「森山中教習所」のネタバレあらすじ結末

ヒューマンドラマ

森山中教習所の紹介:2016年公開の日本映画。偶然の出会いを機に、一緒に非公認の自動車教習所に通う事になった高校の同級生たちの、ひと夏の物語を描く青春ストーリー。「月刊!スピリッツ」に連載された真造圭伍の同名コミックを映画化。

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予告動画

森山中教習所の主な出演者

佐藤清高(野村周平)、轟木信夫(賀来賢人)、松田千恵子(岸井ゆきの)、本田智則(音尾琢真)、上原都紀(根岸季衣)、上原威一郎(ダンカン)、上原サキ(麻生久美子)、中島重臣(光石研)

森山中教習所のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①お気楽な大学生・清高は20歳の夏、車にはねられた。トランクに入れられ、無免許で運転していた轟木が申し込みに行った教習所で生還を果たした(死んでない)清高は、轟木と一緒に教習所に通うことに。しかし轟木はヤクザの舎弟だった。 ②免許を取って自由になりたい清高と、免許を取るとヤクザに仲間入りして不自由になる轟木。つかの間の楽しい時間を過ごした2人は、やがてそれぞれの道を歩み始める。

【起】- 森山中教習所のあらすじ1

栃木県大田原市。
地元の大学生・佐藤清高は同級生の松田千恵子に、交際を申し込まれました。
清高は千恵子となんとなーく付き合ってみましたが、何十回もデートしても、なんの情愛も湧きません。
ある日、馴染みのドライブイン牛松で「やっぱり駄目だった」と千恵子に別れを切り出しました。千恵子は泣きながら「てっきりOKだと思ってたのに」と言います。
さめざめと泣く千恵子ですが、注文しているのは牛丼特盛です。しかも頼んだ食事が届くと、がつがつと食べ始めます。
実は…このシーンでもすでに分かるのですが、清高は何も注文していません。水のみです。
幾度かこのドライブイン牛松の店は出てきますが、注文しているのは千恵子だけです。しかも常に牛丼特盛です(厳密には最後、清高も食事をするが)。

なぜ清高が食事をしていないのか…その理由は単純なものです。お金がないからです。
清高の家は、母と義理の父の3人暮らしでした。母が再婚したのですが、義父は現在無職になり、毎日家で車のテレビゲームをしていて、働く気配がありません。
清高の家は、スーパーでパートをする母の稼ぎで暮らしていました。
義父と清高には会話がありません。義父は母に暴力を振るうこともありますが、清高はそれを見ない振りしています。
20歳になった清高は家を出たいと思っていましたが、その軍資金がありませんでした。それどころか、外食する金すらないありさまです。
元々の性格もあるのでしょう。恬淡(てんたん)としている清高は、外面はいいのですが何にも興味がなく、何事も長続きしない性質でした。

そういうわけで、松田千恵子をなんとなく振った清高は、食べる千恵子をみながらなんとなく「夏休みに、車の免許取りたい」と呟きます。
理由を問われた清高は「車に乗ったら、どこにでも行けるからさ」と答えます。
(やはり家を出たい。見知らぬ土地に行きたい憧れ。父がしている車のテレビゲームも多少なりと影響あるかも)
千恵子は即答しました。「無理だと思うよ、清高くんは。今まで何かをやり遂げたこと、ないじゃん」。
千恵子の言う通りなのです。日々なんとなく暮らしている清高は、大きな何かを得た達成感とは無縁でした。

その日の帰り道、自転車に乗っていた清高は、横からきた黒い乗用車にはねられました。いちおう自転車にはライトがついていました(無灯火ではない)。
車で轢いた運転手は轟木信夫です。助手席に乗る兄貴分・本田智則に「過失致死だと懲役20年はいくぞ(冗談)」と言われた轟木は、清高をトランクに詰め、自転車は橋から落として証拠隠滅を図りました。
後部座席に乗っている親分・中島重臣に「車はボロだからいいけど、人を殺さないような運転を教習所で習うべきだな」と言われて、その足で非公認の教習所に手続きに行かされます。
そう、轟木は無免許で運転していたのです。
ど深夜、森の中にある森山中教習所に着き、中島と轟木は申し込みをしていました。
トランクにもたれかかって煙草を吸っていた本田は、トランク内側からの音を聞いて開きます。清高は気絶していただけで、どこも怪我せず無事でした。
外に出た清高は、教習所に移動しているのを見つけて嬉しそうです。しかも窓越しに、かつての高校の同級生・轟木の姿を見つけて、手を振って喜びました。
轢いた男・清高が無事だったことを、轟木と中島は知ります。清高が轟木の名を呼ぶのを聞いて、知り合いかと問うと、清高は「友達、友達」と答えました。
轟木が髪の毛を銀髪に染めているのを見て「なにそれ、20歳の記念とか?」と聞き、轟木が免許を取ると聞いて「いいなー、俺も通いたいんだよ」と無邪気に話しかけます。
それを見た中島は、口封じのために一緒に教習所に通わせてやると言いました。清高は無料で教習所に通えると知り、狂喜乱舞します。
ハイテンションの清高に、受付女性・上原サキが「上で家族が寝てるの。静かにしてよ」と注意しました。
こうして清高と轟木はこの夏、非公認の森山中教習所に通うことになりました。

森山中教習所は、廃校になった学校の校舎を利用して作られています。当然、この教習所だけでは免許は取得できないので、仮免許や本試験は別の試験場で受けることになります。
教習所には上原家が住み込みで働いていました。父・上原威一郎、母・上原都紀、娘・上原サキの3人がスタッフです。
清高はいそいそと学校に通いました。自動車を運転するのが楽しくてならないようです。
教習所にやってくるメンバーは、何か事情があってかアクの強い人たちが集まっていました。ギャル3人組や、外国人と思しき男性陣や、高齢者もいます。
教習所のスタンプカードは、ラジオ体操用のカードを再利用していました。
休み時間、轟木は清高に「おととい僕が清高くんを轢いたこと、怒ってる?」と質問しますが、清高は「それは…どうでもいいや」と、あっけらかんと答えます。轟木が思わず「そうなの!?」と聞き直すくらいです。
清高としては、むしろそれがきっかけで、こうして轟木と一緒に教習所にただで通えることになったことのほうが、はるかに嬉しいことのようでした。 この映画を無料で観る

【承】- 森山中教習所のあらすじ2

ここは非公認の教習所で運転の練習しかできず、試験を受ける時には試験場に行かねばならないことを轟木は清高に訴えますが、「要は、試験に受かりゃいいんだろ」と清高はどこまでもポジティブです。
高校の友達とは言っても、轟木と清高が話したのはただ1度きりで、その直後に轟木は高校を中退しています。
そんな薄い関係でありながら、再会を無邪気に喜ぶ清高に対し、轟木は複雑な気持ちでした。人懐っこい清高を持て余していたと言っても過言ではありません。
清高は轟木がヤクザの者と知っても動じません。むしろ「えらいよなあ。ちゃんと仕事してて。俺なんかまだ大学生だぞ」と答えるありさまです。
清高にまったく邪心がないと知ると、徐々に轟木も心を開いていきます。いつかヤクザの道へ進まねばならないことを覚悟しながらも、期間限定で再び同い年の「友達」と過ごせる時間を、轟木は大事に思いました。

上原家のメンバーは、兼業で教習所を開いています。
父とサキが個人タクシーをしながら、その傍ら教習所を経営していました。なので車はタクシーです。
清高はいつも空腹でした。義父は働かずに家でゲームばかりしており、母は仕事で忙しく、母が用意してくれているのはスーパーの総菜のみです。
空腹の清高に、サキが「友達の轟木くんに金を借りて、コンビニで食べ物買ってくればいいじゃない」と言いました。しかしそれは清高の流儀に反するようです。
清高は金の貸し借りを、たとえ友人でたとえ少額でも行なうのが恥ずかしいと言いました。
サキは上原家の食卓に、清高を招きます。カレーを振る舞って、ビールも勧めました。
轟木がヤクザと知っているかとサキに問われても、やはり清高の答えは「働いてて、えらいです」というものでした。
この森山中教習所は、20年前に組のいざこざがあった時に、轟木の父がサキの父・威一郎の車(タクシー)に乗って命を助けられたことがきっかけで、できたそうです。
その話を聞きながら、清高は眠りこんでしまいました。

翌朝。教習所で目覚めた清高は、自分のために冷たい水が用意されているのを見て感激します。
家族らしいあたたかな一面を見せられた清高は、初めてサキに対して抱く感情を、すぐには恋だと気づきません。
轟木が教習所にやってきました。途中に立ち寄ったコンビニでもらった、クジ引きの景品・水風船を見て、清高は喜びます。
「懐かしい」と言いながら、早速水を入れて清高はサキとキャッチボールをしました。
読書する轟木に投げると、水風船は割れて轟木はびしょぬれになります(悪気はない。轟木もそれを知っているから怒らない)。
水風船が割れたのと同じタイミングで、教習所内で大きな音がしました。
音の方を見ると、車が盛大に事故を起こしていました。フェンスにバンパーをぶつけ、車は大破しています。
蒸気をあげてエンストしている車を見て思わず笑った清高に、車をぶつけた張本人のチンピラ2人組が「なに笑とんじゃ、おりゃー」と絡んできました。1人はジャンプして清高の顔面に拳を振るいます。
清高は轟木に助けを求めますが、轟木の答えはすげないものでした。「僕がやったらヤクザだから、大変なことになるよ」…確かにそのとおりです。
その夜、繁華街で再びこのチンピラ2人組と出会った轟木は、轟木の正体を知らない2人組に絡まれました。
その時には轟木は容赦しませんでした。2人を拉致し、中島や本田と共に熱湯を入れた水風船を投げつけて制裁します。
(間接的ではあるが、清高の復讐も果たした)

翌日、教習所へ行くと、清高とサキは喧嘩の練習をしていました。『護身革命』という書籍を読み、真面目に2人で練習しています。清高はこの時、一本背負いを会得しました。
学科の自習の時、雑誌を読んでいる男性が部屋にいます。これがサキの父・威一郎なのですが、清高は知りません。窓の外にシカを見て、自習をさぼってシカを探しに森へ入ります。
戻って来ると一方通行のマークが廊下に張られていました。そのとおりに進むと、上原家が焼肉パーティーを始めていました。轟木も残っており、上原家3人と清高、轟木の5人で焼肉を食べます。
高校時代の思い出をサキに聞かれた轟木は、ただ一度しかない清高との会話のことを話しました。清高は少し離れた場所で、焼肉を食べています。
…轟木は元々、高校でも静かに読書をして過ごす生徒で、友人はただの一人もいませんでした。
轟木が退学する日の休み時間、唐突に清高が話しかけてきました。何を読んでいるのかと聞いた清高は、「へえ、ジンジャー山口かあ」と知ったかぶりをします(たぶん本当は知らなかったと思う)。

【転】- 森山中教習所のあらすじ3

その本、『熱海の女』はいわゆる官能小説でした。車で旅をしながら行きずりの女性を抱くという話です。
「面白そうじゃん」と貸してほしいと言う清高に、轟木はその本をプレゼントしました。
渡された本を黙って読む清高に、「今日、僕、退学届出したんだ」と轟木が言うと、清高は「いいじゃん。自分で決めたことなら」と答えました。
その当時から清高には、ポジティブ(?)なところがありました。清高の言葉に救われた部分が、轟木の中にはあったと思います。
迎えに来た車に乗り込んだ轟木は、組長・中島から「もう後戻りできないからな」と言われますが「今日、初めてクラスメイトに声をかけられました」と轟木は答えました…。

松田千恵子とドライブイン牛松で会った清高は、近況を報告します。教習所での楽しい生活を話すと、ついついサキのことばかりになりました。
千恵子は「好きなんじゃない、その人のことが」と指摘し、清高は初めて自分の気持ちに気づきました。「ナイスアドバイス!」と、それを聞いていた店員が思わずグラスを落として割るくらい、無神経な返しをしてしまいます。
(馴染みなので店員女性も、千恵子と清高の微妙な関係を知っている)
この日も千恵子は牛丼特盛で、清高は水だけでした。

恋と知った清高は浮かれ、要求されてもいないのにS字を後退で進んでみたりもします。
早速助手席に座るサキに告白しようとしましたが、その時、とんでもない新事実が発覚しました。
サキには子ども・タカシがいたのです。バツイチ子持ちと知り、告白する前から失恋したと思った清高は、がっくりしました。
早速また松田千恵子に電話して、失恋したと愚痴ります。
千恵子は「それはね、清高くんの器が小さいからなんだよ。人として、間違ってるからなんだよ」と罵ります(嫉妬が入っている)。

失恋した清高は家で梅酒をやけ酒しました。やけ酒といっても、弱いので薄めています。
父は職業安定所に行ったものの、職が見つからず、母親に暴力を振るっています。
轟木が家を訪問し「サキさんが、休む時は連絡してくれって」と清高に言いました。
その言葉を聞き「サキが心配してくれていた」と清高はポジティブに捉えます。どうやら千恵子に言われて気になっていた部分は「人として間違ってる」というところらしく「結婚するぞ!」と息巻いて、梅酒を持ったまま清高は教習所へ向かいました。そのまま教習所の前のベンチで眠りこみます。
翌朝、サキの息子・タカシに起こされた清高は、上原家と朝食を囲みました。
仮免許の試験にいってみようと、サキが言います。

清高は一発合格しました。轟木は踏切での一時停止を忘れ、試験中止になります。
試験合格のお祝いは、中央で割って食べられる小さなアイスです。
その後、清高、轟木、サキの父・威一郎の三人で呑みにいった席で、威一郎に将来の夢を聞かれた清高は「旅する作家になりたい」と答えました。最初の旅の場所を聞かれて「熱海」と答える清高を見て、轟木は思わず笑います(『熱海の女』に影響されているのがバレバレなので)。
清高が轟木になぜヤクザになったのか聞こうとした時、飲み屋に中島たちがやってきました。轟木を呼び出した中島は「仕事で免許取ってんの忘れんなよ」と釘を刺されます。楽しそうにしているのを見て、轟木が日和ることを恐れたのです。
清高と威一郎が飲み屋に残りました。威一郎がぽつりと「轟木は免許を取ると、不自由になるんだ。どこへも行けなくなっちゃうんだ」と言います。
轟木が免許を取るというのは、本格的にヤクザの世界に入ることを意味しました。
「免許を取ると自由になれる」と考える清高に対し、轟木は全く正反対なのです。

翌日、轟木も仮免許に合格し、アイスをもらいました。
外国人2人組がサキの父・威一郎にごねているのを見た轟木は、母・都紀に「ヤクザならなんとかして」と言われ、無言で「止まれ(一時停止)」の標識を引き抜いて外国人2人組の後ろに回り、容赦なく叩きつけます。ボコボコにしようとする轟木を制しようとした清高も、いっしょに殴られて倒れました。
中島が後に不始末の詫びで教習所に金を積みに来て、轟木に「早く免許取れよ」と発破をかけます。
清高と轟木の免許取得への道は、着実に進んでいました。

森山中教習所の卒業確定ルートの目的地は、地元の山・乙女山でした。見るとサキと息子・タカシはレジャーアイテムを持ち、遊びに行く気まんまんです。
乙女山に着いた一同は、ピクニックをしました。轟木は川を見つめ、サキとタカシと清高はクワガタ採りに邁進します。

【結】- 森山中教習所のあらすじ4

バーベキューをした時に、清高が「夏も終わりだな」と声をかけました。轟木はふっと「仕事辞めたいな」と洩らしますが(本音)、「冗談、やめないよ」とすぐ否定します。
バーベキューの席で、清高と轟木の教習所卒業が言い渡されました。彼らが最後の卒業生です。
教習所は経営難に陥っており、サキたち上原家は来月から故郷の島に戻るそうです。
それを聞いた清高は、複雑な思いでいました。告白できないまま、サキとの別れが迫ります。
(サキへ本当に恋心を抱いていたのかは謎。むしろサキを含めた「上原家」の団らんにあこがれていた可能性が高い)
明日は卒業試験です。「もし僕が遅刻しても、気にしなくて先に行っちゃっていいから」と轟木は清高に言いました。

帰宅すると、義父の就職が決まっていました。居酒屋の雇われ店長をするそうです。
清高は「義父さん、おめでとう」と声をかけますが、義父からの答えはありません。何度も声をかけられると、おならで返事するくらいです。
怒った清高は「おい、いつまで腐ってんだよ」と言い、義父を一本背負いしました。そのまま清高は家出します。
轟木と別れた場所に行ってみると、そこにはまだ轟木がいました。工事会社で、重機がたくさん並んでいます。

ショベルカーの座席に座った轟木に対し、清高は「いいんじゃん。やめても。自分で決めたことなら、それでいいと思うよ」と声をかけました。昼間の轟木の言葉「仕事辞めたいな」に対しての答えです。

その言葉を聞いた轟木はショベルカーのエンジンを入れ、助手席に清高を乗せて行動を走り、自分の組へ行きました。
銃撃をかわしてベンツをぐしゃぐしゃに破壊した轟木は、組長・中島の銃を奪ってとどめをさし、さらにガスボンペに発砲して爆発させる…という空想をしました。妄想です。
(本来はショベルカーを走行するには大型特殊免許が必要。さらにショベルカーのクローラの操作をするには、別途、作業免許も必要。それまで公道を無免許で運転していた轟木にそんな常識は通用しないが、念のため)
実際には、ショベルカーの鍵はないので、動かすことができませんでした。
義父を投げたことを轟木に報告した清高は、「人として間違ってるってなんだろう」と自問します。轟木は、相談できる松田千恵子のような存在があることがいいと答えました。
「今年の夏は楽しかったな…ありがとう、清高くん」と轟木が呟きます。横で眠ったふりをしながら、それを清高は聞いていました。

ショベルカーで夜を明かした2人は試験場へ行き、2人ともに試験に合格しました。免許を交付してもらいます。2人ともオートマ限定の、初心者用の免許です。
轟木を組長の中島が迎えに来ました。「俺も乗っけてよ」と気軽に言う清高に対し、轟木は「ここからは駄目なんだ」と答えます。
ヤクザの道へ進む轟木と、カタギの清高の別れの時がやってきました。
最後にふと思い出した轟木が、高校時代に清高へ渡した本のことを聞きます。「うっかり売っちゃった。でもすんげー面白かったよ」と清高は答えますが、売ったというのは嘘で、本当は今でも大事に持っています。
「旅する作家、がんばって」と声をかける轟木に、清高は「また会おうな」と言いました。

ドライブイン牛松で『熱海の女』を読む清高のところへ、松田千恵子がやってきます。
清高は免許を見せると「明日、この街出てく」と言いました。
清高の前にも牛丼特盛が運ばれてきます。それは、千恵子からの合格祝いのおごりでした。清高はありがたくいただきます。
「明日街を出る」宣言をしておきながら、清高は千恵子の下宿に卒業まで泊めさせてもらうことにしました。バイトして金を貯めてから出発しようと思ったのです。
(能天気。あまり深く考えていない模様)

…三年後。
清高は結局ずるずると、松田千恵子と腐れ縁で付き合っていました。たぶん、この先もずるずると付き合っていくのでしょう。
赤いポロ車に乗った清高は、森山中教習所に行ってみました。住む者のいなくなった学校はすっかりさびれ、廃墟になっています。
清高は夢を実現させていました。『佐藤清高の ポロで行く旅日記』というコラムが雑誌に掲載されていました。尤も、第12回で最終回を迎えています。
雑誌連載が終わったらどうするのかと千恵子が聞きますが、「まあ、なんとかなるでしょう」と清高のお気楽ぶりに変化はありません。
ふもとに降りた清高は、遮断機で止まりました。対向車線に黒い車も止まります。
対向車には髪を黒に戻した轟木が、ヘアムースで髪をきちんと撫でつけ、風格をつけて運転していました。
列車が通過した後、清高と轟木は互いの存在に気づきます。
しかしすれ違う瞬間、両者共に何もリアクションせず、すれちがいました。切ないことですが、2人の道は完全に分かれてしまったのです。

みんなの感想

ライターの感想

どう見ればよいのか、けっこう困った作品。コメディにも見えるし、青春ものでもあるし、でもヒューマンドラマっぽいし。
ちょっとせつなくもある。
清高の能天気っぷりが「天然」ではないことは、家での清高の姿ですぐに判る。
いっぽうの轟木のほうも、カタギには戻れない事情があるようで(父がヤクザだったことも関係するのだろう)。
そのへんを深く掘り下げて行くと、たぶん映画が重くなるのだろう。
それら重たいものはすべて除外して、さらっと仕上げている。これには好感が持てる。

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