「王将(1948年)」のネタバレあらすじ結末

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王将(1948年)の紹介:1948年製作の将棋をテーマとした感動作。北条秀司の同名小説を映画化した作品で、主人公の棋士を阪東妻三郎が演じた。日本一の棋士になるという妻との約束を果たすため、主人公は将棋名人となるべく研鑽を重ねていく。

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王将(1948年)の主な出演者

坂田三吉(阪東妻三郎)、小春(水戸光子)、玉江(三條美紀)、関根名人(滝沢修)

王将(1948年)のネタバレあらすじ

【起】- 王将(1948年)のあらすじ1

明治39年、大阪・天王寺。素人名人の異名を持つ坂田三吉は、街の将棋大会で連戦連勝を重ねていましたが、東京から来た関根七段にまさかの敗北を喫してしまいます。三吉は同じ手番を何回も繰り返し続ける千日手を犯してしまい、規則違反によって負けとされてしまったのです。将棋の規則を理解していなかった三吉は、この敗北を機にいつか必ず関根に勝利することを心に誓います。

しかし、三吉は大きな問題を二つ抱えていました。一つは、将棋に熱意を傾けるばかりに妻子に苦労をかけ、ボロ長屋での生活を強いてしまっていること、そしてもう一つは自身の視力が日に日に悪化していることでした。これらの問題は悪化していくばかりでしたが、それでも三吉は関根との再戦を諦めず、なんとか会費を作り新聞社主催の将棋大会に参加するのでした。 この映画を無料で観る

【承】- 王将(1948年)のあらすじ2

大会で三吉は連戦連勝し、主催者側も三吉に注目し始めていました。ところが、勝負の途中で三吉に妻子行方不明の知らせが届きます。勝負を投げ出し急いで三吉が自宅に戻ると、妻の小春と娘の玉江が無事に帰って来ました。二人は母子自殺を考えていたといいます。お盆に綺麗な服を着られないのなら死んでしまおう。明るい口調でそう話す玉江の言葉に、三吉は強い衝撃を受けます。しかし、信心深い小春が「死んだらあかん」という妙見様の声を聞き、自殺を思い留まったというのです。三吉は小春に謝罪し将棋の駒を燃やし始めました。しかし、小春も今これまでの自分の行いを反省していました。小春は三吉に日本一の棋士になって欲しいと伝え、三吉は棋士の道を究める覚悟を決めます。小春は落ちていた王将の駒を拾い、夫の夢が叶うよう王将に祈りを捧げるのでした。

しかし、三吉の目は悪化の一途をたどっていました。その影響で、三吉は生業とする草履作りで不良品ばかり作るようになり、小春は夫のために何をすべきか思案に暮れていました。そんな三吉一家の前に、菊岡という眼科医が三吉の目の治療を申し出てきました。菊岡は三吉の将棋に注目していた人物で、関西初の名人位になって欲しいと望んでいたのです。

【転】- 王将(1948年)のあらすじ3

菊岡の治療、小春の献身を受け、三吉は8年間研鑽を重ねました。そして大正二年、三吉は七段にまで昇り詰め、関根との再戦に臨むこととなりました。この勝負は関東対関西の構図になぞらえられ、多くの棋士が注目する試合となりました。両者は互角の戦いを続けていましたが、三日目についに三吉は苦境に立たされてしまいます。しかし、三吉は銀将を用いた奇抜な作戦を思いつき、関根から念願の勝利を手にします。

三吉の勝利に小春や関西の将棋関係者は喜びに沸いていました。しかし、娘の玉江は苦し紛れの一手でまぐれ勝利を手にしたに過ぎないと言い、三吉の将棋の姿勢を痛烈に批判してきました。関東と関西の構図にとらわれている。勝負に勝てても、将棋では勝てていない。玉江は三吉に立派な名人になって欲しいと思い正直な気持ちを伝えますが、三吉は玉江の言葉に図星を突かれ激しく怒りを顕わにします。しかし、この玉江の批判をきっかけに三吉は自分の将棋を見つめ直すことを決意。そして、三吉はうちわ太鼓を持ち出し、妙見様に立派な名人にして欲しいと祈りを捧げるのでした。

【結】- 王将(1948年)のあらすじ4

それから8年、三吉は関根を圧倒する実力をつけ、関西初の名人の称号を手に入れるのは時間の問題と思われていました。しかし、先に名人となったのは三吉との対戦成績で劣る関根の方でした。関西将棋界の関係者たちはなんとか三吉を名人にする方法を画策しますが、三吉自身は一つの結論に達していました。将棋で最後に勝ち残るのが一つの王将だけであるように、名人もまた一人であるべきであり、自分にはその資格はない。名人への執着を捨てた三吉は、盆踊りの音色にボロ長屋での日々を思い出し小春とともに天王寺へと出掛けて行きました。小春もちょうどそのとき16年前三吉が日本一の棋士になると誓いを立てたときのことを思い出していました。あのときの王将の駒を小春は今も大切に持っていたのです。

それから間もなく、名人となった関根の祝賀会が東京で開かれ、三吉もわざわざ大阪から駆けつけていました。人目を忍んで関根と対面した三吉は祝福の言葉を伝えると、これまで関根に抱いていた思いを語り始めました。長年関根を敵に思っていたことを謝罪し、ここまでの棋士になれたのは関根のおかげと感謝の気持ちを正直に伝える三吉。そして、精一杯のお礼の品として三吉が自ら作った草履を関根に贈ると、関根は三吉の誠意に感激し言葉を失っていました。

その直後、大阪の玉江から小春の危篤を告げる電話がかかってきました。三吉は人目をはばからず懸命に小春に語りかけ、仏への祈りの言葉を唱え始めました。三吉の声で小春は目覚め微笑みを見せますが、それから間もなく静かに最期のときを迎えました。その手の中には、あの王将の駒がありました。

小春の死後、三吉はかつて暮らした天王寺の長屋を一人訪れ、目の前にそびえる通天閣を眺めていました。やがて、近くを走る汽車の煙の中に三吉の姿は消えていきました。

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みんなの感想

ライターの感想

実際に将棋の勝負の場面を描く場面はそれほど多くはありませんが、主人公とライバルの一戦は非常に緊迫感溢れるものでした。重々しい音楽だけが流れ、一手一手に苦悩する棋士たちの緊張感がリアルに描かれています。また、人間描写が非常に丁寧で、主人公の将棋と家族への思いが伝わってきました。特に感動的だったのは、水戸光子演じる主人公の妻・小春です。王将の駒に願いをかけ、主人公を最後まで支え続けた小春の姿に、胸が熱くなりました。

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