「ネスト(2014年)」のネタバレあらすじ結末

ホラー映画

ネスト(2014年)の紹介:2014年製作のスペイン&フランス合作映画。アパートの一室で起こる猟奇的事件を描くサイコスリラー…だが、終盤はかぎりなくホラー&スプラッタなワールド。監督は、本作が長編デビューとなるファンフェル・アンドレスとエステバン・ロエル。製作は『気狂いピエロの決闘』のアレックス・デ・ラ・イグレシア。出演は『スガラムルディの魔女』のマカレナ・ゴメス。ラテンビート映画祭2014最優秀作品賞受賞。

ネスト(2014年)の主な出演者

モンセ(マカレナ・ゴメス)、「妹」(ナディア・デ・サンティアゴ)、パドレ(ルイス・トサル)、カルロス・クエンカ(ウーゴ・シルバ)、エリサ(カロリーナ・バング)、プーリ(グラシア・オラヨ)

ネスト(2014年)のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①年の離れた姉妹が1つのアパートに暮らしていた。姉は広場恐怖症、18歳になった妹は姉から解放されたいが、なかなか叶わない。 ②ある日階上の住人・カルロスが階段から落ちて負傷。姉・モンセは部屋に引き入れて看病する。妹はカルロスに「姉は危険」と言いつつ警察に通報しない。 ③精神的に追いつめられていく姉妹とカルロス。姉・モンセはカルロスの婚約者を殺し、さらには顧客も殺す。妹は自分の本当の母が姉だと知り、死にかけのカルロスを廊下に出すと、また巣(ネスト)にこもった。

【起】- ネスト(2014年)のあらすじ1

(注意:劇中で「妹」の名が明かされることはなく、見事なまでに名前を呼ばれません。スペインのホームページでも「妹」表記なので、そのままで表現します)
「妹」は昔から、寝る前のお話が嫌いでした。本来は子どもは寝る前のお話が好きなのですが、「妹」はいつも姉・モンセに赤い本『聖書』を寝物語で読んでもらっていて、怖くて嫌いだったのです。
だから「妹」はいつも寝た振りをしました。姉・モンセは「妹」が寝ているのを見て、悲しそうな顔で部屋を出ていくのでした。
…1950年代、スペイン・マドリード。
あるアパートに、年の離れた姉妹が住んでいました。姉・モンセと「妹」です。
姉妹の母は「妹」を生んだ時に死んだとされ、父も「妹」が4歳の頃に失踪していました。但しモンセと「妹」は長年2人きりの生活のため、「妹」の方から積極的に両親の話を聞くことはありません。ですから、詳しい事情を「妹」は知らないままでした。
姉・モンセは仕立て屋の仕事をしていました。お針子です。馴染みの客の採寸をして、客の希望通りに服を作る仕事でした。
モンセは外に出るのが苦手で、いわば広場恐怖症です。玄関より先に少しでも出ると、動悸や息切れがします。
自分が外に出るのが苦手だからでしょうか。モンセは「妹」をやたら束縛したがりました。「妹」もそんな姉・モンセの態度に慣れています。
姉・モンセは父の幻影に話しかけられる日常でした。これも、一種の精神の病がなせる業です。
「妹」が18歳の誕生日を迎えた時、姉・モンセは「妹」に、家に代々伝わる十字架のネックレスをプレゼントして「お誕生日おめでとう」と言いました。
姉・モンセは両親に代わって、ずっと「妹」を育ててきた母代わりの存在です。だから「妹」のことを、18歳になっても「子ども扱い」しました。
馴染み客のプーリ夫人からも、「妹」が年頃になったと話題にされても「まだ子どもですから」と答えます。
プーリ夫人の夫は精神科医でした。親切なプーリ夫人は、ずっとべったりくっついている姉妹を心配し、少しでも姉・モンセの広場恐怖症を治そうとして、夫の診察を受けないかと勧めますが、モンセは乗り気ではありません。
ただ、プーリ夫人から処方してもらっている薬を飲むと、少し気分がましになりました。寝る前に、1杯の水にその薬を2滴たらすのです。
プーリ夫人は明言しませんが、それはモルヒネ(麻薬の類)でした。その薬に頼りきりになるとよくないと思い、プーリ夫人はモンセに受診を必死で勧めます。

【承】- ネスト(2014年)のあらすじ2

姉妹の生活に変化が起きたのは、2つの出来事がきっかけでした。
1つめは、「妹」に恋人ができたことを、姉・モンセが知ったことです。モンセは常日頃から「男は女を利用するだけ」と言い、「妹」から男を遠ざけようとしていました。
しかしある夜、モンセは自宅の窓から「妹」と恋人が寄り添っているのを見たのです。
帰宅した「妹」を詰問し、「こんな風に育てた覚えはない」とモンセは怒り、懺悔する「妹」の手にムチでお仕置きをしました。
モンセにとっては「妹」はまだまだ子どもなので、「妹」が反発すると逆上します。「妹」は思わずアイロンで姉・モンセの側頭部を殴り、家から閉め出しを食らいました。
2つめは…その閉め出しにも多少なりと関係があります。
部屋から閉め出された「妹」が、泣き疲れて外でそのまま横になって眠っている際に、同じアパートの住人の男性・カルロスが「妹」を見つけて毛布をかけました。
カルロスはその日、ハイメという友人と酔っ払ってアパートに帰宅し、「妹」を見て「こういう女性が好み」と言います。かといって悪さをするわけでもなく、毛布をかけるとカルロスとハイメは階上にあがっていきました(寝ていたので「妹」はカルロスを知らない)。
そのカルロスが、ある日階段から転落して動けなくなっていたのです。それを見つけたのは、姉・モンセでした。
カルロスは「階段から落ちた。助けてくれ」と言うと、モンセの部屋の扉にもたれかかったまま、気絶します。驚いたモンセは一旦はドアを閉めますが、考え込んだ後、カルロスを部屋に引き入れます。
気絶したカルロスを引っ張ってベッドに寝かせました。外に落ちているカルロスの荷物や上着は、広場恐怖症のモンセは苦労してホウキでかき集めます。
頭部から血を流すカルロスを手当てしたモンセは、そのまま寝かせておきました。これが、2つめの大きな変化です。
帰宅した「妹」にどう説明しようか悩む姉・モンセですが、カルロスの存在はすぐに「妹」に知れました。血のついた男物のシャツが、浴室に放置されてあったからです。
モンセはベッドに寝かせたカルロスを「妹」に見せて、階段から落ちたらしいと告げました。しかし「妹」はモンセとの関係を疑います。共依存している姉妹なだけに、片方が抜け駆けするのが許せないのでした。
カルロスは足の骨を折っていました。電話を借りて友人を呼ぼうとするカルロスに「電話はない」と嘘をついたモンセは、「好きなだけここにいればいい」と言います。
カルロスはモンセを親切な住人と思います。こうしてカルロスは、動けるようになるまで、モンセの家で看病してもらうことになりました。

【転】- ネスト(2014年)のあらすじ3

しかし、これが悲劇の始まりでもありました。
外に出ないので出会いのチャンスがない姉・モンセは、久々に接した異性・カルロスに恋をします。
一方で「妹」は誘惑するように下着姿でカルロスの部屋を深夜に訪れ、会話をした後に「姉を警戒しろ」と言って去ります。
2人の姉妹を見て、カルロスはトガリネズミの話を思い出しました。トガリネズミは体内に持つ毒のせいか、他の生き物と離れて巣(ネスト)で暮らすのです。
そしてカルロスは、徐々にこの姉妹の毒に侵されていきます。
恋をした姉・モンセは病気を治そうと、プーリ夫人の夫の精神科医の電話治療を受ける気になりました。カルロスに「部屋の本を取って来て欲しい」と頼まれたからです。
精神科医の言う通り、まずは玄関を1歩だけ出て外の壁を触るという第一テストをクリアしました。吐きましたけど。
夕食の席で、モンセは「妹」に治療のことを話しました。「私はこの家を石棺にしてしまった」と言い、モンセは頑張る決意を「妹」に告げます。
その夜、慣れない化粧をしていると、父の幻影が「道化のようだ」「お前の母も化粧をしなかったぞ」と言います。
モンセはカルロスの看病をして、自分がプーリ夫人に貰っているモルヒネを飲ませました。モルヒネを飲んでいる間は、カルロスの骨折の痛みがまぎれます。
カルロスにモンセは「医者に診せた」と言っていますが、足の傷はそのままで悪化の一途を辿りました。
「妹」はカルロスに、姉・モンセは危険なのだと繰り返し訴えます。電話がないと言ったのも嘘だし、ここにいると危ないから逃げろと言いますが、かといって「妹」がカルロスを救うわけではありませんでした。
モンセはプーリ夫人に、処方してもらう薬の増量をお願いします。カルロスと自分と2人用必要だからです。
カルロスの存在を知らないプーリ夫人は、モンセ1人が飲んでいるものと思って依存するなと警告しますが、プーリ夫人の姪のドレスを仕立てる交換条件で、モンセは薬をもらえることになりました。
カルロスの部屋に行った「妹」は、3人の男女と会います。カルロスの婚約者・エリサと親友・ハイメと刑事の3人です。
カルロスはエリサと結婚式を挙げるのが嫌で逃亡しようとし、その時に階段を転落したのでした。カルロスは行方不明扱いになっています。
カルロスを探す刑事から事情聴取を受けた姉・モンセは「広場恐怖症なので、外に出ないし、知らない」と告げました。
モンセは愛の告白をしますが、医者に診てもらってないことなどを「妹」から聞いているカルロスは「俺のことを好きならなぜ医者を呼ばない。不具にしたいのか」と怒って責めます。モンセはショックを受けました。
カルロスの部屋で婚約者・エリサと会った「妹」は、エリサが妊娠していると聞いて、自分たちの部屋にいることを告げます。

【結】- ネスト(2014年)のあらすじ4

エリサはモンセのいる場所へ乗り込んで来ますが、燭台で殴られて殺されました。その後モンセはエリサの手足と首を切断し、身体の部分をマネキンとすげかえます。
人間(エリサ)の手足を切断してポイポイ放り投げているモンセの背中を見て驚いたカルロスは、這ってこっそり逃げようとしますが、ドアにチェーンがかかっていて開かず、モンセに見つかってベッドに戻されました。
その日、モンセは「妹」を「もう子どもじゃない」と認め、ある告白をします。
母の死にショックを受けた父は、母とモンセを混同し、モンセは父に何年間も毎晩犯されていました。「妹」に『聖書』を呼んだのは、部屋で何が行なわれているのか知られたくなくて、寝かしつけていたのです。
立ち去り際にいつもモンセが悲しそうな顔をしていたのは、その後父に犯されるからでした。
父が幼い「妹」にまで手を出そうとしていると思ったモンセは、殺鼠剤で父を殺します。ちょうどスペイン内戦(1936~1939年)が起きた頃でしたので、父の失踪は不自然ではありませんでした。
モンセの告白を聞いて「妹」は警察に行くと言い出し、モンセは「妹」を平手打ちします。
「妹」はカルロスを連れて逃げようとしますが、カルロスの右足は縫い針でベッドのシーツに縫い込まれていました。「妹」もカルロスも衝撃を受けます。
プーリ夫人が姪を連れて訪問しました。モンセはカルロスに「喋ったら口を縫う」と脅しますが、カルロスがわめくのでボコボコに殴って気絶させます。
プーリ夫人は薬を持ってきましたが「廊下で会った『妹』に渡した」と言いました。
マネキンがエリサの首なし死体であることが姪にばれ(当然だ)、姪は悲鳴を上げます。モンセはプーリ夫人も姪も殺しました。
帰宅した「妹」は薬をカタに脅し、モンセが薬を取る隙に殴り、部屋に閉じ込めます。
そしてハサミを持って縫い付けられたカルロスの足の糸を切り、「妹」はカルロスと脱出しようと試みますが、モンセが扉をこじ開けてカルロスのケガした足を踏むと、姉妹で喧嘩を始めました。
「妹」がモンセの脇腹を包丁で刺し、バトルに勝利します。
その時、モンセが「あなたと母の写真を撮ったの」と言いました。母の顔を見たい「妹」は、モンセに言われるまま写真棚の奥を開けます。
そこには白骨化した父の死体と、写真がありました。写真の母は姉・モンセです。つまり「妹」の母はモンセで、「妹」は父とモンセの近親相姦で生まれた子でした。
「恥ずかしくて言えなかった」と言った姉は、家に代々伝わる十字架を「妹」に握らせます。
息も絶え絶えのカルロスは「妹」に名を聞きました。「妹」は耳打ちし、「綺麗な名だ」とカルロスは答えます。
死にかけのカルロスを廊下に出した「妹」は、ドアを閉めました。やはり部屋は姉妹の巣(ネスト)のままでした。

みんなの感想

ライターの感想

粘度の高く上質のホラー。
サスペンスでスタートするのだが、途中から一転してスプラッタの色彩に。この変化の具合が絶妙。
パッケージには「『エスター』を凌ぐ」と書いてるが、…もしかしたら「ミザリー」の間違いか? どっちかというと系統としてはミザリーに近い。
作品全体に漂う、なんともいえない気鬱なムードがたまらん。
ラストのオチ(姉妹が姉妹じゃなくて母娘でした)は割にすぐ読めるんだが、この姉妹が行動が謎だらけで興味深い。
サイコサスペンスとしてもよく仕上がっていると思う。
パッケージは地味だが、オススメの一品。
  • 不良中年さんの感想

    さっき見ました。面白かったが妹は何故か徹底的に警察などに頼らない。特にラストの姉との攻防は警察を呼ぶのが普通だと思うのだが。あれでは姉(母)と変わらない

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