「アナーキスト愛と革命の時代」のネタバレあらすじ結末

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アナーキスト 愛と革命の時代の紹介:2015年製作のフランス映画。19世紀末のパリを舞台に、革命を画策する無政府主義者とその恋人、彼らを捜査する警官の三角関係を描いたラブロマンス。「アデル、ブルーは熱い色」のアデル・エグザルコプロスらが出演。第68回カンヌ国際映画祭批評家週間オープニング作品。

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アナーキスト愛と革命の時代の主な出演者

ジャン・アルベルティーニ(タハール・ラヒム)、ジュディット・ロリラード(アデル・エグザルコプロス)、エリゼ・マイヤー(スワン・アルロー)、ウジェーヌ・レベク(ギヨーム・グイ)、ビスキュイ(カリム・ルクルー)、ガスパルド(セドリック・カーン)、クロチルド・ラピオウェ(エミリー・ドゥ・プレザック)、マルタ(アウレリア・ポワリエ)

アナーキスト愛と革命の時代のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①若い警官・ジャンはアナーキストの情報を得るための潜入捜査の任務を命ぜられる。アナーキストの集会に参加して仲間を増やし、信頼を得たジャンは、やがてその中の若い女性・ジュディットと愛し合うように。 ②リーダー格の男・エリゼは徐々に活動を過激にし、銀行強盗や検事宅へ爆弾を仕掛けることをする。潜入捜査官とばれたジャンはジュディットの愛を失う。

【起】- アナーキスト愛と革命の時代のあらすじ1

(アナーキスト…無政府主義者。既成の国家や権威の存在を望ましくない・必要でないと考え、調和的な社会結合を目指す政治思想を持つ人物のこと。アナキスト)

1899年、フランス・パリ。
この時代のフランスは中央集権国家でした。パリに権力がとにかく集中していました。
華やかで贅沢な富裕層がいる影で、貧困層は貧しさにあえいでいます。
貧困層の者たちは政府を信じず、自分たちの力だけで生きていこうと考えていました。政府をあてにできないからです。
そんなアナーキスト(無政府主義者)がパリのあちこちにいました。特に若者にその傾向がみられます。

ある日、若い男性警官ジャン・アルベルティーニが上官・ガスパルドに呼び出されました。ジャンは父を知らず、母はすでに他界しています。
ガスパルド上官はジャンに、ジャンの父親がかつてコミューン(小さな自治体)参加者であったことを告げ、アナーキストの情報捜査を命じました。潜入捜査です。
ジャンは孤児院育ちなので、潜入捜査員としては適していました。ジャンはそれを受けます。
潜入捜査に入るので、しばらく身を隠さねばなりません。潜入捜査ということも言えず、ただ「仕事で忙しくなるので、もう会えない」とだけ告げ、ジャンは付き合っていた女性・マルタに別れを告げました。
9月3日、ジャンは潜入捜査を開始します。
身なりをみすぼらしくし、下町の印刷工場に勤務しはじめました。10時間も働いて、日当は4フラン(約500円)です。しかもインクで顔中真っ黒になります。

9月12日。
同じ工場の若者ビスキュイやウジェーヌと親しくなったジャンは、アナーキストの集会に誘われました。
ガスパルド上官に命令されているのは、エリゼ・マイヤーという男性に近づくことです。計画はいまのところ、成功していました。
集会に参加したジャンは、そこでラカンブル検事へ出す手紙を読み上げる美しい女性ジュディットと出会います。ジュディットは挑発的な文面の手紙を書いていました。
エリゼに紹介してもらったジャンは、ジュディットとも顔なじみになります。
それでも当初エリゼは警戒心を持ち、ジャンに出身地を聞きました。ジャンがヴィルールヴァンヌ(コミューンの名)とよどみなく答えたことで、少し警戒をゆるめます。
ジャンはアナーキストたちの集会に参加することで、少しずつエリゼと親しくなっていきました。 この映画を無料で観る

【承】- アナーキスト愛と革命の時代のあらすじ2

ガスパルド上官は時々ジャンのいる部屋を訪問し、報告書の提出を求めます。ジャンは日ごろから報告書を書いており、上官が来た時に渡します。
次の集会で騒ぎを起こすプランを立てたジャンは、それを上官に頼みました。
集会の時に予定通りに警官数名が乱入し、騒動になります。
ジャンはエリゼをかばって逃げ、これがきっかけでエリゼの信頼を勝ち得ました。

それと並行してジャンは警察署にこっそり忍び込み、ある時父ロベルトの資料を持ち出します。
というのも、ガスパルド上官に聞かされるまで、ジャンは自分の父親がコミューン出身だと知らなかったからです。母はジャンが8歳の時に髄膜炎を患い、発症からわずか1か月で亡くなりました。以後のジャンは孤児院で育ったので、父の名すら知らなかったのです。
父・ロベルトは母とジャンを捨てた後、パリへ移住して44歳で亡くなっており、通貨偽造罪で捕まった過去があると知ります。

ジャンは仲間たちと共に墓を荒らしました。遺体についている指輪や遺体と共に埋められた宝飾品を盗むためです。
死人に失礼だと思いながらも、ジャンは仲間の信頼を得るために参加しました。そして次第にジュディットと思いを通わせていきます。
エリゼはジャンに、いつまでも工場で勤めていても意味がないと言われました。言われたとおり工場を辞めます。
ジャンはエリゼたちと同じアパートの一室に誘われ、そこへ移り住むことにしました。
作家志望の女性が、エリゼやジャン、ビスキュイたちになぜそんな活動をするのか質問します。ビスキュイは「生活をよくするためには、俺たちが行動しなくてはならない」と息巻きました。
ただ実際のところ、この時点ではまだ具体的に何か行動を起こすというところまでは、いっていません。
その頃、ジャンはみんなの前で、ジュディットを美しいと言いました。ジュディットもジャンに好意を寄せます。

エリゼが発作を起こしました(過呼吸っぽいが明確には描かれず)。ジュディットとジャンが介抱します。
その際、ジャンはエリゼの手帳を盗み見ました。エリゼは手帳に自殺をほのめかしていました。
10月9日、ジャンはガスパルド上官に「過激主義とうつ病が、エリゼの判断を交錯させている。外国人との接触の気配はなし」と報告書をかきました。実際、外国人と接するところはありませんでした。
ジャンとジュディットは惹かれあい、身体を重ねます。

【転】- アナーキスト愛と革命の時代のあらすじ3

オーストリア人のアルベールがやってきました。外国人との初めての接触です。
アルベールは露骨にジャンを警戒しました。ジャンはアルベールの発言に怒った振りをすることで、警察関係者ではないことをアピールします。
10月17日。
この頃から、次第にエリゼたちは大胆なことを行動に移すようになりました。
富裕層の家を調べ、留守の時に空き巣を働きます。富裕層の富を自分たちがかすめとるわけです。
ジュディットの兄はニヒリスト(虚無主義者 人間の存在は価値がないと思う人物)と戦って死んでいました。
ジャンはジュディットとどんどん深い仲になり、潜入捜査官としての任務をまっとうすべきか、ジュディットとの愛を取るべきか悩みます。
空き巣で得た物品の半分は活動家に寄付をし、半分は戦利品にしていました。アルベールはパリを離れず愛人宅に身を寄せて盗品を預かり、ウジェーヌがオーストリア人と接触していると、ジャンはガスパルド上官に報告します。
ある日いつものように空き巣をしていると、留守のはずの家に住人がいました。銃を向ける男性にエリゼが臆せず近寄って銃を取り上げ、殺そうとしましたが、ジャンが奪って逃亡の手配をします。
ジュディットの女性の友人がアメリカ人と結婚し、アメリカで永住することになりました。その女性は広い土地を安く購入して学校を建てる予定で、ジュディットに仕事を手伝ってくれと頼んできたそうです。
ジュディットにとっては夢のような話ですが、パリからアメリカは遠く、ジュディットは悩みました。
ビスキュイに恋人・クロチルドができます。仲間に恋人・クロチルドを紹介した店で、ジャンは元恋人のマルタと再会しました。
さりげなさを装いながらジャンはマルタに近づいて、「正体をばらしてくれるな」と頼んで帰します。

さらにその後、オーストリア人のハンス、アドリアンと接触したエリザは、銀行を襲う計画を立て始めました。政治家の株券と資金を奪う予定です。
ジャンはなんとか強盗を未然に防ぎたい一心で、銀行強盗の計画をガスパルド上官に報告しました。犯行前にアパートに集まった時に逮捕してくれとジャンは頼みますが、ガスパルド上官は犯行後に逮捕すると言います。
ジャンは上官に怒りますが、上官は「君の手はもう汚れている」と冷たく突き放しました。逮捕したアルベールにも引き合わせます。

【結】- アナーキスト愛と革命の時代のあらすじ4

ジュディットはジャンが潜入捜査官であることを、うすうす感づき始めていました。「あなたは勝者で、私たちは負けつつある」と呟きます。
予定どおり銀行強盗が実行されました。ジャンも参加します。
逃亡の際に警備員にビスキュイが撃たれて死にました。あとの者も追われる身となります。
12月10日。
エリゼ、ウジェーヌ、ジャンたちはマリー=ルイーズの家に隠れ住みました。
追いつめられたエリゼとウジェーヌはダイナマイトを作り、検事の家に仕掛けると言います。ジュディットとジャンは反対しますが、ジュディットも破れかぶれになり参加すると言い出しました。ジャンは3人を止められず、一緒についていきます。
検事の家の前の通りでジュディットが待機し、エリゼ、ウジェーヌ、ジャンの男3人で検事の家にダイナマイトを仕掛けに行きました。
この件はジャンが密告していないにも関わらず、警察に感づかれていました。検事宅には警察が詰めており、エリゼは銃殺され、ウジェーヌは逮捕されます。
ジャンは取り押さえられたものの、逮捕されませんでした。逮捕されないことで、通りにいたジュディットはジャンがやはり潜入捜査官だと知り、ショックを受けます。

その後、ジュディットは行方不明になりました。ジャンは連日取り調べを受け、ガスパルド上官よりも上層部の人間まで出てきてジャンを詰問します。しかしジャン自身、本当にジュディットのその後を知らないのです。
答えないジャンに上官が「お前はアナーキストか」と聞きますが、ジャン自身、自分がいまどの立場にいるのか分からなくなっています。
正体を知られたジャンは、ジュディットの愛を失いました。
ジュディットはその頃、アメリカに渡る船に乗り込んでいました。船内でジャンへの手紙をしたためます。
「エリゼはジャンを最後まで愛して信じていた。だからあなたは一生苦しむわね」と記したジュディットは、アメリカで第二の人生を始める決意を胸に抱いています…。
(男同士だがエリゼはジャンのことを愛していた。しかしエリゼの愛は肉体的に関係を結びたいという類のものではなく、精神的なもの。
エリゼのジャンへの愛は、ジュディットはじめ周囲の人物は気づいていたが、ジャンのみ気づかず。ジャンは潜入捜査官であることが露見しないかということに注意を払うあまり、エリゼの感情の正体に気づかなかった。
エリゼもジュディット同様、ジャンがスパイだと気づきながらも心のどこかで「信じたい」と思う気持ちがあった。エリゼはジャンの正体を知る前に銃殺された)

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みんなの感想

ライターの感想

ジュディットことアデルさんは、やはり可愛い…。上品だよなあ。ジャンことタハールさんも男前なので、美男美女の恋物語。
とはいうもののラブストーリーよりも政治情勢の色彩が強い。
序盤ではジャンがいつ潜入捜査官であると露見するか、はらはら…。
徐々にアナーキストたちの行動が過激化するにあたり、破滅へ進む若者たちの行方も心配…。
ジャンとジュディットの恋だけでなく、リーダー・エリゼがジャンへ寄せる男同士の信頼も濃密に描いている。
なぜそこまでエリゼはジャンを盲目的に信じたのかはラストで明らかになる。ちょっと切ない。

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