「郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946年)」のネタバレあらすじ結末

郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946年)の紹介:ジェームズ・M・ケインの同名小説を実写化した犯罪映画で、当時のスター俳優ジョン・ガーフィールドとラナ・ターナーが主演を務めた。自らの欲望から犯罪に手を染め、破滅的な結末へと向かって行く男女を描いていく。

郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946年)の主な出演者

コーラ・スミス(ラナ・ターナー)、フランク(ジョン・ガーフィールド)、ニック・スミス(セシル・ケラウェイ)、キーツ(ヒューム・クローニン)、サケット(レオン・エイムズ)

郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946年)のネタバレあらすじ

【起】- 郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946年)のあらすじ1

物語はフランクという男の独白から始まります。フランクは自分の天職を探し求め、ヒッチハイクしながら各地を放浪していました。ある日、フランクはサケットという地方検事に乗せられ、ガソリンスタンド兼レストランにたどり着きます。店主のニックは人の良い中年男性で、フランクは住み込みで働くことを決めます。

早速フランクが一人で店番をしていると、突然足元に口紅が落ちてきました。フランクが顔を上げると、目の前には金髪美女の姿がありました。美女の名前はコーラといい、ニックの年の離れた妻でした。コーラは口紅を拾うとすぐ部屋に戻って行きましたが、フランクはその美しさに一瞬で魅了されていました。

一方のコーラはフランクのことを嫌っていましたが、夫にはない頭の良さと強引さに徐々に惹かれていきました。ある暑い夜、コーラは一人で近くの海岸に泳ぎに行こうとすると、フランクもついてきました。海岸でのひと泳ぎを終えた後、二人はキスを交わし、互いへの愛を認めるのでした。

それから間も無く、ニックが外出しているのをいいことに、フランクはコーラと二人きりの時間を楽しんでいました。コーラは年上のニックと結婚したのは彼が金持ちだったからというだけで、愛情は持っていないことをフランクに明かしました。フランクはそんなコーラに駆け落ちを持ちかけ、コーラはニックへの別れの手紙をレジに置いてフランクと店を出て行きました。

二人は大荷物を抱えヒッチハイクの旅に出ますが、コーラは突然戻りたいと言い出しました。コーラはあの店に愛着を持っており、これからも働き続けたいと思っていたのです。フランクは渋々この思いを受け入れ、二人は急いで帰ることに。コーラがレジの手紙を処分していると、そこに酔っ払ったニックが帰宅します。ニックは大荷物を抱えるフランクの様子を不審がりますが、コーラはなんとかその場をごまかすのでした。

その後一時的に距離を置いたものの、二人は互いを愛する気持ちを抑えられず幸せになる方法を真剣に考え始めました。そこで、コーラはフランクに恐ろしい計画を提案します。それは、夫ニックを殺すというものでした。

【承】- 郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946年)のあらすじ2

フランクはコーラの提案に同意し、二人は入浴中の事故と見せかけてニックを殺害しようとします。コーラがニックを襲っている間、フランクは殺人の偽装工作をすべく外で脚立を用意していました。しかし、そこに警官が現れ、不自然に店に立てかけられた脚立を目撃されてしまいます。さらに、警官が去った後、脚立に昇った野良猫が電線に感電、家が停電してしまいました。店に入ると、コーラが慌てて風呂場から出てきました。コーラは計画通りニックを襲ったものの、停電によるパニックで殺し損ねてしまったといいます。警官に目撃された上にニックがまだ生きているという状況を前にして、フランクは計画を中止せざるをえなくなり、ニックのために大急ぎで医者を呼ぶのでした。

幸いなことにニックは意識を取り戻し、当時の記憶も失っていました。ニックが退院するまでの一週間、二人は思い思いに過ごし幸せな時間を送ります。しかし、警察は今回の事故についてフランクとコーラに疑いの目を向けており、かつてフランクを車に乗せた検事のサケットは特に二人の行動を注視していました。それに気づいたフランクはコーラの前から姿を消しますが、未練を断ち切れず、コーラに偶然出会うことを期待して近くの市場で働き始めました。

この期待に反して、フランクの前に現れたのはコーラではなく回復したニックでした。再会を喜んだニックにフランクは半ば無理やり店に連れて行かれ、そこでコーラと再会することとなります。思わぬ形での再会に心乱れた二人に、さらにニックが追い打ちをかけます。道路拡張のためこの店を売り、新しく建てる店はフランクに任せ、そして、ニック自身はカナダの実家に戻り、コーラにはそこで体の不自由な姉の世話をさせるというのです。今の店に愛着を持っているコーラはこの計画に反発しますが、ニックは有無を言わさず強引に話を決めてしまうのでした。

その日の真夜中、フランクがキッチンに行くと、包丁を持ったコーラの姿がありました。コーラはこの手でニックを殺そうと考えていました。その思い詰めた表情に心を痛めたフランクは、コーラのために再びニックの殺害を計画します。

【転】- 郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946年)のあらすじ3

フランクとコーラが今回考えたのは、飲酒運転による交通事故死の偽装でした。二人が酔っ払ったニックを車に乗せていると、そこにちょうどサケットが給油しにやって来ました。ニックだけでなく、フランクも酔っている状況をわざとらしくサケットに見せるフランクとコーラ。そして、コーラは湖に面した崖道へと向かい、そこでフランクはニックを殴り気絶させました。あとは車を崖に落とすだけでしたが、フランクは車から逃げ遅れ大怪我を負ってしまいます。幸い、サケットがフランクたちを尾行していたおかげで、すぐにフランクは救助されました。

しかし、フランクが意識を取り戻すとすぐにサケットの尋問が始まり、そこでニックが前回の事故の後すぐに高額の保険に加入したことを知らされます。サケットは当初フランクによる保険金殺人と考えていましたが、途中からコーラによる夫殺害とフランク殺害未遂という考えに転換しました。フランクはサケットの話を否定し続けますが、最終的には勢いに負け、コーラを告訴する書面にサインをしてしまうのでした。

それから間も無く、罪状認否を問う裁判が始まりました。コーラはフランクの告訴にショックを受けていましたが、弁護士のキーツはコーラに一言も話させず、すぐに告訴状の内容を認めてしまいました。裁判が終わり、フランクと面会を果たしたコーラは激怒していました。コーラはフランクの弁明を聞かず、検事局の職員を呼び出し、事件のすべてを供述し始めました。供述が終わると、そこに弁護士のキーツが現れ、告訴状を認めすぐに裁判を終わらせたのは、コーラが暴走することを防ぎ、さらに真実をすべて話してもらうための芝居だったことを明かしました。実際、検事局の職員の正体はキーツの部下のケネディでした。さらに、フランクに告訴状にサインさせたのは、コーラと対立させるためのサケットの罠だとキーツは指摘しました。

こうして真相を知ったキーツは、次の裁判でコーラが殺した証拠がないことを取り上げ、執行猶予つきの過失致死罪を勝ち取ることに成功します。自由に加え、ニックの保険金を手に入れたコーラはキーツに深い感謝の気持ちを伝えますが、一方でフランクへの不信感は残っていました。フランクはコーラに拒まれながらも、彼女のために店で働き続けることを選びます。しかし、次第にフランクのコーラへの愛は冷めていくのでした。

そんなある日、キーツが店を訪れました。未婚の男女の同居は不自然で、警察に疑われる原因になると助言を受け、二人はすぐに結婚しますが、そこにはかつてのような愛はなくなっていました。その直後、コーラは遠方に暮らす母が倒れたことを知ります。コーラはすぐに母の元へ向かいますが、その間フランクは街で出会った美女とともにメキシコ旅行へと出かけるのでした。

それからほどなくして、喪服を着たコーラが帰って来ました。コーラが母の死に悲しんでいる間、美女と豪遊していたことにフランクは罪悪感を覚えますが、それ以上に違和感を覚えたのは、コーラが「これからは仲よくしましょ」と笑顔で語りかけてきたことでした。

【結】- 郵便配達は二度ベルを鳴らす(1946年)のあらすじ4

コーラはフランクに大事な話がある様子でしたが、店に戻るとケネディが怪しげな笑顔を浮かべて待ち構えていました。ケネディはキーツの事務所を辞め、その際にすべての罪を告白したコーラの供述書も持ち去っていました。ケネディは供述書と引き換えに財産をよこせと脅迫しますが、フランクの激しい暴力を受け、逆に供述書を渡すよう脅迫を受けてしまいます。フランクは見事供述書を処分することに成功しますが、コーラは怒りの表情を浮かべていました。この騒動の合間に、フランクとメキシコ豪遊をした美女が忘れ物を届けにやって来ていたのです。その忘れ物は、コーラが結婚祝いに贈ったネクタイでした。激昂したコーラは警察にすべてを供述し、フランクをガス室に送ってやると叫ぶのでした。

フランクは観念し逮捕のとき待っていましたが、一向に警察がやって来る気配はありません。真夜中、フランクはコーラが家を出ようとしていることに気づきました。理由を尋ねると、コーラが妊娠していることが判明します。そして、生まれてくる子どもの父親をガス室送りにする勇気はなく、何よりフランクへの愛情が今もあるとコーラは告白するのでした。

その後、コーラは確かめることがあると言って、フランクとともに海岸に向かい、沖に向かって泳ぎ始めました。コーラは途中で力尽き、フランクにある質問を尋ねました。自分を信じられないなら、このまま一人で戻って欲しい…フランクが自分を信じてくれるのか、それこそがコーラが確かめたいことだったのです。フランクは迷うことなくコーラを助けました。

信じ合う気持ちを取り戻した二人は車に乗り、互いの愛に浸り始めました。口紅をつけ、「夢のこもったキス」と言ってフランクに口づけするコーラ。しかし、その直後、フランクは運転を誤り柵に追突してしまいます。フランクは軽症で済みましたが、車の座席の上にはコーラの腕が力なく垂れ下がり、その手からは口紅がすべり落ちていきました。

それからすぐにフランクは妻殺しの罪に問われ、死刑判決が下されました。フランクは神父にコーラ殺しで処刑されることのつらさを訴えていました。すると、そこにサケットがあるメモ書きを持って現れました。それはレジから見つかったもので、フランクの前から姿を消そうとした直前にコーラが書いた別れの手紙でした。そこにはニック殺しの真相も書かれていましたが、フランクへの溢れんばかりの愛の言葉もありました。サケットはこの手紙の発見により、処刑の理由がコーラ殺しからニック殺しに切り替わることをフランクに伝えます。その事実を知ったフランクは喜びの表情を浮かべ、郵便配達人がベルを二度鳴らすことを取り上げ、コーラのためにも自分のためにもベルが二度鳴ったと語りました。サケットはその言葉に不思議そうな表情をしていましたが、フランクはさらに続け、「皆二度目は聞き逃さない」と口にするのでした。

フランクは次に神父の方を向き、自分とコーラのために祈って欲しいと伝えました。「よければ、どこであれ俺たちが一緒になれるように」。満面の笑みを浮かべ神父に願いを伝えるフランクを写しながら、物語は幕を閉じます。

みんなの感想

ライターの感想

幸せになりたいという人間の素朴な願いをテーマとしながらも、悲しい結末に終わる物語は皮肉としか言いようがありませんが、ラストのフランクは心の底から幸せを感じているような笑顔を見せており、悲劇的な最後を一瞬忘れさせてしまうほど迫力がありました。また、「ベルは二度鳴る」というセリフも印象的です。振り返ってみれば、夫の殺害やコーラの手紙、裁判など、劇中のイベントはすべて二度目で決着がついており、セリフの奥深さに驚かされました。

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