「獣は月夜に夢を見る」のネタバレあらすじ結末

ホラー映画

獣は月夜に夢を見るの紹介:2014年製作のデンマーク&フランス合作映画。北欧の小さな村に住む少女の身体に奇妙な変化が現れ始め、やがて少女は感情を制御できなくなっていく。彼女の哀しい秘密とは…。獣(けもの)になっていく恐ろしい運命に直面する主人公を、本作でデビューを果たしたソニア・ズーが演じる。

予告動画

獣は月夜に夢を見るの主な出演者

マリー(ソニア・スール)、マリーの父(ラース・ミケルセン)、マリーの母(ソニア・リクター)、ダニエル(ヤーコブ・オフテブロ)、ラーセン先生(スティグ・ホフメイヤー)、フェリックス(マッド・リーソン)、エスベン(グスタフ・デキアー・ギース)

獣は月夜に夢を見るのネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①北欧デンマークの小さな港町。マリーの家族は町の人たちから疎んじられていた。マリーはある日自分の身体に小さな変化を見つける。それはマリーが獣になる予兆だった。 ②ラーセン先生と父はマリーに薬を打とうとするが、マリーは拒否。母が先生を襲って殺す。マリーは恋人・ダニエルと逃げようとするが、町の人に捕まった。漁船で返り討ちにしたマリーはダニエルと抱き合う。

【起】- 獣は月夜に夢を見るのあらすじ1

北欧、デンマークの小さな港町。
その町は極度に閉鎖的な社会でした。町の人たちはみな顔見知りです。
16歳(注:日本の公的サイトでは19歳と記載しているが、海外の公式サイトでは16歳という記述があるので、そちらを選ばせていただく。映画本編では年齢までは分からず)の少女・マリーは、毎月ラーセン先生の健康診断を受けています。聴診器で心音を聞き、上半身と背中をチェックし、あご下のリンパを触診して爪を確認した後、喉を診察します。
しかし、何に対しての健康診断なのかを知らされることはありません。
マリー自身はなんとなく、母親からの遺伝が関係しているのかと思っていました。
というのも、マリーの母は車椅子の生活を送っており、殆ど意思疎通もできない状態だったからです。母を見ているマリーは、自分が健康診断されるのは、母の病気が関係しているのだろうと思います。
母は食事すら自分で摂取できませんが、スプーンを口元まで運ぶと食べます。一見すると認知症のように見えますが、時折思慮深げな視線を送って来ることがあります。
そして、母はすごく若いのです。マリーと姉妹と言っても通用するくらいです。苦労したせいで年を取ったように見える父とは、対照的でした。
マリーは、母の病気が何か教えてもらっていません。聞こうにも父は口を濁します。
そして町の人たちは、マリーの家族と距離を置いていました。マリーの一家は町の人たちから、なんとなく疎んじられているようにマリーには感じられます。
父は母の介護を甲斐甲斐しく行なっていました。マリーも手伝います。
マリーは16歳になったので、町の魚の工場で働き始めました。港に着いた沖合漁船の魚をさばいたり、箱に詰めて出荷したりする仕事です。
職場には男たちばかりが働いており、つまりはマリーが男が働く職場でしか雇ってもらえなかったことを意味しています。
職場の男たちの反応はさまざまでした。淡々と仕事場の案内をする上司・トール、比較的やさしく接してくれる教育係のフェリックス、意地悪なエスベンなどです。
おおむねが好奇心に満ちた目で見ていました。それはマリーが町から隔離された生活を余儀なくされているからかもしれません。
カレイの捌き方をフェリックスに教わったマリーは仕事をこなしますが、トラックの荷台のプールに入っている魚を取りに行った時、後ろから突き飛ばすイタズラをした男がいました。言わずと知れた、エスベンです。
マリーは魚が口を開けて死んでいるプールの汚水に落ちますが、周囲の人たちは笑っているだけでした。そのプールに突き落とされるのは新人の儀式だと誰かが言いますが、本当かどうかは分かりません。 この映画を無料で観る

【承】- 獣は月夜に夢を見るのあらすじ2

その日、指を切ったマリーは仕事にならず、早退しました。帰宅するとラーセン先生が来ており、なにやら父とこそこそ話をしていました。マリーが早く戻ってくると、2人はバツが悪い顔をします。どうやら話をしている様子をマリーには知られたくなかったようです。
ラーセン先生と父は「母さんの注射の痕が炎症を起こして…」と言い訳をしました。
母が凝視している視線の先には、ラーセン先生のカバンと謎の封筒がありました。マリーはその封筒をこっそり部屋に持ち去ります。
封筒の中を見ると、レントゲン写真や専門用語が書かれた謎の資料ばかりでした。しかし男の背中に大きな爪痕がある傷の写真や、壁(後に天井の蓋と判明)についた爪痕のひっかき傷や、謎のマークのついた写真があります。
その頃、マリーの身体に小さな変化が起きていました。左胸の上に、小さな赤い痣ができたのです。
翌日その痣は大きくなり、やがて金色の毛が生えてきました。
同じ頃、マリーは父が母を風呂に入れながら、背中に生えた毛を剃っているのを目撃します。マリーが見たと知ると、父はバツが悪そうにしました。やはり知られたくなかったようです。
しかしマリーは自分の胸に生えた毛は、母の遺伝によるものだと知って、長年の疑問が解消されたように思いました。父に知られぬよう、こっそり胸の毛をかみそりで剃ります。
職場でマリーはダニエルという、童顔の男と親しくなりました。ダニエルだけはマリーに屈託なく接してくれます。おそらくダニエルはよその町から来たのでしょう。
マリーとダニエルは少しずつ親しくなりました。
しかしエスベンは相変わらず意地悪で、マリーを突き飛ばしたり、更衣室で着替えをするマリーをマスクをかぶって遅い、魚を顔におしつける嫌がらせをします。
とはいうものの、エスベンがマリーをいじめるのは、町の人たちがマリーの一家を村八分にしているからです。その背景の事情までは知らないようで、マリーと同じ年代の男性らもみな知らないようです。
そして、なぜ阻害されるか背景を知っていそうな年配の町の人たちは、みな揃って口をつぐんでいました。誰もが話題にしたがりません。
魚を顔に押し付けられる嫌がらせをされたマリーは、自分の感情がどうしようもなく攻撃的になる自覚をおぼえました。
自分の身体に隠された秘密を知りたいマリーは、思い切って父に胸の痣を見せて、事情を聞きました。父は黙ってラーセン先生を呼びます。
父とラーセン先生の間で、話す話さないの悶着があった後、先生はこれから起きる事象のみ話してくれました。マリーは病気のせいでこれから身体中が毛深くなり、感情にも変化が現れるそうです。気が短くなり、攻撃的になるのだそうです。

【転】- 獣は月夜に夢を見るのあらすじ3

ラーセン先生は母と同じように、マリーに薬をのむように勧めました。しかしマリーは拒みます。薬を服用すると、母と同じように廃人同様になってしまうのは自明の理でした。
悩んだマリーは町の港のはずれにある古い錆びついた船に行きます。
その船はロシア人が乗ってきたもので、今では廃船になっていました。
そこでラーセン先生が持っていたカルテと同じマークを見つけたマリーは、漁船の地下の部屋の入り口の天蓋に爪痕を見つけます。
誰かが答えてくれたわけではありませんが、マリーは事情が呑み込めてきました。
(映画本編でも実ははっきりと語られない)
母は獣の血を引く女で、そのせいでマリーもいずれ獣人のようになってしまうのでしょう。そして語られないものの町の人たちが隠しているのは、美しかった母がロシア人に拉致されて暴行を受け、2人のロシア人を殺してしまったのだろうと思われます。
町の人たちが口をつぐむのは、母とマリーを恐れているからなのでした。
マリーはフェリックスを訪問し、ナイトクラブへ連れて行ってもらいます。そしてそこでダニエルと会ったマリーは「私が『怪物』になる前に、抱かれたいの。手伝ってくれる?」と誘いました。
ダニエルとマリーは店を抜け出し、廃船で結ばれます。途中、背中の毛を察知したダニエルが「これは?」と聞いて、マリーが拒もうとしましたが、ダニエルはそれ以上聞くことなく、マリーを愛します。
絶頂を迎えたマリーの目が金色に光りました。しかし本人は知りません。
夜更けにマリーが帰って来ると、ラーセン先生と父が2人がかりでマリーを押さえつけて、注射を打とうとしました。マリーは激しく抵抗します。
その時、廃人同様だった母が敏捷に動き、ラーセン先生を襲いました。先生は首を噛まれて死にます。
父とマリーは庭に穴を掘り、先生の遺体を埋めます。マリーは血まみれの母をお風呂に入れながら、絶望しました。そのマリーの頭を母が優しく撫でます。
母に手を出したロシア人の始末も父がつけたのかと聞くと、父はもう否定しませんでした。
翌日、ラーセン先生が失踪したという知らせが町を駆け巡ります。小さい町ですから、噂が広まるのはあっという間です。
先生の奥さんは明らかに、マリーの一家を疑っていました。そして町の人たちもみんな疑います。
先生の奥さんは家に来て、マリーの母を脱がせろと言います。指示どおりに母を下着姿にすると、先生の息子が母の歯ぐきや爪をチェックしました。
証拠は出ず、去り際に息子はマリーに「お前のことも見張っているからな」と言い捨てて去ります。
それからは職場に行っても針のむしろです。今まで以上に差別が厳しくなります。 この映画を無料で観る

【結】- 獣は月夜に夢を見るのあらすじ4

いたたまれなくなって帰宅したマリーは、母がバスタブで溺死しているのを見つけました。迷惑をかけると思った母による自殺なのか、誰か町の人による他殺なのかは分かりません。
母の遺体を見つけたマリーはショックで泣きます。続いて戻ってきた父も、母の遺体を見て絶叫しました。
母の葬儀が営まれます。町の人たちも静かに参列しますが、内心は「厄介者がいなくなった」という気持ちの人もいるようです。
葬儀の最中に、マリーは新たな変化を見つけました。自分の爪の付け根から血が出ているのです。いずれ爪が取れて、より頑丈な爪が生えてくるのかもしれません。
最初は持っていた花束で爪を隠したマリーですが、葬儀の後の会合の席で、だんだんマリーは腹が立ってきました。なぜ自分の身に起きることを隠しておかねばならないのかと好戦的になったマリーは、血のにじむ爪を隠すことなく、むしろ見せつけるようにしてコーヒーを注ぎに客の間を回ります。
翌日からもマリーはもう隠すことなくふるまいます。額は狭くなり(その分毛で覆われてきた)、首筋にも毛が生えてきますが、マリーは知らんふりしてみなに見せました。
そういうマリーの反発的な態度が癪に障ったのでしょう。
勤務の後、マリーのロッカーには魚の内臓が入っていました。そしてフロアを歩いていると電気が消され、通勤に使う自転車の鍵を解除しようとしている時、石を投げられます。
そしてバイクに乗った数人の男たちが襲ってきました。自転車の鍵を解除できないまま、マリーは走って逃げることしかできません。
追いかけ回されたマリーは、リーダーのエスベンのバイクを襲って倒しました。首に噛みつき、エスベンを殺します。
その後船で眠っていると、ダニエルがやってきました。町の人たちが探しているとダニエルは言いますが、マリー自身は獣になっている間の記憶がありません。
ダニエルとマリーは一緒に町を出て逃げることにしました。マリーが戻ってきて荷造りをする姿を見た父は、泣きそうになりながらもマリーに「綺麗だ」と言います。恐らく父と母も、どこかからこうして逃げて来て町に住みついたのでしょう。
マリーはロシアの廃船でダニエルと待ち合わせをしますが、ダニエルよりも先に町の人たちに見つかり、漁船に連れ込まれました。ダニエルはその船にこっそり乗り込みます。
町の人たちはどうやら、マリーを沖合で海に沈めるつもりだったのでしょうが、マリーが監禁されている地下の天蓋をダニエルが開きました。
マリーは完全に獣人化して次々に男たちを襲い、漁船に乗り込んでいる全員を血祭りに上げます。最後に殺されたのはフィリックスでした。
ダニエルはおそるおそる現れます。マリーは獣となってもダニエルのことは認識できるようです。
死体に囲まれながら、ダニエルとマリーはそのまま漁船を走らせました(新天地で生きて行くつもりだろう)。

みんなの感想

ライターの感想

このマリーさんがいかにも「幸薄そうな女性」なのだ。冒頭で下着シーンがあるのだが(ベッドシーンではバストも見せてくれるのだが)、がりがり。
でも美しい。そして獣人化していくにもかかわらず、ジャンルからいけばホラーなのにもかかわらず、この映画のなんと美しいことよ。
謎な部分は結構多い。なぜ母がそんな体質なのか。ロシア人は具体的にどうなったのか(殺されて埋められたのは判ったけど、人妻である母に手を出したのか、独身時代のことなのか、いつなのかが不明)。
対処するには母と同じ薬を使うしかないのか。若い男たちはマリーの秘密を知っていたのか(無防備に襲われたエスベンを見ると、知らなかった可能性が高い)。
そういう「語ってくれない」のもひっくるめて、ぜんぶ許せるくらい、とにかく映像が綺麗!
さてこの作品、若い少女が徐々に獣になっていくというテーマだけではなく、閉鎖的な町で差別されながら生きるしかない「異端者への差別」も扱っている。意外に奥が深い。
獣になった姿もちゃんと見せてくれます。気になったかたは是非視聴を。

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