「トランスワールド」のネタバレあらすじ結末

トランス・ワールドの紹介:謎めいた森の小屋で、全く状況の違う3人の男女が出会い、閉じ込められるうち、その理由と意義を模索していく2011年公開のアメリカのSF・サスペンス映画。監督は「スティーヴ・オースティン ザ・ダメージ」のジャック・ヘラー。脚本はアカデミー短編実写映画賞受賞作「リッチーとの一日」のショーン・クリステンセンとジェイソン・ドラン。音楽はダーレン・モルゼ。地味ながらじんわり心に染みる佳作です。

映画「トランスワールド」のネタバレあらすじを結末まで解説しています。まだ映画を観ていない方は「トランスワールド」のネタバレあらすじに注意ください。

予告動画

トランスワールドの主な出演者

ジョディ(サラ・パクストン)、トム(スコット・イーストウッド)、サマンサ(キャサリン・ウォーターストン)、ハンス(ショーン・サイポス)、ケヴィン(クリストファー・デナム)、食料品店店主(ジェシー・ペレッツ)など。

トランスワールドのネタバレあらすじ

【起】- トランスワールドのあらすじ1

海辺の田舎道を走る赤いオープンカー。車は小さな食料品店の前に停まり、イカれた若い男女が店に入ってきます。2人は濃厚なキスをし、いきなり店主に銃を向け金を出せと脅します。男は店主から金を奪い車に戻りますが、女は残って金庫を開けろと要求します。店主は女に、中味は気に入らんだろう、おもしろい人生を送ってるな、どん詰まりなのに気にもしてないと呟きます。男が急かすクラクションが響き、女は銃の引き金に指をかけます。

冬枯れの林の中を、白いトレンチコートにハイヒールの女が泣きながらさまよい歩いています。彼女はやがて古びた小屋を見つけますが無人のようで、中には古い無線と簡易ベッドがあり、バッグの中にあったシリアルを貪ります。が、間もなく斧を持った男が来たため、彼女はベッドの下に隠れてやり過ごし逃げますが、男に追われるうち転んでケガをします。男は優しく盗み食いが習慣か?と話しかけ、彼女を小屋に連れて行き手当をします。
彼女は食べたことを謝り、ガス欠で立ち往生して助けを呼びに行った夫アダムが昨夜から帰らず、昼から何も食べて無い、電話を貸してほしいと言いますが、電話は無く無線は壊れてると言われます。彼は、自分も通りがかりで、車が溝に落ちて3日前からここにいると言うのです。
彼女は警戒しなんとか逃げようと考えますが、夜は氷点下5度になると言われて諦め、煙草を吸い始めます。彼はそのマッチを使い2011年11月21日の新聞を火種にして暖炉に火を着けます。男はトム、女はサマンサと名乗ります。
2人はサマンサの車に行き、トムは自分の車は少し離れたところにあって、痛まないが足を骨折してると傷を見せます。彼女は車で夫を待つと言いますが、彼は目印を作り書置きをさせ、2人は毛布を持って小屋に戻ることに。
日が落ち、彼は彼女に水筒の水を飲ませ小川を見つけたが次に行ったら無くなってたと言い、明日は自分の車からガソリンを取ってこようと話します。サマンサは煙草を吸いながらも、妊娠してると打ち明けます。トムは喫煙を咎めますが、彼女は、夫が2週間後に出国するため義両親に報告しに行く途中だった、神経が高ぶると吸ってしまうと話します。彼は彼女にベッドを譲り自分は床で寝ます。

翌朝、サマンサは苦しみながら電話をかける悪夢で目覚めますが、トムは自分の車に行き、ガソリンをペンキ缶に汲み、靴を持ち出していました。
間もなく彼女は、小屋の外に青いダウンベストを着た若い女が倒れているのに気づいて中に入れ、無線機の後ろで見つけた玩具のメリーゴーランドを回すうち、女が目覚めます。
女は冒頭食料品店を襲った一人で、棒きれで威嚇しケヴィンは?と聞きますが、彼女が無関係だと知り出て行きます。サマンサが誰かに会ったらこの小屋の事を伝えて、会えなかったら戻ってと叫んでも中指を立てるだけでした。
が、その時森に銃声が響き、トムは運んでいたガソリンを落とし、銃声の方向に声を掛け、プロペラの音を聞きます。
戻った女はジョディと名乗り、勝手に小屋に入り電話は無いのかとイラつきます。彼女は戻れと言うから戻った、誰にも遭わなかったが叫び声は聞いた、襲われるから地元の人間とは関わりたくないと言い、手巻のクサにライターで火を着けます。サマンサがライターをほめると普通のやつだと言い、事情を話しても、あんたとは全く違うと言われただけでした。
その時トムが戻り、ガソリンは失敗したが靴は見つけたとサマンサに渡します。ジョディは彼が夫ではないと知ると勝手に納得します。
トムはジョディには威圧的で、サマンサに銃声を聞いた、斧は唯一の武器だから中に置こうと言います。それを聞いたジョディは関わり合いたくないと言い出ようとしますが、トムは冷たく、古臭い上着はサマンサに置いてけ、自殺したいなら止めない、事情を話せと言います。
ジョディはデトロイトから来て彼氏と揉め置き去りにされたと話し、トムは泊めてやるからライターを渡せと言います。ジョディは従いますが上着は新品だと怒ります。
夜になり、トムは隙間風を木切れで防ぎ、ジョディは2人をからかいます。サマンサは夫がいるし浮気はしないと怒り、トムとは言い合いになり、誘拐殺人犯呼ばわりするジョディに、自分は悪人じゃないし、食料が減るのを我慢しておまえを置いてやってると言い返します。

【承】- トランスワールドのあらすじ2

翌朝はジョディが手術用ベッドに括られている悪夢にうなされ泣きながら目覚め、サマンサがトムは助けを呼びに行ったと言うと、不快にさせる気は無かった、幸運を祈ってると言い出て行きます。
トムは木に印をつけながら歩くうち拳銃の薬きょうを見つけ、サマンサはメリーゴーランドを見て泣いています。ジョディは森をしばらくさまよいますが、悪夢が頭から離れず座り込み、隠し持った札束を見つめ、銃声を聞き、再び小屋に戻ります。
サマンサとジョディは小屋の外で、互いの事情を話し始めます。サマンサは宗教の違いから義両親に嫌われ、妊娠を知ったのは1週間前で11月初めが予定日だと言い、ジョディに11日なら自分と同じさそり座の暴れ者になると言われ、生まない方が世のためねと笑い合います。
が、バージニアからニューハンプシャーの義両親の家に行く途中だと言うサマンサに、ジョディは、ここはウィスコンシンなのに道を間違えたのかと笑い出します。けれどサマンサはここはニューハンプシャーの郊外だと言い張り、ジョディも意地になって、自分はデトロイト(ミシガン州)からシアトル(ワシントン州)に向かってたから、ここがニューハンプシャーのはずがないと怒り出します。
その頃、森を歩いていたトムは小屋を見つけて驚き、外にいたジョディに、小屋を背にまっすぐ歩いていたのになぜか戻った、俺はイカれたのか?と話しますが、イカれてるのはサマンサだと言われ小屋に向かいます。小屋ではサマンサもジョディは正気じゃないと訴えますが、トムは、ここはオクラホマとサウスダコタの間だと言い出し、ジョディと言い合いになります。彼らは言い合ううち、それぞれが本気だと知り、異常事態が起こっていると気づきます。
夜は雷雨で、トムは、夫が探してくれてるはずだと言うサマンサに亡くなってるのかもと言い、食料と水がじき底をつくから明日は歩けるだけ歩こうと言い、悪夢にうなされます。

翌朝、トムが斧を持ち、3人は森を歩き始めますが、夫が死んだと認めたサマンサはひどく落ち込んでいます。ジョディは彼女を慰め、自分の彼氏は最低野郎だ、母親は自分を生んで死に祖父母に育てられたと打ち明けます。
しばらく歩くうちジョディが何かにつまづき、転んだ拍子に札束を落とし見られてしまいます。つまづいたのは地中に作られた軍の防空壕の扉で、20~50年前の古いポーランドの地図があり、1925年物のワインや缶詰が蓄えられ、その全てがドイツ語でした。
それを読んだのはサマンサで、父がドイツ人だからドイツ語が解るが、生まれる前に戦死したため顔は知らないと言い、ジョディも父親が戦死したと打ち明けます。3人は缶詰を持てるだけ袋に詰め外に出ますが、そこはなぜか小屋のすぐ近くでした。

【転】- トランスワールドのあらすじ3

夜になり、3人は缶詰とワインの夕食を取ります。
トムは、母親が死刑になりサウスダコタの施設で育った、誰も自分を探してない、死んでも気づかないと話しますが、サマンサは真面目に否定し、トムと一緒に祈ります。彼はサウスダコタの施設の友人に会いに行く途中だったのです。
3人は打ち解けあい、トムが用足しに出た時、サマンサがジョディにお金を見せてと言い出します。けれど、ジョディがその金は強盗や追いはぎで手に入れたと言っても信じないため、教育もろくに受けられず普通の幸せは手に入れられなかった、だから人から奪ったと話します。サマンサは真面目に聞いていましたが、でもこれは1984年発行だから未来のお金でありえない、偽札だと言い出します。
ジョディは改めて聞き直し、サマンサの父親が第2次世界大戦の空爆で亡くなり、今は1962年だと言われ愕然とします。ジョディは自分の上着が1984年製なのを見せ、戻ったトムにも2011年だと言われて愕然とします。
それは、全く生きる時代も場所も違う3人が、その小屋に同時に存在していると言う、奇妙な事実でした。

その時、外で銃声がして、見ると若い兵隊が銃を持ってうろついていました。トムは斧を持って飛び出しますが、男はドイツ兵で言葉が通じず彼らに銃を向けます。サマンサが翻訳しトムが斧を投げ出すと、男はトムを殴りつけます。
翌朝、トムは1人で、女性は背中合わせに縛られた状態で気づきます。女性たちは男は怒りながら無線をいじって朝出てったと話し怯えています。どうやらそこは1930~40年代の第2次世界大戦の最中で、サマンサは、2人の月面着陸、ケネディ暗殺などの話を聞いてうろたえ、トムに未来がわかるならあの男は誰だと聞きますが、無駄でした。
やがて男が戻り、トムを連れ出し木に縛り付けます。男はナチスの党員で、威圧的に2人を尋問し始めますが、サマンサが妊娠してる、空腹だと言うとオレンジを切って食べさせます。が、突然ジョディがつけていたロケットを見て怒りだします。
やがて3人とも母の物と言う同じロケットを付けている事が判明、男は2人を縛ったままトムの所に連れて行き、同じ物を持っているかと問い詰めます。彼は持ってないと言いますが、事情を聞いて笑い出し「君の知らんことを知ってる」と騙し、縄抜けした腕で男を殴り倒します。

小屋で男を縛り上げた3人は、男の身分証と互いのロケットを見せ合います。
男はハンス・ノイマン、サマンサの父でした。ロケットの写真は彼女の母であり、ジョディの祖母。ジョディの誕生日はサマンサの出産予定日で、父親は彼女の夫アダム・コーエン、育てたのはアダムの両親でした。彼女は夫が戦死することに気づき泣きながら出て行きます。
トムはみんな血縁者だと言い出し、息子だなんて言わないで!子供なんか産みたくもない!と怒って叫ぶジョディを見て、そうだろうなと呟きます。
自分は生後4日で養子に出された、母親(ジョディ)は中西部一帯で強盗を働き、店員と俺の父親ケヴィン(ジョディの彼氏)を殺害し、1985年12月12日に刑務所で俺を生み8か月後に処刑された、その形見のガラクタの中に同じロケットがあったが付けてないだけだと話し、ジョディは泣きながら出て行きます。
外にはサマンサがいて「あなたの母親(サマンサ)はお産で死んだのよね」と確認します。ジョディは、父親(夫アダム)はベトナムで戦死し、彼女は飲んだくれで母親(サマンサ)を嫌う祖父に憎まれ暴力を受けていたと言い腕の古傷を見せます。母親の写真は見た事が無い、ロケットの写真も祖母とは知らなかったと話すジョディにサマンサは、あなたの祖母は(ハンスの戦死後)アメリカ人と再婚し、数年前に事故で亡くなったと泣きながら話します。

やがてサマンサがハンスと2人で話をさせてと言い縄をほどこうとします。怒るトムに「私の父親よ!」と怒り、ハンスにドイツ語で事情を話し、あなたを信じるから信じてほしいと言い縄を外します。彼は納得した様子でしたが、拳銃とライフルを持ち駆け出して行きます。
サマンサは自分が腹を押えて苦しみ必死で電話で助けを呼ぶ悪夢が自分が死ぬ場面だと気づきます。その時、夫はおらず救急車も間に合わなかったのです。
トムも悪夢が自分を虐待した神父を射殺する場面だったと言い出します。彼は直後に自殺していました。
またジョディは手術台に縛られ薬殺される死刑の場面だったと言い出します。ケヴィン殺害の罪ででした。
サマンサはならば全員死ぬの?と言いますが、トムはあれは未来で、未来は変えられると言い、彼らがそこに集められた本当の理由だと話します。
その時、飛行機の音が遠くから聞こえてきます。

【結】- トランスワールドのあらすじ4

3人はサマンサの父ハンスが空爆で死んだことに着目し、亡くなった場所が小屋にほど近いビエルニだったことを知ります。それは小屋の周囲のループする輪の中にあり、トムはこのままでは全員死ぬが、ハンスを生かせば、サマンサの母親は再婚せずお産に付き添えて、彼女は死なず、無事に生まれるジョディは実母と普通に暮らせてトムを育てられる、全員が生き残れるチャンスがあると話します。ジョディは怒りますが、いつの間にか祖父に虐待された傷が消えていました。空爆が始まったらハンスを防空壕に隠す、それが彼らの唯一のチャンスであり希望でした。
が、戻ったハンスは差し迫った様子で無線を聞き「任務の遂行中だ!」と怒鳴り出て行ってしまいます。無線は彼の任務が失敗し空爆すると警告していました。3人は必死で彼を説得しますが、彼は死を覚悟していて頑なに任務放棄を拒みます。トムとハンスは揉み合いになり、止めに入ったジョディは拳銃で腹を撃たれ、ハンスは逃げてしまいます。

トムはジョディを小屋に運び、サマンサに傷を押えてろ!彼女が死んだら俺も消えると言ってハンスを追います。ジョディには再び虐待の傷跡が出来ていました。
トムとハンスは森の中で格闘となりますが、ハンスは逃げトムは先回りして小屋の前で待ち伏せします。予想通りハンスが現れトムに拳銃を発射しますがダメージは無く、トムの身体は次第に透け初めやがて消えてしまいます。その時、ジョディが息絶えたのです。
泣きながら傷を押さえていたサマンサは、消え行くトムを見て、「あんたのせいで死んだ!よくも2人を殺したわね!」と叫びハンスに向かって走り出します。空爆は次第に激しくなっていました。
彼女は呆然とするハンスに「あなたが死ねば私の母も死ぬ、彼女を救って!娘のために!」と必死で叫びます。彼はようやく事態を受け入れ、彼女と共に防空壕へと走ります。
2人は激しい爆撃の中を必死で走り、途中で転倒し気を失ったサマンサをハンスが抱えて壕へと逃げ込みます。激しい爆撃が続き壕が激しく揺れる中、ハンスはサマンサの姿が消えていくのを目撃、小屋にあったジョディの遺体も消えていきました。ハンスは、ロケットの中の自分の恋人、サマンサの母でジョディの祖母でもある女性の写真をじっと見つめていました。
やがて小屋には爆撃弾が落ち、小屋は木っ端微塵に吹き飛ばされます。

あの食料品で呼ばれ、気づいたのはジョディでした。
彼女のブロンドは緩やかなボブで派手なメイクもなく、レジ後ろの棚に置いてあるメリーゴーランドの玩具をぼんやり見つめていたのです。
彼女がここには来た気がすると言うと、店主は穏やかな笑顔で「そう思わせる場所です」と言い、鮮やかな黄水仙の花束を渡し「道案内は?」と聞きます。彼女は「けっこうよ、道は解ってる」と答え、店を出ます。
その時、再び店の前に赤いオープンカーが停まり、ケヴィンと別の女が降り同じ事を繰り返します。店主は女に「そんな人生でいいのか?金庫の中味はお気に召さんよ」と話しかけます。

海辺の豪邸に戻ったジョディの荷物の新聞には”慈善家ハンス・ノイマン1916~1985年”の死亡記事があり、浜辺へと続く桟橋には彼の遺骨の壺を抱いた中年のサマンサが佇んでいました。母娘は仲良く寄り添い、晴れた海岸を歩き去って行きました。

みんなの感想

ライターの感想

謎、謎、謎で始まり、お約束の死んでるオチかと思いきや、まさかの展開へと進む、むしろミスリードを楽しむべき作品だと思います。
メリーゴーランドの玩具は彼女が見て泣いたりもしてたんで、「サマンサの”失った子供”」の象徴だとばかり思っていましたが、確認したら冒頭シーンで映り込んでました。
また、イケメントム役を演じたクリント・イーストウッドの息子スコット・イーストウッドは父上と同じく存在感オーラがハンパなかったです。
彼の悪夢はわかりにくくて、「サウスダコタの施設の友人に会いに行く」と「神父殺害」がイマイチしっくりこなかったのですが、後付けでそうか、サウスダコタの施設で彼の面倒を見ていた(=虐待していた)神父=”(皮肉を込めて)友人”→殺害→その後自殺、と言うタイムテーブルの未来だから、この時点では「自分は悪人ではない」と言うわけねと納得。
なにに付けても全員ハッピーエンドで何よりです。
ちなみに童顔のドイツ人ハンス役ショーン・サイポスは「呪怨 パンデミック」で女子高生アリソンにイジワルする同級生ミユキと渋谷のラブホにインする髭面ガイジン彼氏役でした。

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