「たまたま」のネタバレあらすじ結末

たまたまの紹介:“たまたま”から生み出されていく出会いや希望を新感覚の手法で綴る、異色で不思議なファンタジー物語。
人気CMを手掛けてきた映像クリエイターの小松真弓が初めて長編映画を監督。全編アイルランドで撮影された美しい映像が印象的な2011年の公開作品。

予告動画

たまたまの主な出演者

蒼井優、森山開次

たまたまのネタバレあらすじ

【起】- たまたまのあらすじ1

とある女性が自分の役割について語っていました。
女性は人に想いを伝えることを仕事としています。時にはヒステリーな人に会ったり、恋心たっぷりの目で見つめられることもあったり、いろんな場所に行き、いろんな人に会えるから仕事は楽しいと感じていました。嘘っぱちの言葉を並べることもあるけど、人の喜ぶ顔が何よりも嬉しいと女性は笑顔で語ります。しかし想いが正しく伝わったのか心配になり、伝えることが辛くなって、思わず逃げた日が彼女にはありました。

その日女性は、湖上のボートから水の中に落ちました。自分の進むべき道が分からなくなったのです。迷子になった女性は孤独でした。彼女は街を彷徨い歩き、多くの人を訪ねました。その度に「“私のものじゃない”」と言われてしまいます。

【承】- たまたまのあらすじ2

それでも歩き続けていた女性は、原っぱでヤギに遭遇し食べられそうになったところを、少年に助けてもらいます。少年は山や目や太陽など様々なものに見える石を集めていて、楽しそうに女性に石を見せました。「よく見ていると、いろんなものが見えてくるよ」と語る彼を女性はなんだか好きになりました。
女性が少年と歩いていると、野原で用を足しているおじさんに呼び止められます。おじさんはお尻を拭くために、少年が掴んでいる女性をくれとせがむのです。おじさんはお金と女性を交換だと言って札束を見せつけますが、お金では買えないものだと断った少年は、女性を連れてその場を逃げました。
少年は女性を自分の家へ連れて行き、どこから来たんだろうと彼女をまじまじと眺めました。女性の正体がわからないまま、少年は机で寝てしまいます。朝が来て女性は一人また歩き出しました。自分は自分で見つけるしかないのだと。

女性は古切手の愛好者の集会場を見つけ、中に入ります。気付かれた女性は「随分遠くから来ている」と嬉しそうな会員たちに詰め寄られ、窓から逃げ出しました。
女性は公衆電話でメモをとりたい人に必要とされて走り逃げたり、子供に掴まれそうになって壁と壁の隙間に逃げ込んだりと、ふわふわと彷徨い続けました。街のお祭に遭遇した女性は、アイリッシュダンスの輪に交じって踊り、楽しい時間を過ごします。しかし、私は何をしているのだろうと我に返った女性は、踊りの輪の中を抜け出しました。

【転】- たまたまのあらすじ3

気付くと夜の静かな街にいた女性は、マントをつけた男が淡いネオンの中で踊っている姿を見かけます。男は空中に溶けている形にならなかった人の想いをかき集めて飴にしていると話し、手から出したカラフルな飴を女性に渡しました。女性も真似して空気を集めてみますが、飴を作ることはできません。すると男は「選ばれた人にしかできない。君は別のことをするのに選ばれた人、みんな選ばれた人」と語り、彼女の想いを形にしました。不安で淋しい色の飴が出来上がったので、男は要らないと言って食べてします。そして男は「もう一度あなたの内側を覗いてごらん」と女性に伝え、光輝く希望の色の飴をくれました。それは太陽の色でした。

女性が目覚めると、つま先まである長い髪の女が目の前にいました。女は逃げた夫を何百年も前から待っているとの噂で、ヘビ女と呼ばれていました。ヘビ女は女性に「ずっと待っていた、さあ伝えて」としつこく迫ってきます。そこへ通りがかった子供に気持ち悪いと言われたヘビ女は、肩を落として森の方へ去りました。
落込むヘビ女を見つけた女性は、彼女に寄り添ってみます。ヘビ女は「あなたを待っている人がいるのね、早く行ってあげなさい」と女性の背中を押しました。女性は希望の飴を割って半分にし、片方をヘビ女に渡します。自分の存在の意味に気付いた女性は、また歩き出しました。

【結】- たまたまのあらすじ4

ある日女性は遠くから見ても「私が届く場所はここだった」と、感じることができた場所に辿り着きます。そこは小さく古い一軒の家でした。静まり返った家には人の姿が見当たらず、女性は希望の飴を食べて待ちました。
やがて朝陽が昇り、アコーディオンを弾くこの家の主のおじいさんの隣に女性はいました。おじいさんは女性を手に取り、何度も頷いて彼女に触れ目を瞑りました。女性は手紙だったのです。便箋に笑顔のマークが描かれた、古い手紙でした。水でインクが滲み宛先が分からなくなり、自分が届くべき相手を探し続けたのです。

手紙はこう想うのでした。「すべてのことは嘘のような確率で存在する。たまたまが重なり、たまたま私が生れて、君に出会う。できるだけ君を笑わせたい、きっと私も笑ってしまうから。そして、想いは相手がいるうちに伝えないとね、大切な人にはなおさら…」と。

何十年もかけて届く手紙もあります。
それもまた、たまたま。

みんなの感想

ライターの感想

斬新な作品でした。洗練された映像は、CMやPVのロングヴァージョンという印象です。蒼井さんの透明感、妖精っぽさ…。この役は彼女以外考えられません。
女性は一体ナニモノなのだろうと、うずうずして鑑賞しました。まさか手紙だったとは。最後は心があたたくなりました。彼女の正体が分かったうえで作品を見直すと、ヤギや切手愛好者の経緯に納得です。

レンタルショップでこの作品を選んだのも、偶然でした。
“たまたま”とは、やはりあるものなのですね。

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