「IAMYOURFATHERアイアムユアファーザー」のネタバレあらすじ結末

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I AM YOUR FATHER/アイ・アム・ユア・ファーザーの紹介:2015年製作のスペインのドキュメンタリー映画。SF超大作シリーズ「スター・ウォーズ」でダース・ベイダーを演じたデヴィッド・プラウズの俳優人生とスター・ウォーズ製作陣との確執の真相に迫る。第29回東京国際映画祭上映作品。

予告動画

IAMYOURFATHERアイアムユアファーザーの主な出演者

デヴィッド・プラウズ(デヴィッド・プラウズ)、ゲイリー・カーツ(ゲイリー・カーツ)、ロバート・ワッツ(ロバート・ワッツ)、マルコス・カボタ(マルコス・カボタ)

IAMYOURFATHERアイアムユアファーザーのネタバレあらすじ

【起】- IAMYOURFATHERアイアムユアファーザーのあらすじ1

「スター・ウォーズ」シリーズ旧三部作で圧倒的な存在感を示したダース・ベイダーは、史上最強の悪役として今も高い人気を誇るキャラクターです。スペインの映画製作者マルコス・カボタは、ダース・ベイダーのマスクの下の俳優に注目しました。その俳優の名はデヴィッド・プラウズ。ダース・ベイダーが死の直前マスクを取り息子ルークにその顔を明らかにする場面は名シーンとして有名ですが、この重要な場面でダース・ベイダーを演じたのはデヴィッドではなくほかの俳優でした。しかも、デヴィッドがその事実を知ったのは製作陣からではなく、ある記者からの情報だったといいます。

デヴィッドと製作陣との関係は当時から現在に至るまで断絶状態にありますが、双方が出会った頃は親密な関係を築いていました。デヴィッドは2mの身長と体格に恵まれ、故郷イギリスで重量挙げやボディ・コンテストで成功を収めていました。1969年、デヴィッドはデパート内でジムトレーナーをしていたところスカウトされ、ハマー・フィルムの「ホラー・オブ・フランケンシュタイン」(1970年)の怪人役として出演。顔はほとんど特殊メイクを施されながら、唯一隠れていない目の演技が高く評価されます。デヴィッドはキャリアを重ね、やがてスター・ウォーズ製作陣の目にも止まることに。身体的な存在感に驚いた製作陣はデヴィッドにオファーし、デヴィッドも敵のボス役というオファーに惹かれ快諾します。

【承】- IAMYOURFATHERアイアムユアファーザーのあらすじ2

マルコスはロンドンに暮らすデヴィッドの元を訪れました。訪問の目的はダース・ベイダー最期の場面の撮影の舞台裏を聞くためでしたが、マルコスにはもう一つ目的がありました。それは、奪われた最期の場面を取り直そうというオファーを伝えるためでした。

1977年に公開された「新たなる希望」は予想外のヒットとなりましたが、その頃からデヴィッドの不遇は始まっていたといいます。ダース・ベイダーの動きを演じたのは間違いなくデヴィッドでしたが、英国西部訛りを理由に声は別の人物によって吹き替えられていました。その事実を知ったのは公開後のことで、セリフをすべて覚えて臨んだデヴィッドは大きなショックを受けます。機械的な音声にこだわった結果の製作陣の判断でしたが、皮肉なことに現在のデヴィッドの声が当時吹き替えを担当した声優の声にそっくりであることにマルコスは気づきます。

そして、ダース・ベイダーのセリフが大幅に増加した次作「帝国の逆襲」の撮影では、デヴィッドに別の台本が渡されていたことも判明します。ダース・ベイダーがルークに父親と明かす場面では、「オビ=ワンがお前の父親を殺した」という偽のセリフが台本に載っていたといいます。セリフの差し替えという衝撃的な事実をデヴィッドが知ったのは、またしても公開後のことでした。

【転】- IAMYOURFATHERアイアムユアファーザーのあらすじ3

マルコスはこの事実をさらに掘り下げるために過去の記事を調査、その中で「新たなる希望」のヒットを受けて続編について語るデヴィッドの記事を見つけます。「ダース・ベイダーがルークの父ならおもしろいね」。驚くことに、続編の企画開始以前にデヴィッドが親子説を考えていたのです。この事実について、マルコスは当時の製作に関わったゲイリー・カーツ、ロバート・ワッツに取材を実施。しかし、いずれも親子説はジョージ・ルーカス監督周辺の限られた人たちが考えたものと答え、デヴィッド自身もそう語ったことを思い出せずにいました。結局、親子説はルーカス監督による発案であることは間違いないとマルコスは判断します。

デヴィッドへのインタビューは続きます。デヴィッドはダース・ベイダーを演じていた当時、「グリーン・クロス・マン」というスーパーヒーローを演じ、イギリスで交通安全を呼び掛けていました。善と悪を演じ分けていたことを誇らしげに語るデヴィッド。デヴィッドのこの活動の結果、イギリスでは事故数が4万から2万件に半減したといいます。

そして、デヴィッドとマルコスはアメリカ・フロリダ州へと移動します。世界最大級のSFコンベンションであるメガコンにデヴィッドが招待され、マルコスはその様子を取材しようとしていました。限られた演技環境の中でダース・ベイダーを演じ切ったデヴィッドは、メガコンに集結した幅広い年齢層から尊敬を集めていました。しかし、その演技の裏で当時のデヴィッドは大きな苦悩を抱えていました。

【結】- IAMYOURFATHERアイアムユアファーザーのあらすじ4

「ジェダイの帰還」の撮影では、マーカンド監督はデヴィッドを無視、スタントマンにダース・ベイダーを演じさせていました。スタントマンが皇帝を投げ落とす場面に苦労するのを見かねて、デヴィッドは自分に演技させろとマーカンド監督に申し出、見事ワンテイクで成功させたといいます。当時の製作に携わった人々も、デヴィッドはダース・ベイダーと完全に融合していたと絶賛します。それにもかかわらず、製作陣がデヴィッドにダース・ベイダーの最期を演じさせなかったのには理由がありました。まずデヴィッドが口を滑らせ物語の結末を漏洩させる恐れがあったこと、そしてダース・ベイダーを演じるには年齢的に若かったこと、とロバート・ワッツは理由を明かします。

口を滑らせるとデヴィッドが評価されたことについてマルコスは調査を開始します。確かに、ダース・ベイダー最期の場面撮影から数日後、デヴィッドはデイリー・メール紙にダース・ベイダーの死を明かしており、この記事に激怒したルーカス監督はデヴィッドの関係を断絶しています。しかし、デヴィッド自身はその記事に見覚えはありませんでした。マルコスはさらに調査し、当時の記者ドノヴァンへと辿り着きました。ドノヴァンはダース・ベイダーの死という特ダネをスター・ウォーズの関係者から入手し、裏を取るためにデヴィッドに取材を行いましたが、デヴィッドは何も知らないとしか答えなかったといいます。この冤罪のために、デヴィッドはスター・ウォーズの公式イベントへの参加が困難となり、ファンとの交流が絶たれてしまったのです。

取材を終えたマルコスが最期の場面を撮り直す話を伝えると、デヴィッドからは「喜んで演じよう」という言葉が返って来ました。ルーカス・フィルムから衣装協力を拒否されたものの、スペインでは撮影準備が着々と進んでいました。そして撮影当日、ダース・ベイダーの素顔の特殊メイクが施されたデヴィッドがスタジオでの撮影に臨んでいました。

それから間もなく、撮り直されたダース・ベイダー最期の場面が個人上映会で公開され、観客の中にはデヴィッドの姿もありました。上映前の挨拶をマルコスはこう締めくくりました。「ある不当な扱いが正されるはずです フォースと共にあらんことを」。上映後、会場は拍手が鳴り響いていました。

デヴィッドは現在もイベントに参加し積極的な活動を展開、多くのファンが待つ公式イベントへの参加も諦めていないといいます。

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みんなの感想

ライターの感想

製作陣のスター・ウォーズへの愛と同時に、デヴィッド・プラウズと当時のスタッフ陣との確執がいまだ根深いことを感じさせる作品です。ただ、ダース・ベイダー最期のシーンの撮り直し企画はとても感動的でした。残念ながら、個人上映会限定のそのシーンを本作中では観ることができませんが、この作品が広く世に知られることで、もしかしたら鑑賞する機会が増えていくかもしれません。

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