「琥珀色のキラキラ」のネタバレあらすじ結末

琥珀色のキラキラの紹介:父と二人暮らしの涼子。ある忘れものをしたことから、思わぬハプニングが起きる。家族をつなぐ温かな琥珀色。さて、琥珀色とは一体。
2008年に文化庁若手映画作家育成プロジェクトに選出された中野量太監督の短編映画で、翌年に公開し高い評価を受けた。35ミリフィルムで撮影された作品で、中野監督作『チチを撮りに』のDVDに特別収録されている。

琥珀色のキラキラの主な出演者

道子(尾野真千子)、藍沢涼子(松原菜野花)、母(長宗我部陽子)、店員(滝藤賢一)、藍沢省三(小市慢太郎)

琥珀色のキラキラのネタバレあらすじ

【起】- 琥珀色のキラキラのあらすじ1

中学生の涼子は二年前に母を亡くし、父の省三と二人で暮らしています。省三は数か月前に喫茶店で働く関西弁の道子と交際を始めました。週に二回という約束で家に招き、道子は料理を振舞っています。なんとか涼子といい関係を気付きたいと思っている道子ですが、自分が行く度に涼子が仏壇の扉を閉めることを気にしていました。
ある時涼子は学校の検尿を忘れて、同級生に笑われます。しかし涼子は寝坊して、翌日もすっかり忘れてしまいます。登校寸前かつ既にトイレも済ませてしまった涼子は、父の尿を代わりに提出しました。
ところがやはり、涼子は検尿の再検査を言い渡されてしまいます。それを聞いた涼子の友人は「おしっこが甘い匂いをするとアウト。末期になると体に蟻がたかる死の病で、祖父がそれで死んだ」と話すのです。糖尿病の誤った情報なのですが、涼子は友人の言葉を信じ動揺しました。

【承】- 琥珀色のキラキラのあらすじ2

造園業の省三は、最近腰から足にかけて重さを感じていました。このところ痩せた省三は、同僚からガンではないかと冗談口をたたかれます。
省三が帰宅すると、涼子から省三の尿が再検査になったことが告げられます。省三は大丈夫だと笑ってごまかしますが、涼子は再検査のあと間もなく亡くなった母を思い出し、省三に再提出するよう乞いました。
省三は脳裏に死がよぎり、夜も眠れません。現実から逃げた彼は、検尿の容器に“みりん”を入れます。容器を渡したその腕には痣があり、蟻にでも咬まれたんだろうと省三は笑って話しますが、友人の言葉を信じている涼子にとっては不安が重なりました。
登校中に心配で耐えきれなくなった涼子は、意を決して容器の中身の匂いを嗅ぎ、舐めました。甘さを感じた涼子はショックを受け、中身を捨て自分の尿と入れ替えて提出します。

【転】- 琥珀色のキラキラのあらすじ3

悩んだ涼子は学校帰りに道子の喫茶店に寄りますが、彼女は留守でした。店に戻ってからそれを聞いた道子は、涼子が頼ってくれたのだと感じ嬉しくなります。
喜んだ道子は省三の家を訪ねますが、涼子が帰宅しません。省三が涼子を探しに行っている間に、家に電話が入ります。涼子が万引きをしたと、書店からの連絡でした。
道子が書店に出向くと、涼子は分厚い『家庭の医学』を盗もうとしていたと店員から告げられます。道子が母親ではないと知った店員は彼女に「叱らないのか」と当てこすります。母親になりたい一心の道子は、勢いで涼子の頬を叩きました。直後に店員をも殴りとばし、「この子に本気なんやから!」と声を張り上げました。

【結】- 琥珀色のキラキラのあらすじ4

書店からの帰り、道子は涼子を店に連れて行き、二人だけで話をしました。涼子は省三の尿が甘く、このままではお父ちゃんが死んじゃうと道子に泣きつき、助けを求めました。
帰宅した涼子を叱ろうとした省三を道子は制し、むしろ娘を不安にさせている省三を責めました。その夜道子は省三をホテルに連れて行き、彼の尿を確認します。明け方、一人で待っていた涼子に道子は大丈夫だったと報告し、ほっとした三人はソファーで眠りにつきました。
翌日省三を病院に連れて行った結果、ただの腰痛だったことが判明します。

三カ月後。
先週、省三と道子は別れました。涼子は省三を想い、先に起床して朝ごはんの支度もするようになります。二人での暮らしが再び始まるのでした。

みんなの感想

ライターの感想

琥珀色の正体が“おしっこ”だったとはあまりにも意外、そしてタイトルも独創的でこれだけで魅力を感じてしまいます。

亡き母の回想シーン。火葬場での父と娘のやりとりでは悲しさが生々しくて、1分程度のシーンだったにも関わらず泣き入りました。特に小市さんの演技が素晴らしかったです。

本編の『チチを撮りに』と同様に、シュールな人間関係が描かれつつも心が温まる家族のお話でした。中野監督の作品がもっともっと観たいです。

映画の感想を投稿する