「theEYE」のネタバレあらすじ結末

the EYEの紹介:2歳の時に失明し、角膜移植により視力を得た女性が見たのは、美しくそして恐ろしい世界だったという、2003年公開の香港/シンガポール合作のホラー映画。監督/脚本は「リサイクル -死界-」「ゴーストハウス」のパン・ブラザーズ。シリーズは本作を含めて3作となり、トム・クルーズがリメイク権を獲得して話題となり、2008年にはハリウッドリメイク版「アイズ」が公開されました。

予告動画

theEYEの主な出演者

マン・ウォン(アンジェリカ・リー)、心理療法士ロー(ローレンス・チョウ)、マンの姉(キャンディ・ロー)、マンの祖母(コウ・インペン)、眼科医ロー医師(エドマンド・チャン)、インイン(ソー・ヤッライ)、リン(チャッチャー・ルチナーノン)、リンの母(ワン・スーユエン)など。

theEYEのネタバレあらすじ

【起】- theEYEのあらすじ1

香港で暮らす2歳で全盲となった女性マン・ウォンは、角膜移植手術を受け入院します。病棟では、脳腫瘍の度重なる手術にもへこたれない明るい少女インインと出会い、「世界はきれいよ。見えるようになったらいろいろ案内してあげる」と励まされます。
包帯を取る日、心配して見守る姉と祖母の他に黒い人影を見て痛みを感じたため再挑戦となりますが、翌朝には滲んではいるものの初めて物の形がぼんやりと見え、大喜びのインインの姿を見て微笑みます。けれど、視力が出るまで数日間入院と言われ、サングラスから慣らしていくよう言われます。
早速彼女は洗面所の鏡で、初めて自分の手や顔を見て感動します。また、翌日に手術を控え寂しそうなインインを励まし、一緒に写真を撮ります。

その夜、ぼんやりした視界の中、向かいのベッドの老女が誰かに連れられ出て行くのを目撃、廊下では寒いと泣く女と会いますが、翌朝老女は亡くなっていて、看護師に言っても夜間は面会禁止だと聞き流されます。その後、CAの姉の都合で手術中だったインインとは会えないまま早めの退院となりますが、高速道路では道の真ん中で呆然と立ち尽くすスーツの男性を目撃します。
2人はその足で眼科医の甥の心理療法士ワ・ローのカウンセリングを受け、触覚に頼っていた事を視覚で知る訓練をする事と、視覚世界に馴染めず心理的に恐怖感を感じることがあると言われます。

家に戻ったマンは祖母と、幼い頃に父親が撮った自分と姉の8㎜を見るうち、玄関に気配を感じて出ると、野球帽の少年がいて「僕の通信簿見なかった?」と聞かれます。祖母に聞くと眉を顰めて放っておけと言われますが、振り向くと少年はおらず、廊下に出ている提灯の下で餅を齧ってお腹が空いたと言っていました。まだ字が読めない彼女はそれが”忌中”の提灯だと言うことに気づきません。
また、彼女がバイオリン奏者として参加していた盲人楽団のチン先生は彼女の手術の成功を祝福しますが、盲人ではなくなった彼女を奏者から外してしまいます。
その夜、彼女は見たことも無い部屋の光景とひどい火傷の手の悪夢を見て目覚め、自分の部屋が知らない部屋とかぶるビジョンを見ます。

【承】- theEYEのあらすじ2

翌日、彼女は出掛けに帰ってきた祖母と入れ違いになり、廊下で再び少年に通信簿の事を聞かれますが、祖母には少年の姿は見えません。祖母は密かに道士を連れ忌中の家の両親を訪ね、マンの見た少年が、通信簿を無くして両親に叱られ、飛び降り自殺をした子だと知ります。
マンは、インインの見舞いにも行きますが病状は思わしくなく、その夜、再び覚えの無い光景の悪夢を見ますが、夢はよりリアルで具体的になっていました。
また、書道教室では不気味な女に襲われますが、先生には見えてないことに気づいて怯え、ローのクリニックに駆け込みます。が、彼はおらず、帰りを待つ間に入った食堂では、赤ん坊を抱いて青い舌で肉を舐める足の無い女を目撃します。それは店主の亡くなった妻子の霊でした。また、道では事故死したばかりの少年が彼女の身体をすり抜け、黒い人影に連れて行かれるのを見て、病院で亡くなった老女の事を思い出し、逃げ出そうとした時、戻ったローに出会い、カウンセリングを受けます。
診察室で彼女は、全てを打ち明けて助けを求め、失明した時、祖母が特別な能力を得るための試練だと言った意味が解った、人に見えないモノが見える力だ、こんなことなら見えない方が良かったと泣きながら話しますが、留学時代の教授を紹介すると言う彼に、信じてないのねと呟きます。

彼女が帰宅した時、祖母と姉は道士と共に少年の通信簿をお焚き上げしている最中でしたが、マンには言わず部屋に戻るよう促します。
が、エレベーターでは監視カメラに映らない老人を目撃、顔半分が欠けたその老人が宙に浮いてゆっくりと彼女の背後に立った時、慌てて飛び出しますが、階を間違え、非常階段を駆け上ると再び少年の霊が現れ、彼女の目の前で窓から飛び降りてしまいます。
部屋に逃げ帰った彼女は怯えて泣き、その日を境に、サングラスをかけて暗い部屋に引きこもり、祖母や姉が心配して声を掛けても返事もしなくなります。

一方、ローは眼科医の叔父にマンの状況を話し角膜のドナーが誰なのか聞き出そうとしますが、守秘義務があるため渡せない、肩入れしすぎだと拒否されます。が、その時、祖母から連絡があり、駆けつけると彼女は暗い部屋で取り憑かれたようにバイオリンを弾いていました。彼はカーテンを開けますが、マンは目を閉じたままです。彼は盲人で通すのもいいが助けたいんだ!と叫び、彼女を盲人楽団の練習に連れて行き、バイオリンを弾くよう促します。
が、その時、彼女のアパートでは祖母と道士が除霊を行っており、マンは眼を閉じたまま暗く激しい曲を弾き終ると同時に、意識を失い倒れてしまいます。

病院で気づいた彼女の元にインインが訪ねてきます。インインはもう手術も無いし学校へも行けると言いますが、後ろには黒い人影がいました。お姉さん、眼が見えてよかったね、この世界は美しいもの…お姉さんももう少しだけ強くなれば大丈夫、私は逝くよ…マンは自分の不運を嘆くことなく逆に彼女を励まし、潔く召されていったインインに涙します。
その時、眼科医のローがインインの死を伝えに来ますが、マンは話しを遮り、わかってる、今来たからと言い、彼は初めて、彼女が不可思議なモノを見ている事を知ります。
インインの葬儀に参列したマンは、しっかりと目を開けて見送り、ローに、見えるモノは見るしかない、大事な人たちもいるのだからと話します。

【転】- theEYEのあらすじ3

電車での帰り道、ローはマンにインインからのメッセージカードを渡します。それは2人で撮った写真が貼り付けられた手作りの物でしたが、マンはその写真を見て、写真が違う、これ誰?と聞きます。ローが君だよと答えると彼女は、車窓で自分の顔を見て叫び声をあげます。
部屋に戻った彼女は、鏡に映る女性に誰なのよ!と怒鳴って鏡を割ります。割れた鏡には写真とは全く別人の女性が困惑し泣いている姿が映っています。
道士は、死の直前の意識は霊魂の意識として残るため、急死した霊は死んだ自覚が無く、逆にこの世に未練があれば救われずに霊魂がこの世に残る、それらを成仏させるためには心残りを無くしてやるしかない、マンに取り憑いた霊もそうしなければ去らないと語ります。
眼科医はローに極秘のドナー情報を彼に渡し、2人は角膜ドナーのリンがいたタイのバンコクへと向かいます。

リンのいたサイアム・ラート病院の近くには大きな火災現場があり、マンは全身火だるまで走る人影を見ます。病院の廊下はマンの夢に出てきた通りで、2人は担当のエーク医師にドナーの家族にお礼が言いたいと言って面会を申し出ます。エーク医師は一度は断りますが、リンが見たモノが見えると必死で訴えるマンを見て、リンの生家へと案内します。彼は、彼女は死者を予見しその家の前で泣くため、村人に疫病神と忌み嫌われ孤独に暮らしていたと話します。

村外れの彼女の生家には母親がおり、3人を無言で招き入れます。エークは、母親が無言で見つめる中、村中を叫んで廻る彼女が目撃された日、村で300人が犠牲となった大火事が起き、その翌日彼女は自室で首を吊り亡くなったと話します。マンは、彼女が首を吊った布もそのままの彼女の部屋に泊まりたいと言い出し、ローは客間で休むことに。
夜中、マンはリンに語りかけ、彼女がこれまで村人に受けてきた酷い仕打ちや首を吊った瞬間を見せられます。が、夜中の3時直前、居間にいたリンの母親に、間もなく彼女が現れて首を吊る、彼女はそれを毎晩繰り返し、あなたもそれを知っているはず、彼女を救えるのは今しかないと必死で訴えます。

リンの母親は、娘をずっと守り続ける覚悟だったのに、自分を置いて自殺したと恨んでいて、お母さん、助けてと言うリンの声が聞こえても困惑していました。リンの部屋ではマンが首を吊り苦しんでいましたが、ローが見に行ってもその様子は見えません。
間もなく母親が矢も盾もたまらず部屋に駆け込み、首を吊って苦しむリンの顔のマンを救います。母親は彼女を横たえ、誰にも苛めさせないと言い、何度も謝って許しを請う彼女にとうに許してると泣きます。その顔はマンに戻り、心配するローの手を微笑みながら握ります。
翌日、4人はリンの墓にお参りをし、マンとローはバスに乗り帰途に着きます。マンは、バスの車窓から見える明るい陽の下でのびのびと暮らす村人たちの姿に目を細めます。

【結】- theEYEのあらすじ4

夜になり、2人の乗ったバスはひどい渋滞に巻き込まれていました。乗客は眠り、隣のローも熟睡しています。が、マンは、無数の黒い影が渋滞した車列の間を前方に向かって走ってゆくのを目撃し、慌ててドアから外に出ます。前方では道路の真ん中で巨大なタンクローリーが横転し、救護の人々がドライバーを必死で救出している最中した。黒い影はのんびりと渋滞が終わるのを待つ人々の傍らに立ち、その瞬間を待っているようでした。
リンも、村の大火事の直前、村のあちこちに無数の黒い影=死神が立つ光景を見て、必死で村中を叫んで廻り逃げるよう訴えたのです。マンも必死で車の窓を叩き、逃げるよう叫びますが、リンの時と同じく、誰も彼女を信じず、訝しげな眼で見るだけでした。

目覚めたローは、マンがバスから出て叫んでいるのを見て駆け出します。が、その瞬間、タンクから漏れ出したガスにエンジンの火花が引火し、タンクは大爆発、巨大な炎が車列を前方から舐め始めます。通りに面した町や屋台は焼き尽くされ、人々は一瞬で炎に包まれ吹き飛ばされていき、それを呆然と立ちすくんで見ていたマンの眼に、爆発した破片が飛び込み眼を閉じた瞬間、駆けつけたローは彼女をかばって地面に押し倒し、その頭上を炎が走り抜けていきました。
現場は焼死体と火だるまで叫ぶ者であふれ、生き残った人々は必死でその火を消す中、黒い影に付き添われた無数の人々が、2人の身体すり抜け去って行きます。

その事故でマンは再び失明し、リンが現れることは無くなりました。そして、彼女も私も運命を変えることは出来なかった、けれど、もう盲目でも嘆かない、短い間だったけど世界は美しいと知ったのだからと語ります。
けれど、彼女はもう孤独ではありません。
彼女の白い杖の先には微笑むローが、彼女を待っているからです。

みんなの感想

ライターの感想

前半の胸に迫るインインとの別れ、エレベーターや食堂での恐ろしい体験、通信簿を探す少年等々はもちろんですが、マンは”2歳の時に失明”という設定上、見えているものが理解できないところからスタートするこだわりにも、ぜひ着目していただきたい作品です。
彼女は初めて見る”世界”で、高速道路にスーツの人が立っていても不思議に思わない、少年がなぜ餅を齧っているのか、廊下の”きれいで眩しい”提灯の意味もわからないんですが、家族は彼女を案じて極秘で対処しようと奮闘するんですね。
また、冒頭初めて自分の顔を見る時、顔が微妙に外してある事には(観客は)とても気づきにくく、電車で気づいた時にもまだ見せない。これはオチを知ってなお、何度見てもうまいなぁと思います。
後半のタイの村の明暗の様子や火災現場の焼死体、そして何よりCGとジオラマを駆使した爆発シーンのイマジネーションが素晴らしい。
行きずりの亡霊も、電車の亡霊を含め5、6か所に仕込みがあるそうなので探してみるのも一興です。

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