「少年モン、本当の名前は知らない」のネタバレあらすじ結末

少年モン、本当の名前は知らないの紹介:たった一人で暮らしている少年を見つけた高校生の楓と梓弓。二人はモンと名付けた少年をこっそり育て始める。
事件や犯罪者を題材にした作品を多く制作してきた若手・加治屋彰人監督が児童虐待について迫った作品。2016年福井映画祭長編部門審査員特別賞受賞作。

予告動画

少年モン、本当の名前は知らないの主な出演者

楓(小室ゆら)、梓弓(西野実見)、木藤茜(辻元舞)、モン(田中楽翔)、須貝(鈴木卓爾)

少年モン、本当の名前は知らないのネタバレあらすじ

【起】- 少年モン、本当の名前は知らないのあらすじ1

楓は山あいの地域に住む女子高生。大人しい性格の楓は友人にいたずらされ、立ち入り禁止の古いアパートの前に筆箱を投げられます。楓はそれを拾ってくれた同級生の梓弓と会話をするようになります。梓弓は楓とは違い物事を斜めに見るような冷めた性格でした。
梓弓は万引き先から逃げている時に見かけた楓に、盗んだ缶詰などを預け、あのアパートへ持って来てと伝えました。言われた通りアパートにやって来た楓と合流した梓弓は、誰にも言うなと言ってアパートの中へ入って行きます。電気も通っておらず真っ暗で、ゴミだらけの悪臭漂う部屋の中から、驚くことに男の子が出てきたのです。梓弓は筆箱を拾った際に少年の存在に気付き、以来彼を“モン”と名付けて食事を与えていたのでした。
モンは4,5才くらいの少年ですが、ほとんど言葉も発しません。うす汚れた服を身にまとい、くまのぬいぐるみをずっと抱きしめ、廃墟と化したアパートで一人いたのです。 この映画を無料で観る

【承】- 少年モン、本当の名前は知らないのあらすじ2

後日楓と梓弓はアパートを大々的に掃除し、川でモンの体や服などを洗います。久しぶりに外へ出たモンは元気に駆け回り、彼が笑った顔を二人は初めて見ました。
楓は大量のゴミの中からモンの母親らしき人の写真を見つけ、モンの親を探した方がいいのではないかと梓弓に話してみますが、幼い時に両親を事故で失い祖母に育てられた梓弓は、親などいらないと言い張りました。
楓と梓弓は近所の寂れたかき氷屋へモンを連れて行くと、モンは楓が捕まえたバッタに反応しました。そこへ“カズ君”と呼びかける男性が近づいてきます。児童相談所の須貝でした。梓弓は咄嗟にモンは従弟だと言って足早にその場を去ります。帰宅したモンは、バッタを殺してしまいました。
数日後モンのことが気になりアパートに来た須貝と鉢合わせした楓は、須貝から話を聞きました。モンの母・茜はシングルマザーで育児放棄の可能性がありながら、アパートの取壊しが決まると転居届も出さず行方知れずになったと須貝が教えてくれました。

【転】- 少年モン、本当の名前は知らないのあらすじ3

虐待児童は母と別々に暮らすと聞いた楓は、モンは捨てられていないと須貝に嘘を付きます。楓はアパートのゴミの中から届いた年賀状を見つけ、茜を探したいと梓弓に相談しますが、彼女を怒らせてしまいます。
茜が水と缶詰をアパートに置いていった痕跡がありました。腹を立てた梓弓は嬉しそうなモンから食料を取り上げます。しかし自分には資金はなくスーパーでの万引きがばれ、迎えに来た祖母に叩かれます。梓弓はアパートでモンにご飯を与えていた楓にも八つ当たり、楓は自分の家へモンを避難させました。
楓がアパートに戻ると梓弓は落ち着きを取り戻し、“モン”とは飼っていた犬の名前だと打ち明けました。その夜は梓弓もモンも楓の家に泊りましたが、モンは一口もごはんを食べませんでした。
翌日、梓弓は年賀状の差出人である茜の母の喫茶店を訪ねます。シラを切った茜の母は粘る梓弓に根負けして、娘の居場所を教えてくれましたが「私に迷惑をかけないで」とまるで他人事でした。 この映画を無料で観る

【結】- 少年モン、本当の名前は知らないのあらすじ4

一方、再度須貝に会った楓は真実が言い出せないまま家に帰ると、モンは物を壊すなどして暴れていました。
楓と梓弓は1時間半ほど離れた場所にある茜が勤める料理屋へ向かいました。現在の恋人が経営している店でした。梓弓はどうして育てないのかと詰め寄りますが、茜は捨てていないと強がります。茜は自分自身が恵まれない境遇だったことを訴え、うまく子育てできない苦悩を泣き明かしました。意外にも強く当たったのは楓で、いいお母さんになりたいという茜に、モンを返してあげようと言ったのは梓弓でした。
二人は茜の車でアパートに行きます。すっかり二人に懐き、渋るモンを茜に渡し、二人は呆然と車を見送りました。ところが辺りも真っ暗になったころ、茜は悩んだ末にモンを交番の前に置き去りにしました。
楓と梓弓はモンがいなくなったアパートで、唯一の照明であるランタンの灯りをぼんやりと見つめていました。

みんなの感想

ライターの感想

モンと触れ合ったことでの楓と梓弓の成長、モンの心の変化、ネグレクトを生み出したのは己の育児放棄の経験だという点がしっかり描かれていました。内容が内容だけに感動はできないものの、心に深く刻まれる作品でした。
インディーズ作品は割と鑑賞している方なのですが、自分が観た作品の中でも1,2を争うほど印象的な作品です。モンがどれだけ暗い部屋にいるのか伝わる映像、無理が無い風景・設定はインディーズ特有の素人感がありませんでした。

モンが再び捨てられるシーンは、悲しすぎて言葉を失いました。モンと同じ思いをする子供がこれ以上増えないよう、ただ祈るばかりです。

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