サイレン 〜FORBIDDEN SIREN〜

「サイレン(FORBIDDEN SIREN)」のネタバレあらすじ結末

ホラー映画

ソニーコンピューターエンターティメント(SCEI)から発売されたホラーゲームを下敷きに、「TRICK」「二十世紀少年」などエンターティメント作を得意とする堤幸彦監督が生み出した和製ホラー。孤島の閉塞感と響くサイレンの不気味さはそのままに、ゲームとは全く異なった切り口の恐怖が迫る。

映画「サイレン(FORBIDDEN SIREN)」のネタバレあらすじを結末まで解説しています。まだ映画を観ていない方は「サイレン(FORBIDDEN SIREN)」のネタバレあらすじに注意ください。

サイレン(FORBIDDEN SIREN)の主な出演者

天本由貴(市川由衣)、天本真一(森本レオ)、南田豊(田中直樹)、土田圭(阿部寛)、里美(西田尚美)、東(松尾スズキ)、山中巡査(嶋田久作)天本英夫(西山潤)、赤い服の謎の少女(高橋真唯)

サイレン(FORBIDDEN SIREN)のネタバレあらすじ

【起】- サイレン(FORBIDDEN SIREN)のあらすじ1

〝1590年、アメリカ。
ロアーク島で全島民117人が突然消失。
島には《Croatan》という謎の文字が残されていた。〟
〝1872年、大西洋上。
漂流中のマリーセレスト号が発見されるが、全乗組員が消失していた。
航海日誌は「12月4日、我が妻マリーが」と唐突に終わっていた。〟
…1976年、日本・夜美島(やみじま)。
災害救助の人たちが、嵐に襲われた夜美島の捜索をしますが、島民は誰もいません。
家々はみな、ついさっきまで人がいた感じで放置されており、鍋はあたたかいままです。
島に1人だけ生き残った人がいました。保護された男性・土田圭は、壁に赤い文字で「DOG LIVE」と書かれた部屋の中央でパーカーをかぶって椅子に座り、変な歌をうたっています。
「他の住民たちはどこへ行った?」という災害救助の人の呼び掛けに対し、土田は「サイレン…三度目のサイレンが鳴ったら」「サイレンが鳴ったら外へ出てはならない」と連呼し、半狂乱になりました…。
…29年後、2005年。
フリーライターの中年男性・天本真一と10代後半の娘・由貴、小学生の息子・英夫が、愛犬・オスメントとともに夜美島へ引っ越しました。身体が弱く発作の持病を持つ弟・英夫の転地療養のためです。
島は閉鎖的で、島民たちはよそ者の由貴たちを不躾にじろじろ眺め、由貴は居心地の悪さを感じました。
島の診療所勤務・南田先生が由貴たちの乗るフェリーを迎えに港まで来ており、車で送ってくれました。島は日本語だけではなく謎の文字も散見され、異国情緒溢れるところです。
南田先生は「何百年だか前に、異人が流れ着いた関係だろう」と言いました。
島民は昔からの信仰を信じているため「森の鉄塔付近には近づくな(危険な虫がいる)」「サイレンが鳴ったら外へ出てはならない」と南田先生は助言します。
新居は古びた家で、棚や床などあちこちが汚れていました。壁には血痕のようなものも残っています。
隣人女性・里美が現れて手伝ってくれ「村人との付き合いを大事にしろ」と言いました。南田先生の言うとおり、鉄塔付近でなくとも、家の中にムカデとクモの中間みたいな虫が出ました。
由貴の父・真一は島の研究をして本を書くつもりです。一眼レフカメラやホームビデオカメラで、早速島のあちこちを撮影し始めました。
ある日、弟・英夫を追って由貴は森の奥へ行き、廃屋を見つけます。その壁には「DOG LIVE」と赤い字で書かれており、鏡が割れると中から赤いノートが見つかりました。ノートはてのひらサイズで、破れています。
そこには『1976年取材メモ 赤いノート』と書かれており、「サイレンの定義」「セイレーン」「島民は犬をおそれる」「サイレンは鉄塔か?」などの箇条書きのほかに、日記の項目もありました。

【承】- サイレン(FORBIDDEN SIREN)のあらすじ2

「8月2日 深夜、3度のサイレンで島民に変化」と書かれています。
英夫は赤いサリー(民族衣装の一種で布を身体にまきつけて着用する)の服装の少女と一緒にいました。
島にはところどころに赤い小さな布きれが飾られており、由貴と英夫は帰り道、島民が丸くて白い会館でなぞの儀式をするのを見ます。
その夜、父・真一は撮影に出かけると言って家を出ました。その後、島が停電し、愛犬・オスメントは吠えはじめ、サイレンが鳴ります。
夜明けまでには戻ると言った父・真一は、朝になっても戻ってきませんでした。
由貴は南田先生に相談し、2人で森を捜索します。由貴はそれより前に警察に捜索願を出しに行きましたが、山中巡査に「島は広くないから、すぐに戻るだろう」と軽く流されました。
南田先生とはぐれた由貴は、背後に何かの気配を感じて闇雲に逃げ、いつのまにか白い会館のところへ辿りつきます。
会館の中に入ると、中央にムンクの叫びのような像があり、文字が書かれています。文字は古くて汚れており、一部しか読み取れませんが『尊鏡秘抄歌』と「DOG」「鏡を覗」「狗は神」「生者は悪」「LIVE」「変わらぬ者」「果て無き命」という文字が見て取れました。
奥で物音がし、近づくと地下への階段がありました。由貴がおりると、小さな羽虫が飛び、父・真一が椅子に座ったまま死んでいました。
動転して逃げる由貴を南田先生が見つけ、南田先生と山中巡査同行で由貴はもう一度会館へ行きます。しかしそこには何もありませんでした。
自宅へ帰ると、父が戻っています。眼鏡を破損し左足の脛を負傷したという父・真一は、斜面をすべりおちて怪我をしたと言いますが、懐いているはずの愛犬・オスメントが父に何度も吠えました。
翌朝、愛犬・オスメントは行方不明になります。犬を探しに行った由貴は、父のビデオカメラを見つけました。再生した由貴は、父・真一が崖から落ちたのではなく何かに襲われたのだと知ります。
南田先生のところを訪問し、一昨日のサイレンの後父の身に何かが起きたのだと、由貴は訴えました。
帰宅すると父・真一の姿がありません。電源がついたままの父のパソコンの『YAMIJIMA』というファイルを開くと、「ロアノーク島事件」「マリーセレスト号事件」「スペイン継承戦争事件(9人が失踪した)」の記事が入っていました。
その中のひとつ『夜美島のはなし』という童話を、由貴は読みます。

【転】- サイレン(FORBIDDEN SIREN)のあらすじ3

「今は昔のこと。
15世紀、疫病を持ちこんだ異国人と感染者を、夜美島に隔離しました。
疫病という恐ろしい病気は、夜美島の人たちを大変苦しめました。
次々と大勢の島の人たちが倒れて死んでいったのです。
『私は治らない病気にかかっています。どうか私にあなたの血を飲ませてください』
はるか昔より、人魚の血や肉には、不老不死の不思議な力があると言われていました。
男の話を聞いた人魚は、自分の血を飲ませてあげました。
その様子を見た島の病気の人たちが、人魚の元へやってきました。
そこから恐ろしいことが始まりました。
人魚を取り囲んだ島の人たちが、人形の体をすべて食べたのです…」
夜美島には人魚伝説があったのです。人魚伝説は「セイレーン」というギリシャ神話に登場する人魚からきており、後に「サイレン」という名の語源にもなりました。
さらに由貴は1976年8月3日の事件も知ります。夜美島の海底ケーブルが切断され、全島民が消失した事件です。
動画をクリックすると、唯一の生存者・土田が悲鳴を上げる動画が表示され、その土田も後に自殺したと由貴は知りました。
童話の挿絵には、赤いサリーのような服を着た少女が描かれていました。先日、同じ服装の少女と遊んでいた弟・英夫のことを思い出した由貴は、急いで弟を探します。
夕闇の中、赤いサリーの服の少女と一緒にいる英夫を見つけた由貴は「英夫、その子から離れて」と叫びました。少女は去りますが、サイレンが鳴り始め、弟・英夫は倒れます。
高熱を出した弟と共に由貴は廃屋に避難しますが、そこには「DOG LIVE」「狗は神」「生者は悪」という文字がありました。
廃屋の周囲を何かが取り囲み、あちこちの穴から目が覗きます。
急いで家に戻った由貴は戸締りをし、「これから港の船に隠れて、朝一番の船で逃げよう」と弟・英夫と約束しました。
荷作りする由貴は、父の引き出しから愛犬・オスメントの首輪を見つけます。さらに全島民消失時の写真資料を見つけた見つけた由貴は、この家も被害者宅だと知りました。
古い写真と部屋を見比べた由貴は隠し部屋を発見します。そこには、1976年当時の写真が貼られていますが、全島民の現在の姿とまるきり同じでした。
この島の人たちはみんな、人魚の肉を食べて不老不死になった人かもしれません。写真には、南田先生の姿もありました。
3度目のサイレンが鳴って家が停電すると、父・真一がシャベルを持って襲ってきました。目や口から血が出ていて、ふつうの人間とは異なる姿です。
由貴は弟・英夫をかばって父に殺虫剤をかけて目くらましをし、弟を連れて逃げました。

【結】- サイレン(FORBIDDEN SIREN)のあらすじ4

発砲しつつ追ってくる山中巡査も、目や口から血が出ています。夜の島民は、生きた人間とは思えない姿でした。
フェリー乗り場には障害物がなく、朝まで隠れて待っていられそうにありません。英夫が鉄塔を指さし、由貴は鉄塔を壊してサイレンを止めようと考えました。
弟を布で縛って自分の背中にくくりつけた由貴は、鉄塔の梯子をのぼると、金属の棒で拡声器を殴ります。鉄塔の下には島民がたくさん集まっていました。
南田先生が梯子をのぼってきて「それを壊してもサイレンは鳴りやまない」と言います。拡声器を壊してもサイレンは鳴り続けました。
南田先生は「サイレンなんか鳴ってない! サイレンは君だけにしか聞こえない! サイレンは君の中だけで鳴っているんだ!」と言いました。さらに「英夫くんはもういない。英夫くんは、半年前に死んだ」とも付け加えます。
…実は、由貴に見えていた弟・英夫は「幻影」でした。英夫は半年前に、発作で他界していました。
母の死後、幼い頃から弟の面倒を見ていた由貴は、弟の死に責任を感じました。夜美島へ「転地療養」に来た患者は英夫ではなく由貴で、由貴は「複合人格症候群(急性ストレス障害の疑い)」「ヒステリー様性格障害」でした。
島民が冷たい視線を投げているように見えたのは、由貴がひとりでしゃべっていたからです。島民や父が死んだ人間のように見えたのも、すべて由貴の妄想でした。
…理解した由貴は、鉄塔から身を投げて投身自殺を図ります…。
翌朝、ベッドに横たわる由貴の隣室で、父・真一と話す南田先生は「あの高さから落ちて助かったのは奇跡だ」と言いました。
29年前の事件の土田も「幻聴が聞こえる」と言い始め、ありもしないサイレンを聞いて「全島民を殺した」のです。
以来、島では「サイレンが鳴ったら、外へ出てはならない」と言います。それは「サイレンが聞こえる人を、外に出してはならない」という意味でした。
由貴の尻ポケットに入っている赤い手帳を見た南田先生は、自分が持っている赤い手帳とつきあわせます。
この手帳は、2つで1冊の手帳になっていました。
新たな項目には「4度目のサイレンで、やつらを皆殺し」と書いていました。サイレンが鳴ります…。
(エンドロール)「今は昔のこと。
疫病を持ちこんだ異国人と感染者を、夜美島に隔離しました。
大勢の島の人々が倒れて、死んでいったのです。
ある夜のこと、美しい人魚が苦しむ男に、自分の血を飲ませてあげました。
そこから恐ろしいことが始まりました。
人魚を取り囲んだ島の人たちが、人魚の体をすべて食べたのです。
流れ出た人魚の血が海をみるみる赤く染め、どこからか美しい歌が聞こえてきました。
その歌を聞いた島の人たちは、赤い海の中へ入っていきました。

そして夜美島から、誰もいなくなったのです。」
(エンド後)南田先生を背後から包丁で刺す、由貴のシルエット

みんなの感想

ライターの感想

堤幸彦・監督ワールド炸裂です。ひとことでいうと「笑い要素のないトリック」。
島自体が独特のムードを醸し出していて、うさんくささ全開です。これについ、だまされてしまう。
由貴目線でずっとストーリーを追う形になるので、ラストまで弟が幻想だと気づきにくい。
言われてみれば、弟、ひとこともしゃべってないな~くらいのことで、違和感はないので気づきにくい。
けっこう詳細なところまで構想や設定を練っている割に、細かなところまで説明をしてくれない(例:サリーの服装の少女はなんだったのか、など)ところも
まあ堤監督ならでは、かな(少女は人魚をイメージしたもので、少女の存在自体も由貴の幻影だとイメージはできる)。
それにしても阿部寛の使い方…もったいない!
あと、犬はどうなったんだろう。そこは妙に気になる。

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