「リヴィッド」のネタバレあらすじ結末

リヴィッドの紹介:2011年製作のフランス映画。『屋敷女』のジュリアン・モーリー監督とアレクサンドル・バスティロ監督によるフレンチヴァンパイアホラー。忌まわしい秘密が隠された古めかしい屋敷に忍び込んだ若者たちが遭遇する恐怖を、壮絶な残酷描写と幻想的な映像感覚で描き出す。

予告動画

リヴィッドの主な出演者

リュシー・クラヴェル(クロエ・クールー)、カトリーヌ・ウィルソン(カトリーヌ・ジャコブ)、デボラ・ジェセル(マリ=クロード・ピエトラガラ)、アナ(クロエ・マルク)、ウィリアム(フェリックス・モアティ)、ベン(ジェレミー・カポーヌ)、リュシーの母(ベアトリス・ダル)

リヴィッドのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①研修医の女性リュシーは指導医カトリーヌに連れられて古い屋敷に行く。地元の人たちから入ってはならないと言われていた屋敷には、植物状態の100歳を超えそうな老女・デボラが眠っていた。 ②宝が屋敷にあると聞いてリュシーと恋人・ウィリアム、友人・ベンの3人は夜中に屋敷に忍び込んだ。屋敷にはデボラの娘・アナが死んで飾られており、アナを動かした時からデボラが動き始める。 ③ウィリアムとベンは老女に殺され、リュシーはアナと身体を交換された。リュシーに入ったアナは初めて外の世界を知る。

【起】- リヴィッドのあらすじ1

(livide…フランス語。「蒼白な」という意味)
10月31日、木曜日。
フランスの海辺の港町では、少女が行方不明になる事件が続いていました。
若い女性リュシー・クラヴェルは研修医です。8か月前に母が自殺したことでショックを受けたリュシーは、現在もまだ心の傷が癒えていません。
訪問介護の研修をすることになったリュシーは、指導医の中年女性カトリーヌ・ウィルソンの車に拾われて、早速訪問介護に回りました。これから10日間、研修が続きます。
今日はハロウィンでした。
車に乗り込んでカトリーヌと向き合ったリュシーは、両目の色が異なることを指摘されます。リュシーの右目は青色ですが、左目は黒でした。
虹彩異色症というのですが、カトリーヌは「違う色の目は、それぞれが魂の入り口と出口なのよ」と言います。
カトリーヌは自分でハンドルを握ると、リュシーを訪問介護のお宅へ案内しました。
1軒目はアンドレという初老男性の家です。注射のみの施術でした。カトリーヌはアンドレにリュシーを紹介します。
リュシーは注射を代わりに行ないますが、手際のよさをカトリーヌに褒められました。
続いて訪れたのは、寝たきりの男性老人・マディのところです。
3軒目に行ったところは、森の奥深いところにある古い屋敷でした。地元の者には「決して入ってはならない」と言われているお屋敷で、リュシーも噂を聞いたことがあります。
カトリーヌは「ここは私ひとりでするわ」と言いましたが、好奇心に負けたリュシーがお屋敷に入りこみます。
屋敷にはバレリーナの写真が数多く飾られており、最上階の部屋には、酸素マスクをつけた植物状態の老人の女性が眠っていました。
カトリーヌが老人の説明をします。
彼女は昔、有名なバレエ教師のデボラ・ジェセルでした。デボラのひとり娘は口がきけず、早死にしたため、デボラの遺産を相続する者がいません。またデボラ自身が治療を望んだため、多額の遺産はすべてデボラの治療に充てられているとのことでした。
デボラの部屋で、リュシーはカトリーヌにどれか1冊本を選べと言われます。選んだ本から蛾が出て舞いました。
カトリーヌはデボラに輸血すると、リュシーを連れて屋敷を立ち去りました。屋敷のあちこちには動物の剥製があり、うす暗いミステリアスな場所でした。
明日も同じ場所で同じ時間に待ち合わせし、リュシーとカトリーヌは別れます。
別れた後、カトリーヌは自転車に乗っているひとりの少女を誘拐し、浴槽で解体しました。

【承】- リヴィッドのあらすじ2

リュシーは夕方、港で恋人の若い男性・ウィリアムを迎えます。ウィリアムは父親と共に漁船に乗って漁をして暮らしていました。
ウィリアムとリュシーは、友人男性・ベンが店員をするクラブに行きます。
ウィリアムがリュシーの仕事の話を聞きたがりました。リュシーは噂になっている廃墟同然の屋敷に行ったと話します。
そこには100歳を超えていそうな老女が植物状態で横になっており、家には宝石や宝があるそうだと言うと、ウィリアムは興味を示しました。
ウィリアムはリュシーとベンに、屋敷に忍び込んで宝を盗もうと言い出します。
一度は断ったリュシーですが、帰宅すると父が恋人・ジャニスとラブコールをしていました。
リュシーの母が自殺してまだ8か月しか経過しておらず、リュシー自身の心の傷は癒えていないのに、父は近いうちにジャニスを家に入れて暮らし始めると言います。それを聞いてムシャクシャしたリュシーは、ウィリアムに電話をかけて、何も壊さないことを条件に、お屋敷に忍び込むことを承諾しました。
ウィリアム、ベン、リュシーの3人で、車で出かけます。
夜道にはハロウィンの扮装をした3人組の少年が通りました。「おやつを出さないといたずらするぞ」と言って立ち去ります。
ふもとに車を置き、そこからは歩いて移動しました。途中、鬼火のような青い炎が草むらの上にあり、リュシーが捕まえようと手を置くと、炎は消えてしまいます。
屋敷の窓から忍び込んだ3人は、館の中を物色し始めました。顔を隠す時用にと目と口の穴を開けた枕カバーを用意しましたが、必要なさそうです。
家具類はすべて揃っており、銀食器やハサミなどを見つけますが、たいした値打ちになりそうなものはありません。
ベンが剥製のオオカミを見て驚き、ツボを割ってしまいます。
屋敷の中は、あちこちに南京錠がかかっていて入れない場所があります。3人はまず、入れるところはすべて探索してみます。
デボラの部屋は最上階で、その真下の部屋は子ども部屋でした。かつてのデボラの娘の部屋です。
デボラは早死にしてしまったと、カトリーヌから聞いた情報をリュシーが話しました。子ども部屋の奥には、動物の剥製がテーブルを囲んでお茶会をしているままごと遊びのような場所があります。
開けられる部屋はすべて開けてみましたが、宝らしきものはありませんでした。
子ども部屋の奥に何か所も錠をかけた部屋がありました。ここに宝があるのではないかと、ウィリアムが言います。
鍵…と言われてリュシーは昼間、デボラの首のペンダントに、鍵がかかっていたことを思い出しました。最上階にあるデボラの部屋へ行き、その鍵を取って引き返そうという話になりました。

【転】- リヴィッドのあらすじ3

部屋に行ってデボラの首から鍵を取ったリュシーは、それですぐ下の部屋の奥の鍵を開けようとしますが、開きません。結局ウィリアムが鍵を壊して入ります。
その部屋にはデボラの娘と思しき少女の剥製がありました。宝とはこの娘の遺体ではないかと思います。少女はバレリーナの格好をして、直立させられていました。
台の部分をいじると、オルゴールの音色が流れて、少女がゆっくりと回転し始めます。
必死で探索して、やっと見つけたものはこれかと思ったウィリアムは怒って少女を蹴り、その拍子に少女の首が折れました。それと同時に上階からゴトゴトという音が響き始めます。
まずいと思った3人は急いで館から出ようとしますが、先ほど侵入した窓には格子がはめられていて、脱出不可能になっていました。
最上階の老婆・デボラの部屋の窓は開いたことを思い出したリュシーは、3人で行こうとします。
部屋に入ると、先ほどまで眠っていたはずのベッドに老女の姿がありませんでした。
3人はそれぞれ窓ガラスをチェックします。
ベンの背後に酸素マスクをつけた老女が佇みました。ガラスの反射でベンが気づいた時には遅く、ベンは襲われて気絶します。
再び目が覚めたベンは、出口のない部屋に閉じ込められていました。そこは剥製を作る部屋のようです。
部屋の横に強い照明があり、棚には赤子のホルマリン漬けが陳列されてありました。
バレリーナ姿の少女が3人現れて、ベンは少女たちに足、首、うなじをナイフで切られ、さらに背中を蹴られて死にます。
ウィリアムとリュシーはベンがいなくなったことを知り、探し始めました。途中、リュシーはデボラのフライブルグバレエ学院の卒業証書を見つけます(注:フライブルグバレエ学院とは、有名なホラー映画『サスペリア』の舞台になる学院名)。
母子の写真を見つけたリュシーは、娘がアナという名だと知ります。
ウィリアムが鍵を開けることに躍起になっていると、奥から枕カバーをかぶった男が現れました。ウィリアムが近寄って枕カバーを外すと、首が取れかけたベンの顔が現れ、ウィリアムを殴って目潰ししようとします。
抵抗したウィリアムは手元にあったハサミでベンを刺しますが、ベンはすでに死んでいるので手をゆるめません。首の骨を折ってベンを倒しますが、ウィリアムの背後にデボラが近づき、脳天と首に噛みつきました。ウィリアムは絶命します。
リュシーがアナの部屋に戻って物色していると、剥製のアナの首が動いてリュシーを見ました。リュシーは驚きます。
ふと気づくと向かいに老女・デボラが座っており、手を差し伸べてきました。リュシーも誘われるように手を出します。
デボラの手に触れると、リュシーの脳内に過去の映像が流れ込みます。

【結】- リヴィッドのあらすじ4

デボラはこの屋敷でバレエのレッスンを開いていました。ある時、生徒のひとり・オフェリを注意して別室に行かせると、オフェリはデボラの娘・アナに血を吸われて死んでいました。
外に出るなと言われていたのに、アナはそのまま屋敷の外へ出て日光を浴び、血を吐いて倒れ、皮膚がはがれおちながら宙に浮きます。
デボラもアナも、太陽や月などの星に見放された存在でした。日の光も月光も浴びることができない、吸血鬼(ヴァンパイア)だったのです。
リュシーは、アナがまだ生きていると感じます。「壊れただけ」なのだと思うと、アナは動き始めました。リュシーの背後に指導医・カトリーヌが現れると、リュシーの腹部を殴って気絶させます。
気絶している間、リュシーはさらに過去の映像を見ます。もう1人の少女・ウィルソンが家に帰らずに秘密を知り、アナの仲間にされました。ベンを剥製の部屋で襲った少女は、アナとオフェリとウィルソンでした。
彼女らは背中にオルゴールの器具を埋め込まれていました。
リュシーは剥製の部屋で机の上に固定されると、老女・デボラが長い爪でリュシーの腹に切れ込みを入れて蛾のさなぎを入れ、両目を縫い合わせます。壊れたアナにも同じことをしました。
リュシーはのけぞり始めると、羽化した蛾を口から吐きました。アナの口からも蛾が出てきます。
両目を開いたリュシーは、両目共に青になっていました。リュシーの中身はアナで、身体の交換が完了したのです。アナの身体にはリュシーが入っています。
ところが復活したアナ(見た目はリュシー)にカトリーヌは早速踊りを強要しました。拒否したアナ(外見:リュシー)はカトリーヌとデボラをハサミで刺して殺し、リュシー(外見:アナ)の縫い合わされた目を開きます。
(以後同じなので、外見は省く)
リュシーの目は右が青で左が黒でした。アナが血を垂らすとリュシーが動き始めます。再び起きあがったデボラを屋敷の吹き抜けから落とし、2人は老女・デボラの顎を裂いて殺しました。
外に出たアナとリュシーは、並んで歩きます。リュシーは鬼火を持ち、アナは外の世界を珍しそうに眺めました。
海に出たリュシーは崖から落ちて、やがて空を飛びます。皮膚が剥がれながらも、その顔は平穏なものでした。
見送ったアナは満足そうに微笑みました。
(非常に難解。「ファンタジーなので深い意味は考えず、雰囲気を楽しみなさい」という類の映画だと思われる。
敢えて解釈を付け加えるならば、吸血鬼ゆえに禁忌の日の光を浴びて死んだアナが、リュシーの身体を得て外の世界を満喫した。
屋敷自体がすでに幻想の世界への入り口とも考えられる。
解釈をあれこれ考えるよりも、屋敷の薄気味悪さや、描写される「痛み」を味わえばよいと思う)

みんなの感想

ライターの感想

非常に美しい映像。幻想的で、抒情的で、魅惑的。
その中にひそむ「怖さ」「残酷さ」。美しさの上に乗せられた怖さは、それだけで魅力的。
あらすじにも記載したとおり、バレリーナの姿をしたアナが登場してからは、かぎりなくファンタジーの世界に入る。
何かの暗喩と捉えられなくもない。特に映画序盤で言っていた、リュシーの瞳の色が違うことの意味合い「それぞれが魂の入り口と出口」これが重要なファクターなのかと思われる。
それを除外してもなお、圧倒的な美しさで魅せる。こういう映画には下手な解釈はいらないんだろうな。
『屋敷女』のベアトリス・ダルがリュシーの自殺した母とで、ちょい役で出てる。これも嬉しい。
バレエのシーンで流れているのは、ショパン『遺作』という曲。

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