「変態村」のネタバレあらすじ結末

ホラー映画

変態村の紹介:2004年製作のベルギー&フランス&ルクセンブルグ合作映画。不気味な住民がひしめく村を訪れた歌手に襲いかかる、不条理な恐怖を詩的かつ鮮烈なタッチでつづる。カンヌ映画祭を筆頭に、各国の映画祭を震撼させた衝撃作。原題「Calvaire」を直訳すると『ゴルゴタの丘』になるが、邦題の『変態村』あるいは「変人の村」という方がしっくりくる。

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予告動画

変態村の主な出演者

マルク・スティーヴンス(ローラン・リュカ)、バルテル(ジャッキー・ベロワイエ)、ロベール・オルトン(フィリップ・ナオン)、ボリス(ジャン=リュック・クシャール)、ヴィッキー(ブリジット・ラーエ)、ランゴフ(ジジ・クルーシニー)、トマス・オルトン(フィリップ・グランダンリー)、ルーシェン(マルク・ルフェーヴル)

変態村のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①歌手の男性マルクは興行途中、森の中で道に迷い、ある村にまぎれこむ。そこのペンションの店主・バルテルに歌手と知られ、元妻・グロリアと勘違いされる。 ②バルテルのみならず村人たちも全員マルクをグロリアと思い込み、マルクはバルテルや村の人たちに輪姦される。犬を探し続けるボリス。村人全員が奇妙な人たちだった。

【起】- 変態村のあらすじ1

ベルギーのとある老人養護施設。
マルク・スティーヴンスは舞台のショー役者をする、若い男性です。
その日マルクは鏡の前に座ると、丹念に口紅を塗りファンデーションをはたいて女装した後、舞台に立って老人たちに歌を披露しました。
マルクのステージは好評で、まだ3日早いのですがメリークリスマスと言って舞台を締めくくったマルクは、拍手喝さいを浴びます。
老女・ランゴフ夫人が「お願いがあるの」と言いながらマルクの手を握り、股間へ導きました。「歌いながら私を見てたわね」と言ったランゴフ夫人は誘っているわけですが、マルクにその気がないと分かると「いい年して色気づいた、ごめんなさい」と詫びながら顔を覆って去ります。
マルクは老人養護施設のショーの後は、南フランスへ移動してクリスマス用のショーをするために移動せねばなりませんでした。
施設のオーナーの金髪女性・ヴィッキーにギャラをもらい、ハグしてもらっているところを先ほどのランゴフ夫人に見られたマルクは、ヴィッキーを優しく振りほどいて車に乗り、立ち去ります。
ベルギーから南フランスへの移動の夜道、マルクは道に迷ってしまいました。濃霧に巻かれ、ここがどこかも分かりません。
車を停車させ、地図を出して現在地を確認しているマルクの目に、〝ペンション・バルテル〟という看板の文字が留まりました。霧も晴れるめどが立たないし、今夜はそこで泊まろうと思い、マルクは徐行運転を開始します。
ところが途中で車がエンストを起こしました。降りしきる雨のなか車を降り、ボンネットを開けて確認しますが、異常は分かりません。
マルクは再び車に乗り込みますが、助手席の窓にべたっと中年男性・ボリスが張りついて「短い毛のメス犬見た?」と質問してきました。マルクはびっくりします。
犬の名はベラというそうです。気味が悪かったのでマルクは適当な場所を言い、近くの宿まで案内してくれと言いました。
その頃になると雨はやみ、ボリスはマルクを〝ペンション・バルテル〟まで案内してくれました。車はエンストしたままなので、徒歩で移動します。
宿の店主の初老男性・バルテルは「客は久しぶりだが、客室はちゃんと掃除している」と言いました。必要最小限のことしか言わないバルテルは、マルクを部屋に案内するとすぐに立ち去ります。
マルクは部屋に入ると、ベッドに横になりました。 この映画を無料で観る

【承】- 変態村のあらすじ2

翌朝マルクが起きると、霧は晴れていい天気でした。どうやら森が深い田舎の村のようです。
窓から外を見ていると、バルテルとボリスがマルクの車を牽引してくれているところでした。急いでマルクは外に出ます。
ボリスはまだ犬のベラの行方が気になっているようですが、店主・バルテルは昨夜と一転して妙にご機嫌でした。すぐに理由が分かります。
マルクの車は営業用のバンで、車のボディに宣伝を記していたのです。それを見たバルテルは、自分もかつてはコメディアンだったと語り、アーティスト仲間ということでマルクに親近感を抱いたのでした。
バルテルは車を運んできただけでなく、車を修理してやると言います。
マルクは電話で修理工を呼びたいのですが、携帯は車中です。電話をかけたバルテルは「修理工が来るまで丸一日かかる」と言いました。
南フランスでクリスマス・ライブがあることをマルクが告げると「あと2日あるから大丈夫」とバルテルは答えます。
食事をした際に、バルテルは「村には行くな」と言いました。「村の奴らは、つまりその…」とバルテルは言葉を濁します。バルテルと村の人たちとは確執があるようです。
食後に散歩したマルクは、牛の鳴き声がする納屋の方へ歩いていきました。そこには数人の村人たちがおり、牛を取り押さえて獣姦していました。
見てはいけないものを見てしまったマルクは、こっそりその場を立ち去ると、ペンションに戻ります。
マルクが留守の間、バルテルはバンの扉を開けて中を物色していました。ハンドルを握って旅芸人の気分を味わい、ダッシュボードにあった携帯はポケットにしまい、写真をチェックします。
現金には興味ないのでポイと捨てますが(この辺りから異様な感じが出てくる)、身分証明を見たり、同じ芸人さんの女性の写真(おふざけで「私たちあなたにムチュウよ」「本当はあなたにウンザリよ」とポラロイド写真にメッセージが書き込まれている)のお色気写真はポケットに入れました。
続いて衣装をチェックします。女装用の衣装もじっくり見ました。
帰って来たマルクに「エンジンは大丈夫。バッテリーが問題だが明日手に入る」とバルテルは言います。エンジンをかけようとしたマルクを制止し、明日まで待てと言いました。
夕食を共にしたマルクに、バルテルは逃げた妻・グロリアの話を始めました。グロリアは歌手だったそうですが、別の男と逃げたそうです。

【転】- 変態村のあらすじ3

マルクはバルテルに「村人はどうおかしいのか」と聞きますが、バルテルは答えずに妻の話を続けます。妻・グロリアに去られてから、バルテルのお笑いの才能もなくなったそうです。
バルテルはコメディアンをしながら『コメディアンに必要な情熱』という手記もしたためたかったらしいのですが、それも妻に逃げられて駄目になりました。
バルテルはマルクに「俺のために何か歌ってくれ」と言います。「アーティストだろ」と強要されたマルクは、やむなく愛の歌を歌いました。
翌朝、起きたマルクは階下におりますが、バルテルの姿がありません。電話の受話器を取ると繋がりません。
外に出て車に乗り込もうとすると、ボリスがやってきました。愛犬・ベラの名を呼ぶボリスは、ベラは今頃怯えているだろうと言い、半泣きで去ります。
エンジンのバッテリーが抜かれていました。家に戻り電話をチェックすると、電話線が切られています。
マルクが離れの部屋を見ていると、そこに自分の携帯と写真を見つけました。バルテルが帰ってきて、携帯と写真は前夜マルクがサロンのテーブルに置き忘れたと言い、酔っ払っていたマルクはそうかもしれないと思います。
部屋に戻ると、マルクのクローゼットには女物の衣装がかかっていました。物音がするので窓の外を見ると、バルテルがマルクの車の窓ガラスを叩き割ると、灯油をかけて燃やします。
苦情を言いに出たマルクに対し「なぜお前は戻ってきた、俺の心を乱す気か」とバルテルは言いながら、マルクの頭を殴りました。マルクは気絶します(頭の左半分にかなりの出血)。
バルテルの頭の中で、「グロリア」=「歌手」=「マルク」となってしまい、マルクは妻・グロリアと混同されました。2階へひきずりあげられたマルクは女物の衣装に着替えさせられ、椅子に紐で拘束されます。
気がついたマルクは、頭の右半分(ケガしていない側)を頭髪をバリカンで刈られました。バルテルは「お前を守るために頭を剃る」と言います。バルテルにとってマルクは妻・グロリアなので「美しいから盗まれる、頭を剃って醜くすれば大丈夫、盗まれない」という論理です。
頭を刈られた後、バルテルに犯されたマルクは、そのままベッドで添い寝されました。
翌朝、バルテルはマルクを後ろ手に縛ったまま、トラクターの後部に乗せてモミの木を切りにいきます。

【結】- 変態村のあらすじ4

バルテルが木を切る隙にマークは逃げますが、熊を捕るロープ状の罠にかかって転倒しました。
通りかかったボリスにマルクは助けを求めますが、ボリスは愛犬・ベラと勘違いして優しく撫でました。翌朝、ボリスはバルテルに知らせ、マルクをバルテルの家に運び込みます。
バルテルは「こうするしかない」と逃がさないよう、マルクを十字にはりつけにしました。
その夜、村に久しぶりに飲みに行ったバルテルは、村人たちに「グロリアが戻ってきた」と自慢します。
グロリアは村人たちにとってアイドル的存在だったようで、バルテルの発言を聞いた村人たちは、バルテルが去った後にポルカを踊り始めました。但し、男同士2人で向き合って、奇妙な横揺れのダンスです。
マルクは拘束されたまま、バルテルからスープを飲ませてもらいます。そこへボリスが現れると「ベラが見つかった」と言いました。しかしボリスが抱いているのはホルスタインの子牛で、マルクは混乱します。
(ボリスの犬は存在せず、存在しない犬をボリスは探し続けている可能性が高い)
その時銃声が聞こえ、ボリスが窓越しに背中を撃たれて倒れました。撃ったのは村人たちです。
マルクは助けを呼びながら机の下に隠れました。バルテルは村人と銃撃戦になり、胸を撃たれます。
バーの店主らが乗り込んで来ましたが、彼ら村人たちにとっても、マルクはグロリアに見えていました。マルクは村人たちに輪姦され、ボリスが連れてきた子牛は持ち主に連れ去られます(ボリスは他人の子牛を自分の飼い犬と思って連れてきていた)。
マルクは家から逃げますが、村人たちが追ってきました。倒れたバルテルはバーの店主に止めを刺されます。
森に逃げたマルクは必死で逃げます。村人数人も銃を手に持ったまま追いかけ「見つけた人が好きにしてよい」という暗黙の約束が交わされました。
霧の中、はりつけのキリスト像を見たマルクは沼地を歩きます。それを見つけた村人のひとりが沼地に足を踏み入れますが、そこは底なし沼でした。村人は沈んでいきます。
沈む村人は「なぜ戻ってきたのか。少しは愛していたか、俺のことを」と質問しました。重ねて「少しは愛していたか」と聞かれたマルクは、「愛していた」と答えました。
沈んでいく村人を見守りながら、マルクはうつむきます。周囲は立ち枯れの森と霧に包まれていました。

みんなの感想

ライターの感想

見た後しばらくは、頭が混乱してしまう作品。
ただの「くだらない映画」と切って捨てるわけにいかないのは、芸術的な香りがするからか。
どう見ても男性のマルクが、バルテルはじめ村人全員にとってはグロリアになっちゃうという、この映画。
しかも妙なところで映画が終わってるし。もやもやっとするんだけど「すごい映画を見せられてしまった(いろんな意味で)」そう思わされる。
自分が持っている価値観を、根底から揺らがされることに対する不安感。
正しいと思っていたことが、間違っているかもしれないという奇妙な感じ。
内容的には「マルク以外全員変な人物で、変な人物に関わっちゃったマルクが遭遇する受難」なわけで、これが原題にも通じる内容なのだが、とにかく奇妙。
奇妙なんだけど、芸術的な香りはするのだ。

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