「Mirror鏡の中」のネタバレあらすじ結末

Mirror 鏡の中の紹介:自らのミスで相棒を失い警備員となった元刑事が火災事故で焼失したデパートの再オープンの警備を担当する事となるが、不可解な連続殺人が起こりやがてその過去が明らかとなって行くという、2003年韓国公開のオカルト・サスペンス映画。監督/脚本は本作が長編デビューとなるキム・ソンホ。「鏡」をメインテーマに人間の苦悩や心情を表現した佳作である。日本では劇場未公開だが、2005年ジュラルメール・ファンタスティック映画祭観客賞を獲得。主演は「オールドボーイ」「美しき野獣」のユ・ジテ。2008年にはハリウッド・リメイク作「ミラーズ」が公開された。

予告動画

Mirror鏡の中の主な出演者

ウ・ヨンミン(ユ・ジテ)、ハ・ヒョンス刑事(キム・ミョンミン)、ジヒョン(妹)/ジョンヒョン(姉)(2役/キム・ヘナ)、チョン・イルソン社長(キ・ジュボン)、チェ・サンギ理事(キム・ミョンス)、ピザ・カッターの女子社員チェ(イ・ヨンジン)、キム部長(チョン・ウンピョ)、ヒョンスの相棒パク刑事(オ・ジョンセ)、ヨンミンの後輩の精神科医ドンハ(パク・ヒョンジェ)、警備員キム(キ・グクソ)など。

Mirror鏡の中のネタバレあらすじ

【起】- Mirror鏡の中のあらすじ1

1年前、火災事故で閉店した大型デパート”ドリームピア”の再オープンが1週間後に迫った夜、女子社員チェは、帰り際、商品のピザ・カッターとポータブルプレイヤーを盗みます。店内には鏡が多く、ショーケースの灯りがあるだけで、不気味な気配が漂っていました。怯えた彼女は、CS通商の社員証の男に声を掛けられ、慌てて取り繕い洗面所に逃げ込みます。
彼女は盗んだ商品を見てほくそ笑みますが、ピザ・カッターを落とし屈みます。が、突然鏡の中の自分が勝手に動き出し、ピザ・カッターで自らの首を切ります。が、鏡の自分は出血せず、現実の彼女の首は実際に切り裂かれ死亡します。
翌日、元刑事のヨンミンは、刑事を辞めるきっかけとなった事件の悪夢にうなされ目覚めます。その時、彼の判断ミスから犯人に捕まっていた相棒のカン刑事が撃たれ亡くなったのです。彼は左手には生々しい傷跡がありました。彼は事件後、刑事を辞めCS通商の警備員となり、叔父イルソンが社長である”ドリームピア”に派遣され、警備室長に抜擢されたのです。
現場検証に立ち会った彼は、鏡に着いた手形を見て不審に思いますが、刑事たちは自殺と断定し早々に引き揚げて行きました。
デパートの外にはまだ火災事故の被害者が賠償責任を訴え大勢詰めかけていて、彼は社長に、1週間後のオープンは無理だと言いますが、自分のコネで警備室長になったのに口出しするな!と一蹴されます。

店員たちが開店準備に追われる中、警備チームに指示する彼を、デパートのベテラン社員キム部長は、火災事故以来夜になると呻き声が聞こえるとからかいます。店内には鏡の他、十数台の監視カメラがあり右と左が混乱しやすい状況です。
夜、キム部長はロッカー室の脚立に昇り女子ロッカーを覗きますが、鏡面の壁から人影が出てくるのには気付かないまま見つかりそうになり、動かされていたカバンを不思議に思いながらも、慌てて出て行きます。が、彼が乗ったエレベーターは合せ鏡になっていて、無数に並ぶ自分の1人が勝手に動き出し、彼の顔を押え付けボールペンを耳に押し込み殺害します。死亡したキム部長を監視カメラで見つけたヨンミンは、年配の同僚キムと共に現場に向かいます。彼らが去った後、監視カメラを黒い靄が横切ります。
翌日の緊急会議で、社長は予定通りに再オープンすると宣言しますが、会議室に詰め掛けた記者は事件を無視するのか!賠償責任は?!と叫んでいました。中でも市警のハ・ヒョンス刑事は、右利きの女子社員が右から首を切るのはおかしい、犯人は左利きで、連続殺人の可能性があると言い騒ぎになり、ヨンミンが場を収めます。
会議室から出たヒョンスは「わしに恨みがある連中がした事だ」と言い張る社長に口止め料を返し、ヨンミンには事件現場で再会するとは、お前も左利きだろ?と言い去って行きます。彼は過去の事件の際、現場にいた1人でした。その時、ヨンミンは黒いワンピースの女性が鏡に映っているのを見ますが、誰もいませんでした。

間もなく、監視カメラのある警備室はヒョンスたち捜査課の本部とされ、ないがしろにされたヨンミンは社長に談判に行きますが、彼の雇用主であるCS通商の理事チェ・サンギが呼ばれていて、逆に派遣がたるんでると怒り去って行きます。けれどチェ理事は、昨年の事件を気に病むな、この事件を解決して現場復帰しろと彼を励まし、2日間で2名死んだ、お前のためだと言い銃を持たせます。
ヨンミンはキム部長が殺害されたエレベーターで、再び鏡に付いた手形を見つけます。が、直後にヒョンスたちがやってきてお前呼ばわりされ「お前って言うな」と抗議します。ヨンミンは元特捜部で射撃大会では4年連続優勝の腕前だったのです。
その日、早帰りとなったヨンミンは、居酒屋で後輩の精神科医ドンハと飲み、「俺は失敗してない」と荒れ、酒が過ぎるから(心の病が)治らない、まだ鏡が怖いのかと言われます。事件には鏡が深く関係していたのです。また左手の傷の事を聞かれ、酔うと記憶が飛ぶとこぼします。
一方、ヒョンスは警備室で相棒のパク刑事とエレベーターでの事件映像を検証していましたが、犯人は映っておらず、指紋も本人のだけだと頭を抱え、内部の犯行だと決めつけます。キム部長のカバンには建物の図面が入っていましたが、まだ調べてないというパクを叱ります。彼はこのデパートは幽霊が出るらしいと怯えていました。

翌日、ヨンミンはヒョンスに被害者は皆、鏡の近くで利き手と逆の手で殺害されている、左右対称だと意見しますが、彼は鏡の中から幽霊でも出たのかと聞き流し、背後から攻撃すれば何でもできると言います。また、殺害された2人はデパートのオープン当時からの総務部の社員で、火災当時いたのは殺害された2人の他、火災で亡くなったイ・ジョンヒョン、火災後退社したイム・ジュンソク、現在も残っているペク・チンスの5人だと言い、出勤しているペクを探します。
その頃ペクは、地下駐車場の車の中で携帯に「こうなったのもおまえのせいだ!ぶっ殺してやる!」と怒鳴っていましたが、突然ドアがロックされ、後部座席に影のような女性が現れます。怯えた彼は焦ってキーを落とし探しますが、窓ガラスについた手が浮き出てきた女性の手に握られ折られます。彼らが駐車場に着いた時、ペクはすでに死亡していました。ヨンミンは、窓に着いた3つ目の手形を見て「前代未聞だ」と呟きます。

【承】- Mirror鏡の中のあらすじ2

翌日、ヒョンスはデパートを立ち入り禁止にし、社長は激怒します。ヨンミンは、不審な女性に気づいて追い、彼女のハンディカメラを取り上げ「テレビ局のバイト?通報者ですね?」と聞き、彼女が掛けていた社員証を取り、ついて来てと歩き出します。が、彼女は壁が鏡面の通路で「目には見えないものもあるわ」と言いこつ然と消えます。彼は監視カメラの映像を見て、明るい店内にもその女性の姿を発見し、銃を携帯するか迷います。
そこにパク刑事がキム部長の図面を見せに来て、意見を求めます。それはイベント・ホールの図面で、ヨンミンは、持っていた理由がわからないと答えます。去り際、彼はこの捜査にはヒョンスの昇進がかかってると笑います。呆れたヨンミンが傍にあった鏡に息を吹きかけると”805”と言う数字が浮かび上がります。
一方、ヒョンスは社内のパソコンから火災で死亡したジョンヒョンのデータが消されている事を知り、退社したジュンソクのデータを見つけます。
暗くなった店内では不気味な視線が彷徨い、イベント・ホールの入口をじっと見つめていました。

翌日、社長宅には誰かがメモを投げ入れ、ヒョンスとパクはジュンソクの実家を訪ねますが、窓を覆った部屋で「彼女が来る」呟きながら跳ね続ける彼を見て、怯えた母親からは、息子は数日前突然こうなった、女が見えると言って鏡を捨てたと聞きます。
一方、ヨンミンは社長室の前に飾られている”夏の社内旅行”の写真に、殺害された3人と共に昨日の女性が写っているのを見つけます。また、ジョンヒョンのファイルが無くなっているのに気づき、ハンディカメラのテープに書かれた住所を訪ねます。
そこは団地の一室で夜になり忍び込むと、部屋の壁には無数の鏡とデパートの火災事故の切り抜きが貼られ、社員たちの写真が切られていました。そこに昨日の女性が現れます。
その頃警備室では、パクがヒョンスに、彼女には精神病の双子の妹ジヒョンがいたが入院していたため、肉親ではなく総務部の社員全員の署名が遺体確認となったのは変だと話していました。また、火災はイベント・ホールの工事中、作業員の食堂から出火したのに、死亡したのは社員の彼女一人と言うのも妙でした。
ジョンヒョンの部屋に現れたのは妹ジヒョンでしたが、「誰も信じないけど、鏡の中には姉がいるの」と話していました。ヨンミンが帰った後、ジヒョンが鏡を見ていると、突然数枚の鏡が割れます。
ヒョンスとパクは、2人が去った後のジョンヒョンの部屋を見てジヒョンを指名手配し、一方でジョンヒョンが社長付きの出納係だった事をつきとめます。またヒョンスは、あの事件の際、自分も現場にいた事、ヨンミンが鏡に映った犯人を撃ったため、カン刑事が射殺された事を打ち明けます。

一方、ヨンミンはドンハを訪ね、「鏡に映った自分を別人だと考える患者もいるのか?」と聞きます。彼は精神的ショックによる自己嫌悪が精神を分離し、鏡の中と外の世界と言う完全対称を作り出す、けれどその2つの世界を認識するのは精神が分離した2人(本人)だけで、鏡は通路や扉となり、鏡に死んだ人が映ったり、逆に写らなかったりもすると話します。
ヨンミンがドラキュラみたいに?と聞くと、ドンハはダ・ヴィンチの裏(鏡)文字を見せ、彼は鏡の中から現れて鏡に映らなかったという説があると語ります。ヨンミンは、俺も高校時代に練習してサインは裏文字だ、鏡の中の人間か?と聞きます。
彼の自宅前にはジヒョンが待っていて、「姉を探して!姉はまだあのデパートにいるのよ!」と言われやむなく受け入れます。彼女は独りになると鏡に映る自分に小声で語りかけていましたが、ヨンミンは、鏡に映った彼女と現実の彼女が違う動きをするのを見て息を呑みます。翌朝、彼女は「必ず姉を捜して」と置手紙を残し、ナイフを持ち去り、消えていました。

ヒョンスは、社長宅に投げ込まれた「オープンを中止せよ」という警告文を見て、火災事故直前に大金が動いた、当時の出納記録も無い、もしやその関係者が殺害されているのでは?と詰め寄りますが、社長は逆ギレするだけでした。またヨンミンは、事件の進捗状況をチェ理事に報告し褒められます。
その後、ヒョンスはヨンミンにジヒョンの手配書を見せ、全て彼女の仕業で賠償金が貰えなかった腹いせだ、居所を言えと迫りますが、彼は人の仕業じゃない、彼女は死んだ姉が復讐してると言ってると話します。が、置手紙と脅迫文の字が同じだと気づいたヒョンスは、駐車場で一人になった社長にナイフで襲いかかったジヒョンを取り押さえます。
取り調べ中、ジヒョンは、ヒョンスに「今、姉を捜さないと恐ろしい事が起こる」と訴えますが、ヒョンスは火災前に総務部で取引があって、ジョンヒョンの口座に振り込まれた大金はお前の入院費になった、姉から何か聞いてないか?!と問い詰めますが、姉は誰かに利用されたのよと怯えるだけでした。彼の活躍は新聞にも載りますが物証は無く、社長から大金の小切手が届きます。

一方、ヨンミンは社長に、事件はヒョンスのおかげで解決した、甥として恥ずかしいと言われて解雇され、酔って捜査課に現れ、ヒョンスに、昇進目当てで証拠も無いのにジヒョンを連続殺人犯にする気かと絡みます。
ヒョンスは、犯人が捕まりデパートは明後日再オープン、ジヒョンは起訴されても精神病院行きで文句ないだろと言い、あの事件を論い彼のミスを貶します。カン刑事は、ヒョンスの親友でもあったのです。
ブチ切れたヨンミンは、彼に掴みかかって止められ、「なのにお前は叔父のコネでのんびり警備室長か!使命感も責任感も無いな!」と怒鳴られ、「金をもらって適当に捜査しやがって!そんなに昇進が大事か?!俺はお前みたいな生き方はしない!」と言い返します。ヒョンスは俺の立場になってみろ!カン刑事の一周忌を憶えてるか?彼の嫁さんに謝れとこぼします。
ヨンミンはその足でデパートの警備室に行き、キム相手に一杯ひっかけ、銃が無くなっている事に気づきます。また帰り道には、路上にあった鏡面の扉にパイプ椅子を投げつけて暴れ、どうしてこんなザマになっちまったんだ、すまないと嗚咽します。が、その時、彼の背後の鏡の中の彼が振り向きゆっくりと立ち上がります。
また同じ頃、飛び跳ねていたジュンソクの部屋に人影が現れ、彼を射殺します。人影の腕には、CS通商の腕章がありました。

【転】- Mirror鏡の中のあらすじ3

翌朝、ヨンミンは自室でひどい二日酔いで目覚めますが、胸ポケットには姉妹の写真が入っていました。彼は彼女の部屋に行き、”805”の数字がこすり出しになっているソンヘ精神病院の薬袋を見つけ病院に向かいます。一方、ジュンソク殺害事件の捜査に向かったヒョンスは、現場で拳銃を発見し、鑑識に回します。
ジヒョンの担当だった女医は、彼女は姉に対する依存が強く、個室には「妹は鏡が無いと不安がるから」という姉の希望で鏡を取り付けた、また、姉は面会には来ないが毎晩電話が来ていて、特別に許していたと話します。
ヨンミンは廊下のロッカーがジヒョンの鏡に映っているのを見て、805の鏡文字が208だと気づき、208のロッカーをこじ開けます。ロッカーには”アルノルフィーニ夫妻像”の絵葉書とジョンヒョンの帳簿が入っていて、女医は鏡に画家が映ってる、文字は”私はここにいた”という意味だと話します。
彼はその言葉から、姉妹の写真が”アルノルフィーニ夫妻像”と同じ構図で、中央に映った電子レンジの覗き窓に何かが映りこんでいる事に気づき、留置場のジヒョンに会い、この写真を撮ったのは誰かと聞きます。彼女は姉は仕事の関係でチェ理事と会っていた、彼は姉の帳簿を欲しがっていて、事故後も私の面倒を見てくれたと打ち明けます。
その頃、デパートの社長室にはチェ理事が来て、デパートを買収したいと迫っていましたが、社長はこのデパートが無ければあんたはただの交番勤務で終わってたと怒鳴ります。
ヨンミンは、やってきたヒョンスたちに「犯人が判った」と言いますが、彼らはジュンソク殺害に使われた銃の指紋がヨンミンの物だと言い彼を逮捕します。拘留されたヨンミンはヒョンスに、犯人はチェ理事だ、ジョンヒョンは火災ではなく彼に殺害されたんだ、調べてくれ!と訴えます。
ヒョンスは単独で解剖医に会いに行き、ジョンヒョンの遺体は焼け焦げていて簡単な解剖しかされず、元総務部社員の証言だけで彼女と断定され、双子のジヒョンと血液型が異なっていたことを知ります。
また、解剖医は鏡を置くと不気味な事が起こるらしいと言い、実は一昨年の事件で殺された(カン刑事を射殺した)犯人を解剖したのは自分で、遺体には外傷がないのに、冷凍庫の扉に映った遺体の額は銃で撃ち抜かれていたのを見たと話します。
その帰り、新聞でCS通商のデパート買収を知ったヒョンスは、チェ理事に会いに行きカマを掛け、知るはずのないヨンミンの逮捕を口にした彼に、なぜ知ってるのか?とクギを刺します。

いよいよデパートの再オープンの日。
正面入り口ではスタッフたちが挨拶をしますが、”賠償””死のデパート”のプラカードを持った喪服の被害者が並び、客は不気味がって中に入りません。が、突然屋上から金が撒かれ、人々が一斉に押し寄せます。金を撒いていたのは前社長イルソンでした。
イベント・ホールでは華やかなファッション・ショーが開催されますが、その最中、着替えていたモデルの1人が、鏡から出てきたジョンヒョンに怯えパニックとなり、彼女の絶叫を合図に店内にいた客は逃げ惑い、大パニックへと発展し、ケガ人も出て救急車が駆けつけ騒ぎになります。イルソンはその騒ぎの中、必死で客を落ち着かせようとしますが無駄でした。彼はそのまま社長室に立てこもり、お前らこそ出て行け!ここは俺の家だ!と叫んでいました。
一方、ヒョンスは捜査部長に火災事件の再捜査をさせてくれと言い昇進を逃します。また、初めに死んだ社員の写真を見て、鏡の中のピザ・カッターには血が付いているのに、現実のそれには血が付いていないのに気づき、イルソンから受け取った小切手を投げ捨てます。
彼は拘置所のヨンミンに会いに行き、オープンは中止になったと言いますが、チェ理事の事も知ってるんだろう?釈放してくれ!と訴える彼に何を言ってるのか解らないと言い看守を連れ出します。彼の去った後には鉄格子の鍵が残されていました。
ヨンミンは拘置所を脱走し、公衆電話からチェ理事の秘書に電話をし帳簿を持っていると言い、デパートに呼び出します。そこにジヒョンが現れ2人はデパートに入りますが、壁が鏡面の通路で彼女は再びこつ然と消えます。
その頃ヒョンスは、カン刑事の妻から一周忌への参列の礼と、墓掃除に来てくれたヨンミンにも礼を言って欲しいと言われます。またペク刑事が言いそびれていた、元総務部の社員全員の殺害直前に同じ番号から電話があったというメモを見て、掛けたのがチェ理事だと知り、殺されたペク部長が持っていたのもCS通商が作成した図面だと確認します。

【結】- Mirror鏡の中のあらすじ4

ヨンミンが彼女を探していると突然イルソンが現れ、穏やかな顔で「すまなかった」と詫び、帰りなさいと言って、着任の挨拶の時と同じく彼のシャツの第1ボタンをはめ、去って行きます。
イルソンが向かった先はイベント・ホールで、それを追って入ったヨンミンは彼を見失いますが、ジヒョンが現れ、姉が見つからないと言います。直後に彼女のペンダント時計のアラームが鳴り、彼女は姉からの電話を知らせるアラームだ、姉が来ると怯えます。
ヨンミンは、ゴルフクラブでホールにある鏡を破壊し始め、何かを感じ取ったジヒョンは彼のクラブを取り、奥の鏡を破壊します。そこにはジヒョンとお揃いのペンダント時計を付けたジョンヒョンの遺体が隠されていました。
そこにチェ理事が現れます。彼は「ついに見つけたか」と言い、気になってはいたがいずれは自分の物になるからと嘯き、ヨンミンに帳簿を見せられ、脅しは嘘じゃなかったのかと嗤います。
ヨンミンは、この帳簿を公表すればあなたは終わりだと言い、殺害の理由を聞きます。彼はデパート買収のために総務部に大金を送ったのにあの小娘に裏切られたと言いますが、ヨンミンは元総務部の連中が結託してやった事だ、だから彼女が全員に復讐したんだと話します。

彼は、死んだ女の復讐?と嗤い、俺は見た物しか信じない、元総務部の奴らは怯えて自殺した生きる資格のない人間だと言い、ゴルフクラブで殴り掛かったジヒョンを振り払い、ヨンミンを利用するはずが邪魔されたと嘲って帳簿を奪い、銃を向けます。が、帳簿には何も書かれておらず、愕然とするチェ理事に、ヨンミンは「見えないものもある。最初から何も無かったんだ」と言い捨てます。
チェ理事が改めてヨンミンに銃を向けた瞬間、彼の背後にヒョンスが現れ銃を当て、銃を捨てさせ、「チョ・サンギ、デパートの買収に関わる収賄及び殺人死体遺棄の容疑で逮捕する」と言います。
が、そこにジヒョンが掴みかかり、3人は揉み合いとなり、気付けばカン刑事の時と同じく、鏡が並ぶホールの中で、ヒョンスを捉えこめかみに銃を向け盾にするチェ理事と、それに銃を向けるヨンミンと言う構図での睨み合いになっていました。チェ理事は今度はヒョンスの番か?と嗤い、一瞬戸惑ったヨンミンの腹を撃ち抜きます。彼の身体は後ろにあった鏡を突き破り、暗闇に落ちて行きます。
そこで彼は、鏡に映った自分自身と対峙し、俺は恐怖の中のお前の姿だ、銃を捨てろと言われますが、彼は、「俺は失敗してない」と言い、銃を撃ちます。
彼は現実へと戻り、鏡の中に立つチェ理事とヒョンスを狙い、正字の腕章に狙いをつけてチェ理事の腕を撃ち抜きます。
けれど、ヨンミンの腹の傷は深く、チェ理事に反撃され揉み合いとなる中、ジヒョンがガラス片でチェ理事の目を突き刺した事で、怒りは彼女に向かい暴行し始めます。ヨンミンの目には、彼がジョンヒョンを殺害するシーンが映り、止めろ!と怒鳴ります。
彼は倒れたジヒョンに、お前の姉もしぶとかった、血は争えないなと言い捨て銃を向けますが、彼の背後の鏡からジョンヒョンが現れ、「止めなさい、サンギ。もう終わった」と言い、彼の首を押え鏡の中に押し込みます。そこは果てしのない無限の闇が広がっていました。
彼はその奇怪な状況に怯え、壁際で腰を抜かし、真上にあるガラス板がずり落ち始め、ヒョンスが手錠で手すりに繋ぎます。彼が暴れるうちガラス板が落下、彼の身体は縦に轢断され、鏡面となったガラス板の裏面には、両目から血を流し息絶えるチェ理事の姿が映っていました。
ジョンヒョンは倒れていたジヒョンの頭を優しく撫で、鏡の中に戻って行きました。

デパートには警察が駆けつけ、ストレッチャーに乗せられたヨンミンは、無言でヒョンスの手に牢屋のカギを握らせます。また、駆けつけた警備員のキムに中にまだ叔父がいると訴えますが、彼は昨日の午後、社長室の窓から飛び降りて自殺したと言われ、愕然とします。

ほどなくしてヨンミンは、病室のテレビでデパートの賠償問題が解決して再オープンし、ヒョンスたちが昇進したニュースを見て、お礼を言いに来たジヒョンに姉妹の写真を返します。
その日は彼の退院日で、書類にサインをして身一つで病院を出た彼は、妙な違和感に襲われ、手の傷が左右逆になっている事に気づきます。ナースたちは彼のサインが裏字だと不思議がっていました。けれど、彼が受け取った書類の控えは、書類が裏字でサインは正字、見ると、街にあるすべての文字が鏡文字になっていました。
彼はドンハの言葉を思い出し、自分こそが彼の言う精神的ショックにより精神が分離した人間であり、現実と鏡の中と言う対照的な世界を認識し、知らぬ間に行き来していたことに気づきます。彼の腹の傷はあの時、鏡の世界に落ちた現実の自分が、鏡の世界の自分を撃った傷だったのです。
彼は鏡の壁に映った自分を見てはしゃぐ少女の隣に立ち、同じく鏡に触れますが、彼は鏡の中にだけ存在し、現実には存在していませんでした。
少女は、悲痛な面持ちで鏡の中に佇む彼を不思議そうに見ていましたが、すぐに興味を失い、母親の元に走り去って行きました。

みんなの感想

ライターの感想

「オールドボーイ」以前、「南極日誌」で着目したジテのホラーかと、何気なく手に取った作品だったのですが、意外や意外、パラレルSFかってくらい鏡が有効利用されていて小躍りした作品です。
そもそも”鏡”はその時すでに邦画ホラーの定番アイテムだったので「今さら鏡かよ」感満載で見始めたものの、オチでほほーっなにこれSFじゃんと唸らされ、サスペンス・アクションと化してしまった洋版リメイクの「ミラーズ」には、思わずポインツはそこじゃなーい!とツッコんだというマイ・フェイバリット作品です。
当時無名の若手監督だった彼の脚本が2001年釜山国際映画祭PPP部門NDIFでMovie Zemiro賞を受賞した事が映画化のきっかけというだけあって、鏡のトリック、人情ものサスペンスドラマと薄幸の女性の復讐劇と言う脚本の完成度は高く、現実と鏡に映った世界が交錯する浮遊感、左右対象となる不安感も絶妙、脇役もベテラン陣が揃った佳作です。ちなみに所長役で韓国作品ではおなじみキ・ジュボンとヨンミンの同僚キム警備員役キ・グクソは実の兄弟で、デパートの最高責任者と警備員と言う”対照的な立場”と言う鏡効果を狙ったのだとか。また、冒頭ピザ・カッター(!)で殺害される美人女子社員は「少女たちの遺言」でボーイッシュな少女シウンを演じていたイ・ヨンジン。洋リメイク版しかご存じない方にもぜひともチェックしていただきたい作品です。

映画の感想を投稿する

映画「Mirror鏡の中」の商品はこちら