「箪笥」のネタバレあらすじ結末

箪笥の紹介:継母に殺された姉妹が幽霊となって復讐するという韓国の怪談「薔花紅蓮伝」をベースにした、2003年公開の韓国のサイコ・ホラー映画です。少女たちが人里離れた屋敷を訪れる冒頭から、違和感と恐怖が眩暈のように押し寄せる展開は印象的で、後にS・スピルバーグがリメイク権を獲得、2009年にはハリウッド・リメイク版「ゲスト」も公開されています。2004年ジェラルメール国際ファンタスティック映画祭審査員大賞など数々の賞を受賞。監督・脚本は「甘い人生」「悪魔を見た」のキム・ジウン。音楽は「王の男」「ヘンゼルとグレーテル」のイ・ビョンウ。

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予告動画

箪笥の主な出演者

姉妹の姉スミ(イム・スジョン)、妹スヨン(ムン・グニョン)、継母ウンジュ(ヨム・ジョンア)、父ムヒョン(キム・ガプス)、叔父ソンギュ(ウ・ギホン)、その妻ミヒ(イ・スンビ)、実母(パク・ミヒョン)など。

箪笥のネタバレあらすじ

【起】- 箪笥のあらすじ1

精神病院の診察室に、看護師に付き添われた少女が入ってきます。医師は彼女に家族写真を見せ、あの日なにがあったか話してくれないかと言い、少女はゆっくりと窓を見上げ回想します。

ソウル郊外の池のほとりに佇む古く瀟洒な屋敷に、2人の少女が長い療養生活から戻ります。妹スヨンは無邪気に駆け出し、姉スミは家の外観を懐かしそうに眺めます。2人は池の船着き場で一息ついてから屋敷に戻ります。
屋敷は凝って上品な内装ですが古く、所々が暗く不気味です。その廊下の奥から若く美しい継母ウンジュが現れ、明るく2人を出迎えますが、言葉には棘があり、2人は無言で2階の自室に入ります。

スミの部屋は質素な花模様の壁紙で、彼女は早速時計を動かしますが、なぜか持ち帰った日記と同じ物があり、箪笥には同じ洋服が何着も掛かっています。
一方ウンジュは、父親の部屋の前に畳んで置かれたパジャマに眉を顰め捨てます。また父親は密かに書斎で電話をし、状態は悪いが来なくていいと言っています。

夕食は皆無言で息の詰まる感じでしたが、ウンジュが1人明るく週末に父方の叔父ソンギュ夫妻を招くと話し始めます。けれど父親はすげなく席を立ったため、彼女はスミに、父親の下着を片付けるのは自分の役目とクギを刺し、スミは部屋の物を勝手に弄らないでと返します。言い返そうとするウンジュに父親が錠剤と水を差し出したすきに、姉妹は自室に戻ります。
その夜、ウンジュは籠の小鳥に挨拶をして寝床に入り父親を待ちます。

深夜、誰かが部屋に入ってくる気配で目覚めたスヨンは、スミに助けを求めます。スミが階下を見に行くと、居間のTVは点いたまま、書斎のソファでは父親が眠っていました。毛布を掛け、愛おしそうにその頬を撫でた時、起こさないで!と言う声に振り向くとウンジュが睨んでいました。
スミが水を飲みに来たと言い冷蔵庫を開けると、中に腐った指のようなものがあり悲鳴を上げます。TVの前に座ったウンジュは振り向きますが動じません。
その夜ベッドで、スミは怯えるスヨンに箪笥が怖い?と聞きますが、妹はウンジュも家も変だと怯えます。私が守るから大丈夫と抱きしめるスミ。

【承】- 箪笥のあらすじ2

翌朝、悪夢で目覚めたスミは、隣で眠るスヨンを見てホッとします。が、同時に暗い部屋の隅に恐ろしい気配を感じ怯えます。それは黒い服に長い黒髪の女で、異様な動きで2人のベッドに這い上がり仁王立ちになり、その股間から一筋の血が流れ手が出てくるところで悲鳴を挙げ、再び目覚めます。父親が駆けつけますが、平静を装い戻ります。スミの手はスヨンの経血で汚れていました。夫妻の寝室に生理用品を取りに行ったスミを、ウンジュは生理が同じ日だと笑います。

シーツの洗濯を終えた2人が、のんびりと乾くのを待つ後ろで、ウンジュの小鳥がうるさくさえずっています。これはこの家で唯一のあの女の持ち物だ、殺そうか?とスミ、逃がそうとスヨン。そこへ父親が現れ、スミの体調をしつこく聞きますが、それより箪笥を片付けてと彼女が言うと、その話はしないと約束したはずだ、怒る気持ちはわかる、俺は悪い父親だと言い、スヨンには声を掛けず去ります。

またある日、スミは森の物置小屋から母の遺品を持ち帰ります。遺品の中には家族写真が幾枚もあり、微笑む家族、幼い自分と元気な母の面影に顔をほころばせますが、そこにウンジュが加わった写真を境に、白衣の父とウンジュだけの写真が何枚も続きます。憤然とするスミ。
一方スヨンは、鳥かごの中で血塗れで死んでいる小鳥を見つけ、思わず手を入れようとしますが誰かに見られ振り向きます。
ほどなくスミの部屋に来たスヨンは楽しげに母の遺品を見て、花のついた髪留めをもらっていい?とはしゃぎます。その腕の痣に気づいたスミは激怒、あの女の仕業かと問い詰めます。叫んでスミの手を振り払い出ていくスヨン。

窓辺にいたウンジュを怒鳴るスミ。ウンジュは逆ギレし、お前の母親は死んだ、今は私がおまえの母で、我慢もしている、現実を受け入れろと返し言い争いになりますが、ウンジュに「まだ病気が治ってなかったのね」と憐れむように言われ、スミは言葉に詰まります。
それを聞いていた父親が向かうと、スミだけがキッチンで泣いていました。
その肩に触れた父の手を「汚い手で触るな!」と振り払い、どうして自分だけに理解しろと言うの?!と怒鳴ります。彼は自分も理解できない、ちゃんと話せ、目を覚ませと往なしますが、スミは、これから起こるパパが招いた忌まわしい事の責任を取ってと言い、話を打ち切ります。

【転】- 箪笥のあらすじ3

週末の夜、ソンギュ夫妻を豪華な手料理でもてなすウンジュ。テーブルに姉妹はいませんが、ウンジュだけが大声で笑い話し続ける中、父親とソンギュ夫妻は気まずそうに押し黙り、呆れて彼女をちら見し、食事も進まないようです。
彼女は気のふれた村人とソンギュが笑われたと大笑いで話し同意を求めますが、ソンギュがそんな過去は無いと不快そうに答えたその時、その妻ミヒが心臓発作を起こし、床をのたうちまわって苦悶し始めます。ソンギュの処置で発作は納まり夫妻は帰りますが、父親はガラス片を片付けただけで、「休めよ」と一言ウンジュに声を掛け書斎に引き上げます。
一方、帰りの車中、義理で断れなかったと謝るソンギュにミヒは、流し台の下に血塗れの少女がいたと打ち明けます。

1人汚れたままのテーブルに残されたウンジュは、異様な気配と共に流し台の扉が開くのを目撃、床で小さな花のついた髪留めを見つけます。が、その時、後ろのテーブルには緑のドレスの少女が座り、気配に気づいた彼女が振り向くと、少女は眼の前に立っていました。
父親にやつれた顔で、子供たちが来てからこの家では変なことばかり起こると怯えて訴えるウンジュ。彼女に錠剤を渡し、環境が変わったせいだと冷静に往なし、ともかく休めと言い残し出ていく父親。ウンジュは爪を噛みながらうろつき、父親はかごの中の小鳥の死骸を見つけます。

ウンジュはスヨンの部屋に押しかけ、件の家族写真を見つけますが、自分の部分だけが千切られ、黒く塗りつぶされているのを見て激怒、さらにベッドの中で小鳥の死骸を見つけ激昂し、スヨンに掴みかかり、誰がやったのか言え!と怒鳴りながら引き摺って箪笥に押しこめます。スヨンは絶叫し扉を叩きますが、お前たちには罰が必要よ!と怒鳴り聞き入れません。ようやく目覚めたスミが事態に気づき、スヨンを救出、こんなことは二度とさせないと固く抱きしめます。
父親は、庭に穴を掘り小鳥の死骸を埋めます。ウンジュは鬼の形相で廊下を歩きます。

スヨンの部屋で怯える2人の元に父親が現れ、スミになぜこんなことをするのかと詰め寄ります。スミはあの女がスヨンを苛めるからだ!と泣いて叫びますが、父親は彼女の顔を不思議そうに見つめ、スヨンはもう死んだと言い出します。訳が分からず、スヨンを揺さぶりあなたからも言いなさい!と叫ぶスミ。スヨンは絶叫します。

電話で、来てくれ、ひどくなる一方だと誰かに訴える父親。
ウンジュが廊下を血だらけの大きな袋を引き摺り、棒きれで叩くと、スヨンの叫び声がして目覚めるスミ。部屋の扉の下には父親からの外出するというメモがありました。
スミは、慌ててスヨンの部屋に行きますが、扉に無数のクギが打たれていて開きません。家中を必死で探すうち、ふと廊下を見ると、引き摺った血痕が居間に置き去りにされた血塗れの袋まで続いています。スミは泣き叫び、狂ったように開けようとしますが開かず、ハサミを探しに走りますが見つかりません。再び居間に戻ると袋はさらに納戸の箪笥の中に引き摺られていました。
箪笥の中で血塗れの袋を見つけ触ろうと手を伸ばすと袋は身震いするように震えます。

一方ウンジュは、煮立ったヤカンを持って納戸に向かいます。ようやくハサミを見つけ焦って袋を開けようとしていたスミが振り向くと、そこにはヤカンを持ったウンジュが。「もう、お前の家族にはうんざりだ」と言いながら迫るウンジュとスミは揉み合いになり、スミのハサミがウンジュの手に突き刺さり、スミは頭をぶつけ昏倒します。
ウンジュは朦朧としているスミを廊下に引き摺り出し「本当の恐怖を知ってる?」と話し掛けます。それは忘れたいこと、消したいことがあるのに消せないことだ、それは一生亡霊のように付きまとうと、助けてと呟くスミに、助けてやると言い、大きな天使の石膏像を落とそうとしたその瞬間、父が帰宅し、血だらけのスミを抱き上げます。

彼は、惨憺たる室内を見て息をのみます。箪笥には袋に入った人形が押し込められています。
そして、リビングのソファに座り込むやつれ果てたウンジュに錠剤を渡し、良くなるから飲めと促し、部屋を出ていきます。けれど入れ替わりに入ってきた者に、ウンジュは愕然とします。それは紛れもなく彼女自身で、ウンジュはスミへと変わります。 この映画を無料で観る

【結】- 箪笥のあらすじ4

ウンジュを演じていたのはスミでした。療養から戻ったのはスミだけで、小鳥を殺したのも、袋に人形を詰め叩いていたのも、ソンギュ夫妻の前でとめどなく笑い話し続けていたのも、そして夫妻のベッドで父親を待っていたのも全てスミだったのです。
父親と(本物の)ウンジュはスミを見つめ、彼女は錠剤を飲み下します。

精神病院に戻されたスミは茫洋と座ったままでした。けれど、優しげに語りかけ帰ろうとするウンジュの腕を掴み離そうとしません。彼女は困惑してそれを無理矢理引きはがし、父親の運転する車で屋敷に戻ります。
その夜、1人で食堂のテーブルに座っていたウンジュは、2階を駆け回る足音とドアが閉まる音を聞き、スヨンの部屋に向かいます。廊下は彼女が一足歩くごとに血が滲み、部屋の中は異様な寒さでしたが誰もいません。その時、突然電気が消え、薔薇模様の箪笥の扉がひとりでに開きます。恐る恐る覗き、布団の間にあった黒いものを引いた途端、中から異様な姿の少女が這いだし彼女に迫り、屋敷に悲鳴が響きます。

父親がウンジュを連れてきた日、母親は弱ってはいましたがまだ屋敷にいました。その日はソンギュ夫妻も呼ばれ、何か重要な家族会議があるようです。姉妹は、庭のブランコから、軽い足取りで家に入るウンジュと、2人を見つめる父親の姿を見ていました。
けれど、会食を中座したスミに腹を立てたウンジュがスヨンにあたり、泣きながら部屋に戻ったスヨンは、母に慰められるうち寝てしまい、目覚めたときに、母は箪笥の中で首を吊って亡くなっていたのです。泣き叫び、必死で母の遺体を引き出そうとするスヨンの上に箪笥が倒れ下敷きになってしまいます。

物音に気付いたのはウンジュでした。彼女はスヨンの部屋で状況を知り、苦しみ床を掻きむしるスヨンを無視して部屋を出ます。けれど、まだ逡巡していたウンジュは、廊下でスミと鉢合わせしてしまいます。
スミはウンジュを睨めつけ見下し、もう母親のつもり?!どいて!と恫喝します。ウンジュは一瞬怯みますが「お前はこの瞬間を一生後悔するかも。忘れないで」と返しスミを通します。スミは不敵に微笑み「その顔を見ることが最大の後悔だ」と捨て台詞を残し外出します。

スヨンが息絶える瞬間、スミは呼ばれた気がして振り返りますが、父親は玄関でスミを呼び、ウンジュは2階の窓からスミを睨みつけていたため、迷わず踵を返します。
誰も、スヨンの最期に気づく者はいなかったのです。

冬が間近の冷たい風の中、船着き場で、スミはひとりぼっちで座っていました。


注*本稿はレンタル版にて視聴し、そのバージョン内で読み取れる部分から作成しています。
ですが、本作は主人公の設定上、難解な部分やカットされた部分、設定が存在し、同時に様々な解釈があるようです。もっと深く知りたいと思われた方には書籍の解析本や、コレクターズ版などのご視聴をお勧めいたします。

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