「リサイクル死界」のネタバレあらすじ結末

リサイクル ―死界―の紹介:ホラー作品を描こうとした新進女流作家が自ら描いた不可思議な世界に迷い込む恐怖をCGとVFX、大規模セットを駆使して描いた、2007年に公開された香港/タイ合作のホラー・ファンタジー映画。原題は「RE-CYCLE 鬼域」。製作/監督/脚本は「the EYE【アイ】」シリーズ、「ゴーストハウス」のオキサイド&ダニーのパンブラザーズ。CG製作はコウ・ファイ。主演は「the EYE」のアンジェリカ・リー。音楽は「影なきリベンジャー 極限探偵C+」のパヨン・パームシット。

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予告動画

リサイクル死界の主な出演者

ディンイン(アンジェリカ・リー)、老人(ラウ・スーミン)、ディンユー(ティエン・ケイケイ)、元恋人(イーキン・チェン)、エイビー(ローレンス・チョウ)、サンディ(レイン・リー)など。

リサイクル死界のネタバレあらすじ

【起】- リサイクル死界のあらすじ1

新進女流作家チョイチュンことディンインは、自身の恋愛体験を元にした恋愛小説「不滅の愛」が大ヒットし映画化されます。が、その制作発表の席で、マネージャーのエイビーに次回作は心霊体験を描いた「鬼域」だと発表されてしまいます。けれどその作品はまだ主人公すら決まっておらず、彼女自身心霊体験もありません。またその時「不滅の愛」のモデルとなった元恋人も現れ話がしたいと言われますが、忙しいからと断ってしまいます。
家に戻った彼女は早速「鬼域」のアイデアを書き始めますが、ヒロインは背が高く、長い髪、不思議な雰囲気、強い生存本能の持ち主、「ある日彼女が一人で家にいると」までを書いて、破り捨ててしまいます。またその後キッチンで不気味な人影を見て、長い髪を見つけ窓から捨てます。
彼女は再び書き始めますが、無言で切れたり妙な音が聞こえる不審な電話と共に、元恋人の妹サンディから電話があり会いに行きます。
サンディは、兄が3か月前に離婚して会いたがってると言いますが、ディンインは暗い顔で断り、「鬼域」の話から心霊体験の話になり、家での不可解な出来事を話すと怪奇物を書くと同じ事が起るらしいと言われます。

家に戻ると、気配はさらに濃くなっていて、人影が窓を横切り、バスルームでは水栓が開いたり長い髪の毛が落ちていて、電話のスピーカーからも呻き声や赤ん坊の声がして、ゴミ箱の紙クズが動いたため手に取ると、彼女自身が書いた事が現実に起きているのだと気づきます。
その時、元恋人が来て、彼女を心配し家に入れてくれと言うのを断わり、やむなく食事に出る事に。
彼の話はやはり復縁の事でした。8年前、彼は妻帯者で2人は不倫関係でしたが、彼が別れを切り出そうとした時妻の妊娠が発覚、彼は、妻の身体を気遣って言い出せないうち、義父が亡くなり米国で商売を継ぐ事になった、君にも待てと手紙を書いたと言いますが、ディンインはそれを今更なぜ?と言い、手紙は確かに何度も来たが待てと言うばかりで読まなくなった、もう遅いわと泣き、去って行きました。
その帰り道、彼女は高層ビルの谷間で不気味な赤い光を見て、強い風に引き摺られそうになります。部屋に帰り、その怪奇現象を文章に起こしていた彼女は「エレベーターが7階で止まる」と打って消し「通路」と言う言葉が気にかかりエレベーターに乗ります。
彼女が書いたとおりエレベーターは7階で止まって扉が開き、不気味な少女と老女が乗り込んできます。彼女はG階で降りますが、続けて降りた少女を老女がもう1階下まで降りるんだと呼び戻します。扉が閉まる寸前、2人は箱の床面へと消えて行きました。
ディンインは、怯えて廊下を走りだしますが、間もなくさびれた通路となり強い風が吹き抜けます。 この映画を無料で観る

【承】- リサイクル死界のあらすじ2

外に出るとそこは全くの異世界でした。
寂れた廃墟となった香港の古い街並みと高層アパートが立ち並び、ベランダには不気味な人影が佇んでいます。やがてその人影はボタボタと地面に落下しひくひくと蠢き、再び立ち上がり徘徊し始めます。そこに背が高く長い髪をした顔の無い女とゾンビのようなものが現れ、彼女を指差し宙を飛んで追ってきます。彼女は必死で逃げますが、路地は断崖絶壁で行き止まりになっていて、やむなく建物の中へと逃げ込みます。
が、ガラス戸を開けるとそこは、底の見えない深い路地の上に入り組んだオンボロの階段が張り巡らされた場所で、中から死人のようなモノに脅かされた彼女はやむなく階段を降り、向かいの建物へと逃げ込みます。
そこは窮屈な小部屋が並ぶ九龍城塞のような暗い通路で、薄汚れた狭い室内には赤い蝋燭が灯され、亡者や黒犬、仮面の女たちが閉じ込められ床を這いずり、彼女に吠えかかってきます。
その路地を抜けるとそこは、廃墟となった巨大団地の中庭で、空には巨大な船のゴンドラが振り子のように揺れ、今にも崩れ落ちそうな観覧車がぎしぎしと回る”遊園地の墓場”でした。
彼女はベンチに座った老人に「なぜ来たのだ?」と話しかけられ、どうやってここに来たかを聞かれますが、エレベーターで老女と孫に会ってから先が思い出せず、母親を呼ぶ幼子の声を聞きます。
老人は彼女が捨てたメモを見せ、ここはお前が創った世界だが、おまえだけではなく皆がここの創造主だ、ここは創られて捨てられたモノが集まる場所で、全ては”循環(リサイクル)”する、ここに来る者のは見捨てられた者たちだと語ります。
間もなく老人は「早く戻りなさい」と急かしますが、彼女は戻り方を知らないし、老人にも向こうの世界には行けないと言われ焦ります。彼は「腐食が始まると危険だ、おまえまで消える」と言い彼女に先に行くよう促します。見ると周囲は見る間に劣化し黒煙となって崩れていきます。逃げる彼女に老人は「長居してはダメだ」と叫びます。

次の瞬間彼女は、何体もの首つり死体がぶら下がる、灰色に朽ち果てた森の中にいました。
死体たちは次々と動き出し大きく口を開けて迫りますが、キーキーと音を立てて現れた巨大なブリキの馬に乗った仮面の少女を見て逃げて行きます。少女は彼女を馬に乗せて森を走り、木の洞へと逃げ込みます。
洞を抜けるとそこは、巨大な玩具が地平線まで積まれた”玩具の墓場”で、2人は巨大な玩具の汽車の上に座って話し始めます。
ディンインが名前を聞くと、少女は不気味な仮面を取り、「わからない、名無しなの」といい、ここは捨てられ忘れられた物の墓場で、これが”捨てる”と言う事だと話し、「あなたは元の世界に戻って」と言います。
彼女が道案内を頼むと、”中継点”に行けばいいとは思うがダメかもしれないと言い、間もなくあの黒煙が湧き始め、少女が「”リサイクル”が来る!逃げないと腐食しちゃうの!」と叫び駆け出します。2人は凄まじい風と全てを吸い込む渦が迫る中を必死で逃げます。
2人が逃げ込んだのは膨大な数の古本が積み上げられた”本の墓場”でした。
少女は彼女に”中継点”を知ってる人だと言い、本を修繕していた老人の1人に引き合わせます。それは”遊園地の墓場”の老人で、「おまえは霊の話を書くために霊感を求めたが、これは予想外だったろう」と言い、”中継点”に行ってもおまえには無理だと断ります。が、ディンインは軽率だったと反省し、少女が案内するからと説得し、ようやく重い腰を上げます。
彼は本の山の中から古い地図の本を取り出し、正確な位置は描かれてないがヒントがある、「野の花を摘め」「あの世の金で道を拓け」「欠けた月、赤い大地、色あせる天地、根無し草あらば道は近い」「中継点に至れば、それが別れの時」…その先は本がボロボロで読めないと言い、丸い紙に描かれた”あの世の金”を渡します。

【転】- リサイクル死界のあらすじ3

2人が向かったのは亡者たちがうろつく底が見えないほど深い峡谷の橋で、渡っている間に息をしたら襲われると少女に言われ渡り始めますが、あと少しの所で、ディンインが石を踏み外し、息をしてしまいます。
亡者たちは一斉に彼女を見てゆっくりと近づいてきますが、少女は「井戸に飛び込んで!私もすぐに行くから!」と叫んでその場に残り、ディンインは橋の脇にあった井戸へと飛び降ります。
それは深い深い井戸で彼女は悲鳴を上げながら落下しますが、やがて柔らかな空気に包まれふわりと着地します。
そこは体内のような洞窟で、四方は肉色の壁で蠢き、粘液に濡れています。また、周囲には臍の緒の着いた胎児が無数に浮いていて、心臓の鼓動のような音も聞こえます。それらは見る間に育ち産声を上げ、トンネルも次第に狭まってきます。ディンインは少女の呼ぶ声の方へと駆け出しトンネルから逃げ出します。
気づくと2人は色の無い森の中を走っていて、美しい小川にたどり着きます。少女はあれは可哀想な水子たちで、あそこで育ち、いるべき場所に戻るのだと言われます。ディンインはようやく微笑み「もう私を一人にしないでね」と言い少女を抱きしめます。

2人が野原に辿り着いた時、ディンインは苦しそうに座り込み、手が透け始めます。が、少女がその両手を温めるようにこすると元通りになり、その分少女の顔色が悪くなります。少女は「”中継点”の近くは”陽気”が強いの」と言いますが「でも必ず脱出させるから」と先に進みます。
2人はやがて小さな黄色い花がたくさん咲いた野原に辿り着き、「野の花 欠けた月 赤い大地 色褪せる天地 根無し草」と歌いながら花を摘み、暫しの休息を取ります。
ディンインは少女に以前会った気がすると言いますが、少女はそんなはずはないと言い、自分に名前を付けてと言います。彼女は少女にディンユーと名付け、私の名前と似てると微笑みます。
その先は、欠けた月に照らされた無数の墓場や棺に埋め尽くされた岩の谷間でした。
墓や古い棺には亡者となった祖先たちが座っていて、ディンユーは墓に埋められたまま墓参りもされず忘れられた人たちだと言います。亡者たちは2人が通ろうとすると動き出し道を塞ぎますが、ディンインは誰も墓参りに来ない事を嘆いているならと思いつき、先ほど積んだ花を優しく一人一人に手渡し通って行きます。が、花は途中で終わってしまい、怒った亡者たちが襲いかかってきた時、彼女は”あの世の金”を思い出してばらまき、亡者たちが金に群がっている隙に逃げ切ります。

辿り着いたのは赤く荒れ果てた荒野でした。ディンユーは”中継点”が近いと言いますが、その手は氷のように冷たく座り込んでしまいます。ディンインはあなたを置いてはいけない、一緒に脱出しようと言いますが、ディンユーは”陽の世界”に行くとさまよう霊になるから行けない、自分はここの住人だから大丈夫と答えます。ディンインは涙を流し、弱ったディンユーを抱えて先に進みます。

【結】- リサイクル死界のあらすじ4

その先は色の無い岩山が空中に浮かぶ不思議な場所で、その中に黒い渦が浮かび、強い風が吹いています。
ディンインは風に乗って飛ぶ草の葉を手に取り”根無し草”という、老人のヒントを思い出します。が、振り返るとディンユーが倒れていました。
「着いたわ。早く脱出して…」…そう呟くディンユーをディンインは抱え上げようとしますが、中空に浮かぶ断崖や森の高い木からは次々と人が落ち、背後からは赤い服の女を先頭にした亡者の大群が迫っていました。
女の顔には裂け目ができて顔となり、「おまえが我々を創って捨てたせいでここに来た!おまえもここに一生留まるのだ!」と叫び襲いかかってきます。
彼女はディンユーを固く抱きしめ目を閉じますが、その時渦が光り、全ての亡者たちの動きが止まります。亡者や女は正面からは立体的に見えるものの、側面から見るとペラペラの紙のようなものでした。
ディンユーは彼女の腕の中で、「これが”彼女”の書いた結末よ」と言い、その意味を問う彼女に「ママ」と呟きます。
彼女は、元恋人と再会した時、妻を気遣い別れを切り出せなかったという彼にこうも言ったのです。私も8年前に妊娠していたと。しかしつらい思いをしてその子を堕ろした、だからもう2度と現れないでと彼に永遠の別れを告げたのです。
ディンユーは、ここに来た時はママを恨んでた、でも老人に「誰でも忘れたい事はある」と言われたと言い、「本当は産みたかったのよね?そうでしょ?ママ」…自分はあの水子の所で育った、どんなに怖かったか、今ならわかるでしょ?と話します。
ディンインは本当は産みたかったと嗚咽し、ディンユーに心から詫びて、強く抱きしめます。

その時渦が光って割れ、野原が光に包まれます。
そしてあの老人が現れ、ようやくわかったか、その子がおまえをここに来させたんだと言います。彼女は泣きながら「ママと一緒に帰ろう」と言いますが、ディンユーに「生めば一緒にいられたのに、ママは諦めて捨てたでしょ」と言われ、ただ泣くしかありませんでした。
やがて亡者たちは光の塵となって消え、彼女の身体も透き通り、光り輝く渦へと吸い込まれていきます。ディンユーは老人と一緒に彼女に手を振り見送っています。
ディンインは懸命にディンユーの名を呼び、「あなたの名前、しっかり覚えて!」と叫びますが、やがて完全に消え光の渦へと吸い込まれていきました。

彼女は自宅のベッドで飛び起きます。
が、書斎ではキーボードの音がして、誰かが執筆中のようでした。パソコンには「光の渦の中へ… THE END」と「鬼域」のラストシーンが打ち込まれ、その人物は明るい声で、エイビーに書き直したと電話をしています。
それは、彼女の姿をした別人で、2人は互いに驚き見つめ合います。

「執筆中には、登場人物に感情移入しがちです」…
「おまえだけではない、他にもいる」…
そして、電話機からは赤ん坊の泣き声が響きます。

みんなの感想

ライターの感想

冒頭のエレベーターの老女と少女にかなりビビらされるのですが、その先の圧倒的な世界観とビジュアルにはひたすら唸らされるばかりで、なんで劇場公開に気づかなかったんだ!と後悔することしきりでした。
「the EYE」でも大きな瞳が印象的だったアンジェリカ・リーですが、本作では過去に深い傷を持つ知的な女流小説家で、いたいけな少女ディンユーとの道行きや別れのシーンは切なく、2段落ちのラストにも驚かされます。
ヒロインが迷い込むのは「忘れ去られたモノの世界」。今はもう無い旧香港市街や九龍城塞のつぎはぎでカオスで頽廃した地下世界、廃墟となったマンモス団地に死の振り子のような巨大なゴンドラ船、奈落の底に掛かった石作りの橋は青い人魂が照らし、地平の果てまで積み上げられた子供の玩具、そこに登場する巨大なブリキの馬にまたがったいたいけな少女…この世界観がたまらない。それをCGとVFXと大掛かりなセットと香港電影が得意とするモブを駆使して描きだす具現度が凄まじい。人間ボタ落ちシーンは前後に2回入っていて、痛さと迫力では2008年シャマラン監督の「ハプニング」より明らかにこちらが上。
音楽も場面場面に効果的に使われていて、怪しげな地下迷路をカサコソと何かが這いまわる音などもリアルで、ぜひデラックス版を大画面でご覧になる事をお勧めします。今にも落ちそうな奈落の階段と九龍城塞は必見です。往年の名作RPG「クーロンズ・ゲート」ファンや廃墟マニアの方にもおススメです。

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