「心霊写真(2004年タイ)」のネタバレあらすじ結末

ホラー映画

心霊写真(2004年タイ)の紹介:女子大生と付き合うカメラマンが、友人の結婚式の帰り道、女性を撥ねた事から心霊写真に怯え、やがて罪深い過去が明らかにされると言う2004年製作のタイのオカルト・ホラー映画。監督/脚本はパークプム・ウォンプムと「愛しのゴースト」のバンジョン・ピサヤタナクーン。2008年には落合正幸監督の「シャッター」としてリメイクされた。

予告動画

心霊写真(2004年タイ)の主な出演者

タン(アナンダ・エヴァリンハム)、ジェーン(ナッターウィーラヌット・トーンミー)、ネート(アチタ・シカマナ)、トン(アノップ・チャンパイプーン)など。

心霊写真(2004年タイ)のネタバレあらすじ

【起】- 心霊写真(2004年タイ)のあらすじ1

タイのバンコク。フリーカメラマンのタンは、彼女の女子大生ジェーンやトンら3人の悪友たちと友人の結婚式に出席した帰り道、運転している彼女に甘い言葉を囁いていました。夜道は街灯もほとんど無く真っ暗で、彼女は目の前に歩み出た女性を撥ね、車はスピンして大きな看板にぶつかり止まります。タンは額にケガを負いますが彼女は無傷で、撥ねた女性は路上にうつぶせに倒れ全く動きません。
ジェーンは慌てて様子を見に行こうとしますが、タンに「逃げよう!早く車を出せ!」と怒鳴られつい従ってしまいます。

その後、タンは、ジェーンの友人ヌットの卒業式の撮影に行きますが、レンズ越しに集合写真に混ざり込む不気味な顔を見てうろたえます。ジェーンは事故以来塞ぎ込み、後悔するばかりで眠れないとこぼします。
また、ディーの写真屋に現像に出したヌットの卒業写真は、大半に白い靄のようなモノが写り込み使い物になりません。文句を言うとネガに映っているから俺のせいじゃないと言われます。
一方、タンの留守中、彼の部屋に寄ったジェーンは、暗室に赤いライトが点き水が流れているのに気づき声を掛けますが、返事はなく鍵がかかっているものの中には誰かがいるようです。間もなく扉が叩かれ開いたため中に入ると、洗面台から水が溢れ室内には誰もいませんでした。彼女が蛇口に手を伸ばすと水の中から長い黒髪が浮かび、細い指先が這い出てこようとします。彼女は必死で逃げようとしますが扉が開かず困り果てた瞬間、血だらけで叫ぶ女のビジョンを見ます。

その頃彼は、白い靄をカメラの故障のせいだと悩んでいて、ジェーンは集合写真に人の顔のようなモノを見つけ、撥ねた女性が亡くなったのではと怯えます。
2人は交通事故被害者救済会の事務所に行き寄付をしますが、貼り出されている悲惨な事故現場の写真の中に同じような白い靄が映った物があるのに気づき、現場の様子を見に行きます。
現場は事故処理の最中でしたが、被害は看板だけでケガ人はいないと言われます。病院と警察も同じ答えで、ジェーンは納得できず狼狽えますが、タンは誰かに助けられて無事だったんだ、写真の影は露出の失敗だと言い張ります。

タンは密かに自宅の暗室で集合写真を拡大しますが、不気味な影は長い髪をした女性の横顔で初めよりさらに濃くなり、一瞬自分を見たような気がして驚きます。
ディーに拡大写真を見せ相談すると、お前に取り憑いている霊だから厄払いしろと冗談めかして言い、存命の叔母が幽霊のように映っている写真を見せ、ピンボケの2重写しだと笑います。
またジェーンは大学の授業で「写真は現実をそのまま再現するだけではなく、どう切り取るか、何を見せて何を隠すかという視点が重要だ」と聞き、心霊写真に興味を持ちます。
一方タンは、自宅の現像室にいる時、入ってきた女性をジェーンだと思い「ちょっと待ってて」と声を掛け鳴っていた電話を取りますが、ジェーンからだと知り愕然とします。現像室には誰もいませんでした。また事故の後、首がひどく痛むのも気にかかっていました。

【承】- 心霊写真(2004年タイ)のあらすじ2

2人は心霊写真の雑誌の編集部に行き、心霊写真が捏造されている現場を見ますが、編集長は捏造はよくある事で、心霊写真は人気があってよく売れるが本物は滅多に手に入らないと言い、本物の心霊写真のコレクションを見せてくれます。
最初に見せたのは、彼自身の昔のスナップで、赤ん坊と若い彼の後ろに写っている白い人影が、すでに亡くなっていた母によく似てると話し、分厚いアルバムを見せます。コレクションはとても充実していて、どれも不気味でそれらしきものに印が付いています。
編集長は「死者は愛する人に会いたがることがある」と言い、心霊写真には意味がある、伝えたいことがあるからこそ死者が現れる、また写真に写っている人に関わりがあるはずで、身内や恋人か、昔傷つけた者かもしれないと言い、タンがそれでも本物だと言う証拠は無いと言うと、これなら細工できないだろう?出来るなら教えてくれと言い、ポラロイドのコレクションを見せます。
タンは言葉に詰まり、ジェーンは霊の望みを知る方法は?と聞きますが、答えは写真の中にあると言われます。

ほどなくしてスタジオでの結婚写真の撮影の際、突然ライトが消えフラッシュが何度も光ります。タンは機材を倒して怯え狼狽えますが、フラッシュが光るたび不気味な女性が現れて彼に近づき、ライトが点いた時には消えていました。
また、首の痛みのため病院に行くとなぜか何度も体重を計り直され、レントゲンでは異常は無いと言われます。けれど薬を取りに行くと「このウソつき野郎!」と罵る声がして逃げ出します。また、ジェーンが黒い血を吐き苦しむ夢も見ます。
その頃、突然自宅にやつれたトンが来て、「俺は死ぬんだ、写真をくれ!あの写真はどうした!!女が…!!」と喚きますが、困ったタンが彼の妻に電話をしようと背を向けるといなくなります。
彼は何かに気づいて棚を探しますが、やってきたジェーンには片付けてるんだと言い訳します。

その時、彼女は卒業式の写真に映り込んだ白い靄が校舎の一室に流れ込んでいる事に気づき、タンには内緒でポラロイドカメラを持って白い靄が向かった先である大学の研究室に向かいます。
その日は晴天で、たくさんの標本が並ぶ研究室は広く明るく、薄いカーテンが風になびいていました。けれどジェーンは不気味な気配を感じ、誰かがそこにいるかのように丸く膨らむカーテンや、標本棚の写真を撮って行きます。棚の写真には、黒くぼんやりと佇む女の姿が映っていました。彼女はゆっくりと後ずさりますが、標本瓶がちりちりと鳴り、耳元で女の悲鳴がし、額に入った写真が落ちて割れます。
それは”優秀生ネートナパー・チャンガーム”の表彰式の写真で、あの夜、彼女が撥ねた女性でした。
彼女はそこにあった写真の中から、遠慮がちに微笑む彼女と一緒にタンたちが笑って映っているのを見て何かに気づきます。

一方タンは、トンの高層マンションを訪ね声を掛けますが、玄関の鍵は開いていて室内は荒れ、割れた鏡には血が着いていました。また、机の上に散らばった結婚式の写真のほとんどに、白い靄がかかっているのを見て愕然とした時、ベランダに現れたトンが止める間もなく飛び降り死亡します。
現場は騒ぎとなり、ジェーンも駆けつけますが、トンの妻は泣きながら「理由を知ってるんでしょ?結婚式にいた4人で何かしたのね?!」とタンを責め、4人のうち他の2人も自殺したのを知らないの?と言われます。タンは理由はわからない、知らないと言い張ります。

【転】- 心霊写真(2004年タイ)のあらすじ3

どしゃ降りの雨の中、駐車場の車の中で黙り込むタンに、ジェーンは研究室で見つけた写真を見せ、この人は誰?写真の影はこの人でしょ?と聞きます。
タンは、大学で知り合ったネートと言う娘で、変人と言われ引っ込み思案で孤独だったため同情から付き合い始めた、けれど彼女の愛情は重く、高価なカメラをプレゼントされたりするうち堪えられなくなり別れを告げたが、暗室で手首を切るなどして死ぬと脅されたと打ち明けます。悪友たちに話したら、面白がって俺に任せろと言われたが何をしたかは知らない、でも彼女は姿を見せなくなったと話します。
ジェーンは、いなくなったのに何もしなかったの?!と責めますが、彼は俺に何ができた?みんな死んだ、次は俺の番だと落ち込む彼を抱きしめます。

2人はネートに会いに行くことを決め、彼は首の痛み止めの薬を飲んでジェーンのひざ枕で少し眠ります。その様子をネートから貰ったカメラがじっと見つめています。彼らは暗いうちに車で出掛けますが、タンは途中血だらけのネートの亡霊を見て怯え暴走します。その姿はジェーンには見えず怯えていましたが、車は路肩に乗り上げ事無きを得ます。
昼頃、ようやく2人はネートの実家近くにたどり着き、托鉢僧に供物を捧げる親子に道を聞きますが、幼い僧は彼を何度も見ていました。
実家にはネートの賞状や写真が飾られ、母親は彼らを普通に出迎え、娘は具合が悪くて寝てるから起こしてくる、友達はめったに来ないから喜ぶわ、食事をしてってねと言い出て行きます。けれど、出された水にはハエが寄り、2階でドアの閉まる音がします。
タンは、ジェーンが止めるのも聞かず2階へと上がって行きますが、廊下は暗く大量の薬瓶が置かれています。2人はネートの部屋らしき扉を開りますが、ベッドに寝ていたのはすでにミイラ化した遺体で、母親が何をしてるの?!と怒鳴ります。

ネートは実家で自殺したようで、ジェーンが懸命に火葬しないと成仏できないと説得しますが、母親は火葬にするのはイヤだと泣いています。けれどタンが研究室の写真を見せ、それに影が写ってる、彼女の魂が成仏できずに迷ってるんだと言うと、大学で何があったか知ってるのね?と聞かれますが、彼は目を逸らし口ごもります。ジェーンは再びお葬式を上げないと安らげないと言い、母親は辛そうに泣きようやく葬式を上げる決意をします。
2人はネートの葬式に参列し、年配の男性からネートの亡くなった時の話を聞きます。
彼女は大学から戻った時には無口になっていて、ある日薬を大量に飲んだが、母親に救われ入院したものの病院の屋上から飛び降りた、母親は娘の火葬を頑なに拒み、村人も怖がって話をしなくなったと言うのです。それを聞いたタンは動揺し、背後の異様な気配に怯え、白い手に肩を掴まれ飛び上がります。

その夜、ジェーンに「本当の事を教えて、彼女を愛していたの?」と聞かれたタンは、いつか愛せると思ったが偽りだったと言い、別れを告げたのに彼女は諦めなかった、ひどい事をした、でももう耐えられない、殺されてもいいと涙をこぼします。
ジェーンは、やるだけやった、悔やむ気持ちは彼女にもわかるはず、これで終わると励ましますが、彼は、ネートはきっと来る、見捨てないでと怯えていました。
深夜3時。外はどしゃ降りの雨で、タンは突然飛び起きますが、ジェーンは眠ったままです。けれど彼の毛布が引っ張られ足元にネートが現れ、怯えてジェーンを揺すりますが起きません。
彼は廊下に逃げますが、天井を逆さに歩くネートが現れ、非常階段へと逃げ込みます。けれど、降りても降りても4階で、足を踏み外して転んだ時、踊り場には怯えたジェーンがいました。「タン、怖いわ、…どうして独りにしたの?なぜ捨てたの?!愛してなかったの?!」血で真っ赤に染まった手で彼女はタンの頭を掴み凄まじい形相で迫ります。それはネートでした。
彼は窓に掛かった非常梯子を降り始めますが、死人の顔のネートが逆向きに梯子を伝って来て追い詰められます。彼はかなりの高さから落下し、目覚めたのは病院のベッドでした。
傍らには普段通りのジェーンがいて、ネートが今日火葬される、全て終わるのよと言います。
2人はネートの火葬に立ち会い、満身創痍のタンはネートとの楽しかった日々を思い涙をこぼします。

【結】- 心霊写真(2004年タイ)のあらすじ4

怪異は納まり、ジェーンはタンの代わりにディーの写真屋に行き、2人で行った海への旅行のスナップ写真を受け取ります。
けれどその中に撮った憶えの無い写真、ネートの家に行く前の晩、タンとジェーンがソファで眠っているそばに、薄い影が這い寄る写真が混ざっています。
彼女はタンの部屋で写真をよく見ますが、薄い影は棚に向かって這い覗きこんでいるように見えます。彼女は棚を探し、隠してあったネガを見つけ現像します。それはトンたち悪友3人に、ネートがレイプされている写真でした。タンから事情を聞いた彼らは、夜、研究室に1人で残っていたネートを襲いレイプしたのです。ジェーンは愕然とし泣きますが、そこにタンが現れます。
彼女は彼を叩き、泣きながら「惨すぎる!見なければ嘘をつき通すつもりだったのね!」と怒り出て行こうとします。彼は自分はトンに口封じに写真を撮れ!と迫られ従っただけだ、後悔してると言い訳しますが、その時、ネートは必死で彼に助けを求めていたのです。
ジェーンは、もう聞きたくない、終わりよと言い去って行きます。

タンは泣きながらネートの影が写った写真を燃やしますが、ジェーンが研究室で撮ったポラロイドに気づき、出て来い!僕の事を愛してたんだろ?!ジェーンもいなくなった!と喚き、部屋のあちこちにポラロイドカメラを向け撮影し始めますが何も映らず、カメラを床に叩きつけます。
すると、フラッシュが光りシャッターが切れ、一枚のポラロイド写真が吐き出されます。
床から撮られた彼の肩には、ネートが跨り負ぶさっていました。
彼はようやく、異様な首の痛みや、体重が何度計りなおしても異様な重さになる事、幼い托鉢僧がじっと彼を見つめていた事などを思い出し合点がいきます。
「死者は愛する人に会いたがる…」編集長に言われた言葉が頭を過ぎります。
彼はその”重さ”を初めて実感し、ふらふらとよろめいて窓を突き破り、地面に叩きつけられます。

病院に見舞いに来たジェーンは、頭に包帯を巻かれ、廃人のように呆然とベッドに座るタンを見て涙をこぼしますが、ドアのガラスに映った彼の肩にはネートが乗ったままでした。

みんなの感想

ライターの感想

2008年に落合正幸監督の「シャッター」としてリメイクされた元作で、2006年の公開当時にもかなり高評価だったと記憶しています。途中に差し挟まれる”本物”の心霊写真は大変趣があり、見切れた肩乗り写真は今見てもかなりゾッとします。
瞬くフラッシュの中にちら見えする亡霊、コマ取りのようなポラロイドの連続撮影や、”実はずっと肩に乗っていた”というアイデアが当時としては新鮮で、オリジナリティに溢れる恐ろしさがありました。ネート役アチタ・シカマナも特殊メイクが映える一重瞼の美しい女性なので、格段の怖さが醸されています。
タン役アナンダ・エヴァリンハムは洋顔のイケメンですし、ジェーン役ナッターウィーラヌット・トーンミーも主人公を健気に守りつつ真相に導くと言う現代風で芯の強い、いい感じのヒロインに仕上がっています。
レンタル版での鑑賞でしたが、はるか昔に心霊写真ブームが去り、今では冷めた目でしか見られなくなった日本に比べ、関係者や写真提供者が「幽霊もしくは本物の心霊写真は存在する!」と真剣に訴える宜保愛子氏全盛の頃の熱さを感じる特典映像も懐かしかったです。

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