「コワイ女」のネタバレあらすじ結末

コワイ女の紹介:”コワイ女”をテーマにした2006年公開のオムニバス・ホラー映画。ある日突然憤怒の形相の女に追われるOLの恐怖を描いた雨宮慶太監督の「カタカタ」、ズダ袋を被った美脚の女性”鋼”との交際を強要される町工場の作業員の苦悩を描いた鈴木卓爾監督の「鋼-はがね-」、若く美しい母親と幼い息子の偏愛を描いた清水崇監督監修/豊島圭介監督の「うけつぐもの」。音楽は「呪怨」シリーズのゲイリー芦屋、エンディングテーマは森大輔「ふれられない場所」。

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予告動画

コワイ女の主な出演者

■「カタカタ」 吉沢加奈子(中越典子)、田崎晃(豊原功補)、カタカタ(小林裕子)、少女(鈴木理子)、少女の母(森奈みはる)、中年の主婦(奥山弥生) ■「鋼-はがね-」 関口幹夫(柄本佑)、高橋鋼(菜葉菜)、高橋鉄(香川照之) ■「うけつぐもの」 菱川冴子(目黒真希)、その息子道男(須賀健太)、梶望(松岡俊介)、菱川敏江(左時枝)、若き敏江(高橋睦美)、菱川正彦(内田流果)、幼い冴子・北村歩美(2役/猪鼻真依)、北村功一(河井護)

コワイ女のネタバレあらすじ

【起】- コワイ女のあらすじ1

■「カタカタ」
原案/監督/脚本/雨宮慶太、特殊メイク/中田彰輝 中村しのぶ
出演/吉沢加奈子(中越典子)、田崎晃(豊原功補)、カタカタ(小林裕子)、少女(鈴木理子)、少女の母(森奈みはる)、中年の主婦(奥山弥生)

ある晩、OLの吉沢加奈子は、バツイチの婚約者田崎晃にマンションの下まで車で送ってもらい、シルバーのイヤリングをプレゼントされます。彼は、携帯が鳴っても無視して今になって元妻が会いたいとしつこくてとこぼしますが、彼女は一度きちんと会って私の事も話してと言い彼も納得して分れます。その時、道路脇にあった枯れた花の花瓶が倒れますが、2人は気づきませんでした。
コンビニで買い物をして戻った加奈子は、その花瓶につまづき、カタカタと言う音を聞きマンションを見上げると、彼女がもらったのと同じイヤリングが落ちてきますが、古びて汚れています。その瞬間、彼女は衝撃に見舞われ倒れます。

彼女はその歩道上で目を覚ましますが、ひどい頭痛がして出血しており、傍には少女がいて彼女が話しかけると、再びカタカタと言う音がして、少女は怯えて姿を消します。
彼女は部屋に帰って同僚のミユキに電話をかけ、自分で傷の手当てをしながらもう大丈夫、来月の結婚式には来てね!と話していました。が、切った途端「お風呂湧いてるよ」と不気味が声がして、田崎から電話が入ります。彼は元妻に包丁で刺された、すぐそっちに向かうから動くんじゃない!と切迫した声で話していましたが途中で切れ、かけ直しても繋がりません。
見ると浴室からは湯気が立ちこめていて、彼女は怯えながら全開になっていた湯栓を閉めますが、部屋には真っ赤なコートを着て悪鬼の形相をした女が包丁を持って立っていて、動くたびカタカタと言う音が響きます。彼女は玄関から逃げようとしますがカギが開かず、女に花瓶を投げつけます。女は一旦は倒れ血を流しますがすぐ起き上がり、悲鳴を上げて逃げ出した彼女をカタカタと言う音が追ってきます。
路上に出た助けを呼びますが誰もおらず、交番に駆け込み立てこもります。が、交番にも誰もおらず、田崎の携帯も留守電になっています。が、ミユキにかけると、田崎も彼女を探しマンションに行ったが加奈子がいないと連絡があったと言われ、途中で切れてしまいます。
自宅に電話をすると田崎が出て「加奈子か?!」と言われ、ホッとして今交番にいると言いますが、声は同じセリフを繰り返すうち不気味な声に変わり、怯えて携帯を壊します。すると再びカタカタと言う音と共に赤い女が天井に現れ、不気味な声で「加奈子か?」と言い迫ります。
彼女は助けを呼びながら町中を走りますが、人も車も通らず、バン!と音がして見に行くと、数人が額を突き合わせるように立っていて声を掛けますが無反応です。その中央には血塗れの誰かが倒れているのが見え、後ずさった瞬間、先ほどの少女に手を握られます。彼女は必死でここはどこなの?あなたはどこから来たの?!とすがりますが、少女は黙って歩道に置かれた枯れた花を指差します。
彼女は、その場所は彼女のマンションの真下の通勤路にあり、いつも花とおもちゃなどの供えられ子供が落ちたという噂があり、真上の外廊下の柵からボサボサの髪の女が覗いていた事を思い出します。
すると再びカタカタと音がして赤いコートの女が現れますが、彼女はマンションの入口の立つ少女を見て、その階段を駆け上がります。

何階か駆け上がったところに開いた扉があり、見ると何人もの喪服の女性がうなだれて立っていましたが、やはり反応がありません。
彼女は階段に戻ろうとしますが、そこには首に縄の跡がある喪服の女が立ち塞がって中を指差し、階段には赤い女が迫っていました。彼女は絶叫して外廊下に向かいますが、突き当りの部屋のドアが開き少女が立っていました。女が間近に迫る中、加奈子はその部屋に逃げ込み、カギを掛けます。
部屋の中は薄い布と明るい光で満たされていましたが、奥の部屋には赤い紐が張り巡らされ、所々におもちゃが括られていました。その一番奥には壁中にあの少女と母親らしき写真が貼られ、揺りかごには少女の写真が顔に貼られた人形が寝かされていました。母親の顔は全て削られ判りません。気づくと女が部屋の入口に立ち彼女を睨んでいます。女は悪鬼の形相で、カタカタと音をさせながらぎこちなく動き、首が延び、尖った長い爪で彼女に迫りますが、あわやということろで後ろの窓から飛び降ります。 この映画を無料で観る

【承】- コワイ女のあらすじ2

彼女は病院のベッドで目覚めますが重傷で、後にあの歩道上で飛び降り自殺の巻き添えとなったと知ります。その上、自殺者の身体の一部が彼女の身体と癒着し、引き剥がす手術が何度も行われ、自殺者は身元不明のままだそうです。また、田崎の元妻からの知らせは彼女自身の再婚が決まった事で、あの赤い女の凄まじい憎悪の原因も謎のままでした。
退院後、彼女はあのイヤリングをして歩道に花を供えて手を合わせ、母親が覗いていた外廊下に行きます。柵は、母親の手の跡がつき、同じようにして下を覗いた彼女は、憐れさと無関心だったことへの申し訳なさから涙をこぼします。
その時、すぐ前の部屋からおばさんが出てきて、彼女にぎょっとして子供が落ちて母親が覗いてた話をします。が、母親は1、2年前、実家で首を吊り後を追ったと言うのです。彼女は飛び降りじゃないんですか?!と聞きますが、おばさんはやめて!ちょっと前にも飛び降りがあったばっかりなんだから!と言いながら去って行きます。
愕然とする加奈子の後ろに少女が母親と現れます。母親の首には縄の跡があり、少女は逃げてー!と叫び、やがて苦しみながら消えていきます。
その途端、彼女は無数の赤い女の手に捕まれ柵に背中を押し当てられます。周囲は一瞬で夜になり、歩道をあの夜の加奈子が歩いています。女の手が撫でたイヤリングは腐食し、歩道に落ちて行きました。それを拾った歩道の加奈子が上を見上げた瞬間、加奈子がなんなのよォ!と叫ぶと、赤い女は顔を醜く歪ませ「おまえだよ」と言って彼女を突き落とします。彼女は一直線に落下し、歩道の加奈子にぶつかります。

【転】- コワイ女のあらすじ3

■「鋼-はがね-」
原案/脚本/山本直輝、監督/脚本/鈴木卓爾、出演/関口幹夫(柄本佑)、高橋鋼(菜葉菜)、高橋鉄(香川照之)

田舎の自動車整備工場に勤める19歳の関口幹夫は、ある晩、上半身にズダ袋を被った妙なモノが金網を蹴っているのを目撃、それは彼に体当たりをして逃げ去りますが、その後高圧鉄塔の金網に何度も体当たりをしていました。
翌日の終業時、彼はいつも仏頂面な社長高橋鉄にいきなりビールを勧められて労われ、明日、妹とデートしてくれと頼まれます。彼はデートには客の高級車で行き、朝もその車で迎えに来てくれと言い、自宅の場所を書いたメモを渡します。写真を見ると妹は可愛いく、高橋は僕でいいんですかという彼に微笑み、自転車で帰って行きました。アパートに帰った彼は、工場裏で咲いていた水仙を花瓶に活け、コンタクトを入れ、写真を見てニヤつきます。

高橋の自宅はバラックのような古く汚い木造家屋で、呼んでも返事が無いため入って行くと、中は万年床で散らかり放題でした。台所では高橋が床に直接建ててある井戸のポンプを懸命に押している最中で、ポンプの先はズダ袋に足が生えたようなモノに繋がれ、どうやらそれが大量の水を飲んでいるようでした。
高橋は、そのズダ袋が一心不乱に足踏みミシンを踏む姿を見ながら「女の子だからミシンが好きなんだ」と言い、母親は鋼(はがね)を生んですぐ亡くなったから男手ひとつで苦労して育てたとこぼし、そのズダ袋=鋼にそろそろ支度をしなさいと声を掛けます。
外で待つ間も高橋はどうして女ってのは支度にこうも時間がかかるかねぇとこぼし、ズダ袋はそのままでミニスカートに真っ赤なハイヒールでおめかしして現れた彼女を助手席に座らせます。関口は、おずおずと写真を出し小声で抗議しますが、「そうだよ、(その写真が)鋼だよ。関口、俺ぁ、おめえを信用してるからな、鋼に何かあったらぶっ殺すからな!」と脅されます。

走行中、彼はズダ袋はともかくその足は長く美しく妙なエロさもあると気づきますが、ミニスカートの内股からは大きなバッタが出てきてぎょっとします。
やがて彼は駐車場に車を止め悩みますが、車はものすごい音がして揺れ始め、やむなく助手席の扉を開けます。鋼が転がり出て逃げますが、坂の上の自転車の列に突っ込み、転がり落ちます。彼は慌てて「大丈夫ですか?!」と駆け寄り、擦り傷で出血している足にハンカチを当てようとしますが、鋼はすぐに起き上がり、怒ったように歩き出します。
彼はしばらくその後ろをついて歩き、ベンチで休む彼女に、なぜ袋を被っているのかと聞きます。彼女は怒って駆け出しますが、楽しんでいるかのように時おりスキップもして、土手沿いを逃げ続けますが間もなく川に落ち、流されます。彼はぷかぷかと流れていく彼女を木の枝で引き寄せようとしますが誤って川に落ち、その側で彼女は浮きながら足を開閉し、笛のような音を立て、笑っているようでした。
関口はやむなく彼女を自分のアパートに連れ帰り、「良ければ使ってください」とゴミ袋と自分の下着を差し出し風邪ひいちゃいますよと言いますが、彼女はそれを蹴散らして、いきなり彼の顔を足で踏み腰を押し当て壁に押しつけます。思わず突き飛ばすと彼女はベッドに倒れ、その足先に彼の鼻血を付けて窓に「もっと」と書きます。たまらなくなった彼は濡れた足先から内股へと唇を這わせ、彼女の股間に顔を埋めます。足は満足そうに彼に絡み、彼はズダ袋の紐をはずしていいかと聞きます。
が、彼が紐を解いた途端、袋の中からは血塗れの肉のようなモノがこぼれ落ち、その瞬間、鋼は彼を一蹴りし、奇声をあげ暴れ始めます。彼が部屋の隅で震えている間、彼女は部屋中を破壊し、体当たりで扉を壊し外に逃げ去ります。
その頃、家で大きな穴を掘っていた高橋は、木の下に鋼が座っているのに気づき、関口に電話を入れます。「関口、今日はありがとう」鋼は君がすごく気に入ったようで、君にお兄さんてよばれる日が来てもいいなぁと思っています…これからもよろしく頼みます・・・関口はその電話を取らず、留守電で聞いていました。
その夜、高橋は鋼と風呂に入り、その身体をブラシで洗いながら、汚いと関口に嫌われると笑っていましたが、排水溝には血のようなモノが大量に流れ込んでいきます。鋼は笛のような音を立てなにやら楽しげですが、高橋は突然止めろと言ってんだろ!と怒り、その頭を木製のブラシで何度も殴打し「このバケモンが」と呟きます。

翌日、関口は車を工場に返し「ごめんなさい」と書き置きを残して休み、近所の掲示板の悪質サラ金の広告の顔が鋼の写真の顔だと気づきます。が、その時、どこからともなく吹矢の針が飛んできます。見ると木陰に鋼がいて、ズダ袋の穴に咥えた吹矢で攻撃していました。
彼は廃品置き場に逃げ込みますが、気付くと鋼が間近にいて吹矢が刺さり、キレた彼は彼女を鉄パイプで殴打し、押え込んで殴ります。が、彼女はズダ袋から鋭い刃先を何本も突き出して応戦し、腕を深く切り裂かれて呆然とする彼の前でふふっと笑い、再び足に血を付け「もっと」と書き、誘うように横たわります。
彼は、呆然と立ちすくみ「もう、勘弁してくれよ」と言って去ろうとしますが、去り際、でかい石を持ち上げズダ袋に落とし、奇声を上げて暴れる鋼をさらに鉄パイプで殴り続けます。
彼が家に戻り手を洗っているところに高橋が来ますが、バレバレの居留守を使ううち、おまえが頼りなんだよ!また明日から一緒に働こうなと言い、帰って行きます。

夜遅く、彼はスポーツバッグ一つで家を出ますが、入口には水仙の花と、彼の壊れたメガネが並べて置いてあり、見ると裸足で血塗れの鋼がよろよろと立ち去るところでした。彼は思わず走り寄り支えますが、そのまま高いコンクリート塀から突き落とします。
彼は雨の中を必死で逃げますが、鋼は彼の行く先々に現れ、駆け寄ってきます。やがて彼は大きな倉庫に駆け込み扉を閉めますが、鋼は初めて片腕を出して倉庫の扉を開け、地べたに臥せてごめんなさい、死にたくないと呟く彼にその手を差し伸べます。
2人は向き合って立ち、すすり泣く鋼を関口は「泣いてるの?ごめんね」と抱き寄せ、暫し静かに抱き合います。
やがて鋼がもう片方の腕も出し、ズダ袋を自ら破き、彼に中を見せます。彼は魅入られたようにその中に顔を入れて行きますが、間もなく痛い!痛い!と暴れ出し鋼を突き飛ばします。彼の顔は無数の切り傷と粘液にまみれていましたが、倒れた鋼はふふふっと笑い、足を開いて彼に摺り寄り、自らズダ袋の紐を解き、袋をたくしあげて行きます。彼は泣き笑いでそれをじっと見つめ、やがて袋の中に入って行きます。
彼は袋の中でもぞもぞと動いていましたが、やがて湿った叫び声がして、彼の傷と粘液にまみれた腕だけが出て、その手を鋼の手がしっかりと握りしめ、袋の厚みが1人分へこみます。

町中を軽トラで探しまわっていた高橋が2人を見つけた時には、鋼の股間に関口の足が呑み込まれていくところでした。高橋は、諦めたような表情でそれをじっと見つめていました。
その後、高橋はドラム缶で廃材と一緒に関口の靴や荷物を燃やしますが、その傍で関口の壊れたメガネを見てすすり泣いていた鋼は、突然立ち上がり、関口のメガネを踏み壊し歩いて行きます。
やがて工場には「従業員募集 若くて”元気”のある方 学歴不問、高級優遇」の広告が貼られ、兄が一人鍋をしているそばで、鋼は一心にミシンを踏み、時折新しいスカートをはいて庭で無邪気にはしゃいでいる姿がありました。

【結】- コワイ女のあらすじ4

■「うけつぐもの」
原案/監修/清水崇、原案/監督/脚本/豊島圭介、出演/菱川冴子(目黒真希)、その息子道男(須賀健太)、梶望(松岡俊介)、菱川敏江(左時枝)、若き敏江(高橋睦美)、菱川正彦(内田流果)、幼い冴子・北村歩美(2役/猪鼻真依)、北村功一(河井護)

若く美しい母親菱川冴子と小学生の息子道夫は、離婚により東京から田舎の実家に戻ります。実家では老いて病床に伏す母親敏江が冴子を責め東京に帰れと怒りますが、彼女はその地で職を探し、母の面倒を見るつもりです。実家は大きな田舎家で暗く、石造りの2階建ての蔵があります。
夜、トイレに起きた道夫は、庭に影の薄い少年が立っているのを見て怯え、それが鴨居に飾ってある遺影の1人だと知ります。その時冴子が出てきて、それは正彦と言う自分の兄で、7つの時に行方不明になり今もどこかで生きてるかもと話します。道男はさっき庭で会ったと言いますが、そんなことお婆ちゃんには言うなと聞き流され、2人は一つ布団で眠りにつきます。
ほどなくして冴子が蔵の前で佇んでいると、ヘルパーになった幼馴染梶が訪ねてきます。
また、締め切った暗い部屋で床に就いていた敏江は、部屋を覗きに来た道男を見て喜び、手招きして飴をやりますが、道男は怯え、飾ってあった美しく若い女性の写真が誰か聞き、自分だと言う敏江に「お母さんもお婆ちゃんみたいになっちゃうの?」と言い逃げて行きます。入れ違いに梶が来ますが、敏江は憎々しげな顔で「同じことが起こる」と呟いていました。
その頃、冴子は蔵の鎖付きの錠前が外れているのに気づき、道男を探しに入って行きます。彼女は物音がして2階に上がり古い包みに気づきます。それは「〆」と書いた紙で封印された桐の箱に入った一幅の掛け軸で、彼女は掛け軸を広げ呆然と見つめています。同じ頃、正彦の遺影がガタガタと揺れ、落ちているのに気づいたのは道男でした。
翌朝、冴子の様子が変わった事にいち早く気付いたのは道男でした。彼女は吸った事のない煙草を吸い、茫洋とネギを切っていて、道男に気づくと普通にふるまいます。また、寝床で朝食を摂る敏江に、兄がいなくなった日の事を思い出した、夜中、敏江は蔵にいて兄が入って行った、「お母さんもあれ、見たんでしょう?」と言います。敏江は2人が来る前にも確かめた蔵の錠前を確認しますが固く閉まったままで、その様子を家の中から無表情に見つめる冴子に気づき、ぞっとします。
また、深夜、梶と一緒に酔って帰った冴子は、寝ずに待っていた道男に今夜から遺影のある居間で寝るよう言って部屋にこもり、夜更けにトイレに起きた道男が呼んでも返事はなく襖も開きません。その時、庭を茫洋と歩く冴子を見た道男は、その後を追って蔵に入って行きます。彼女は蔵の2階で、蝋燭を灯し、壁に向かって子守歌を歌っていて、道男に気づいても振り返らず、鏡越しに手招きをしていました。

翌朝の朝食の際、学校の様子を聞かれた道男は、ヨウジ君にうちは精神病の家だと言われた、お母さんもお婆ちゃんも精神病なの?と聞きますが、冴子はひどい子ねぇと笑って聞き流します。が、昨夜蔵に行ったかと聞かれると語気を荒げて否定し、どうして嘘つくの?!と言われると一転して優しい顔で頬を撫でます。その後、ランドセルのまま停留所にいた道男を梶が見つけ、首の痣に気づいて聞くと、お母さんがやったと言います。
一方、敏江は冴子の元夫に電話をして、このままでは大変なことになるからすぐ道男を引き取るよう訴えますが、途中で冴子に受話器を奪われ、「道男は渡さないからね」と言われます。
梶は、道男を冴子に引き渡し首の痣の事を話しますが、道男は自分でやったと言い出し、梶に謝らされ、彼は何も言えずに帰って行きます。
その後、道男は冴子に、今日は一緒に寝てくれる?と聞きますが、突然蔵に引っ張って行かれて閉じ込められてしまいます。
しばらく泣いていた道男は、物音がして2階に上がり掛け軸の入っていた箱を開けます。そこには正彦の失踪事件の切り抜きが何枚も入っていました。その時、道男の後ろに正彦が現れますが、振り向くと消え、蔵の荷物がガタガタと揺れ、大きな長持の釘がひとりでに抜け、蓋が飛びます。
道男が覗き込むと、中から手が伸び上半身を長持に引き込まれもがきますが、やがて一つの頭蓋骨を手に身を起こします。彼はその瞬間、幼い正彦や、死んだ正彦を抱え子守歌を歌いながら長持に隠す若き日の敏江や、老婆となった敏江が手招きする幻を見て絶叫します。
一方、家では、道男が掛け軸の箱を開けた瞬間から冴子が苦しみだし、床の間に掛けてあった掛け軸を掴み這いずっていました。彼女は燃え盛る囲炉裏に掛け軸を投げ込みますが、同時に頭が割れるような怪音が響き絶叫します。

夜になり、蔵の扉を開けたのは敏江でした。道男は一瞬出るのを嫌がりますが、早く逃げるんだよ!そうしないとお母さんに、お母さんに…敏江が言い終らぬうち、道男は蔵を飛び出し家に走り出します。「お母さんに殺される…」一人残された敏江は呆然とそう呟いていました。
道男は何度もお母さん!と叫びながら冴子を探すうち、床の間に戻っていた掛け軸に気づきます。それは浴衣の女が髪をまとめて胸元に垂らし、死んだ子を抱いている後姿で、彼が見た若き日の敏江と正彦の最後の姿そのものでした。
そこに、髪を振り乱し草色のワンピースを来た冴子が現れ、「お母さんね、お婆ちゃんの気持ち、解ったの。お婆ちゃん、正彦ちゃんとずっといっしょにいたかったのね」と言い、「道男。おいで」と手招きをします。
彼は家中を逃げ回り、冴子は何度も彼の名を呼び、酔ったようにふらつきながら追い続けます。やがて彼は納戸で見つかりますが、冴子は彼を見て、元の母の顔に戻って「ごめんね」と言い涙を流し両手を広げます。道男はゆっくりと歩み寄り2人は固く抱き合います。

翌日、やってきた梶は、完全にボケた敏江が縁側で飴玉を舐めているのに気づき戸惑います。敏江はゆっくりと蔵を見つめ、微かな子守歌に耳を欹てます。
蔵の中では冴子が、死んだ道男を膝に抱き、揺すりながら子守歌を歌っていました。その正面に掛かっている掛け軸の女もまた、長い黒髪を垂らした冴子の後ろ姿に変わっていました。

みんなの感想

ライターの感想

「カタカタ」はスピード感と赤い女、「鋼」はズダ袋に足が生えただけの女=鋼の可憐で無邪気ながら獰猛な肉食と言うキャラのえもいわれぬエロスと不条理感、「うけつぐもの」は陰に籠った日本独特の母親の執着と、短編ながらも珠玉の名作揃いの作品集です。
中でも鋼は一度見たら忘れられない強烈キャラで、超がつくほどのドSでドM、不気味で不死身、可憐で無邪気、獰猛で肉食。そしてなぜか男たちはその美脚の奥の奥、いわゆる秘所に当たる何やら怪しげな袋の中にクビを突っ込みたくなる…らしいw
鋼役の菜葉菜は「YUMENO」「どんづまり便器」(ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2012ベストアクトレス賞受賞)の個性派女優、その兄鉄を香川照之、その彼氏(ターゲットか)を柄本佑と言えば面白くないはずがない。美脚のみでの喜怒哀楽&エロスはイチオシです。
「牙狼」など特撮アクション作品で知られる雨宮慶太監督は「カタカタ」でもそのノウハウは最大限に生かされていて、”カタカタ”役小林裕子の暗黒舞踏的な動き、夢に出てきそうな恐ろしい憤怒面、中越典子の全力スクリーミング、死体に群がる人々、喪服の女たちなど見どころ満載です。
「呪怨」シリーズの清水崇監督、「新耳袋」の豊島圭介監督による「うけつぐもの」は、じめっとした日本独特の空気感、男子に向ける母親のある種異常な執着を描いていますが、可能ならばグラフィック調整などして細部もご覧いただきたい作品です。
ちなみにカタカタのラストの台詞「おまえだよ」説が有力ですが、私は長い事「オバケだよ」だと思ってました。多分作為的だと思うんですが、有力説で書かせていただきました。

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