「メッセージ」のネタバレあらすじ結末

メッセージの紹介:2016年のアメリカ映画。アメリカでSF作品に与えられる最高峰のネビュラ賞を受賞したテッド・チャンの短編小説『あなたの人生の物語』を原作に、『プリズナーズ』『複製された男』などのドゥニ・ヴィルヌーヴ監督によって製作されたSF映画。言語学者のヒロインが異星人との対話を通じて、自分の人生を見つめ直していくという物語である。2016年度のアカデミー賞で8部門にノミネートされ、音響効果賞を受賞した。

予告動画

メッセージの主な出演者

ルイーズ・バンクス(エイミー・アダムス)、イアン・ドネリー(ジェレミー・レナー)、ウェバー大佐(フォレスト・ウィテカー)、ハルペーン捜査官(マイケル・スタールバーグ)、マークス大尉(マーク・オブライエン)、シャン上将(ツィ・マー)

メッセージのネタバレあらすじ

【起】- メッセージのあらすじ1

湖畔の家に住むルイーズ・バンクスという女性は娘ハンナを生み、1人で育てていました。幼少期からずっと大切に育ててきたハンナですが、十代になった頃にガンを患い、介護の甲斐もなく亡くなってしまいます。
言語学者であるルーイズは、その日、いつものように講義のため大学に出勤しました。学内がなぜか騒然としていてクラスにも出席者は少数でした。学生の一人が携帯で緊急速報を受け、テレビをつけるようルイーズに言います。教室のテレビでは、突然モンタナ州に謎の宇宙船が出現したというニュースでした。緊急警報が校舎に鳴りひびき、授業は休講となってしまいます。駐車場は大混乱で、空には空軍の戦闘機が飛び交っていました。
帰宅したルイーズがテレビをつけると、アメリカだけでなく日本や中国、イギリスやパキスタンなど、世界各国に12体の巨大な物体が出現したというニュースが流れています。
翌日、出勤したルイーズが自分の研究室でニュースを観ていたところ、軍のウェーバー大佐という人物がやってきます。彼はルイーズが前に軍に協力し、機密の取り
扱い資格を持っていることから、異星人とのコンタクトのため協力を要請してきました。大佐は録音していた異星人の声を再生して聴かせましたが、ルイーズは現場に行かないと何もわからないと答えます。危険だから許可できないと言い、一度は帰ったウェーバー大佐でしたが、夜中にルイーズの自宅にヘリで乗りつけ、改めて協力を要請しました。
ルイーズがヘリに乗ると、そこにはもう一人軍の要請でやってきた物理学者のイアン・ドネリーもいました。イアンは挨拶代わりにルイーズの著書を引用してみせました。二人はチームを組んで研究にあたることになります。
モンタナ州の草原に浮かぶ「殻」と呼ばれる宇宙船は、全長450メートルもある楕円形で、突端部を地上近くに降ろし縦の状態になっています。ルイーズとイアンを乗せたヘリは、その近くに設置された軍のキャンプに到着しました。そこでは他の11ヶ国と直結の回線をつないでいて、リアルタイムで情報交換を行っています。各種のメディカルチェックや予防注射を受け、厳重な防護服を着たルイーズとイアンは「セッション」と呼ばれる異星人とのコンタクトへ向かいました。
宇宙船の下端に開けられた垂直の通路からリフトで船内に入っていくと、途中で重力の向きが変わっています。ルイーズとイアンを含む調査チームは、通路の壁を歩いて進みました。するとそこは広い部屋になっていて、透明板で仕切られた向こう側は白い霧に満たされた空間が広がっています。そこにエイリアンが姿を現しました。彼らは手と足が兼用となった7対の触手を持つタコのような姿をしています。最初のセッションでは衝撃のあまり、ルイーズもイアンも何もできませんでした。

【承】- メッセージのあらすじ2

2回目のセッションの際、ルイーズはエイリアンたちとのコンタクトには、文字による筆談が有効だと考えます。彼女はホワイトボードを持参し、「HUMAN」と書かれた文字を示しました。そして防護服を脱ぎ、エイリアンたちに自分の姿を直接見せました。するとエイリアンたちも、触手の先から黒いガスを噴出し、宙に円を描いてみせました。それこそが彼らの文字なのです。
ようやく対話の糸口が掴めたものの、ウェーバー大佐は進行が遅すぎると不満を漏らしました。ルイーズはカンガルーの名前の由来について説明します。西洋人が初めてオーストラリア大陸に上陸した時、現地人に名前を聞いたところ、彼らの言葉で「わからない」という意味の「カンガルー」と言われました。西洋人は誤解して、その動物をカンガルーと呼ぶようになったのです。それだけ互いの言葉の意味を確かめるのは困難であるという逸話でした。
何度かのセッションを繰り返しつつ、ルイーズたちはエイリアンをその形状から「ヘプタポッド」と名づけ、接触してきた2体をそれぞれアボットとコステロと呼ぶようになりました。ルイーズたちはヘプタポッドの示す円形の文字を何パターンも採取し、そのわずかな形状の差から、込められている意味を解読していきます。ヘプタポッドの文字はひとつの円にいくつもの意味が込められた非常に複雑なものでした。
しかし、コンタクトが進む間にも、世界の混乱は続いていました。各国では頭上の宇宙船に人々が畏怖し、世界中でデモや暴動が頻発していました。アメリカでもエイリアンへの攻撃を訴えるタカ派がテレビで過激な主張を垂れ流しています。ルイーズたちがいるベースキャンプでも、警備兵の間で不安が広がっていました。兵士の一人マークス大尉は、家族に電話した際、エイリアンへの恐怖を訴える妻につられ、不安になっているようでした。
中国でもシェン大将という指導者に率いられた部隊が対応しています。彼らは麻雀のルールを用いて対話を試みようとしていましたが、十分な成果は上がっていないようでした。
一方、セッションの進展とともに、ルイーズは自分の娘・ハンナについてのビジョンを観るようになっていきます。

【転】- メッセージのあらすじ3

セッションの合間、息抜きのためベースキャンプを出たルイーズは、同じように休憩しているイアンと出会います。任務の緊張から解き放たれた二人は、しばし穏やかな時を過ごしました。
何度目かのセッションの後、ルイーズはヘプタポットのメッセージの一部を解読します。それは「人類に武器を与える」というものでした。そのことを知ったウェーバー大佐は何かの罠ではないかと考えます。ルイーズは「武器」には「技術」や「道具」の意味もあり、誤訳の可能性もあると擁護しました。しかし、この情報が世界各国に伝わると、各国のヘプタポッドに対する態度が一変します。人々はエイリアンが人類を互いに争わせようとしているのではないかと疑心暗鬼に駆られていたのです。
やがて中国はヘプタポッドに対し、24時間以内に地球から退去するよう命じました。その期限を過ぎれば攻撃するというのです。ロシアなど他の国も同調し、12ヶ国内でのネットワークも切断されました。各国の協調関係も崩壊したのです。
米軍もモンタナ州のベースキャンプから撤退することになりました。ルイーズとイアンは、最後まで希望をすてまいとセッションに向かいます。ところがそのセッションでは、機材に時限爆弾が仕掛けられていました。マークス大尉をはじめとする精神的に追い込まれた軍人たちによる犯行です。ルイーズとイアンはそのことに気づきませんでしたが、ヘプタポットたちは爆弾の存在を察知していたのか、かつてなかった小サイズの文字を大量に描いて見せました。そして爆発の寸前、ヘプタポットたちはルイーズとイアンを宇宙船の外へと弾き飛ばしました。
ベースキャンプのベッドで目覚めたルイーズは、傍らにいたイアンから宇宙船が地上を離れて数十メートル上昇したことを聞かされます。ルイーズとイアンは事態を打開すべく懸命に採取された大量の文字の解読に挑みました。
その間にも、ルイーズは娘との思い出のビジョンを見ます。幼いハンナに、自分の名前(HANNAH)が回文になっていて前後どちらからでも同じ意味になると教える場面です。
イアンは前回のセッションで得られた情報から、この文字で表現されているのは「時間」ではないかと推測しました。
そんな中、ロシアや中国の軍はヘプタポットへの攻撃開始の準備を進めていました。

【結】- メッセージのあらすじ4

ルイーズは撤収作業の進むベースキャンプを出て、ひとりで宇宙船の方に向かいました。すると宇宙船から小型のポッドが下りてきます。ルイーズがそれに乗り込むと、宇宙船の中へと導かれました。ルイーズは白いガスの充満する空間で、直接ヘプタポットと対面します。そのヘプタポッドは「アボット」でした。「コステロ」はあの爆発で死にかけているということです。しかしそのことを責めるでもなく、アボットはあの文字を使って、ルイーズに説明をしました。
やはり武器とは知識のことで、彼らの言語そのものでした。そしてヘプタポッドたちはその知識を現在の地球人に与えることで、3000年後に自分たちに起きる危機に際し、地球人に助けてもらおうというのです。
円環に閉じていて前も後ろもないヘプタポッドの言語を理解することで、人間の意識も時間の流れから独立するようになります。つまり経験していない未来の出来事が過去の記憶のように思い起こすことができるようになるのです。
ルイーズは将来、「ヘプタポッドの言語について」という本を出版するビジョンを見ます。その献辞には「娘ハンナに捧げる」と書かれています。ルイーズには完全にヘプタポッドの言語体系を理解し、習得したのでした。
地上に戻ったルイーズはまた別なビジョンを見ました。18カ月後、国際的なパーティで中国の要人と出会うのです。その相手こそ現在中国でヘプタポッドへの攻撃計画を進めているシェン大将でした。パーティでルイーズと会ったシェンは、彼女に自分の携帯の番号を伝え、彼自身しか知らないはずの妻の遺言を教えます。シェンはその言葉を聞いたことでヘプタポッドへの攻撃を思いとどまることができたとルイーズに感謝しました。
現実に戻ったルイーズは、撤収準備で慌ただしいベースキャンプの中で、FBIのハルペーン捜査官の携帯電話を拝借してシェン大将に直接電話します。その通話は即座にベースキャンプのオペレーターに探知され、ルイーズはキャンプ内で追いつめられていきます。しかし危ういところをイアンに助けられ、ルイーズはシェンに連絡を果たしました。中国軍はヘプタポッドへの攻撃を中止し、世界各国は再びネットワークを接続しました。それとともに12ヶ所の宇宙船は空気の中に消えていくように消滅していきます。
すべてが終わり、宇宙船が消え去った空の下で、イアンはルイーズにプロポーズをしました。ルイーズはその言葉を予期していたかのように承諾します。そしてイアンの「子供も欲しいな」という言葉に頷きました。その子供がやがてガンを患い、亡くなってしまうこと。そしてそれが原因でイアンと別れることを知りながら。イアンに抱き締められ、彼の温もりを感じながら、ルイーズは自分の運命を受け入れたのでした。

みんなの感想

ライターの感想

うーん、なんともはや、難しい映画でした。いや、ストーリーそのものはシンプルだし、個々のシーンの意味も明確で理解が追いつかなくなるってことはないんですよ。円で表現された文字を理解すると、未来が見えるようになるっていうかなりトンデモ入った設定は、ちょっと理解しづらいところなんですが、そういう観念的なアイデアはSFにはありがちで、そういうモノだと納得するしかない部分ではありますが。
その辺よりも娘を喪った記憶を持つヒロインが、それが自分の運命だと理解しつつ、その未来を受け入れようとする部分。ここの心理がものすごく分かりづらいんですよね。一見して運命論的なあきらめの境地のようにも見えて、納得できない人も多いのではないでしょうか。
娘を失う悲しみ、夫と別れる苦痛、それを理解しながらも娘と過ごす日の喜びを選んだということなのかと理屈では理解できるものの、感情レベルで納得できないのは自分が独身で子供がいないからなんですけどね。やっぱ人間、いろんな経験をしないとなかなか人生の意味が理解できないものなのかなあ、と。原作の題名『あなたの人生の物語』はそういう意味だったのですね。いや未読なんで本当のところはわかんないんですけど。
それにしても、前後という概念がないという設定的に意味があるとはいえ、宇宙人がタコ型だってのには恐れ入りました。『ゴジラ2000ミレニアム』で宇宙怪獣がタコ型だった時、「21世紀にもなってタコ型宇宙人かよ」とあちこちで笑いものになったのを思い出しましたが、こっちはまったく馬鹿にされてないのは、やっぱそれだけ存在に説得力があるからでしょうね。シリアスなSFと大味な怪獣映画って違いは当然ありますが。
  • 匿名さんの感想

    あれはバカウケだ、いや柿の種だとネタにされ
    監督まであの宇宙船のモデルはバカウケですとまで
    ジョークを飛ばしてたけど本編はいたって真面目
     
    原因と結果がメビウスの輪のようにつながる
    不思議な世界観で、運命を受け入れながらも力強く
    進んでいく生物の儚さ美しさを描写されています
     
    恐らくあの宇宙人は未来人なのかな
    あるべき始まりを作るために時を超えた言語を過去に伝え
    その言語で未来人達の文明を生み出してもらう
     
    未来人は時を超えて見通せる能力があるみたいなので
    爆発で重症になった未来人も、自分の運命を知りながら
    伝えにきたと察せます、なかなか難しい映画でした

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