「42 ~世界を変えた男~」のネタバレあらすじ結末

42 ~世界を変えた男~の紹介:黒人初のメジャーリーガー、ジャッキー・ロビンソンの人種差別との戦いを描いた2013年製作のアメリカのスポーツ伝記映画。ブライアン・ヘルゲランド監督、チャドウィック・ボーズマン、ハリソン・フォード主演。野球を題材とした映画ではハリウッドで当時過去最高のオープニング成績を記録した。

予告動画

42 ~世界を変えた男~の主な出演者

ジャッキー・ロビンソン(チャドウィック・ボーズマン)、ブランチ・リッキー(ハリソン・フォード)、レイチェル・ロビンソン(ニコール・ベハーリー)、レオ・ドローチャー(クリストファー・メローニ)、ウェンデル・スミス(アンドレ・ホランド)

42 ~世界を変えた男~のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

1945年、「勇気ある世代」が戦争から戻ってきた。ナチス・ドイツは敗北し、3ヶ月後日本が降伏。野球の人気選手たちも復員してきた。ミュージアル、ディマジオ、ウィリアムス。国民の暮らしも元に戻った。野球は民主主義の確かな証であり、ボックス・スコアはその象徴だった。選手の肉体的特徴も宗派も、支持政党も肌の色も記さない。試合でどんな働きをしたかだけ。アフリカ系米国人も勇敢に戦った。だが、帰国した彼らを待つのは、人種差別、隔離政策、ジム・クロウ法だった。先は長かった。黒人選手を夢見る黒人はNYヤンキースではなく、全国を巡業して回る黒人だけのニグロ・リーグをめざした。1946年、メジャーリーグには16球団あり、登録選手は400人いた。400人はすべて白人だった。だが、1947年の開幕日、その数は399人に減り、皆と違う選手が一人いた。

【起】- 42 ~世界を変えた男~のあらすじ1

1945年夏、アラバマ州バーミングハム。ニグロ・リーグで異彩を放つ一人の選手がいました。彼の名前はジャッキー・ロビンソン、俊足を生かしたプレーでいくつものチャンスをチームにもたらしていました。ジャッキーは優秀な選手でしたが、隔離政策に反対する姿勢を貫いており、それが原因で戦争中には軍法会議にかけられることもありました。

ある日、チームの巡業でシカゴへ向かう途上でジャッキーはブルックリン・ドジャースの幹部にスカウトされ、急遽ニューヨークへ行くことに。そこで、ドジャースのオーナー、ブランチ・リッキーからチームに加わるようオファーされます。リッキーには白人だけのメジャーリーグで黒人選手を活躍させたいという夢があり、優秀な成績を挙げていたジャッキーに白羽の矢を立てたのです。リッキーはメジャーリーグにおける黒人差別の激しさを伝えた上で、「やり返さない勇気」を持つようジャッキーに求めました。ジャッキーはユニフォームと引き換えに、前途に立ちはだかる苦難を乗り越える覚悟を決めます。

リッキーとの会談後、ジャッキーは恋人のレイチェルにプロポーズし、夫婦二人でメジャーリーグ挑戦に向けて歩み出しました。早速、ジャッキーはレイチェルを連れてフロリダ州デイトナ・ビーチへ。そこでは、ドジャースとその傘下にあるロイヤルズのキャンプが行われていました。ジャッキーが到着すると、リッキーからジャッキーの広報係を任せられた黒人記者のウェンデル・スミスがいました。ウェンデルから記者への対応方法を教えられ、ジャッキーは白人記者の挑発に乗ることなく冷静に答える術を獲得していきます。

その後、ジャッキーはロイヤルズの一員としてドジャースとの練習試合に臨みました。有色人種専用の観客席から歓声が湧き上がる一方、白人からは心無いブーイングを浴びせられるジャッキー。しかし、ジャッキーはリッキーの言葉に従い、白人の観客や対戦相手の差別的な態度に対して見事なプレーで応えました。ジャッキーはドジャースの守備陣を翻弄し、鮮烈なデビュー戦を飾りました。

しかし、黒人選手の活躍を快く思わない白人たちはジャッキーの滞在先への襲撃を計画します。この事実に気づいたウェンデルはすぐにジャッキーを安全な場所へと避難させようとしますが、当のジャッキーは急な滞在先の変更が白人たちの襲撃が原因だったと知ると、大きな声で笑い始めました。ジャッキーはリッキーに解雇されたものと勘違いしていたのです。ウェンデルの心配をよそに、ジャッキーは安堵感からいつまでも笑い続けていました。

その後もジャッキーはチームの攻撃力の要として活躍していきました。心無い差別は相変わらず続いていましたが、白人の野球ファンの中にもジャッキーの才能を認める人々が次第に現れ始めます。その後、ジャッキーは正式にロイヤルズの一員となることが決まり、野球選手を夢見る黒人少年たちにとって英雄的な存在となっていきました。

【承】- 42 ~世界を変えた男~のあらすじ2

そして迎えた3Aインターナショナル・リーグ開幕戦。観客席ではレイチェルとウェンデルが見守っていました。ジャッキーはこの試合でホームランを打つ大活躍を上げます。このジャッキーのプレーには、黒人だけでなく白人までもが拍手を送っていました。その8ヶ月後、レイチェルは第一子を出産。父親となったジャッキーは家庭を支える決意を新たにしました。

ジャッキーはチームでの活躍を続け、ドジャース入団が現実味を帯び始めてきました。しかし、黒人とプレーすることに拒否感を覚えているドジャースの選手たちは、ジャッキーの入団中止を球団側に求めようと署名活動を開始します。こうした動きがあることを知ったリッキーは、ドジャースの監督であるレオに選手の説得を指示。レオは強い口調で選手たちを叱り、リッキーも自ら選手の説得に当たりますが、ジャッキーの入団拒否の動きはなかなか収まりそうにありません。そこにさらなる問題が発生します。レオが女性問題で一年間の監督禁止を命ぜられてしまったのです。そうした逆風の中、リッキーはジャッキーのドジャース入団を決めます。背番号は「42」でした。

そして4月15日、黒人たちからの熱烈な歓声と、白人たちからの激しいブーイングを受けながら、ジャッキーは開幕戦のグラウンドに立ちました。しかし、黒人のジャッキーには不利な審判ばかり下され、メジャーリーグ初戦はほろ苦いスタートとなってしまいました。

開幕から間もなく、リッキーが新しい監督として老将のバート・ショットンを連れてきました。新体制となったチームでジャッキーはいきなりホームランを決めます。しかし、その後の対フィリーズ戦でジャッキーは困難の時を迎えます。フィリーズの監督チャップマンがベンチから大声でジャッキーを罵倒してきたのです。ジャッキーはなんとかグラウンドで怒りを耐え忍びますが、ベンチ裏に移るとその怒りを爆発させました。バットを割り、絶叫するジャッキー。そこにリッキーが現れ、平静を失ったジャッキーに「世の中が君を求めてる。君が世界を変えろ!」と強い口調で励ましの言葉をかけます。この言葉でジャッキーは再びグラウンドに立つことを決めました。

【転】- 42 ~世界を変えた男~のあらすじ3

相変わらずチャップマンの罵りは続いていましたが、ジャッキーはここで思いもよらない援護を得ます。チームメイトのスタンキーがチャップマンに詰め寄り罵倒をやめさせたのです。その後、ジャッキーは息を吹き返したように冴え渡るプレーを見せ、チームの勝利に貢献しました。ベンチに戻ったジャッキーがスタンキーに礼を言うと、スタンキーは「同じチームだ、当然さ」と返答。スタンキーだけではなく、チームメイト、フロントもジャッキーに強い共感を覚えるようになっていました。

その後、フィリーズの本拠地で黒人差別が激しいフィラデルフィアにドジャースが乗り込むと、チームはホテルから宿泊を拒否されるという事態に見舞われます。しかし、このことによってフィリーズが差別的と批判されるきっかけとなり、フィリーズの監督チャップマンはジャッキーと和解することに。チームだけでなく、徐々に世間も黒人選手を受け入れるようになりつつありました。その一方で、グラウンド上でのジャッキーへの嫌がらせは続き、ジャッキーへの脅迫の手紙は絶えることはありませんでした。

ドジャースの次なる試合は、黒人差別がより激しい地域ケンタッキー州のシンシナシティで行われることに。激しいブーイングが飛び交う中、チームメイトのリースがジャッキーの肩を抱いてきました。これを観た観客はリースも罵ってきました。ケンタッキー州出身のリースは、今回の試合に際して故郷の人々から脅迫の手紙を受け取っていました。しかし、自分が受け取った一通とは比べ物にならないほどの大量の脅迫をジャッキーが受けていることに衝撃を受け、リースは恐れる気持ちを捨て、むしろジャッキーのチームメイトとして野球をする姿を故郷の家族に見て欲しいと考えるようになっていたのです。「全員が42番を着れば違いが分からない」。リースはそう言って守備位置に向かっていきました。ジャッキーとチームメイトとの関係は次第に深いものとなり、嫌がらせを受けるジャッキーを皆で支えようとする雰囲気が生まれ始めていました。チームも勝利を重ね、優勝争いに名を連ねるようになっていきます。

【結】- 42 ~世界を変えた男~のあらすじ4

そんなある日、ジャッキーはリッキーになぜ自分をメジャーリーグに誘ったのかを尋ねました。その答えは、リッキーがまだ若い頃野球選手をしていた時代にまで遡ります。そのとき、チームメイトの黒人選手を差別から助けることができなかったことがずっと心残りだったといいます。リッキーは野球界の内側では差別が蔓延していることに長い間拒否感を抱いていましたが、この歳になってそれが我慢できなくなったのです。そして、リッキーは「君がまた野球を愛させてくれた」と語り、ジャッキーに感謝の言葉を伝えました。

その後、ジャッキーとチームは一丸となってナショナル・リーグ優勝を決める最後の戦いに臨みました。対戦相手のパイレーツの投手はこれまで何度もジャッキーに嫌がらせをしてきた黒人差別主義者で、この試合でも相変わらず危険球ばかり投げてきていました。しかし、レイチェル、リッキーだけでなくチームからも支えられているジャッキーは、この投球に動じることはありませんでした。ジャッキーは試合の勝利を決めるホームランを打ちます。ゆっくりとホームベースへと向かうジャッキー。大歓声の中、ジャッキーは脱帽しスタジアムに手を振りました。

リッキーは1967年に、リースは1984年に野球の殿堂入りを果たしました。ウェンデルは1943年に野球記者協会初の黒人記者に。スタンキーはカージナルス、Wソックス、レンジャーズの監督になりました。レイチェル・ロビンソンは1973年J・ロビンソン財団を設立、若者たちに奨学金の交付を行なっています。

ジャッキー・ロビンソンは1947年新人王を獲得。彼に続き、1948年ロイ・キャンパネラ、1949年ドン・ニューカムら黒人選手が入団を果たします。1955年、ヤンキースを破りワールドシリーズを制覇。第一戦で本塁を決めました。そして1962年、ロビンソンは野球の殿堂入りを果たしました。

毎年4月15日、メジャーリーグではロビンソンの偉業を称え、全選手が「背番号42」をつけて試合に臨みます。背番号42は唯一の全球団、永久欠番です。

みんなの感想

ライターの感想

スポーツ映画というジャンルを超えた感動的な物語です。すべてが敵という絶望的な状況の中、最後まで耐え忍ぶ姿勢を貫いたジャッキーは、キング牧師やガンジーなど不屈の精神を持った歴史上の偉人を彷彿とさせました。また、この役に惚れこんで出演したというハリソン・フォードの演技はその熱意がにじみ出る見事な演技を披露しています。他の映画では怒った顔、困った顔ばかりの印象が強かったのですが、本作のハリソン・フォードは情熱的でありながらも知性を感じさせるキャラクターを好演しています。映画の内容だけでなく、俳優たちの演技にも魅了される作品です。

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