「トークトゥザデッド」のネタバレあらすじ結末

トーク・トゥ・ザ・デッドの紹介:幼い弟を亡くしたことを後悔していた薄幸な姉が”死者と話せるアプリ”によって落ちる奈落とは…という、”ネクスト・ホラー・プロジェクト”として「カルト」(白石晃士監督)「高速ばぁば」(内藤瑛亮監督)と合わせて2003年に公開された、怖く切ないホラー映画です。プロデューサー・原案・脚本は「呪怨」シリーズの一瀬隆重。監督・脚本は「予言」「おろち」の鶴田法男。共同脚本は「さとるだよ」の佐東みどり。特殊メイクは「不安の種」の百武朋。

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予告動画

トークトゥザデッドの主な出演者

川久保百合(小松彩夏)、亮(加藤和樹)、百合の弟聡(酒井天満)、百合の母親(毬谷友子)、マユ(桜井ユキ)、笹本洋子(大塚千弘)、本間(須賀貴匡)、鴨下(嶋田久作)など。

トークトゥザデッドのネタバレあらすじ

【起】- トークトゥザデッドのあらすじ1

デリヘル嬢の百合は、客待ちの時、誕生日に弟の聡が訪ねてくる悪夢で目覚めます。彼女は先月、幼い弟聡を亡くし、落ち込んだまま仕事に向かいますが客に絡まれ、店長兼運転手兼用心棒の亮に助けられます。
彼女は会社勤めのOLでしたが、スナックを営む母親と父親の違う6歳の弟聡と暮らすうち、母親が聡と多額の借金を残し男と逃げ、借金返済と生活のためデリヘル嬢となり、客の無理な要求に応える生活を送っていました。
が、ある日、聡の不調を知りながらもやむなく勤めに出て帰ると、聡は水が出しっぱなしになった風呂場で血を吐いて亡くなっていたのです。弟は健気にも吐いた血を洗い流そうとして風呂場に行ったと思われ、医者からも発見が早ければ助かったのではと言われ、自責の念に苛まされる毎日を送っていました。

新人のマユは、その話を亮から聞き涙を流します。彼女は赤ん坊の頃両親に捨てられ、祖父母に引き取られましたが祖父はすぐ亡くなり、優しかった祖母も4年前に他界していました。また頭が悪くドン臭いため同僚の美優たちからいびられていたところを百合に救われ、彼女を慕っていました。
マユは、遊園地ではしゃぐ聡の動画を見て微笑む百合に、自分は”死者と話せるアプリ”を使って死んだ祖母と毎日話して元気づけられている、百合の役に立ちたいと言い、そのアプリを薦めます。当初半信半疑だった百合は、弟の悪夢に苛まされるうち、弟に謝りたいという気持ちがつのり、マユにアプリの事を訊ねます。

マユから携帯メールで送られてきたURLにアクセスすると、「ようこそ。あなたは今から亡くなった大切な友人や家族と通話ができます」と言う簡単なトップ画面が出て、ダウンロードが終わると、亡くなった人の氏名と死亡年月日と間柄を入れるフォーム画面となりますが画面は時々乱れています。
彼女が「川久保聡 20120508 弟」と入力し、「この方に電話をかけることができます。ただし、向こうからあなたに電話をかけることは出来ません」と言う但し書きの下の「通話する」のボタンを押すと、激しいノイズに混ざって「お…ねえ…ちゃん」という途切れ途切れの聡の声が聞こえましたが、彼女は思わず切ってしまいます。

一方、”週刊未来”の編集者笹本洋子はアングラ・アプリの取材の中で、死んだ人間と話しができると言う”死者と話せるアプリ”を熱心に探していました。けれど、情報は曖昧な上、噂ばかりで、もともと乗り気ではなかった編集長はイラつき、彼女に気があるカメラマン本間優一は、ガセネタの反対でアプリの使用者が死んでいるから情報が出ないんじゃないかと言い出します。 この映画を無料で観る

【承】- トークトゥザデッドのあらすじ2

ある晩、仕事が終わって車に戻った百合は、マユが亮に抱きついて彼に助けてもらった、すごくかっこよかった!とはしゃいでいるのを見て、見送りを断ります。
彼女は自宅がある団地の前の小さな公園で、アプリで聡に電話をして、もうすぐ誕生日だけどプレゼントは何がいい?と訊ねます。彼女はその答えを生前の聰から聞いていましたが、アプリからは前回と同じ、途切れ途切れに呼ぶ声しか聞こえませんでした。
彼女はマユを呼び出しアプリの真偽を確かめますが、彼女は祖母と何度も話すうち、だんだん話せるようになった、祖母しか知らないことも知っていたと言い張り、でも相手が会いたいと言っても絶対返事しちゃダメ、会っちゃいけないと念を押します。
また、今までどの職場でも怒られてばかりだったのに、誰かから頼られたのは初めてだと嬉しそうでしたが、一方で彼女は美優に騙され金をたかられていたのです。
その夜、百合は再び電話をし、聡にプレゼントには恐竜図鑑が欲しいと言われます。それは姉弟しか知らないことで、百合は聡と確信し泣きながら謝りますが、聡は「おうちに帰りたい」「おねえちゃんと会いたい」と言い出し、百合は辛そうに電話を切ります。その後、テーブルで寝ている百合の目の前のテレビに、聡のような人影が歩み寄る映像が映って消えます。

楽しそうに電話で話す百合を見た亮は、マユをランチに誘って真相を聞き出そうとします。が、自分に気があると勘違いした彼女は、彼が若い頃事業で失敗した話などを懸命に理解しようとするうち百合の事を聞かれて唖然とし、揚句に美優には利用されてるだけだと諭され、大泣きで事務所に戻り、戻った美優に掴みかかって大ゲンカになり、事務所を飛び出します。彼女は河の土手で、泣きながら祖母に電話をかけます。

その頃、百合の家には弟の訃報を聞いても来なかった母親が押し入り、家探しをしていました。母親は家中荒らした挙句彼女を暴行、馬乗りになり、親にもらった身体で稼いだ金なんだから200万よこせ!と迫り、頑なに拒否する彼女を罵倒し去って行きます。
そのまま布団で気を失っていた百合は、マユからの電話で気づきます。マユは「今までありがとうございました。亮さんとお幸せに。今からばあちゃんに会うんです」と言い、電話は切れてしまいます。
その夜、亮からの電話でマユの訃報を聞いた百合は、「おばあちゃんに会うってホントだったんだ」と呟きます。

【転】- トークトゥザデッドのあらすじ3

一方、洋子には、鴨下と名乗る男からそのアプリをダウンロードできるサイトを知っていると言う電話があります。
鴨下は、ある友人が職も家族も無くした俺を電話で励ましてくれた、けど、もう疲れた、去年ガンで死んだその友人に迎えに来てもらうことにした、と力無く話し、俺の最期を取材に来ればアプリのURLを教えると言って電話を切り、都内のホテルの部屋番号をメールしてきたのです。
急ぎ駆けつけた洋子がホテルのロビーに着いた時、鴨下からホテルの部屋らしき場所に黒い影のような男が立っている動画が送られてきます。従業員に開錠してもらい部屋に入った彼女は、無惨に歪んだ顔で死んでいる鴨下を発見し、叫び声を上げます。

その晩、亮が百合を案じて部屋を訪ねてきます。彼はマユは突然死だったと言い、2人で隠し事をしてただろうと聞かれたため、彼女はアプリの事を打ち明け、マユはおばあちゃんと会ったから死んだ、自分も毎日聡と話していると訴えますが、彼はインチキだと言うばかりで信じません。
百合は、マユはあなたが好きだった、あなたはそれにも気づかないし、私のことも解ってない!と怒鳴って扉を閉ざし、メールで、もし私が死んだら電話してとアプリのURLを送ります。
その後、百合は聡に電話をして、明日誕生日だね、おめでとうと明るく言いますが、誕生日には帰っちゃだめ?おねえちゃんに会いたい…そう繰り返す聡にかける言葉が見つかりません。

家に戻った亮は、アプリをダウンロードしたものの操作はせず、パソコンで改めて”死者と話せるアプリ”を検索し、都市伝説のサイトに転載された洋子の記事に目を止めます。
彼女の記事は、そのアプリは使用後に高額請求が来る詐欺アプリだからけしてダウンロードしないようにと注意を促す内容でしたが、別の投稿者からは、あの記事はアプリに殺されるのを防ぐ意図だ、死者と会ったら死ぬしかないと書かれていました。
彼は、慌てて百合に電話をしますが、「私は今、とっても幸せだよ。これから聡が帰ってくるの」と言って切られてしまいます。
彼女は誕生日のケーキとごちそうを用意して聡に電話をし、窓辺から下の公園を歩く聡の姿を見て微笑み、ろうそくに火を灯します。ほどなくして玄関でノックの音がして、彼女は「聡…」と呟いてドアを開けます。
亮は必死で自転車をこぎ、百合の家に向かいましたが、百合は壁にもたれて息絶えていました。

洋子は、事故死した同僚の小島健彦とアプリで電話をしています。彼女が泣きながらあなたがどんなに大切だったか失って初めてわかった、もっと時間があったら素直になれたのにと言うと、健彦は何度も彼女に謝ります。が、事故の原因を知った彼女は言葉を失います。その晩、偶然出会った本間と飲むうち、洋子と寝たと言われ写真を見せられたと言い、それでヤケ酒を煽り、酒酔い運転による事故死を遂げたと知ったからでした。

一方、部屋に戻った亮は、生前の百合が最期に送ったメールに気づきます。後悔はしてない。今までありがとうと言うそのメールには、誕生日ケーキの前に座る影のような聡の動画が添付されていました。彼がアプリに百合の名前を入れ電話をかけると、ノイズに混じった彼女の声は「お願い…」と呟き、何かを亮に託します。
翌日、彼が向かったのは、百合の母親が営む場末のスナックでした。彼は、退屈そうに煙草を吹かしていた母親に、百合さんから200万円用意できたからこのアプリで連絡をするようにと言われたと話し、アプリの入った携帯を渡し、さらに、生きていたいですか?生きてて楽しいですか?と聞き、怒鳴られ追い出されます。

洋子は本間を喫茶店に呼び出し、写真を知らない間に撮って健彦に見せたでしょう?!と責めますが、洋子の知る由もない事でいきなり責められ面食らった彼は、(俺の気持ちは)わかってるだろう?と開き直り、私が悪い!私を殴ってよ!と泣きながら迫る彼女を置いて店を出て行ってしまいます。一人残された洋子は泣きながら健彦に電話をかけます。

【結】- トークトゥザデッドのあらすじ4

その夜、最後の客を見送った百合の母親は、男に電話で200万の事を話しこの店を取られないで済むと笑います。次に亮から受け取った携帯のアプリで百合に電話をしますが、雑音がひどくよく聞き取れません。
電話の百合は、途切れ途切れに「200万 今 持っていきます」と繰り返しますが、母親は猫なで声で、本当はそれじゃ足りないのよと言い、さらに金額を吊り上げ、せびろうとします。が、百合が何度も繰り返すうち諦め、ついに「今、持ってきて」と答えてしまいます。
その途端店の灯りが破裂して消え、かけらが目に入った痛みと流れ出す血で目をしょぼつかせる母親の前に聡が現れ「お母さん…」と呟きます。ようやく事態に気づいた彼女は悲鳴を上げ怯えますが、腰を抜かした彼女の後ろには百合が立っていました。暗い影の中の百合は、笑っているように見えました。

百合の家の前の小さな公園で、亮は百合に電話をして、愛していると伝えます。百合は彼にありがとうと言い、素直にうれしいと喜びますが、もう一度会いたいと言う彼に、亮は私の分まで生きて、幸せになってと懇願します。それでも一緒に逝きたいと言う亮に何度もお願い、お願いだからと繰り返す百合に、彼は折れ、わかった約束すると言うと、百合は約束だよと明るく答え、別れを告げます。
彼は百合を呼びますが応えは無く、エラーになったアプリを見て、さよなら、百合と呟きます。

みんなの感想

ライターの感想

「ほんとにあった怖い話」シリーズを世に知らしめ、Jホラーの先駆となった鶴田法男監督の十八番、切ない人情ものホラーの佳作です。
主人公百合役「Miss ZOMBIE」の小松彩夏の薄幸さもさることながら、亮役加藤和樹のシブいイケメンぶり、マユ役桜井ユキの壊れ方、マユの同僚の厭らしさ、デリヘルの客や取材に応じる大学生に至るまで、細かく配慮され手が込んでいて、手抜きが全くない。
何より圧巻なのは、百合の母親役「宮城野」の毬谷友子の凄まじいビッチぶりと、小さな1エピソードなのに心底ぞっとさせられる鴨下役嶋田久作です。亡霊は「降霊」(1999年/黒沢清監督)の如く薄く儚く、死に顔の”歪み”は恐ろしくリアルで、特撮を担当したのが「不安の種」「ライチ☆光クラブ」の百武朋と言うのも見逃せません。
そもそもこのアプリにアクセスするのは、モテ男の亮以外、みな何かに絶望し、死にたがっていると後付けで気づかされるのも、かける相手が家族だったり恋人未満だったりするところも、さすがと唸らされる匠の技です。

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