「ミッドナイトミートトレイン」のネタバレあらすじ結末

ミッドナイト・ミートトレインの紹介:「ヘルレーザー」シリーズで知られるホラー作家クライヴ・バーカーの短編「ミッドナイト・ミートトレイン」を原作とした2008年公開のスプラッター・ホラー映画。監督は本作がハリウッドデビュー作となる「あずみ」「ゴジラ FINAL WARS」の北村龍平。脚本化にあたり原作者との意見の相違があったものの最終的には和解し製作にはバーカー自身も参加。主人公レオンを「特攻野郎Aチーム THE MOVIE」のブラッドリー・クーパー、”解体屋”を「監獄島」のヴィニー・ジョーンズが演じています。

予告動画

ミッドナイトミートトレインの主な出演者

レオン(ブラッドリー・クーパー)、マヤ(レスリー・ビブ)、画商スーザン・ホフ(ブルック・シールズ)、ジャーギス(ロジャー・バート)、”解体屋”マホガニー(ヴィニー・ジョーンズ)、地下鉄運転手(トニー・カラン)、女性刑事リヤン(バーバラ・イヴ・ハリス)、レストラン店主オットー(ピーター・ジェイコブソン)、地下鉄で殺害される3人組の1人(テッド・ライミ)、ガーディアンエンジェル(クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン)など。

ミッドナイトミートトレインのネタバレあらすじ

【起】- ミッドナイトミートトレインのあらすじ1

NYの列車内でサラリーマンらしき男が目覚めます。あたりには乗客はおらず、別の車両へ向かった彼は何かに滑って転び後頭部を強打しますが見ると床は血の海で、隣の車両では血塗れの男が何かを激しく叩き切っていました。

カメラマンのレオンはアパートに戻るなりネガのチェックを始めます。恋人のマヤは、画商のジャーギスを通してやり手の女性画商スーザン・ホフと会うことになったと言い、2人は警察無線の盗聴や特ダネ写真とおさらば出来ると喜びます。
彼はジャーギスと共にスーザンの画廊を訪ねますが、彼女は独身の芸術家が好みだからマヤの事は言うなと言われます。彼はスーザンに本当の街の姿=”街の心臓”を撮るのが夢だと語りポートフォリオを見せますが、人の興味は引くけど感傷的過ぎると言われ、今度”街の心臓”を見つけたら勇気をもって踏みとどまって撮り続け、また見せに来てとアドバイスされただけでした。ジャーギスはへこむレオンに嫌われたわけではないとフォローします。
その夜、血塗れの電車の悪夢で目覚めた彼は、夜のダウンタウンで”街の心臓”を探すうち、地下鉄の階段で日系女性が数人のチンピラに絡まれているのを目撃します。彼はその様子を真正面から撮りまくり、リーダーが凄んでも監視カメラを指差し追い払います。彼は地下鉄に乗る彼女も撮りますが、ドアを押さえていた男の手には、ごついシルバーの指輪がありました。
走り出した地下鉄の車内で、女性は音楽を聞き始めますが、少し後ろの席に座っていた大柄な男がバッグから出した巨大なハンマーで、いきなり彼女の首を叩き折りルージュを拭き取ります。
翌朝、彼はマヤの勤め先であるオットーのレストランで朝食中、新聞で昨夜の女性エリカが失踪したことを知ります。彼は警察署に昨夜の写真を持ち込み、チンピラが犯人ではと言い監視カメラを確認しろと訴えますが、女性刑事リヤンは彼自身をストーカーだと疑っているようでした。
その時の写真はスーザンに気に入られ、あと2枚あればグループ展に抜擢すると言われ、夜、マヤとジャーギスと祝杯を上げた彼は、写真を撮りに夜の街へと出かけて行きます。

その頃、地下鉄に乗っていたサラリーマンとOLの3人組は、地下鉄の安全性の話で言い合いになるうち、OLだけが駅を通過た事に気づきます。やがて後ろの座席から大柄な男が立ち上がり、でかい肉叩きハンマーでその1人の頭を割り、もう1人を手持ちフックで吊り上げ叩きつけます。悲鳴を挙げるOLは同僚の落ちた目玉を踏んで転倒しハンマーで頭を飛ばされます。
街に出たレオンは、地下鉄のエスカレーターから出てきた大柄な男にカメラを向け写真を撮ります。男はごつい体形にきちんとしたスーツを着て、大きなボストンバックを下げていました。レオンは後を尾けますが、すぐに見つかり指輪をつけた手で肩を掴まれます。彼は正直に写真を撮った、他意は無いというと、男は手を離し、近くのホテル・バークレーへと入って行きます。彼は男の纏う異様な空気に気圧され、彼が一度だけ振り向いて中に入って行くまで、震えが止まりませんでした。
家に戻り写真を現像していたレオンは、男の指輪が、エリカが地下鉄に乗る時、ドアを抑えていた手に嵌っていた物と同じだと気づきます。
翌日、男はホテルで身なりを整え、バッグを下げて出かけて行きますが、レオンが写真を撮りながら後を尾け始めます。男はダウンタウンの奥の精肉工場に入り、大勢の作業員たちと普通に働いていました。
夜になり、男は地下鉄のホームで長い時間、バッグを膝に乗せじっと座り、彼は階段の影から数枚写真を撮りますが、男がようやく電車に乗ったのを見て後を追おうとした時、警備員に足止めされ、逃してしまいます。
男は、車内でもバッグを抱えて座り、大柄な黒人のガーディアンエンジェルが彼をからかい電車が違う路線を走ってると窓を覗き込んだ瞬間、肉叩きハンマーを振り下ろします。が、とどめを刺す前に血を吐いて苦しみ、ナイフで反撃されバトルとなります。やがて2人の声に気づいた運転手がピストルを構えてきますが、射殺したのは黒人で、無表情のまま男に向かって「失望したぜ、マホガニー」と言い先頭車両へと戻っていきました。

【承】- ミッドナイトミートトレインのあらすじ2

翌朝、レストランで準備をしていたマヤはレオンからサプライズで婚約指輪を贈られ、誰もいないレストランで愛し合います。けれどその夜、彼は精肉工場のように人間の死体が吊り下げられた地下鉄の車内で、自分に殺される悪夢にうなされます。
一方、マホガニーはホテルの洗面所で、その胸一面にできたデキモノをメスで切り取り、薬液の入った密封瓶に集めて戸棚にしまい、咳き込みながら薬を飲んでいました。同じような瓶はすでに戸棚いっぱいに並んでいます。
また、マヤはマホガニーの写真を見て、グループ展用の写真じゃないの?なぜこの人なの?ならば警察に見せれば済むことだわと言います。彼自身も失踪したエリカの最期の写真に男の指輪が写っていたと言う以外こだわる理由が思い当たらないまま、図書館で”解体屋”連続殺人の記事を見つけます。
ほどなくして、彼はマホガニーが勤める精肉工場に作業服を着て紛れ込み、工場内の様子や彼を至近距離で撮影しますが、気づかれ追いかけられます。レオンは無数に吊るされた牛肉の間を何とか逃げ切り工場から脱出します。

翌日、オットーのレストランに来たレオンはひどい顔色でしたが、ジャーギスが食べていた分厚いステーキをつまみ、同じものを注文して驚かれます。彼はそれまで肉嫌いでオットーに豆腐ステーキを頼んでは嫌がられていたのです。
また、帰宅したマヤは、部屋がマホガニーの写真と連続殺人の記事で埋め尽くされているのを見て言葉を失います。問い詰める彼女に、彼は異様に興奮し、3年間の失踪事件の全てが未解決で遺体も証拠も無い、誰かに拉致されたのだ、遺体は精肉工場にあると語り、”人間解体屋連続殺人”の記事を見せますが、それは1895年の事件で写真もありません。
マヤは100年も前の事件と同じ犯人のはずがないと怒りますが、彼はエリカの写真を見せ、奴の手が写ってる、模倣犯かもしれないがこれが証拠だ!と主張します。マヤはお願いだからもう深夜の撮影は止めて、怖い写真じゃなく愛するものを撮って、遠くに行かないでと懇願します。彼は愛してると呟き、彼女を撮り始めますが、シャッターを切るたびこれまでの恐ろしい場面が浮かび泣き出します。彼女はどうして?!と泣きながら部屋に籠ってしまいます。

夜、彼はレストランに来て、「君が正しい。それだけが言いたかった」と言いますが、ウインドウの外にはマホガニーがいて、じっと見つめている事を彼も気づいているようです。
彼はマホガニーが乗ったグラント駅行きの地下鉄に乗り、マホガニーの隣の車両に隠れます。乗客はそこそこいて、レオンはチョコ売りの少年に声を掛けられますが断ります。が、少年らが次にマホガニーに声を掛けるのを見て構えますが、普通にチョコを買っただけでした。
が、次の駅で数人が降りたところで、列車は赤いランプの線路に入り、マホガニーはバッグから肉叩きハンマーを取り出し、レオンが隠れている車両を見つめた後、そのすぐ後ろの席に座り話していた青年2人を撲殺します。
彼は中央通路に2人を置き、服や靴を脱がせてきちんと袋に詰め次々と並べていきます。続けて爪や歯や目玉なども全て丁寧に抉りタッパーに並べ、最後に足を縛ってかかとに鉤を通し、吊革に逆さまにぶら下げて行きます。レオンはその様子を一心不乱に撮影していましたが、全ての作業を終えたマホガニーは彼を振り向きにやりと笑い追いかけてきます。
彼は先頭車両に向かって必死で逃げ、操縦室のドアを叩きますが、マホガニーに追いつかれガラスに叩きつけられ気を失ってしまいます。
彼は、吊革に吊るされた状態で目覚めますが、車内には次々と得体のしれないモノが乗り込んできて彼の腹を切り裂き、マホガニーはその様子を隣の車両から憐れむように見ていました。が、再び意識が遠のき、目覚めたのは精肉工場の地下で、数人の作業員が片づけをしていましたが、流血している彼には誰も気に止めませんでした。

【転】- ミッドナイトミートトレインのあらすじ3

部屋に戻った彼は、バスルームに閉じこもり、自分の胸に特別な”印”が刻まれた事を知ります。
彼はバスルームから出るなりベッドに向かいますが、マヤに問い詰められ、昨夜の出来事を話し、写真も撮った、精肉工場の地下に廃墟の駅があると話しますが、あなたは病院に行き私は写真を警察に見せに行くと言い出す彼女に、カメラは奪われたと言い、エリカを殺した犯人だと思われると言って電話もさせません。
その晩、マヤはジャーギスを説得し、2人でホテル・バークレーにカメラを取り戻しに向かいます。彼女はマホガニーが部屋を出るのを確認して、ジャーギスを見張りに立たせ、1人で部屋に忍び込みます。チェストには解体用の様々な器具が入っていて、生活に必要な道具は何一つありません。やがてジャーギスも部屋に入り2人でカメラを探し始めます。
けれど、クローゼットでジャーギスがカメラを見つけた途端、マホガニーに襲われた事に、ちょうど瓶を割ってしまったマヤは気づきません。
彼女はテーブルに置かれたマホガニーのバックに気づき、中から全ての最終列車に〇が付けられた1911年などの古い時刻表の束を見つけます。彼女はそれを奪い、ジャーギスを探すうちクローゼットに隠れたマホガニーに気づき、必死で逃げ出します。
その頃、アパートではレオンが胸の印から流れ出る血で赤く濁ったバスタブにじっと浸かっていました。
マヤは警察署に駆け込み、リヤンに事態を知らせます。が、彼女は警官をやったがホテルの部屋には誰もおらず、借主は一日中外出していたと言うため、彼女は懸命に借主の”解体屋”が連続失踪事件の犯人で、自分も道具を見た、レオンが証拠の写真を撮ったがカメラはジャーギスと共に消えた、彼を探して!と訴えしますが、リヤンは反対に彼女の不法侵入を責め、借主が大事な品を盗まれた、返して欲しいと訴えていると言い出します。
彼女がそれは100年前からの時刻表で唯一の証拠だと言うと、見せてと言われ、咄嗟にジャーギスが持っているので彼を探せとごまかします。が、彼女が逮捕するとまで言い出したため諦めます。
その頃、レオンはスーザンのグループ展に何事も無かったかのように参加していました。スーザンは彼を気に入り、裕福な買い手に次々と紹介して行きますが、彼は微笑むだけで、やがてあの精肉工場でマホガニーと目が合った瞬間の写真の前に立ち、じっと睨みつけ会場を去って行きます。
「地下鉄に遅れる」と一言呟いて。

マヤはオットーのレストランからピストルを持ち出し、レオンに電話をしますが、そこにリヤンが現れ時刻表を返してと迫ります。彼女はリヤンに銃を突き付け、ジャーギスはどこ?と聞きますが、刑事は動じもせず彼女を憐れむように見つめ、「まだわからない?彼は地下鉄よ、14丁目駅2時6分発の」と話します。駅で彼女がその列車に乗り込む頃、レオンは精肉工場で、帷子のような頑丈なエプロンに肉切り包丁や削ぎヘラを仕込み、手鉤を持って準備を整え、その地下にある廃墟の駅へと向かっていました。

【結】- ミッドナイトミートトレインのあらすじ4

走り出した列車で彼女は、マホガニーに似たブロンドの男と乗り合わせますが、男は次の駅で降りてしまいます。列車の案内板は「グラント駅行」、運転手はマホガニーに話しかけたあの男でした。列車は次々と駅を通過し、彼女は車両の中を移動していきます。
また廃墟の駅で待っていたレオンの前をその列車が通過する時、彼はマヤが乗っているのに気づき最後部に飛び乗ります。
やがて、彼女はたくさんの死体がぶら下がった車両に辿り着いて叫び、その中にまだ息のあるジャーギスを見つけて降ろそうとしますが鉤が外れません。若い女を処理していたマホガニーはジャーギスの叫びを聞いて現れ、マヤに襲いかかります。が、その瞬間、彼は背後から声を掛けられて振り向きにやりと笑います。それは肉切り包丁を持ったレオンでした。
2人は、吊り下げられた死体の中でバトルとなりますが、レオンは恐ろしく剛腕で頑丈なマホガニーに何度も叩きつけられながらも包丁で応戦、マヤもピストルでマホガニーを狙います。が、吊り下げられたジャーギスは、バトル中にマホガニーが振りまわした包丁で腹を裂かれ絶命します。列車が凄まじいスピードで赤いランプを通過した頃、レオンは壊れた扉からマホガニーを車外に突き落とします。

2人がようやく抱き合った時、列車は速度を落とし、やがて停車し、灯りが消え完全な暗闇になります。
車内には非常灯が点きますが、周囲は暗闇で景色は見えず、戸惑う2人の前に運転手が現れ「”肉”には近づかないでください」と声を掛け、ちらりと外を見て戻って行きます。直後に獣のような唸り声がして、車内に何体もの異形の者が乗り込み、吊り下げられた死体に食らいつきます。
2人は車外に逃げますが、そこは朽ちた電車や瓦礫が打ち捨てられ、骸骨が散らばる広大な廃墟で”HELL STATION”の看板が見えます。
が、そこへ血塗れで満身創痍のマホガニーが現れ、2人は再びバトルとなりますが、デキモノだらけの彼の胸には、レオンに付けられた印と同じ古い傷がありました。やがてレオンは彼を叩きのめし、デカいナイフでその首を貫き、マホガニーが膝をつき、喋りにくそうに「ようこそ…」と言った瞬間、レオンは脳天にナイフを突き刺しとどめを刺します。

そこにやってきたのは運転手でした。彼は「奴は潮時だった。おまえが代われ。名誉な仕事だ。うらやましい」と言い渡し、嫌だ!と叫んで掴みかかったレオンの舌を引き抜き、美味そうに食べてしまいます。
「人類が生まれる前、そのはるか昔の”父祖”たちのためにおまえも働くのだ。俺たちだけの秘密だ。奴らを守り肉を調達する、そうやって秩序を守るのだ…2つの世界が交わらないように…」
運転手は「おまえもすぐにわかる」と言って、死体の山の上で気を失っていたマヤの胸を切り裂き、その心臓を掴み出します。そしてまだ脈打つそれをレオンに差し出し「僕(しもべ)になれ 俺のように。これは命令だ」と呟きます。
マヤが殺された瞬間には慟哭していたレオンは、呆然とその心臓に魅入っていました。

ほどなくして、彼は作法通り、短く刈った髪、純白のワイシャツにスーツを着て、微笑むリアンから時刻表を受け取り、列車に乗り込みます。
列車には今夜も、寝過ごした男やカップルが、何も知らず乗っていました。

みんなの感想

ライターの感想

原作となったクライヴ・バーカーの”血の本”シリーズ第1巻「ミッドナイト・ミート・トレイン 真夜中の人肉列車」は、80年代末を席巻した伝説的な短編集なのですが、脚本を読んだバーカーは激怒し、北村監督と衝突、結果的には北村監督が説得して和解、映画化されたのだとか。そんなこんなでいろいろモメて、興行成績が振るわなかったためかあまり取り沙汰されませんが、北村監督のハリウッドデビュー作でもあります。
確かにバーカーの圧倒的な世界観の最重要(チャーム)ポイントである”父祖”の扱いがざっくり過ぎてちょっと残念なのですが、スタイリッシュで、バトルシーンも美しく鮮やか、そもそもの解体屋マホガニーの職人仕事である解体シーンは神経質で緻密、半面、地下鉄駅でちんまり座って列車を待つ彼の”憎めなさ”などは北村監督ならではかと。
ちなみに原作「血の本」シリーズは、デビュー作ながら世界幻想文学大賞、英国幻想文学大賞を受賞しています。

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