「クリムゾンピーク」のネタバレあらすじ結末

ホラー映画

クリムゾン・ピークの紹介:2015年のアメリカ映画。監督は『パンズ・ラビリンス』『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロ。幽霊屋敷をテーマとしたホラー映画であるが、ダークファンタジーを得意とするデル・トロらしく恐怖よりも寂寥感や神秘的な美しさを主眼とした物語となっている。一般的にはゴシックホラーと分類されるような題材だが、テーマ的にも超自然的な恐怖より、人間の愛憎劇が主体となっていて、デル・トロ自身はゴシック・ロマンであると主張している。舞台となるシャープ家の屋敷は本作のためすべて一から作られたセットで、その美術の素晴らしさも見所のひとつである。

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クリムゾンピークの主な出演者

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クリムゾンピークのネタバレあらすじ

【起】- クリムゾンピークのあらすじ1

20世紀初頭、ニューヨーク州バッファローに住むイーディス・カッシングは、10歳の頃に幽霊を見たことがありました。コレラで母を喪った彼女は、葬儀の夜に母親の幽霊の訪問を受けたのです。母の幽霊は彼女に「クリムゾン・ピークに気をつけなさい」と言い残し、消えました。
それから14年後、イーディスは女性ながら作家を目指すようになっていました。他の女性のように社交界に関心を示さない彼女の理解者は、父の主治医でもある幼馴染みのアラン・マクマイケルだけです。
そんなある日、イーディスの父である事業家カーターのもとに、トーマス・シャープ準男爵というイギリスの貴族の男がやって来ました。彼はイーディの小説を一瞥すると、その出来映えを褒めました。
トーマスは自分の開発したレンガ用粘土採掘の掘削機製造のための出資を求めて来たのですが、カーターは彼に実績がないという理由で断りました。トーマスはヨーロッパのあちこちでも同様に断られていたのです。
その夜、イーディスはパーティに出席するため出かける父の支度を手伝いながら、どうしてカーターに冷たい態度をとったのか訊ねます。カーターはトーマスのことが気に食わなかったのだと正直に語りました。イーディスは社交界に興味がなかったため、カーターは迎えに来たアランとともにパーティに出かけます。
家に残っていたイーディスですが、再び母親の幽霊が現れました。その幽霊はまたもや「クリムゾン・ピークに気をつけて」と告げました。
その直後、トーマスが家を訪れ、自分が主賓であるパーティに一緒にいてくれと頼みます。彼に惹かれはじめていたイーディスは一緒にパーティに行くことになりました。
パーティー会場には、トーマスの姉であるルシール・シャープという女性がいました。彼女はイーディスに素っ気ない態度をとりましたが、トーマスとイーディスが一緒にワルツを踊る時、ピアノの演奏をしてくれました。 この映画を無料で観る

【承】- クリムゾンピークのあらすじ2

それからイーディスは、シャープ姉弟と一緒に過ごすようになりました。トーマスは彼女に小説についてアドバイスをしてくれました。ルシールはイーディスと一緒に散歩している時、蝶の死骸を見て、こんなに美しいものでも死は避けられないのだと意味深な言葉をつぶやきます。ルシールは何故かイーディスを警戒しているようにも見えました。
一方、アランはイーディスに自分が幽霊の目撃談についての研究をしていることを語りました。さらに彼はトーマスに不信感を抱いてると語りました。
カーターもトーマスとルシールに不審を募らせて、私立探偵に彼らのことを調べさせていました。そして彼はルシールとトーマスを呼び、ある調査資料を見せます。彼は金を渡すから娘と別れて遠くに行けと二人に言いました。
トーマスはカーターに言われた通り、ルシールをきつい言葉で非難し、立ち去っていきます。
ところがその翌朝、カーターは何者かに殺害されてしまいました。
一方、イーディスはトーマスが残した置き手紙を読み、あの暴言がカーターの指示でやむを得ず言ったものだったことを知りました。イーディスは急いでトーマスの後を追い、彼への思いを告白します。二人はその場で結婚の約束をしました。
その直後、イーディスのもとに父の死が伝えられます。イーディスはトーマスに支えられるようにして父の葬儀に出席しました。アランはそんな彼女の姿に、不安を抱きます。
結婚したイーディスとトーマスは、イギリスにあるシャープ家の広大な土地に到着しました。その時、小さな犬がやってきてイーディスにじゃれつきます。人に慣れている犬ですが、近くに民家はなく迷い犬ではないようです。イーディスはその犬を飼いたいと言い、トーマスも了承しました。
トーマスは自分の屋敷にイーディスを招き入れます。そこは城のように古く大きな館でしたが、あちこちガタが来ていました。ホールの天井には大きな穴が空き、雨や雪が降り込んできます。そこにルシールがやってきました。イーディスは自分にも家の合鍵を作って欲しいと言いましたが、ルシールは屋敷にはあちこち壊れている場所があって危険なので、当分は必要ないと言いました。
イーディスの新しい暮らしが始まりましたが、そんな彼女の前に再び母親の幽霊が現れます。イーディスは広大で不気味な屋敷の中で、次第に不安を募らせていきました。

【転】- クリムゾンピークのあらすじ3

そんなある日、ルシールは自分たちの生い立ちについてイーディスに語ります。トーマスとルシールは部屋から出る事を許されず、幼い頃から二人だけで育ったのだそうです。母親だけがピアノを弾くため、町へ行っていたということでした。壁に掛かっている母親の肖像画は、白髪の厳格そうな女性でした。
屋敷には母親が読んでいたという大量の本があり、中には猥褻な隠し絵の描かれたものもありました。ルシールはイーディスが既に人妻だから気にならないだろうと言いましたが、イーディスはまだトーマスがカーターの喪に服していて、結ばれていないのだと説明しました。
屋敷の中で一人でいた時、イーディスはエレベーターに向かう人影に気づきます。トーマスはルシールを見間違えたのだろうと語り、エレベーターは地下に向かうためのものであることを説明しました。しかし地下は危険なので行かないようにとつけ加えます。
犬と遊んでいたイーディスは再び幽霊を目撃しました。
翌朝、目を覚ましたイーディスは、自分が吐血していることに気づきます。トーマスはすでにベッドを出て、庭で掘削機の開発に取り組んでいました。しかし機械の不調のためトーマスは軽い火傷を負ってしまいます。包帯を巻くイーディスに、トーマスはこれで自分がカーターに認められるだろうと言いました。
その夜、目を覚ましたイーディスは、幽霊に導かれるようにして地下に降り、そこで「エノラ」と書かれた鍵のかかったスーツケースを見つけます。
その頃ニューヨークでは、カーターの死に不審を抱いたアランが、彼が雇った探偵に接触を試みていました。
何度も幽霊を見るようになったイーディスは不安を募らせていきますが、トーマスは彼女にとりあわず、掘削機の開発に没頭しています。彼は雪が降ってここがクリムゾン・ピークにならないうちに機械を完成させたいと言いました。雪が粘土によって赤く染まるので、この地は「深紅の丘(クリムゾン・ピーク)」と呼ばれているのです。
動揺したイーディスを落ち着けるため、トーマスは郵便局に部品の受け取りに行くのに彼女を連れていきました。イーディスは郵便局で、父親の遺産相続のための書類とともに、イタリアからマダム・シャープに宛てられた手紙を受けとります。
用事を終えた二人ですが、吹雪になったため屋敷に帰れません。やむなく部屋をとり、一泊することになりました。トーマスは自分が家に縛られているという本音を漏らします。そして二人は初めて結ばれたのでした。 この映画を無料で観る

【結】- クリムゾンピークのあらすじ4

帰宅したイーディスに、ルシールは何故か言葉を荒げて罵ります。イーディスは動揺したルシールが放り出した鍵束の中に「エノラ」と書かれたものがあることに気づくと、ルシールの目を盗んでその鍵を抜き取りました。
地下に降りたイーディスは「エノラ」と書かれたケースを開けてみます。中にはトーマスが遺産目当てで何人もの女性と結婚し、彼女たちを次々と毒殺していたという証拠が隠されていました。その中には赤ん坊の写真までありました。
一方、ニューヨークでは、アランが私立探偵から調査結果の報告を受けていました。それはトーマスが重婚をしているというものでした。アランは急ぎロンドンに向かうことにします。
その夜、イーディスは幽霊に導かれてルシールの部屋を訪れます。そこではトーマスとルシールが裸で抱き合っていました。真実を知られたルシールはトーマスの制止を振り切って、開きなおるかのようにイーディスに襲いかかります。
毒のため弱っていたイーディスが追いつめられた時、屋敷にアランがやってきました。アランは調査結果をトーマスたちに突きつけました。それはトーマスとルシールが母親を殺したというものでした。彼らは幼い頃から姉弟で愛し合っていて、それを叱った母親を殺したのです。そして大人になってから再会した二人は、家を守るために次々と遺産目当ての結婚をしてはその相手を殺害していたのでした。あの写真の赤ん坊はルシールの子供でした。トーマスは誰とも性行為をしてなかったのです。しかし近親婚で生まれた赤ん坊は長く生きることができなかったのでした。
イーディスを連れて屋敷を出ようとしたアランですが、不意を突かれてルシールに刺されます。さらにルシールは止めを刺すようトーマスに指示しました、彼はわざと急所を外してアランの命を助けました。
ルシールはイーディスに遺産相続のサインをするよう迫ります。そしてルシールは自分がカーターを殺したのだと語りました。イーディスはサインをすると見せかけ、近づいたルシールの胸にペンを突き立てます。逃げ出したイーディスをトーマスが助け、地下にアランを隠していると伝えました。
イーディスを逃がしたトーマスは、ルシールを説得しようとして、何もかも捨てて僕たちみんなで新しい地で一からやり直そうと言います。しかしそこにイーディスも含まれているのだと気づいたルシールは逆上し、トーマスを刺殺してしまいました。
逃げたイーディスを追ってルシールも地下を訪れると、かつて母親を殺すのに使った鉈を取り出して襲いかかってきました。必死で逃げるイーディスに対し、ルシールはどちらかが死ぬまで止めないと言います。
しかしそんな彼女の背後に、幽霊となったトーマスが現れます。彼に気を取られた隙に、イーディスはショベルでルシールを撲殺しました。
イーディスは負傷したアランを支えて屋敷を後にしました。アランの手配した迎えがやってきて、二人は無事に助けられます。屋敷の中では、幽霊となったルシールがピアノをひいていました。
悪夢から解き放たれたイーディスは、幽霊も自分たち生きた人間も、同じように色々なものに縛られているのだと思うのでした。
そしてイーディスの書いた『クリムゾン・ピーク』という本の表紙が閉じて、物語は終わるのでした。

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みんなの感想

ライターの感想

本作は一応お化け屋敷ホラーということになっていますが、ホラー成分は実のところあまりありません。ぶっちゃけ出てくる幽霊たちも、特に脅威というわけでもなく、いわゆるところの「本当に怖いのは人間」パターンの映画です。
とはいえ、出てくる幽霊の描写は異形の存在の描き方に定評のあるデル・トロ監督らしく、実に不気味かつ神秘的で、それほど出番が多くないにも関わらず非常に印象的です。
それよりもなによりも、本作の最大のみどころはシャープ邸の館そのものでしょう。壮麗で重厚で、そして朽ちかけている寂寥感に満たされていて、その存在感はベスト・オブ・幽霊屋敷といっても過言ではありません。雪が降ると赤く染まった地に囲まれ、「深紅の丘」となる舞台の美しさを堪能するだけでこの映画を観る価値があるのではないでしょうか。

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