「最後の晩餐TheLastSupper」のネタバレあらすじ結末

最後の晩餐-The Last Supperの紹介:神の手と称賛される美貌のカリスマ美容整形外科医小鳥田が、人肉食の魅力に取り憑かれ次々と殺人を犯していくという、2004年公開の日中合作スプラッタ・ホラー映画。原作は大石圭の小説「湘南人肉医」。監督/脚本は「渋谷怪談」「心霊写真部」シリーズで知られる福谷修。香港編監督は「孔雀王」のラン・ナイチョイ。特殊メイクは「コンクリート」の広瀬諭、音楽は「DOORⅢ」のトルステン・ラッシュ。主演は「BROTHER」「荒神」の加藤雅也。スコットランド国際ホラー映画祭で準グランプリを獲得している。

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予告動画

最後の晩餐TheLastSupperの主な出演者

小鳥田優児(加藤雅也)、秋本加奈子(匠ひびき)、峯村沙希(原史奈)、小川ルミ(前田綾花)、椎名亜美(三輪ひとみ)、立花刑事(松方弘樹)、クリスティ(スーキー・リー)、柳原幹也(松田優)、TVディレクター富野(神田利則)、下田刑事(小林且弥)など。

最後の晩餐TheLastSupperのネタバレあらすじ

【起】- 最後の晩餐TheLastSupperのあらすじ1

…肉欲…それは食べる事で得られる究極のエクスタシーである…
男は白壁の豪華なリビングに女を招き、ライトアップされたソファに座らせ、丹念にオイルマッサージを施して口づけし「君を食べたい」とねだります。女は「いいよ。食べて」と微笑みますが、男が持ち出した蛮刀を見て息を呑んだ瞬間、首を撥ねられます。
男の名は小鳥田優児。イケメンでゴッドハンドと呼ばれるカリスマ美容整形外科医であり、食通でも知られ、今日も自慢のキッチンにテレビの取材チームが来て、料理の腕前を披露しています。
レポーターの峯村沙希は彼の肉料理に舌鼓を打ち何の肉かと聞きますが、彼は「女の人の肉なんです」と笑い、特別なルートで分けてもらってるので言えないと言いますが、冷蔵庫を開けようとしたディレクター富野を突然怒鳴り、空気に触れさせたくない素材が入っているからと取り繕います。
彼らは続けて、小鳥田が勤める秋本美容クリニックにも押しかけ取材を続けますが、それを冷ややかに見つめていた医院長の娘秋本加奈子と同僚の柳原幹也は、彼は若い頃からモテたでしょうねと言う富野に、彼とは同じ大学出身だが今とは全く別人だったよと苦笑します。
手術を終えた小鳥田に、ナースの小川ルミが潤んだ瞳で「先生は私にとって神なんです」と言い、峯村を気にしながらも夜の都合を聞きますが先約があると断られます。どちらも彼の患者でしたが「”作品”には手を出さない」と言うポリシーから拒み続けているのです。
勤務を終えた小鳥田はバーに行き、恋人にすっぽかされ憤慨していた椎名亜美をナンパし、自宅に招待し、蛮刀で首を撥ねたのです。
彼は自宅のバスルームで亜美の死体を解体し、その肉を料理し、メイクを施した彼女の生首と差し向かいで、生前の彼女を思い浮かべながらディナーを楽しみます。

また彼は「食人日記」と言うタイトルのブログに、自らの人肉嗜好や想いをしたためています。
親に愛された記憶が無く、足が不自由だったこともあり、無口で内向的、常に飢餓感を抱え、留年を繰り返していたところ、秋本加奈子のお情けで秋本クリニックの勤務医となったある日、衝動的に吸引した臀部の肉を盗み出し、自宅で焼いて食べた瞬間、満たされたと感じたと。
それは苦く薬臭く美味くもありませんでしたが、もともと美食家だった彼が最後に求めた禁断の味でした。それを境に彼の身体は通常の食肉を受け付けなくなり、限られた(吸引した人間の)脂肪とサラダとサプリだけの食生活、呼吸運動などで体を鍛えた事で、神経が研ぎ澄まされ、手術の腕も上がり評判となったのです。
やがて脂肪だけで飽き足らなくなった彼は、女性の肉が食べたいと欲するようになりますが、ある日偶然、山中で若い女性の首吊り死体を発見、自宅に持ち帰りバスルームで解体、保存して、日に一度料理して食するようになります。「それはつまり、1日に1回、女性と性交している事に他ならない」。食人日記にはこう綴られていました。 この映画を無料で観る

【承】- 最後の晩餐TheLastSupperのあらすじ2

彼の腕前は評判となり、マスコミの取材を受けるようになり、引き締まった肉体と美貌にナースたちも色めき立ちます。
彼は加奈子を自宅に招いてその肉を料理して振る舞い、指輪を贈り関係を持ちます。加奈子は今の彼を昔の仲間に見せたいと言い、クリニックの跡継ぎに推すと話します。
その反面、90日で死体の肉は底を尽き、追い詰められた彼は、医学会で訪れた香港で、人肉料理を提供するレストランを探し回り、怪しい肉を運んでいた男の後を尾けます。気づいた男は彼をナイフで脅しますが「観光客だ、人肉が食べたい」と言うと早足で去って行きます。
小鳥田は懲りずに後を尾け、繁華街の外れにある巨大ディスコにたどり着きますが、ホールで男を追ううち、妖しい女に「食べてみる?」と言われベッドを共にします。女はクリスティと言い彼の唇に噛みつき、サディスティックなプレイに興じた後、「あの男が気になる?」と聞き、地下へと案内します。

彼女は見張りの小人に何やら囁き、彼を奥へと誘います。その奥はサロンになっていて、フロアを囲むテーブル席では、高級スーツやドレスを着た何組かの客が、薄絹の女性のダンスを見ながら談笑しています。そこに先ほどの男が半裸で現れ、蛮刀を使って舞い、女性が刃を舐め上げた次の瞬間、女性の首を切り飛ばし、会場は拍手と歓声に包まれます。
女性の肉は目の前で数人の料理人によって調理され、振る舞われます。女性の首は化粧を施され、フロア中央のテーブルに飾られていました。
…西暦334年~349年、中国北部の匈奴(きょうど)を支配した石虎(せきこ)は、大切な客人を迎える晩餐会が近づくと後宮から格別に美しい女性を選んで首を撥ね、その肉を使った料理を作らせたと言う…
クリスティは、宴を呆然と見つめる小鳥田に「私を食べて」と言い、自分もいけにえの1人で3万ドル払えば独占できる、自分の取り分1万ドルは寒村の家族に送られるからと話します。
小鳥田は契約書にサインし、サロンに一つだけ置かれたソファで待っていると、薄絹をまとったクリスティが現れ、裏切った恋人を殺して喰うため買ったものだと蛮刀を渡し、ソファの傍らに跪き目を閉じます。後ろには先ほどの男が立ち、臆する彼を促します。彼は1度失敗し2度目で無事息の根を止め、男が見守る中、クリスティの生首と差し向かいでその肉を食します。帰国後すぐ、彼はナンパした女子大生を同様の方法で殺害し、食します。

【転】- 最後の晩餐TheLastSupperのあらすじ3

ある休日の朝、小鳥田の自宅に加奈子が来て妊娠を打ち明けます。けれど彼女は彼と同じO型で親公認の柳原と結婚すると言い、小鳥田は、結婚式には彼女が気に入っている”特別な肉”の料理を振る舞うと約束します。
その後、浜辺で件の肉の燻製を作っていた小鳥田に、ランニング姿の中年男が話しかけてきます。
男は彼の燻製の薫りを褒め”男の料理”を語り、煙草の火をねだると「最近は煙草もうかうか吸ってられない、あれもダメ、これもダメでおかしくなる」とこぼし去って行きます。
また夜にはナースのルミから電話があり、加奈子との不倫を知っていると脅し交際を迫りますが、小鳥田は開き直り、君に興味はないと言い捨てます。けれど自殺をほのめかされたため、一度だけならと夕食の約束をします。
深夜、彼は禁を破って沙希を自宅に連れ込みマッサージをして「君を食べたい」とねだりますが、いきなりルミが来て強引に押し入り、沙希を見るや嫉妬に狂い、無理心中のために用意したメスで何度も刺して殺害します。小鳥田は取り乱すこともなく、呆然とするルミに沙希の解体を手伝わせ、その生肉を食わせますが、うっとりと微笑む彼女の首を絞め殺害します。

翌日クリニックに、浜辺の男=立花刑事と下田刑事がやってきます。立花は白い軟膏で斑になった顔や手を時折掻きながら、5日前から行方不明の峯村沙希こと鈴木愛子を知らないか、このところこの鎌倉周辺で若い女性の失踪が相次いでいると言うのです。
小鳥田は失踪当日に彼女と会っていたと白状しますが自宅に送ったと言い、ストーカーにつきまとわれ困ってると言ってたと話し、切り抜けます。立花刑事は帰りしな「家出の可能性もある、死体の一つも見つかってないのだから」と鋭い目で小鳥田を見て去って行きます。
柳原はそんな彼を冷笑し、もう1人のナースも、ルミもすでに無断欠勤3日目で、失踪じゃないかと話します。
そんな時、彼に「肉欲、それは愛する人の肉を食べたいという欲望にほかならない」と言う彼のブログを引用した差出人不明のメールが届きます。彼はクリスティに食べられる悪夢を見て予兆と感じます。

加奈子の結婚式の前日、小鳥田の自宅に普段着の立花が来て、海岸でスモークしていたあの肉の薫りが忘れられない、一口でいいから食べさせてもらえないかと頼まれます。
小鳥田は快諾し、タッパーに入った数切れのベーコンを出しますが、立花はそれを手づかみで貪り、美味いと身を震わせ「さすが違いますねぇ、若い女性の肉は」と言います。小鳥田は笑いますが、立花は「私も一度食べて見たかったんだ、あんたの日記にある殺したての若い女の肉を」と続けます。また彼のブログを見て一連の失踪事件の犯人だと直感した、「それでも証拠をもみ消しあんたを泳がせ続けた、なぜなら私も人肉のファンだから」と打ち明けます。
そして、これまでは鑑識後の遺体の一部を盗んでは食べていた、けれどその肉は腐りかけで薬の味もする、おかげで食べ過ぎてこんな体になっちまった、すぐ次のステップに進めたあんたが羨ましかったと話します。
小鳥田は開き直り、どうする気だと聞きますが、立花は、逮捕しない代わりに新鮮な女性の肉を供給すると約束してください、さもなくばすぐに警察を呼んでこの部屋を一斉捜索すると言い、赤黒く掻き毟られた顔とどす黒い隈の浮いた眼で彼を睨めつけ、「警察なんて、何でもアリですよ」と凄み、半日だけ猶予をあげるからよぉく考えてください、明日の結婚式、行けるといいですねぇと言い、背を向けます。
小鳥田はその背後からメスで襲い掛かりますが、振り返りざま腕を齧られ突き飛ばし、立花がぶつかった拍子に開いた冷蔵庫からいくつもの女性の生首が転がり出ます。
彼はその生首で立花を何度も殴打しますが、立花は腫れあがった顔で「何でもアリです…」と言いピストルで小鳥田の腹を撃ち、「神の手って…不味い」と呟き息絶えます。
小鳥田はそのまま這いずって加奈子に電話をし、式には行けないが料理は届ける、今でも愛してる、だから肉を食べて欲しいんだ、この肉の秘密を教えると話します。

【結】- 最後の晩餐TheLastSupperのあらすじ4

翌日。加奈子と柳原の結婚式場には、ケータリングで豪勢な料理が届き、2人をはじめ数十人の参加者たちは、大皿に盛られたその肉の美味しさに顔をほころばせ舌鼓を打ちます。
ほどなくして別なトラックが到着し、式場の係が小鳥田様からの大きな箱に入ったお届け物が届いたと知らせに来ます。加奈子の指示で「新郎新婦のご友人、小鳥田優児様からのプレゼントです!」のコールと共に、青いリボンが掛かった白い巨大な箱が会場に運び込まれ、加奈子がリボンを解き柳原が箱の蓋を開けると、四方に開いた箱の中から”プレゼント”が現れます。
それはその腹の部分に頭部が埋め込まれ、キャンドルのようにぐるりと手足に囲まれた数体の女性の死体の血塗れのオブジェでした。
会場は悲鳴で包まれ、皆口を押えてえずきます。柳原は嘔吐し、呆然とする加奈子の唇に揺れて崩れたオブジェの血が飛び散ります。

小鳥田は加奈子との電話の後、死体でオブジェを作り、自分の顔を剥いでオブジェに隠し、包帯で覆われた顔で、深夜の海岸通りを車で逃走していました。
けれど後ろの座席に潜んでいた下田刑事に銃を向けられ、「無事逃げられると思ったか?小鳥田」と言われます。
暗い道路に一発の銃声が響き、小鳥田の車が止まります。

みんなの感想

ライターの感想

名優松方弘樹氏の訃報で思い出した珍品です。原作ありきで見たので全く気付かず、出て来た時にはマジでたまげました。ホラーはもちろんお初だったそうですが、3ステップの特殊メイクも映え、役作りの完璧さゆえにエグさも倍増。なんにせよ腐肉は体に悪いっす。
共食いという人道的タブーを侵すさらに先、稀少で美味な柔肉をいかに喰うか、美学にまで昇華し得るのか。本作では残念ながら成し得ているとは言い難いのですが、原作の方はある意味突き抜けているので合わせてご紹介を。

本作の原作、大石圭の「湘南人肉医」は、カリスマ美容整形外科医でありながら137㎏の巨漢という小鳥田が”究極の人肉”に至るまでの想いを語る一人称の小説です。彼にとっての殺人はあくまで”美味でフレッシュな肉”を得るための手段に過ぎず、そのイッちゃってる感は滑稽にして残酷なカリカチュアのようです。「作品には手を出さない」と言うセリフも加藤が言えばロマンチックですが、原作では単純に薬臭くて喰えないからという徹底ぶり。
また原作の小鳥田は恐ろしく臆病で卑屈なので、多くの女性たちや立花を始め誰かを自宅に招いたり、中国の地下クラブなど外界との繋がりを持つなどはまずあり得ない、その部分は日中合作である本作のオリジナルです。
結末は本作とは全く異なりますが、僭越ながら私はそここそが大石の真骨頂、彼でなければ思いつかない甘美な奈落であると思っています。
本作の小鳥田を演じた加藤雅也は、美貌の堕胎医「殺人勤務医」の主人公古河リョウの方がしっくりくるのですが、個人的にはこの2作、お対のような気がしてなりません。
ご興味を持たれた方は「殺人勤務医」「湘南人肉医」の順で是非。どちらも超絶2極を内包する歪んだモンスターです。

「湘南人肉医」(大石圭/著、角川ホラー文庫)

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