「UNエージェント」のネタバレあらすじ結末

U.N.エージェントの紹介:2008年公開。消息を絶った市民を捜索する警視の姿を描いている。ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争で起きたスレブレニツァの虐殺を題材にした作品。

UNエージェントの主な出演者

ジャック・カルヴェズ(ブノワ・マジメル)、アルノー・レルビエ(イポリット・ジラルド)、クララ・ゴルスカ(カロリナ・グルツカ)、トマス・カレマンス(ケン・デュケン)

UNエージェントのネタバレあらすじ

【起】- UNエージェントのあらすじ1

1995年、旧ユーゴスラビア紛争が激化します。ムラディッチ将軍率いるスルプスカ共和国軍の、スレブレニツァ地域のムスリム攻撃をうけて、国連は安全地帯に指定します。
数カ月後に、旧ユーゴ国際戦犯法廷が調査を始めて、志願したフランス人警察官を現地へ派遣します。この物語は、架空の人物を交えた事実です。
1995年、スレブレニツァ。ムラディッチ将軍は砲撃を開始していました。市民は逃げ惑い、国連軍は守る術がありませんでした。空爆支援を頼みますが、手を出せばムラディッチの思うツボです。
強姦される可能性があるため、女性は男の服装に着替えます。戦車は次々と進行してきます。
ムラディッチ将軍は、セルビア人の領地だと、町を完全に包囲します。NATOだろうと構わない、ムスリムは釈放だと宣言します。
ここに留まる者に命はないと、移動するようにとムラディッチ将軍は言います。市民は、男性と女性とで別々のバスに乗せられて行きます。
家族と引き離されて、違うバスに行く人がいます。容赦なく引き剥がされ、暴力を振るわれていきます。
カルヴェズ警視は、命令系統など現地の調査を頼まれます。強制移送された男たちのバスは消えていました。見知らぬ土地で、たった一人で向かうことになります。
ボスニア北部のムスリム難民キャンプ。カルヴェズ警視は通訳と会います。大勢の市民たちが家族の居場所を聞きに、警視へと写真を掲示してきます。
カルヴェズ警視は一人ずつ事情を聞いていきます。ある女性が言うには、知り合いだった高校教師や医者がいましたが、無表情だったそうです。
トゥズラに行く途中で、彼女は男たちのバスと別れました。兵士が女性のみのバスの中で、貴金属をだせと脅してきます。一人の女性が連れて行かれて襲われます。ショックのあまり、彼女は首を吊って自殺します。
また、ある男性は森の中を逃げていて、狼に食い荒らされた死体をたくさん見ました。中には国連に捕まった者たちもいました。
国連の格好をしていて、食料や水を提供する、赤十字だと言ってくるのです。人々は安心して出ていきます。しかし、それは罠で、皆は虐殺されていきます。このことを話した人は、水などをもらいにいかなくて助かりました。

【承】- UNエージェントのあらすじ2

カルヴェズ警視はムハメッドから、抵抗グループの司令官が虐殺をしたと聞きます。現場を案内されて、ムハメッドは証拠の凶器などを見せます。捕虜は殺していました。
男の格好をしていた女性は、カルヴェズ警視に身に起こったことを説明します。男性たちと捕まっていた場所で、大勢の人たちが銃で殺されていくのを見ます。集められた男たちに向かって、兵士は銃を乱射していったのです。彼女は生き残り、這いつくばって外に出ます。
死体の間を隠れながら、這いつくばって逃げてきました。その場所はどこか分からないと、彼女は泣きながら話します。
カルヴェズ警視は、ハーグのアメリカ大使館に行って、航空撮影した写真を見せてもらいます。持ち出しが禁止されていて、撮影します。
写真の場所は明らかに地形が変わっていました。カルヴェズ警視は、ここが基地だと考えます。また、遺体も写っていました。これは虐殺が行われている証拠だと主張します。
たった4日で、数千人ものムスリムが殺され、カルヴェズ警視は迅速な対応を求めに行きます。これほどの死者数は、欧州で第二次世界大戦以来です。集めた証拠を見せて、専門家を手配するように頼みます。
カルヴェズ警視は治安局のレルビエと会い、民族浄化をしたドリナ軍団の資料をもらいます。ムラディッチ将軍の片腕、ドラガノヴィッチの写真を受け取ります。
カルウェイズ警視は、バスに乗せられた女性たちに写真を見せます。声をそろえて、女性たちは指を刺していきます。
ムラディッチ将軍の元に、大統領がやってきます。どうやって戦争を終えるか相談しにきたのです。
モムチロは、派手にやりすぎたこと、アメリカ軍が参加したこと、カルヴェズ警視が情報を集めていることから、終わりを確信していきます。
ムラディッチ将軍は、墓穴を地図にまとめておくように、モムチロに指示します。その後、ボスニア紛争の和平合意が調印されます。

【転】- UNエージェントのあらすじ3

4ヶ月後、カルヴェズ警視は軍や検死医と共に墓地を調べに行きます。掘り返した時の臭いは凄まじく、
すかさずマスクをするカルヴェズ警視でした。
白骨化した遺体が大量に出てきます。カルヴェズ警視は、現場を見てくるセルビア人を見かけます。
カルヴェズ警視は、遺族に生存者がいないことを伝えます。身元を特定するために協力を求めます。行方不明者がいなくなるまで、捜索することを約束します。遺族の悲しむ声が絶え間なく続きます。
検死医のクララは、13歳の少年の遺骨を見て耐えれなくなります。カルヴェズ警視が心配してきて、クララはキスをします。
次の墓地で検死をしていると、数十体しかないことから、妙だと気づきます。クララは白骨化した遺体が握っていたボールを手にとり、林の中に向かいます。
すると地雷を踏んでしまい、身動きがとれなくなります。必死に助けを呼び続けます。この墓地では、またもやセルビア人が見てきていました。
クララがいないことに気づいて、皆が探しに来ます。すでに踏んでから1時間7分が経過していました。急いで処理班を呼びます。
処理班がやってきて、クララは無事に動くことができます。カルヴェズ警視は彼女の側にずっといました。
次の墓地では、完全な死体が出てきませんでした。切り刻まれて埋められたのです。そして他の場所にも埋めていました。秋頃に死体を動かしたのです。そのことを話してると、カルヴェズ警視のパソコンが狙撃されます。
組織的な犯行であり、地元民も加担したと推理し、レルビエとカルヴェズ警視は捜査に乗り出します。レルビエは金とパスポートを渡して、男から情報を手に入れます。
フェルジョヴィッチという男から、穴を掘った情報を聞きに行きます。彼は悪いことはしてない、帰ってくれと言います。
カルヴェズ警視が強引に聞くと、話してくれます。トラックがやってきて、森の近くに穴を掘ったと証言します。現場に行くと、土が凍っていて掘れませんでした。
クララは先に帰り、また春に会おうと約束します。

【結】- UNエージェントのあらすじ4

和平同意以降、ムラディッチ将軍らは英雄扱いされていました。時間が経つにつれて、逮捕が難しくなることから、カルヴェズ警視は行方不明者の捜索を急がねばと主張します。
フェルジョヴィッチの息子がカルヴェズ警視の元に来ます。父親が殺されたと、おまえのせいだと怒りをあらわにしてきます。
レルビエは、ボスニア軍が盗聴した参謀会議を手に入れます。土地修復のメンバーを読み上げてるのはモムチロです。彼が黒幕であり、土地修復とは敵の遺体を埋葬する意味を持ちます。
カルヴェズ警視は、レルビエから虐殺の映像を手に入れます。奴らの中にも反対者がいました。
虐殺が認定され、戦犯が読み上げられて行き、次々と逮捕されていきます。モムチロはアメリカの叔父の元に、資金を持って仲間の一人と逃げます。
1998年、その仲間は捕まり、モムチロの居場所を吐かさせられます。レルビエもその男を捕まえて、話しを聞きます。おびき出されたモムチロは捕まり、仲間の男は殺されます。
カルヴェズ警視は、モムチロから死体を埋めた場所を聞き出します。モムチロは途中からゴタゴタとなり、ミロシェヴィッチ側とムラディッチ側に別れたと話します。モムチロは離隊したと言います。
モムチロはムラディッチらが出入りしていた場所を話します。そこで死体を動かしている現場をカメラで撮影したモムチロでしたが、現像しても何も写っていませんでした。
裁判が始まって、セルビア人の高官や軍幹部は、人道に対する罪および大量虐殺の罪を問われました。
ボスニアへ戻って、仕事を再開したカルヴェズ警視は、連中が裁かれても終わりはないと考えています。
分かってきたのは、これが真実と正義のための仕事だと言うことです。それらの内容などを書いた手紙をクララは読みます。家族を失って、悲しみ続ける遺族の姿が映し出されます。
スレブレニツァの虐殺で、被害者8千人の半数が身元不明でした。98年に14人が有罪となり、2008年にはカラジッチが逮捕されます。フランス人警察官ジャン・ルネ・リュエズの著者を元に今作は製作されました。

みんなの感想

ライターの感想

この映画は、人を人と思わぬ虐殺の恐ろしさを描いています。容赦なく無抵抗の市民を虐殺していく映像に見ていられなくなります。それほど恐ろしさが伝わってきます。
また、クララが踏んだ地雷の恐ろしさも伝わってきます。彼女とカルヴェズ警視の必死な姿に、死がすぐ側に迫っていることが分かります。
ストーリーはぎゅぎゅっと詳しく、そして時間が長くならないように、うまく詰め込んでいます。ですので、伝えたいメッセージや演出が絶えず流れてくるため、目が離せない映画です。
今作を見終わって、このような悲劇を繰り返してはならないと切に願うと共に、自分がしなければならないことを改めて認識しました。他者を思いやり、平和を重んじることの大切さを忘れてはならないと思い続けます。

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