「エリザベス神なき遺伝子」のネタバレあらすじ結末

ホラー映画

エリザベス 神なき遺伝子の紹介:2014年製作のアメリカ映画。クローン技術でヒトの赤ちゃんを生み出した科学者が、好奇心から更なる実験を繰り返す一方で、過去のおぞましい実験の数々が明らかになってゆく。東京と大阪で開催される特集上映「未体験ゾーンの映画たち2016」にて上映。主演は「ラスト・キャッスル」のジェレミー・チャイルズ。カナダで行われた2014年ファンタジア国際映画祭で脚本賞を受賞したホラー。

予告動画

エリザベス神なき遺伝子の主な出演者

ヴィクター・リード博士(ジェレミー・チャイルズ)、メアリー(シェリーン・ニューマン)、クレア(シャノン・ホップ)、リチャード(デヴィッド・アルフォード)、イーサン(アイザック・ディズニー)

エリザベス神なき遺伝子のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①遺伝子科学者・ヴィクター博士はクローンの赤ん坊・エリザベスを作りだす。これが明るみになり世論は賛否両論、大問題となった。 ②エリザベスは離れにいた少年・イーサンに殺される。ヴィクター博士もデモ隊の反対派に射殺された。

【起】- エリザベス神なき遺伝子のあらすじ1

近未来のアメリカ、パークランド病院。
クローン技術が発達した社会で、遺伝子科学者のヴィクター・リード博士は秘密裏に人間のクローンを作りました。人類初のクローンの赤ん坊の名はエリザベスと名付けられます。
帝王切開で取り出した赤ん坊には、早速眉間に穿刺がなされ、真珠のような白い粒がつけられました。これによりいちいち注射することなく脳圧を計測したり、採血したりできます。
エリザベスの存在は秘密にされていました。クローンの存在の是非が明らかになっておらず、社会に大きな波紋を呼びそうだからで、エリザベスはトップ・シークレットでした。
ヴィクター博士らのチームの間でも「遅く発表すればするほど世論の反発が高まるから、すぐに発表すべきだ」とする人物と「慎重に物事を進めよう、なるべくなら発表せずに内々に処理しよう」とする人物がいました。
というのも。クローンで生まれたとはいえ、一個の人間となると人権が発生します。クローンの人権を認めるかという問題も当然ながら、発生します。
ヴィクター博士らはクローンを作ることで「完治しないとされた難病を克服できる」メリットを見出していましたが、世論が同じ判断を下すとは限りませんでした。
事態を公にすると連邦政府や地方自治体も対処しきれないという理由で、問題は先送り…要は内緒のまま実験…がなされます。
遅かれ早かれクローンの存在が露見すると思ったヴィクター博士は、それより先に「功績」を求めました。ばれた時に「こんな恩恵を受けるのだ」という功績さえ積んでおけば、後でなんとでも言い訳できると考えたのです。
いきおい、新生児のエリザベスを使っての実験は長くなり、6時間ものあいだ連続して実験をするということが起きました。
若い女性看護師・ローラはそれを見て反発します。新生児に酷なことをするなと訴えますが、ヴィクター博士らは功を焦って聞き入れませんでした。
そして…ある日とうとうエリザベスの存在が世間にスクープされました。世界初のクローン人間ということで、注目が集まります。

【承】- エリザベス神なき遺伝子のあらすじ2

記者会見に臨んだヴィクター博士は、遺伝子のドナーは主に自分で、生物学上ではエリザベスの父というより兄にあたると説明します。
卵子のドナーや生みの親については明かさず、遺伝子も完全なコピーではなく、一部配列を変えていると釈明しました。
「クローンは神の遺志に反しないか?」と問われたヴィクター博士は「すべての生命は平等だ」と言って去ります。
クローンの存在が世間に公表されましたが、眉間の白い粒を加工して隠したエリザベスの写真で誤魔化しました。これは露見した時に隠そうと話題になっていたことです。新生児の眉間につけられた痣は衝撃的ですから、なるべく波風を立たせないようにという配慮でした。
疲れて帰宅したヴィクター博士は、妻・クレアが娘2人を初老の家政婦・メアリーに任せきりなのを注意します。
ヴィクター博士の家は郊外にある広大な敷地を誇る屋敷で、本館にはヴィクター博士と妻・クレア、娘2人が住んでいました。そして離れには初老の夫婦・リチャードとメアリーが暮らしており、この夫妻が家のことを手伝ってくれます(家政婦と使用人の扱い)。
クレアは体調不良で寝ていただけで、決して育児を怠けていたわけではありませんでした。
世論に叩かれて疲れて帰宅したヴィクター博士に対して、リチャードとメアリー夫妻は遠慮がちに話をします。
リチャードとメアリーには遅くにできた息子・イーサンがいましたが、難病を患ったイーサンは末期状態で余命1週間とも1カ月とも言われていました。2人はヴィクター博士にホスピスのことを相談していました。
イーサンが悪化しているので診て欲しいと頼むメアリーに、ヴィクター博士は「明日行く」と約束します。
実はここにもう1つのヴィクター博士の問題がありました。ヴィクター博士は、クローンのエリザベスを作る前に、余命短い難病の少年・イーサンに決して人にはいえない人体実験を施したのです。
その結果イーサンは生き長らえていましたが、理性がなく衝動的に暴れるようになっていました。夜も昼もなく金属バットを振りまわすイーサンに困った両親は、イーサンを一室に閉じ込めています。

【転】- エリザベス神なき遺伝子のあらすじ3

エリザベスが世間に発覚して以降、潜入取材するマスコミから逃げるために、病院ではエリザベスをあちこちのフロアに移動させました。しかしそれも限界になります。
立ち入り禁止区域に不審者がやってきて「心臓病科は?」「迷ってしまって」と言うに至り、警備を強化させたヴィクターは自宅にエリザベスを連れ帰りました。
ところが…ヴィクター博士の家に運び込まれたのを確認した女性看護師・ローラは、内部告発することにします。「エリザベスは博士の家に」というメールを送信し、エリザベスの顔写真を携帯で撮影しました。
そのままローラは姿を消し、マスコミに糾弾する形でテレビ番組に出演します。非人道的で容赦ない実験が、エリザベスに何時間も続いたと訴えました。
マスコミはヴィクター博士らの所業を糾弾します。
州は数日中に訴えを起こし、エリザベスは引き渡される可能性が出てきました。上司・シドニー博士は「州に協力して引き渡せ」と言いますが、ヴィクター博士はあと1カ月欲しいと考えます。
エリザベスの居場所を知ったクローン反対派の市民たちはデモを組み、ヴィクター博士の家を取り囲みました。そしてエリザベスを引き渡せと訴えます。
騒ぎが大きくなったことを懸念したヴィクター博士は、最終的にはエリザベスの殺処分も視野に入れ、ポケットに安楽死用の注射を忍ばせました。
家を取り囲まれて、妻・クレアはどうするのかとヴィクター博士に聞きます。ヴィクター博士は引っ越しを考え、妻・クレアらに荷造りするよう言いました。
夜、2人の娘を寝かせつけた後、ヴィクター博士は自室にビデオカメラを設置して、自説を述べます。クローンでの実験によって得られる無限の可能性を示唆した後、録画を終えました。
外にいるデモ隊は夜になっても帰らず、騒ぎは拡大しています。火のついた赤ちゃん人形が、敷地内に投げ込まれました。入り口は警備員でかためていますが、騒動は拡大の一途をたどります。

【結】- エリザベス神なき遺伝子のあらすじ4

その頃、離れでは監禁されていた少年・イーサンが、金属バットでメアリーを殴り殺していました。往診に来たヴィクター博士はリチャードに身長を聞き、イーサンが120cmまで成長しているのを知ります。
リチャードは「あなたのせいでこうなった」とヴィクター博士を責めました。リチャードはヴィクター博士を殴り、揉み合いになったリチャードは頭を打ち負傷します。
ヴィクター博士はリチャードの手当てをした後、銃を取り出してイーサンの部屋の扉越しに発砲しました。
ところが部屋を開けるとイーサンは生きており、金属バットで襲ってきます。リチャードは殺され、イーサンはヴィクター博士にも襲いかかりました。ヴィクター博士は頭部を殴られて、気絶します。
その間に本館に移動したイーサンは、研究者・ジェームズを殴り殺すと、2階にあがってこようとしました。妻・エミリーが気づきます。
エミリーは急いで2人の娘の部屋に移動しました。娘の無事を確認したエミリーは、エリザベスのことを思い出します。
エリザベスはイーサンに抱っこされ、階下に投げ落とされました。エリザベスは死に、本館に戻ってきたヴィクター博士はショックを受けます。
子守唄をハミングしたヴィクター博士は、イーサンを落ち着かせるとポケットの注射を出し、安楽死させました。
その後、エリザベスの遺体を抱いて門のところへ行き「これが欲しいか」と言います。しんとする一同に「この子のどこが怖いんだ」「この子は誰よりも神に近い存在だ」と訴えました。
病院に潜入した不審人物の男性が、ヴィクター博士の頭部めがけて銃の引き金を引き、ヴィクター博士は射殺されます。
ヴィクター博士は亡くなりましたが、彼が残したビデオ映像で、ヴィクター博士はクローンによる人類のあたらしい進化が可能なのだと訴えていました。
(残念ながらイーサンの正体については明らかにされず。たぶん博士が遺伝子操作か何かでイーサンに禁忌の人体実験をしたのだと思われる)

みんなの感想

ライターの感想

…扱っている内容は悪くないのです。ただ、「見せてくれない」だけです。
実験も「してる」というのは科白のみ。実験シーンは見せません。クローンについての是非も、もっぱら賛成派と反対派の意見がテレビで流れるという、その程度です。
そして何よりも問題なのは「イーサンって何者!?」なのかが明らかにされないまま。
…たぶん「遅くにしてできたリチャード&メアリー夫妻の子が、まだ少年なのに難病になっちゃった」「ヴィクター博士は2人を思いやり人体実験の施術。なにをしたのかは知らんが、イーサンはその結果、異様なスピードで成長する化け物のようになっちゃってて、理性も吹き飛んでて、暴れまくって」…。
このへんがホラー映画とうたわれている理由なんだろうけど「じゃあ、何の病気で、何されたの? 結果、どうなったの?」というのは、ぼかされたまま。
イーサンも「シルエットで表現」「なにか、猫背の奇形児っぽい」程度。
エリザベスに至っては「ちょっと黒目がち」「真珠っぽいのが眉間についてる」程度で、別に何もしません。ただイーサンに2階から落とされて殺されるだけ。
DVDのパッケージに書かれている煽り文句は不発に終わっています。残念。素材は悪くないのに。
  • あれるさんの感想

     説明不足過ぎて矛盾の多い作品だと思いました。
     ホラーの対象はクローン人間ではなく、おそらく癌末期のイーサン。何をどうされたのか不明ですが、身長120cm程度なのに大人より力強く素早いのはなぜでしょう。なぜ強く速いのかを描かないとみている方は納得できないです。クローン人間を作るよりも癌末期の子供を強化人間にしてしまう方がすごい技術に思えて作品のテーマが変わってみえてしまいました。
     そもとも癌末期であることと意思疎通ができない精神障害は別問題で、なぜ衝動的、暴力的なのかが描かれておらず、脚本的によくないと思いました。身体障害がある人は精神障害のあるなしとは無関係ですから誤解を与える可能性もあってよくないでしょう。そのへんもクローンとは別問題でしょう。
     肝心のクローンのエリザベスは特に普通で、周囲の異常性、猟奇性を際立たせる作風はよかったと思います。日本でも原発やらなんやらよりも、デモをやってるような輩の方がよほど異常で猟奇的に映ります。
     病院に侵入した男と最後に撃った男は同一人物の様ですが、彼の動機は描くべきではないかと思いました。何か思いつめている風ですがイマイチあの行為に至った理由が全く描かれていないのはどうなんでしょう。周囲で批判している人間の中には理解もできないようなとんでもない輩がいるっていう意味でいくのであればあれでもいいのかもしれないですが、唐突過ぎてうーん・・
     総じて、説明不足で怖さや、面白さより、疑問や不満の残る映画でした。

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