「ノルウェイの森」のネタバレあらすじ結末

ノルウェイの森の紹介:2010年公開の日本映画。村上春樹の同名小説を実写化。人間の愛と性、生と死を、松山ケンイチ主演で、叙情的に描く。キャッチコピーは「深く愛すること。強く生きること」。

予告動画

ノルウェイの森の主な出演者

ワタナベ(松山ケンイチ)、直子(菊地凛子)、緑(水原希子)、永沢(玉山鉄二)、キズキ(高良健吾)、レイコ(霧島れいか)、ハツミ(初音映莉子)、大学教授(糸井重里)、レコード店店長(細野晴臣)、突撃隊(柄本時生)

ノルウェイの森のネタバレあらすじ

簡単なあらすじ

①キズキと直子は恋人同士。ワタナベはキズキの男友達として輪に加わるが、キズキが自殺をしたことで3人の均衡は崩れてしまう。キズキの喪失の痛みを忘れるため、ワタナベは東京の大学へ進学。ある日直子と再会、関係を持つ。 ②直子は精神の均衡を崩し京都の療養所に入り、ワタナベが献身的に尽くそうとするが自殺。ワタナベは死者と別れを告げ、緑と未来へ進もうと決意。

【起】- ノルウェイの森のあらすじ1

1967年、兵庫県神戸市。
キズキと直子は幼馴染みで、ずっと仲良く過ごしていました。
高校時代、キズキと親しくなったワタナベは、その縁で直子とも親しくなります。
ワタナベの目から見ても、キズキと直子はとても仲の良い恋人同士に見えました。
キズキと直子、そしてワタナベの3人は、貴重な青春時代をいつも3人で過ごします。まぶしい時代です。
ワタナベはキズキの恋人である直子に、ひそかに想いを寄せていました。かといって、奪うつもりなど微塵も考えていません。そのくらい、キズキと直子は一緒にいるのが当たり前の光景だったのです。
ところが…キズキはある日、目張りした車の中にガスホースを引き込み、排気ガスを車中に引き込んで自殺しました。
取り残されたワタナベと直子は、キズキの喪失感に深く苛まされます。キズキをはさんで3人でいたために、ワタナベと直子は2人でいると、「キズキの不在」を却って思い知らされました。
そのまま、ワタナベと直子は少しずつ疎遠になります。
キズキの死を忘れたいワタナベは、東京にある大学を受験し、高校卒業後は上京しました。
誰も知らないところで、キズキの死を忘れたかったのです…。

東京。
その頃の大学は、安保闘争で学生運動が盛んでした。
大学の寮に入ったワタナベは、同室の男が学生運動にのめりこんでいるのを知ります。
男に誘われても、ワタナベの心は動きませんでした。その当時ワタナベは時間さえあれば読書にふけっていました。
あとの時間は、レコード店でアルバイトをしているくらいです。
正直に言うと、ワタナベは人と深くかかわるのを避けていました。キズキのように、かけがえのない親友を得たとしても、それを失った時の悲しみを考えると、無意識に臆病になってしまうのです。
そんなワタナベが唯一、気楽に接することができる男性がいました。永沢という男です。
永沢はつかみどころのない男でしたが、その洗練された物腰にワタナベは惹かれます。
永沢は女性にもてました。ワタナベは永沢といることで、女性の肉体を知ります。
永沢にはハツミという恋人がいました。ハツミは申し分のない魅力的な女性なのですが、永沢はそれでも女遊びをやめません。
永沢は吃驚するほど高貴な精神を持つと共に、どうしようもない俗物でした。そのアンバランスさが、ワタナベを惹きつけたのかもしれません。
不思議なことに永沢のほうも、ワタナベを気に入っていました。2人でよく行動します。

ある日、東京の公園でワタナベは直子と再会しました。
故郷ではない東京で旧知の知人と出会ったことで、ワタナベと直子は久しぶりに屈託なく会話ができます。
直子は「今度の土曜、電話かけてもいい?」と言い、それから毎週日曜日、ワタナベと直子は一緒に過ごすようになりました。

【承】- ノルウェイの森のあらすじ2

再会して定期的に会うようになったワタナベは、やはり直子に惹かれている自分を自覚します。
2人で会っても、キズキの話はお互いにしませんでした。避けるように、2人は会ってただ歩きます。

直子の20歳の誕生日。
直子の住む国分寺のアパートでお祝いをしたワタナベは、レコードをプレゼントしました。
直子は「18歳と19歳のあいだを行き来できたらいいのに。そうしたら、いろんなことが、もっと楽になるのに」とこぼします。
そう言って涙をこぼす直子を、ワタナベは抱きしめました。そのまま直子とワタナベは身体を重ねます。
驚いたことに、直子は初めてでした。それでついワタナベは「キズキとは、一度も寝なかったの?」とキズキの話題を出してしまいます。
慌てて「聞くべきじゃなかった」と言いますが、直子はすぐさま引っ越してしまい、姿を消してしまいました。
連絡が取れなくなった直子に、ワタナベは長い弁明の手紙を綴ると、直子の実家に送付します。

ワタナベはアルバイトを増やし、直子を失った悲しみを癒そうとします。
レコード店のアルバイトに加え、魚市場や工場などの肉体労働をして金を稼ぎました。
同じ頃、寮の同室の男は突撃を覚悟し、「がんばってください。またいつか会いましょう」という置き手紙を残して去ります。

夏休み明け、ワタナベに声をかけてきた女性がいました。
それは緑(ミドリ)という女性です。同じ講義を受ける女子学生でしたが、髪をショートにしていたので、ワタナベはすぐには気付きませんでした。
緑はワタナベに屈託なく話しかけて来て、緑の存在が次第にワタナベの心を和ませてくれます。
緑はワタナベを家に招待しました。母は他界しており、姉は婚約者とドライブに行き、父は去年の6月にウルグアイに行って今年の3月変なロバの絵葉書を寄越したきりだと話します。しかし父の話はのちに嘘だと判明しました。緑の父は病の床にあり、重篤でした。
自然な形で緑とワタナベは唇を重ねますが、緑には付き合っている人がいると言い、ワタナベも好きな人がいると答え、それ以上の関係にはなりませんでした。

その頃、直子から手紙が届きます。ワタナベは手紙を読んですぐ、京都へ行きました。
直子は神戸の実家に戻ったものの、精神を病んで京都の山深い場所にある療養所に入院していました。
ワタナベはそこで、直子と久しぶりに会います。

【転】- ノルウェイの森のあらすじ3

音楽の先生であり、患者の1人でもあるレイコが、いつも直子とのオブザーバーとして付き添っていました。
それでもワタナベは直子と会えるのを喜びます。
ワタナベと直子、そして付き添いのレイコという奇妙な3人での逢瀬でした。
レイコはある時、直子のリクエストもあり、ギターでビートルズの『ノルウェイの森』を弾き語りします。
その曲を聞いて涙を流す直子に、ワタナベはそっと寄り添いました。

レイコの目を盗んで2人きりになった直子は、ワタナベに話しておきたいことがあると言います。キズキとの関係です。
高校時代、キズキと直子は恋人同士の関係にありました。それはワタナベも知っていることです。
ワタナベが指摘したとおり、キズキと直子は身体を重ねようとした時期がありました。
しかし直子の身体がキズキを受け入れず、どうしても無理だったのだそうです。
直子は濡れなかったし、開かなかったと言いました。だから、キズキにはくちびるや指で処理をしていたと答えます。
「あの日、ずっと抱かれたかった。どうしてそんなことが起こるの?」
直子が本当に愛しているのはキズキなのに、キズキとは駄目で、好意は寄せているもののキズキ以上の愛情を持てないワタナベには身体が開いたことを、直子は悩み苦しんでいました。それが元で、精神を病んでいるようです。
「幼い頃から、ずっとキズキと一緒だった。キズキが死んだあと、どんなふうに人と接すればよいか、分からなくなった」
そう言って嘆く直子の元へ、レイコがやってきました。

レイコもまじえて3人になった時、レイコが何をしてたのかと質問します。
それに対し、直子は「やったわよ。でもうまくいかなかった。大きくて入らなかった。7年もお休みしていて」と、謎の言葉を話し、ワタナベは戸惑いました。
直子とレイコは笑います。直子が話したのは、レイコが見た夢の話でした。
そういった夢の話まで互いにしている、直子とレイコは非常に親密な関係にあるようでした。それをワタナベは感じ取りながらも、東京に戻ります。

東京で緑と会ったワタナベは、緑の父が病室で死の床にあるのを知りました。
まもなく緑の父は亡くなりますが、緑は葬式には来ないでくれと電話でワタナベに言います。
「私、お葬式って嫌い。ああいうところで、あなたと会いたくないの」
そう話す緑の言葉を、ワタナベはそのまま受け入れました。
奔放な永沢は、外務省に就職が決まります。来年からは外国を飛び回る生活です。

【結】- ノルウェイの森のあらすじ4

永沢とハツミの会食に同席したワタナベは、ハツミが催促するまま、女性をとりかえっこして永沢と性行為に及んだ話をしました。
会食の途中でハツミは、どうして自分だけじゃ足りないのかと永沢を責めます。それまでハツミは「ものわかりのよい女性」でした。
帰りのタクシーでハツミはワタナベに、永沢との付き合いをどう思うか質問します。
「ぼくがハツミさんだったら、別れる」という言葉を聞いて、ハツミは納得したようでした。
その後、永沢は就職してドイツへ行き、ハツミは結婚した夜に手首をカミソリで切って自殺したそうです。

一線を越えていないながら、緑と会うごとにワタナベは緑への思いが高まっていきます。
それは緑も同じようでした。ワタナベと緑は好意を持ちつつも、関係は進まないままです。
緑は父の葬儀の後、奈良にいる恋人のところへ行って喧嘩し、青森まで旅行に出かけていました。
直子から7か月遅れて、ワタナベも20歳の誕生日を迎えます。
雪が降り始める頃、ワタナベは再び直子に会いにいきました。
直子はまた症状が悪化しており、自分のことは放っておいてくれと言います。
そんな直子にワタナベは「寮を出るから、東京で一緒に暮らそう」と誘いました。なるべく早く引っ越しをすると言います。
言葉通り、東京へ戻ったワタナベは、すぐさま寮を出てアパートを見つけますが、レイコからの手紙で直子の病状が悪化し、幻聴が始まって会話ができないと書かれていました。
直子は全てを閉ざし、自分の中にもぐりこんでいるそうです。

緑が恋人と別れたと言いました。
ワタナベは直子の件がまだ決着がついていないので「時間が欲しいんだ」と緑に告げます。
そんな折、直子が首吊り自殺をしました。
それを知らされたワタナベは、ショックで放浪の旅を続けます。海辺の洞窟で野営し、泣きわめきました。
そうやって心ゆくまで悲しみを哀しみに変換する作業をして東京へ戻ると、ワタナベのアパートにレイコが訪ねてきます。
レイコも直子を失った悲しみを昇華する方法が見つけられずにいました。
レイコには夫と娘がいますが、ここを去った後には、大学の時に仲の良かった友達がいる旭川へ行き、音楽教室を手伝うそうです。
直子を失った者同士の儀式として、レイコはワタナベの身体を求めました。ワタナベも応じます。
レイコは別れ際、「幸せになりなさい。私と直子の分も」とワタナベの背を押しました。

レイコを駅で見送ったワタナベは、緑へ電話をして「最初からはじめたい」と言います。
「君以外求めるものはないよ。愛してる」と伝え、緑と2人で未来へ進む決断をしました。
緑が求める言葉でした。緑は喜んで「今どこにいるの?」と質問します。
それに対し、「ぼくはいま、どこにいるんだろう」とワタナベは途方に暮れました。
死者のキズキは17歳のまま、直子は21歳のまま、時間が止まっています。自分はどこにいるのか、ワタナベは分からなくなります…。

みんなの感想

ライターの感想

村上春樹の原作を忠実になぞるかのように、モノローグの多い作品。これは、村上ファンへの配慮だろう。
そしてさらに、松山ケンイチ、菊地凛子など演技派がきちんと演じているのだけれども、興業収入的にはいまいち?
原作のイメージを損なわないようにする配慮は、そこかしこに見てとれる。
幻想的な風景も、美しかった。純文学といった感じ。
そこから一歩ぬきんでるなにかが、ほしかった…。

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