました。
結果を気にかけ駆けつけたアブドゥラは落胆するワジダを見て、自転車をあげると言いますが、それでは競争は出来ません。アブドゥラは肩を落とす彼女に「いつか結婚しよう」と告白しました。
ワジダが帰宅しても母がおらず、心配した父が珍しく家にいました。優勝を褒められてもワジダの目からは悔し涙が零れます。
ワジダが屋上へ行くと、精気のない母がいました。父が新たな結婚を決めたのです。これからは二人きりだと母は言い、ワジダが欲しがっていた自転車をプレゼントしてくれました。そして「世界一幸せになって」とワジダを抱きしめました。

ワジダは自転車でアブドゥラを迎えに行くと、周りの少年は呆気にとられています。二人は自転車で競走しました。ワジダはいつの間にか彼より速く自転車を漕げるようになっていました。

みんなの感想

ライターの感想

この映画が描いた内容がサウジアラビアの全てではないかもしれませんが、これ程までに女性の生きにくい地域だとは知りませんでした。
因習や、それに抗うための女性の密かな愉しみが、説明をするわけではなく淡々と映像として流れていく度に、こんな苦労があるのか…と気付かされ、作品に寄り添う気持ちになりました。
子供時代は女性が虐げられる慣習に疑問を抱き反発しているのに、大人の女性ほど考え方が固まり自ら因習を助長させているようで、観ていて胸が痛かったです。

ワジダが表彰式で嘘をつかず宣言したり、母が自転車を買ってくれたシーンは、サウジの未来が変わるよう、マンスール監督の願いが込められているように感じました。
ワジダや監督のような逞しい女性たちが活躍できる国になればいいなと、心から思います。

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