「稀人」のネタバレあらすじ結末

ホラー映画

稀人の紹介:“真の恐怖”を追い求める男が異界から連れて来た少女は、人ならぬものだった。ある対象を渇望するあまり、その対象に自らが取り込まれてしまう狂気を描いた作品。2004年にユーロスペースで開催された“映画番長”の中の“ホラー番長”に出品された4作のうちのひとつ。監督:清水祟、原案・脚本:小中千昭。ブリュッセル・ファンタスティック映画祭グランプリ受賞。“稀人”とは、民俗学で異郷から来訪する神のこと。劇中に出てくる“狂気の山脈”はラヴクラフトのクトゥルフ神話に登場する架空の地名。カスパー・ハウザーとは、19世紀にドイツで見つかり保護された16歳の少年で、物心ついてからずっと地下の狭い箱のような部屋で育てられたことが判明したが、その謎が解明される前に暗殺された。

この映画を無料で観る

予告動画

稀人の主な出演者

増岡拓喜司(塚本晋也)、F(宮下ともみ)、黒木阿礼(中原和宏)、増岡の別れた妻(蜷川みほ)、女子高生(黒岩奈美)、デロ(目黒大路、金野泰史)、MIB[黒ずくめの男](菅田俊)

稀人のネタバレあらすじ

【起】- 稀人のあらすじ1

映像カメラマンの増岡は、“真の恐怖”を追い求めています。
長年に渡って恐怖の瞬間を記録した映像を集めて来ましたが、どれも真の恐怖からはほど遠いと感じていました。
ある日、地下鉄の駅の通路で刃物を持った男が警官に囲まれているところに偶然行き合せた彼は、男が自らの眼にナイフを突き立て自殺する瞬間をカメラに収めます。
その映像をくり返し観ていた時、ナイフを刺す瞬間の男の表情に“真の恐怖”を見出し、その視線の先にあるものが知りたくて現場に戻ります。
自殺した男・黒木の視線を辿ると、小さな扉と全身が生白くヤモリのように這う人間の幻影を見ます。
【東京の地下には知られざる施設がある…】
そんな都市伝説が脳裏に浮かんで、地下鉄の機械室からさらに下へ下へと降りて、小さな扉をくぐり螺旋状の階段で地下深く下って行きます。
途中で出会ったホームレスは何かに異常に怯えて叫びます。
「デロが来るんだよぉ…デロに見つかったら、血を吸い尽くされちまう」 この映画を無料で観る

【承】- 稀人のあらすじ2

地下に広がる世界を彷徨い坐りこんだ増岡の前に、自殺したはずの黒木が現れます。
黒木は地下には秘密の都市が存在すること、“デロ”とはデトリメンタル・ロボットの略で危険な生き物だと告げます。
やがて黒木は消え、独り彷徨い続けた増岡は“狂気の山脈”に辿り着きます。
その谷間の石窟の中に、鎖で繋がれた裸の少女が眠っていました。
少女を自分のアパートに連れ帰った増岡は、“F”と名付けます。
Fは差し出す水も食料も口にしようとはしません。
しゃべることはできず、口の中には尖ったキバが生えています。
昼間フリーのカメラマンをする増岡は、部屋にカメラを設置して外出先から携帯で監視します。
Fは時折部屋の床を這いまわる以外は寝て過ごしています。
水も食物も摂らないFは次第に衰弱してゆきますが、彼にはどうすることもできません。
携帯に正体不明の相手から電話がかかって来ます。
「あなたはそこにいてはいけないものを連れて来ている。“それ”はそこでは生きられないのですよ」

【転】- 稀人のあらすじ3

ある日、増岡は街でカメラを壊され手に怪我を負います。
帰宅するとFは血の匂いを嗅ぎつけて寄って来て、夢中で彼の手の傷を舐めます。
カッターで自分の手を切ると、Fは貪るように血を吸い続けます。
彼はFを人として育てることを諦め、動物のように飼育することにしました。
そんな時、1人の中年女性が現れて「冬美がいなくなったの。あなたの所にいるんじゃないの」と問い質しますが、彼は無視して逃げるように立ち去ります。
部屋に帰ると、中はメチャメチャに荒らされてFが消えていました。
必死に捜しましたが見つからず、謎の黒ずくめの男につきまとわれます。
部屋に帰ると、Fは戻っていて手を血だらけにして寝ていました。
【Fには充分な栄養が必要だ】
例の中年女性を殺してその血を絞り、Fに与えます。
Fは哺乳瓶に入れた血液を、喉を鳴らして飲み続けました。
さらに公園の公衆トイレで女子高生を殺し、持ち帰った血をFに飲ませます。
翌日、カメラマンとして事件を報道するリポーターを撮影しますが、ファインダーの中に死んだ女子高生の姿を見ます。

【結】- 稀人のあらすじ4

歩けるようになったFを街へ連れ出した彼は、カラオケボックスに置き去りにしてふらっと電車に乗って見知らぬ海辺の町に流れ着きます。
数週間ホームレス生活を送り、ある日海辺に現れた黒木の「真なる恐怖は我々の無意識の中に封じ込められた古の英知がもたらすもの」という言葉を聞き悟ります。
【私の狂気は真実のものではなかった。私は狂気がもたらしてくれるであろう真なる恐怖に憧憬を抱き、狂気を装っていたにすぎなかった。私は別れた妻を殺し、自分の娘を獣のように飼育し、無関係な人間までも殺した。そこまでしてもなお、真実の恐怖に至ることができないでいる】
目の前にデロが現れ、その先に落ちていた自分の携帯からは奇妙な鳴き声が聞こえ、画面には恐怖に歪む自分の顔が写っています。
アパートの部屋に帰ると、Fがいました。
カッターで自分の舌を切って、口移しにFに与えます。
Fの貪るような口づけに恍惚の表情を浮かべ…
そしてFに手を引かれ、螺旋階段を下へ下へと降ります。
地下の世界でFは微笑んで彼にカメラを向けます。
モニターに映るその恐怖の表情は、黒木が死の直前に見せたものと同じでした。

関連する映画

ホラー映画

みんなの感想

映画の感想を投稿する

映画「稀人」の商品はこちら